Azure Weekly Update-2023年2月17日
2023 年 2 月 10 日 ~ 2023 年 2 月 16 日 |
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発表の概要 |
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App Services | プレビュー機能 – 更新数: 1 |
Communications Services | プレビュー機能 – 更新数: 1 |
Database for PostgreSQL | 一般提供 – 更新数: 2 プレビュー機能 – 更新数: 1 |
Digital Twins | プレビュー機能 – 更新数: 2 更新機能 – 更新数: 1 |
Functions | 一般提供 – 更新数: 2 プレビュー機能 – 更新数: 1 更新機能 – 更新数: 2 |
Kubernetes Service | プレビュー機能 – 更新数: 1 |
Redis Cache | 一般提供 – 更新数: 1 |
SQL Database | 一般提供 – 更新数: 1 プレビュー機能 – 更新数: 2 |
発表の合計: 18
発表の詳細
Azure サービス: App Services
プレビュー機能
アプリに Python 3.10 を使用することで、Python における言語とランタイムの最新の機能強化を活用できるようになりました。Azure Functions で Python 3.10 を使用するには、Functions バージョン 4.x を使用してください。
Azure Static Web Apps での Python 3.10 のサポートは、Python 3.10 のライフサイクルに準じます。
発表: https://azure.microsoft.com/ja-jp/updates/public-preview-python-310-support/
ドキュメント: https://learn.microsoft.com/azure/static-web-apps/languages-runtimes
Azure サービス: Communications Services
プレビュー機能
Azure Communication Services Chat for Bot Framework のパブリック プレビューが開始されました。この新機能により、開発者は、Azure Bot Service で構築された会話ボットを Azure Communication Services Chat に接続できるようになります。この新機能が特に有用なのは、顧客サポートで、ライブ チャット オペレーターではなくボットが 1 次サポートを提供するシナリオにおいてです。扱うことができる主なユース ケースは以下のとおりです。
オペレーターに引き継ぐ前に、ボットがユーザーに応対し、よく尋ねられる質問に対処できるようにすることで、問題解決に要する時間を短縮する。このように人間の業務の一部をボットに実行させることで、従業員はより短時間でより多くの問い合わせに対応できるようになります。
Web サイトまたはモバイル アプリにおいて、製品、店舗営業時間、注文、返品などについての問い合わせに対し 24 時間 365 日のサポートを提供することで、通常の営業時間外でも顧客に対応し、顧客満足度を向上させる。何らかの理由で顧客がオペレーターに問い合わせる必要がある場合、ボットが顧客の詳細情報を入手してから、オペレーターが質問の処理を引き継ぎ、営業時間中に対応することができます。
他の Azure サービスを活用して、AI 駆動のスマートなチャット エクスペリエンスを構築する。これに利用できる Azure サービスとしては、不在着信メッセージに関するプッシュ通知をモバイル ユーザーに送信できる Azure Notification Hub や、感情分析を実行できる Azure Cognitive Services があります。
ドキュメント: https://github.com/Azure/Communication/blob/master/releasenotes/2022-11-15.md
Azure サービス: Database for PostgreSQL
一般提供
Azure Database for PostgreSQL – フレキシブル サーバー向けの Azure Active Directory 認証を利用すると、資格情報の管理と認証を集中型 ID プロバイダーに委任することで、データベースのセキュリティを向上させることができます。Azure Active Directory では、2 要素認証オプション、パスワード ライフサイクル管理、アプリケーションおよびマネージド ID、条件付きアクセスなどの高度なセキュリティ機能がサポートされます。Azure Database for PostgreSQL – フレキシブル サーバー向けの Azure Active Directory では、マネージド ID の完全サポート、改善されたグループ ロール、招待ユーザーのサポート、ローカル ユーザー サポートを無効にした Azure Active Directory 専用認証モードが提供されます。Azure Active Directory の一般提供開始については既に発表済みですが、このたび、API/CLI のサポートが追加され、近日中に Terraform がサポートされる予定です。
ドキュメント: https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/postgresql/flexible-server/concepts-azure-ad-authentication
一般提供
一部の Azure リージョンの Azure Database for PostgreSQL – フレキシブル サーバーは、サービス マネージド暗号化キーによる保存データのストレージ暗号化を使用します。バックアップを含め、データはディスクで暗号化されます。この暗号化は常時有効になっており、無効にすることはできません。この暗号化は、Azure Storage の暗号化に FIPS 140-2 で検証された暗号化モジュールと AES 256 ビット暗号化を使用します。このたび、すべてのパブリック Azure リージョンでこの機能が利用可能になりました。
ドキュメント: https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/postgresql/flexible-server/concepts-data-encryption
プレビュー機能
メジャー バージョンのインプレース アップグレードを使用すると、複雑な移行プロセスを実行することなく、Azure Database for PostgreSQL – フレキシブル サーバーを上位バージョンにアップグレードできます。ワンクリックするだけで、オフラインのインプレース アップグレードを簡単に実行して、コストを最適化し、ダウンタイムを最小限に抑えるとともに、上位バージョンにアップグレードされた同一のサーバーを同一のエンドポイントで使用し続けることができます。本日より、一部のリージョンで、Azure Database for PostgreSQL – フレキシブル サーバーのメジャー バージョンのアップグレード機能を使用できるようになります。
ドキュメント: https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/postgresql/flexible-server/concepts-major-version-upgrade
Azure サービス: Digital Twins
プレビュー機能
Azure Digital Twins で、Import Jobs API を使用してデータを取り込む、新しい手段が提供されるようになりました。Azure Digital Twins では、新しいモデル、ツイン、リレーションシップを作成するための API が既にサポートされていますが、今回、このパブリック プレビューのリリースにより、強化されたログとより高いスループットを利用しながら、Azure Digital Twins に大規模なツイン グラフを取り込めるようになりました。これにより、さまざまなシミュレーション シナリオ、新しいインスタンスのより迅速なセットアップ、データ インポート ワークフローの自動化が実現します。これによって、大規模なデータ セットを取り込むために Digital Twins API を使用して複数回のリクエストを行うことと、それに伴うエラーや再試行を処理することが不要になります。
プレビュー機能
Microsoft Power Platform 用 Azure Digital Twins (ADT) コネクタを使用すると、Microsoft Power Automate フロー、Power Apps アプリケーション、または Azure Logic Apps フローに Azure Digital Twins を統合できます。 また、このコネクタおよび 700 に上る他の Power Platform コネクタを使用して、他のシステムからデータをツインに取り込んだり、イベントに応答したりすることで、ADT を統合して、フローやアプリを構築することもできます。たとえば、Power Platform 用 ADT コネクタを使用して、外部システムによるイベント生成時にデジタル ツインを作成するフローを開発できます。
更新機能
Azure Digital Twins で、ツインあたり最大 50,000 件のリレーションシップがサポートされるようになりました。Azure Digital Twins では、これまでツインあたり 5,000 件のリレーションシップがサポートされていました。このリリースにより、ツインのプロパティを使用する代わりに、リレーションシップで接続された、よりリッチなツイン グラフを作成できるようになります。
ドキュメント: https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/digital-twins/reference-service-limits#functional-limits
Azure サービス: Functions
一般提供
ローカルで Python 3.10 を使用して関数を作成し、それをあらゆる Azure Functions プランに展開できるようになりました。
ドキュメント: https://docs.python.org/3/whatsnew/3.10.html
一般提供
Durable Functions は、サーバーレス コンピューティング環境でステートフル関数を記述できる Azure Functions の拡張機能です。
Durable Functions において、分離ワーカー プロセスで実行される .NET 7.0 のサポートの一般提供が開始されました。なお、このリリースでは .NET 6.0 および .NET Framework もサポートされます。
プレビュー機能
Azure Functions のトリガーとバインドを使用すると、関数作成者は、イベントやデータのソースを簡単に統合できます。Functions がサポートする言語スタックの大部分において、これまでトリガーとバインドは、関数シグネチャに渡されるシンプルな型に制限されていました。このたび、Functions で、Azure SDK の型など、より多くの型に対応するプレビュー サポートが導入されます。この初期プレビューでは、.NET 分離ワーカーと Azure BLOB のトリガーおよび入力バインドがサポートされます。この機能は、将来的により多くの拡張機能および言語スタックに拡張される予定です。
今後、たとえば分離ワーカー プロセスの .NET 関数は、BlobClient を渡して開始することができます。この型を使用することで、関数は、データをインクリメンタルにストリーミングし、従来よりも大規模な Blob を処理できます。一部のワークロードでは、スループットも向上する場合があります。ただし、バインド式がトリガー データに依存する場合、そのトリガー自体は新たにサポートされる型の 1 つにすることができない点に、関数作成者は注意する必要があります。
発表: https://azure.microsoft.com/ja-jp/updates/public-preview-sdk-type-bindings/
ドキュメント: https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/azure-functions/dotnet-isolated-process-guide
更新機能
ノルウェー東部、南アフリカ北部、スイス北部、およびアラブ首長国連邦北部リージョンにおいて、Premium (Elastic Premium) と Dedicated (App Service) の両方のプランで、Azure Functions の可用性ゾーンが利用可能になりました。
ゾーン冗長プランで実行されるアプリの場合、アプリがスケールインおよびスケールアウトする際にも、関数アプリのプラットフォームにより、選択されたリージョンのすべてのゾーンにプラン内のインスタンスが自動的に分散されます。
ドキュメント: https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/reliability/reliability-functions?tabs=azure-portal
更新機能
以下のリージョンで、Linux Elastic Premium プランの Azure Functions の最大スケールアウトの上限が引き上げられました。
リージョン 従来のスケールアウトの上限 新しいスケールアウトの上限
フランス中部 20 60
北ヨーロッパ 80 100
米国中南部 60 100
英国南部 60 100
米国西部 40 100
Azure サービス: Kubernetes Service
プレビュー機能
AKS のアップグレード スケジューラーにより、自動アップグレード チャネルの柔軟なスケジュールが可能になります。これにより、新たなアップグレード頻度の可能性と実行不可能期間が導入され、1 回設定するだけのモデルに対する制御性が向上します。
現時点で計画メンテナンスのプレビュー機能を使用している場合、代わりにアップグレード スケジューラー機能を使用することをお勧めします。既存の計画メンテナンスのプレビュー機能は、最終的に AKS のウイークリー リリース専用に格下げとなり、新しい自動アップグレード スケジューラーが事実上の自動アップグレード用メンテナンス スケジューラーとなります。
発表: https://azure.microsoft.com/ja-jp/updates/public-preview-upgrade-scheduler/
ドキュメント: https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/aks/auto-upgrade-cluster
Azure サービス: Redis Cache
一般提供
Azure Cache for Redis の Premium レベルで提供されるパッシブ geo レプリケーション機能で、いくつかの機能が拡張されました。複製を待機しているデータの量に関する統計など、geo レプリケーション リンクの正常性やステータスの追跡機能を高める新しいメトリックを利用できます。この機能により、geo プライマリと geo レプリカ キャッシュ間のフェールオーバーをクリック 1 回または CLI コマンドで開始でき、キャッシュのリンク解除や再リンクを手動で行う必要がなくなります。グローバル キャッシュ URL の提供も開始され、geo フェールオーバーのトリガー後に DNS レコードが自動的に更新され、アプリケーションが 1 つのキャッシュ アドレスのみを管理できるようになります。
Azure サービス: SQL Database
一般提供
2023 月 2 月中旬、Azure SQL で以下の更新と機能拡張が行われました。
最適化されたロックにより、Azure SQL Database において、データベースの同時実行性が向上し、ロック メモリが低減します。
Azure SQL Database および Azure SQL Managed Instance でカスタマー マネージド キーの自動キー ローテーションが可能になります。
Azure SQL Managed Instance における TempDB の最大サイズを設定できます。
プレビュー機能
仮想化ベースのセキュリティ (VBS) エンクレーブは、Always Encrypted 機能ファミリに追加された新機能です。セキュア エンクレーブを使用する Always Encrypted の豊富な機密クエリやインプレース暗号化操作といったメリットを、基盤となるハードウェアに関係なく、すべての Azure SQL Database オファリングにもたらします。VBS エンクレーブを使用することにより、柔軟に機密データを保護し、特定のパフォーマンス ニーズ、予算、ワークロードのリージョン可用性の要件を満たすことができます。
プレビュー機能
Azure SQL Database の Serverless Hyperscale は、サーバーレスと Hyperscale のメリットを単一のデータベース ソリューションに集約します。最大 80 個の vCore と 100 TB を必要とするデータベースのワークロードの需要に基づいて、コンピューティングとストレージが自動的にスケールするようになりました。課金は、プロビジョニング量ではなく、リソースの使用量に基づいて行われます。Serverless Hyperscale は、価格性能比を最適化し、使用が断続的で予測できないデータベースのパフォーマンス管理を簡素化するとともに、極めて大きな規模への拡張の余地を確保し、なおかつアクティブな使用期間中の高パフォーマンスを実現します。