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オンラインでのチームビルディングってどうやる?

2021 年 8 月 10 日

リモートワーク、フレックスタイムなど多様な働き方が可能となる制度が登場してきましたが、果たして組織管理に支障はでないのでしょうか。例え離れた場所で仕事をしても、シフトの都合で顔を合わせる機会が少なくても、きちんとチームとしてのまとまりが維持できる。そんなマネジメント手法が注目を集めています。

1. チームビルディングとは?

まずは、チームビルディングの概要から説明します。

1-1. チームビルディングの基礎知識

最近、「チームビルディング」という言葉をよく耳にするようになりました。文字通り、チーム=組織を作るという意味で捉えて問題はないのですが、ただ単純に人を集めて仕事を割り振れば済むという話ではありません。キーワードは「チームの生産性向上」です。すなわち、メンバーひとり一人が目的に向かって有機的に繋がりながら、それぞれのスキルや能力、経験を最大限に発揮できる、生産性の高い組織づくりが求められています。

当たり前の話ですが、事業が大きくなればなるほど数多くの人員が必要になります。専門性の高いメンバーやそれを上手にマネジメントして、円滑に業務が流れるようにする役割もいます。もしかしたら、客先と交渉するメンバーも必要でしょう。例えば IT プロジェクトであれば、エンジニアやデザイナーも絡んできます。これは社内の組織に限った話ではありません。大型のプロジェクトであれば、複数の専門家の力が必要になります。それは外部の人間かもしれません。複数のチームが絡んでくるでしょう。

せっかくすばらしいメンバーが集まってくるのであれば、総力として力を発揮し、成果をあげなくては意味がありません。今やそれぞれの個人が頑張れば、必ず成果がでるような単純な世界ではないと感じている人も多いことでしょう。そのため個人の力が最大化され、それがチームとして成果をあげるような組織づくりが必要です。そういった組織こそが生産性を高め、さらに所属するメンバーはもちろん、組織としても成長していくことができます。

また、優れたチームに所属していれば、個人としてもやりがいや働きやすさを感じます。ある調査によれば、所属している組織やチームに問題がないと答えた従業員は 36% で、60% 以上の従業員が自分の組織やチームに何らかの問題があると回答しています。そして、その結果、「メンタルヘルスに問題を抱える人が増えた」「仕事に対する個人のモチベーションが低下した」などの現象が見られるとの回答がありました。

やはり、それぞれが自分の力を発揮し、それが成果に繋がっているチームであれば、そこにはやりがいしかなく、気持ちよく仕事ができるのは間違いありません。優れたチームビルディングは、組織にとって都合の良い成果をあげるだけでなく、所属するメンバーも気持ちよく働けるという成果ももたらせてくれるのです。

1-2. チームとグループの違い

「チーム」とは一体、何でしょう。「グループ」という言葉と比較するとわかりやすいかもしれません。「グループ」という言葉の定義は、単にメンバーが集まっている状態を指します。一方のチームは、共通の目標を達成するために、自らの役割を認識したメンバーが集まり、協力している状態を指します。「グループ」の方が広義であり、その中でも共通の目標を持っている者同士が「チーム」を構成することができるということです。

「チームビルディング」によく似た言葉に「チームワーク」があります。「チームワーク」という言葉になじみのある方も多いと思いますが、改めて定義すると「チームワーク」は、1 人では達成できない目標を、チームのメンバーが一丸となって成し遂げようとすることです。目標に向かってチーム一丸となるという意味では「チームビルディング」とよく似ていますが、「チームワーク」との違いとして「目指すチームの姿」「メンバーの成長が加味しているかどうか」という目線のあるなしがあげられます。

今でこそ少なくはなりましたが、会社から一方的に与えられている目標に向かって“やらされている”わけでなく、会社のミッションを自らのチームに落とし込んで常にチームとしてどうあるべきかを考え、理想を持っているのがチームビルディングのニュアンスです。

また、チームワークはメンバー一人ひとりの成長にコミットはしません。チームビルディングは個々の力を最大限に発揮しながら目標達成を目指すという考えが基本にあるため、メンバーそれぞれに任せる仕事にも、そういった成長という概念がきちんと刻み込まれています。

2. チームビルディングが注目される理由

どうして、今、「チームビルディング」なのか。注目を集める理由を探っていきます。

ガラスに付箋を貼ってディスカッションをする 4 人のビジネス パーソン

2-1. 産業やビジネスが複雑化している

どうして、今、チームビルディングが注目を集めているのでしょう。かつてはスポーツの世界で主に用いられていましたが、近年は多くの企業が、ビジネスにおける組織マネジメント手法として取り入れられるようになってきました。その社会的背景としては、あらゆる産業やビジネスが成熟・複雑化しているという点があげられます。
どのような業種業態の企業においても、近年は市場環境などの変化が多様かつ急速で、その中における競争は激化、事業内容も変化に応じた柔軟で幅広い専門性、他との差別化を図った展開が求められるようになっているでしょう。
かつては上下関係と明確な役割分担によって、管理が厳格に行き届くピラミッド組織によって企業は成長を続けていくことができました。しかし、それは単純で普遍の課題へのアプローチでしかありません。現代は、課題そのものも流動的で、しかもスピードが速くなっています。複雑化され、スピードが求められる時代に、実務者と決裁者の距離が遠いような企業ではあっという間に取り残されてしまいます。

2-2. イノベーションが生まれる組織

それぞれに専門能力とモチベーションを持っているメンバーが集まり、多様なバックグラウンドや価値観がぶつかり合うことで間違いなくイノベーションや柔軟なコラボレーションが生まれます。より複雑かつ大きなビジネスであれば、社内外を問わず、同じ目的を持って集まった多様な人材によって構成されたチームほど力を発揮するでしょう。

多様なメンバーをいかにつなぎ、大きなプロジェクトを成功に導くのか、まさにそれがチームビルディングの力です。常に目的意識を共有し、チーム全体を俯瞰しながら、効率よく各々が力を発揮する状態を維持する、そういったマネジメントが求められています。

3. チームビルディングと人材育成

人材育成のカリキュラムとしても注目を集めているチームビルディング。その相関関係について確認します。

3-1. 主体的に仕事に取り組める人材を育成

チームビルディングの大きな概念について説明してきました。日本の企業においては、チームビルディングを人材育成の手法のひとつとして捉えているケースもあります。まずは、チームビルディングを通じてメンバー一人ひとりが主体性を持つことができます。個々の役割が明確で、各々が目的を遂行することが求められる組織では、メンバー一人ひとりが責任をもって仕事を遂行することが求められ、指示待ちではなく、主体性をもって仕事に取り組むようになります。特に社会人になりたての若手社員にとっては、非常に最適な人材育成手法といえます。また、チームビルディングを通じて、チームリーダーを育成することができます。さらに管理職のパフォーマンスが上がるよう、体制作りにも役立ちます。

3-2. 会社のミッション・ビジョンが浸透しやすい

他にもチームビルディング実施による副次的な効果があります。例えば、チーム全体のコミュニケーションが活性化され、伝達事項が素早く浸透していくようになります。また、単なるお題目で終わってしまいそうな企業のミッション・ビジョンも浸透しやすくなります。なぜ、この新しい事業やプロジェクトにチャレンジするのか? 従業員がミッション・ビジョンを理解し、それに紐付いていればスタートダッシュも勢いに乗れます。そして組織としての一体感をもち、より強固な企業力が備わります。

4. チームビルディングの手法

一般的なチームビルディングの流れについて説明します。

4-1. まずは目標設定から

まずは、目標を設定します。メンバーが積極的に動けるように、個人の目標、組織の目標を定めて共有し、目標を達成するための行動をチーム内のメンバーで検討します。目標達成を強制されていると感じることなくメンバーが能動的に動けるよう、メンバー感でコミュニケーションを取る必要があります。さらに役割を決めるのも重要です。目標達成のために何が必要で、それぞれどのような役割をもって行動するのか明確にすることで、メンバー一人ひとりが自主的に動くことができるようになります。

4-2. チーム全体の力を育てる

運用がスタートしたら、都度発生する問題や課題を後回しにせずに解決する必要があります。常にチームの課題として捉え、担当者に押しつけないことが重要です。そしてコミュニケーションを図りながら、チーム全員で課題を解決することで一体感を醸成していきます。チームで問題解決を進めることで、発想の転換や問題の本質を探る力を養うことができます。コミュニケーションを図ることでスキルやノウハウが共有され、個人の力が間違いなくチーム全体の力へと繋がっていきます。

5. リモートワーク化のチームビルディング

自宅の PC の画面に向かって考えるビジネス パーソン

チームビルディングにはコミュニケーションが必要不可欠だと言うことがわかりました。コロナ禍対策として始まり、多くの企業で浸透してきリモートワーク下において、チームビルディングは、どのように実施すべきでしょうか。

5-1. コミュニケーションを取り戻す必要性

元々、チームビルディングは、様々な立場の人たちが互いに、共通する目標に向かって自主的に動ける組織作りが目的としてありました。したがって、基本的にはどんなに離れた場所で働いていても、シフトや勤務時間が違う人でも齟齬なく働ける仕組みができあがっているという前提なので、このコロナ禍のリモートワークに置き換わったとしても、なんら問題はないように思えます。

とはいえ、コロナ禍以前は、常にオフィスで顔を合わせていたメンバーが、リモートワークに移行したことで、これまで同様の関係を維持できるどうかはわかりません。これまで何度も説明してきたように、チームビルディングのポイントはコミュニケーションです。雑談や気軽に開催できるブレストなどの機会は確実に減っているので、リモートワークとなっても必ずそういったライトなミーティングに充てる時間は必要です。

5-2. スムーズにリモートに移行可能

また、多くの企業が歓迎会やゲームなどのオンライン社内イベントを開催しています。より多くの従業員に参加してもらうことで、できるだけ多くのコミュニケーション機会を創出しています。さらにワンオンワンといわれる 1 対 1 の面談機会も増やすべきです。チームビルディングと聞くと、チームミーティングが中心というイメージが強いですが、実はそれ以上に上司と従業員の 1 対 1 のミーティングが重要です。チームに対する不安や改善点をヒアリングすることで、具体的にどのような施策が必要なのかを明確に把握。メンバーの心理的安全性を確保します。

チームビルディングがしっかりしているチームであれば、すでにメンバーに自主性が備わっていてそれぞれの役割が明確なので、何ら問題なくリモートワークに移行できるという話もよく聞きます。そういった観点からすると、このチームビルディングの手法を用いればリモートワークでは難しいとされていた組織文化の醸成に役立つに違いありません。

よりよいチームビルディングのためにはコミュニケーションツールを使いこなすことが重要です。Web 会議はもちろん、ちょっとした相談はチャット活用したり、クラウドストレージを活用した情報共有も重要。とにかくチームに繋がっているという意識を維持することが重要です。

リモートワークの普及はこれから先も続いていくでしょう。過渡期においては様々な不具合も生ずることでしょう。そういった意味でも、これからはさらにチームビルディングの重要性が高くなるといえるのではないでしょうか。

6. これからのチームビルディング

チームビルディングの可能性を考えてみます。

6-1. 今後も注目が高まるチームビルディング

今後は今まで以上にチームビルディングが重要視される時代です。変化が激しい不確実な時代です。この変化に適応していくために、事業戦略やチームの方向性、業務内容なども変わっていく必要があり、それらの変化にクイックに対応する力も必要となります。そのためには個人個人の力が鍵になります。さらに、働き方も変わり、固定のチームでずっと働き続けるというよりは、プロジェクトでチームを組む場面が増えてきます。そのため今後もチームビルディングの注目度はますます高まっていくに違いありません。

6-2. 「Microsoft Teams」を勧める理由

そこで注目してほしいツールが「Microsoft Teams」です。「Microsoft Teams」はチャットやオンライン会議はもちろん、メールや Outlook の予定表も取り込み、ファイル共有、共同編集などの付随機能も充実させたコミュニケーションのハブとなる統合ツール。リモートワークが中心となり、メンバー同士が物理的な距離を感じざるを得ない中、「Microsoft Teams」は、同じオフィスにいるかのような感覚で、シームレスにメンバー間のコミュニケーションをデザインします。「Microsoft Teams」は、これからのチームビルディングに欠かすことのできない優れたアプリケーション群といえます。

リモートワーク・ハイブリッドワークに適した環境設置のために

リモートワーク・テレワーク・在宅勤務環境を安全・快適に実現するためには、「セキュリティの確保」「Web 会議のためのデバイス選択」「グループワークのためのアプリケーション」など検討する課題も多く、またこれらを潤沢な資金で準備するのではなくコスト削減につなげることが大切です。

これらの達成のための Microsoft 365、Excel の使い方や、リモートワーク・ハイブリッドワーク環境を充実させるために以下の記事が参考になります。

成功企業に学ぶ 10 のヒント

リモートワークを起点にして課題を克服し、さらに成果を上げた企業の 10 の事例をご紹介します。
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