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Excel での曜日入力、色付け機能を初心者向けにわかりやすく解説

2022 年 2 月 2 日

Microsoft Excel でシフト表やスケジュール表を作成するとき、曜日の入力に時間を取られてはいませんか。Excel の機能を活用すれば、効率的に曜日を入力することができます。
今回は、曜日入力を簡略化する方法や曜日に色を付ける方法などを、初心者の方にもわかりやすく解説します。

1. 日付に対して曜日を入力する方法

今日の日付をセルに入力する際は、[Ctrl] キーと [;] キーを同時に押すと簡単に「年/月/日」を入力できますが、曜日までは表示されません。

今日の日付をセルに入力する際は、[Ctrl] キーと [;] キーを同時に押すと簡単に「年/月/日」を入力できますが、曜日までは表示されません。

そこで、日付から自動的に曜日を算出して表示させる方法を紹介します。

1-1. TEXT 関数で隣接したセルに曜日を表示する方法

たとえば曜日を日付の隣のセルに表示したい場合は、TEXT 関数を利用し、書式を設定するとよいでしょう。

TEXT 関数は指定した値に書式設定を適用する関数です。日付に対応する曜日を表示する場合は、1 つ目の引数に日付の値かセルを指定し、2 つ目の引数に「aaa」と入力することで、月、火、水…といった形で曜日を表示できます。

日付と曜日を入力した Excel のセル

例では TEXT 関数を用いて、1 つ目の引数に B3 セルの値 (2021/11/16) を指定し、2 つ目の引数に「“aaa”」を指定した結果、「火」という曜日が表示されています。

TEXT 関数で利用した「aaa」というマジック ワードは、Excel の書式記号と呼ばれるものです。これは、月、火、水…といった簡易的な日本語の曜日を表示するためのもので、曜日関連では以下のような書式記号が利用できます。

曜日の書式記号
書式記号
説明
表示例
aaa
漢字 1 字の曜日
(日~土)
aaaa
漢字 3 字の曜日
(日曜日~土曜日)
ddd
省略形英語の曜日
(Sun ~ Sat)
dddd
英語の曜日
(Sunday ~ Saturday)


書式記号は TEXT 関数だけでなく、次に紹介するセルの表示形式の「ユーザー定義」でも使用します。

1-2. 書式設定で 1 つのセルに日付と曜日を表示する方法

1 つのセルに日付と曜日を表示したい場合は、書式設定を変更します。
書式設定は、「その他の書式設定」>「ユーザー定義」から書き換えられます。

「セルの書式設定」ダイアログ

曜日と同じように「月」と「日」にも書式記号が設定されています。
ここでは、月の表示「mm」と日の表示「dd」、そして前項で用いた曜日の表示を組み合わせて書式設定を行いましょう。

ここでは事例として、「01/01(土)」と表示する場合の手順を紹介します。

書式設定で1つのセルに日付と曜日を表示

1. セルに日付を入力する

セルに日付を入力する

2. 入力したセルを選択した状態で、「ホーム」タブの数値の書式から「その他の表示形式」を選択する

「ホーム」タブの数値の書式「その他の表示形式」

3. 「ユーザー定義」をクリックする

「セルの書式設定」ダイアログの「ユーザー定義」 「ユーザー定義」をクリックする

4. 「ユーザー定義」の「種類」の入力欄を選択し、書式記号「m/dd(aaa)」を手入力する

「ユーザー定義」の「種類」の入力欄を選択し、書式記号「m/dd(aaa)」を手入力する

5. 「サンプル」欄を確認し、「OK」ボタンをクリックする

「サンプル」欄を確認し、「OK」ボタンをクリックする

6. 「01/01(土)」と表示される

設定した書式で日付と曜日が表示された Excel のセル

日付の書式記号には曜日の他に以下の形式があるので、これらを組み合わせて表示したい形式で日付を表示してみましょう。

年の書式記号
書式記号
説明
表示例
yy
西暦の下 2 桁
-
yyyy
西暦の 4 桁
-
e
1 ~ 2 桁の和暦年
(1 ~ 99)
ee

パディングされた 2 桁の和暦年

(1 桁の年には 1 桁目に 0 が付く)

(01 ~ 99)
g
和暦の元号のアルファベットの頭文字
(M、T、S、H、R)
gg
和暦の元号の漢字の頭文字
(明、大、昭、平、令)
ggg
和暦の元号の漢字
(明治、大正、昭和、平成、令和)
月の書式記号
書式記号
説明
表示例
m
1 ~ 2 桁の月
(1 ~ 12)
mm

パディングされた 2 桁の月

(1 桁の月には 1 桁目に 0 が付く)

(01 ~ 12)
mmm
省略形の英語の月 3 文字
(Jan ~ Dec)
mmmm
英語の月
(January ~ December)
mmmmm
英語の月の頭文字
(J ~ D)
日の書式記号
書式記号
説明
d
1 ~ 2 桁の日付
dd
パディングされた 2 桁の日付 (1 桁の日には 1 桁目に 0 が付く)

2. オートフィルなら連続入力が可能

設定する日付の内容が決まったら、月末までデータをコピーするとよいでしょう。
ただし、そのままコピー & ペーストしてしまうと、同じ値がコピーしたセルに設定されてしまいます。

そこで、下のセルに「翌日の情報をコピーしたい」といった連続した隣り合わせの情報をコピーしたい場合は、オートフィルという機能を利用します。オートフィルを利用すると月末までの入力が 1 つの操作で完結します。

例として、1/1 (土) から月末までのデータを作成してみましょう。

オートフィルの使い方

1. オートフィルの先頭となるデータのセル (例では A1「1/1(土)」のセル) の右下にカーソルを合わせる

日付と曜日を入力したセル

2. カーソルが黒い十字となる

日付と曜日を入力したセル右下に表示された黒い十字

3. 必要なデータがコピーされるまでドラッグする

オートフィルによって日付と曜日が表示された Excel のシート

オートフィルを使って、日付を簡単に入力できました。

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3. 特定の曜日に色を付ける方法

一般的なカレンダーにおいて土曜日に青、日曜日に赤などと色が付けられているように、Excel でも同様に色を付けることで、視認性を高めることができます。

手作業で色を付けるのは面倒ですが、条件付き書式の機能を使うと自動的に色分けできるため効率的です。以下の方法を活用してみましょう。

3-1. 条件付き書式を使って曜日に色を付けよう

条件付き書式は、セルが特定の条件に当てはまるときに、セルに書式を設定する機能です。
この機能を使って、土曜と日曜に色を付けてみましょう。

例では、「土」の文字が入っていたら行を青にし、「日」の文字が入っていたら行を赤にしますが、ここでは TEXT 関数で、隣接したセルに表示した曜日に色を設定します。
書式の設定で曜日の表示をしている場合、セルの値は日付となるため、文字で条件を設定しても当てはまる項目はないと判断されてしまい、条件付き書式を設定しても表示が変わらないためです。

条件付き書式で土日に色付け

1. 条件付き書式を設定する範囲 (例では ABC の列「01/01、(土)」から「01/31、(月)」)を選択する

日付と曜日を入力した Excel シートの表

2. 「ホーム」タブの「条件付き書式」をクリックし、「新しいルール」をクリックする

「ホーム」タブの「条件付き書式」をクリックし、「新しいルール」をクリックする

※今回はセルではなく選択範囲の行に書式設定するため、セルの強調表示ルールの文字列からではなく、新しいルールから条件を設定します

3. 新しい書式ルールが表示されるので、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」をクリックし、「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の入力欄に「=曜日の列の先頭のセルを指定=”(土)”」を入力して (例では「=$B2=”(土)”」、B 列を絶対参照 ($) に設定することで該当の行に書式が設定される) 「書式」ボタンをクリックする

新しい書式ルールが表示されるので、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」をクリックし、「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の入力欄に「=曜日の列の先頭のセルを指定=”(土)”」を入力して (例では「=$B2=”(土)”」、B 列を絶対参照 ($) に設定することで該当の行に書式が設定される) 「書式」ボタンをクリックする

4. セルの書式設定画面が表示されるので、塗りつぶしタブで背景色から色 (例では青) を選択する

「セルの書式設定」ダイアログの「塗りつぶし」タブ

5. フォントタブで色 (例では白) を選択し「OK」ボタンをクリックする

「セルの書式設定」ダイアログの「フォント」タブ

6. 「OK」ボタンをクリックする

「書式ルールの編集」ダイアログ

7. 同様に 2 の手順を繰り返して、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」をクリックし、「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の入力欄に「=曜日の列の先頭のセルを指定=”(日)”」 (例では「=$B2=”(日)”」) を入力して「書式」で背景色とフォントの色を設定し、「OK」ボタンをクリックする

同様に 2 の手順を繰り返して、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」をクリックし、「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の入力欄に「=曜日の列の先頭のセルを指定=”(日)”」 (例では「=$B2=”(日)”」) を入力して「書式」で背景色とフォントの色を設定し、「OK」ボタンをクリックする

8. 「土」の行が青、「日」の行が赤で表示される

「土」の行が青、「日」の行が赤で表示される

条件付き書式で文字を指定し、文字に応じて行の色を変えることができました。

また、設定した後で条件を確認、編集、削除する場合は、ルールの管理を参照します。

条件付き書式の編集

1. 「ホーム」タブの「条件付き書式」をクリックし、「ルールの管理」をクリックする

「ホーム」タブ内「条件付き書式」の「ルールの管理」

2. 条件付き書式ルールの管理画面が表示されるので、ルールを確認、編集する場合は、対象となるルールを選択し、「ルールの編集」をクリックする (削除する場合は、「ルールの削除」をクリックする)

「条件付き書式ルールの管理」ダイアログ

3. 書式ルールの編集画面が表示されるので、ルールを確認、編集する

「書式ルールの編集」ダイアログ

3-2. WEEKDAY 関数を使ってみよう

文字列を指定し条件付き書式を設定する方法では、曜日の表記を英字に変更すると「土」が「Saturday」となり、条件と合わなくなってしまいます。その場合、曜日を文字に頼らない方法で表現し、条件として利用する別の方法が必要です。

そこで活用されるのが WEEKDAY 関数です。
WEEKDAY 関数は、日付に対応する曜日番号を返します。
曜日番号はデフォルトでは、日曜が 1、月曜が 2、火曜が 3 と続き、土曜が 7 となります。

| 1: 日曜 | 2: 月曜 | 3: 火曜 | 4: 水曜 | 5: 木曜 | 6: 金曜 | 7: 土曜 |

引数には日付を指定します。

この関数と条件付き書式を利用し、先ほどと同様に日付が土曜と日曜に該当するときに色が付くように設定します。
こちらの方法では文字列を条件に設定しないため、書式設定で 1 つのセルに日付と曜日を表示していても条件設定ができます。

WEEKDAY 関数で土日に色付け

1. 条件付き書式を設定する範囲 (例では A・B の列「01/01(土)」から「01/31(月)」の範囲) を選択する

日付と曜日を入力した Excel シートの表

2. 「ホーム」タブの「条件付き書式」をクリックし、「新しいルール」をクリックする

「ホーム」タブ内「条件付き書式」の「新しいルール」

3. 新しい書式ルールが表示されるので、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」をクリックし、「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の入力欄に「=WEEKDAY(先頭のセルを指定)=7」を入力し(例では「=WEEKDAY($A2)=7」、つまり土曜であったら 7 が返ってくるため、該当の行に書式が設定される)、「書式」ボタンをクリックする

新しい書式ルールが表示されるので、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」をクリックし、「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の入力欄に「=WEEKDAY(先頭のセルを指定)=7」を入力し(例では「=WEEKDAY($A2)=7」、つまり土曜であったら 7 が返ってくるため、該当の行に書式が設定される)、「書式」ボタンをクリックする

4. セルの書式設定画面が表示されるので、塗りつぶしタブで背景色から色 (例では) を選択する

セルの書式設定画面が表示されるので、塗りつぶしタブで背景色から色 (例では青) を選択する

5. フォントタブで色 (例では白) を選択し、「OK」ボタンをクリックする

「セルの書式設定」ダイアログの「フォント」タブ

6. 「OK」ボタンをクリックする

「OK」ボタンをクリックする

7. 同様に 2 の手順を繰り返して、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」をクリックし、「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の入力欄に「=WEEKDAY(先頭のセルを指定)=1」 (例では「=WEEKDAY($A2)=1」) を入力し「書式」で背景色とフォントの色を設定し、「OK」ボタンをクリックする

同様に 2 の手順を繰り返して、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」をクリックし、「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の入力欄に「=WEEKDAY(先頭のセルを指定)=1」 (例では「=WEEKDAY($A2)=1」) を入力し「書式」で背景色とフォントの色を設定し、「OK」ボタンをクリックする

8. 「」の行が、「日」の行がで表示される

書式設定が反映された Excel シートの表

WEEKDAY 関数と条件付き書式を使って、曜日に応じてセルの色を変えることができました。

4. まとめ

Excel の機能を組み合わせると、シフト表やスケジュール表を作成するたびにカレンダーを確認しながら色や曜日を設定する必要がなくなります。初日の状態を設定するだけで 1 か月のスケジュール表を作成することができるため、手間や時間を大幅に削減できるでしょう。

またこの方法を覚えておくと、応用として過去日付に対応する曜日を簡単に算出することも可能です。さまざまな場面で Excel の機能を活用してみましょう。

【参考】関連する関数

  • TEXT …数値を文字列として扱えるようにする
  • WEEKDAY …入力した日付に対応して日曜から始まる 1〜7 の整数に変換する

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