発表: オープン ソース プロジェクト用 Azure クレジット
本ポストは以下の記事の翻訳です。
Announcing: Azure credits for open source projects – Microsoft Open Source Blog
2021 年 9 月 28 日
Senior Program Manager, Microsoft Open Source Programs Office
オープン ソース ソフトウェアは、あらゆる開発者の、あらゆる言語とプラットフォームによる、あらゆるアプリケーション構築を成功に導くというマイクロソフトの目標に沿う、マイクロソフトの開発に欠かせない存在です。私たちは、オープンで柔軟なテクノロジを構築し、オープン ソース コミュニティと連携しながら、業界全体を成長へと導くことに取り組んでいます。
本日マイクロソフトは、このオープン ソース コミュニティに貢献するプログラムを発表いたします。それは、オープン ソース プロジェクト用 Azure クレジットです。
このプログラムは、オープン ソース プロジェクトに 1 年間分の Azure クレジットを付与するものです。開発者の皆様は、このクレジットをテスト、ストレージ、その他の開発に使用することができます。Open Source Initiative (OSI) 承認ライセンスが付与されたあらゆるテクノロジに基づく、あらゆるプロジェクトに申請資格があります。
マイクロソフトはこのクレジット助成をオープン ソース エコシステムの一部のプログラムに展開しています。代表的なものを紹介いたします。
- FreeBSD: FreeBSD は、サーバー、デスクトップ、組み込みプラットフォーム向けの UNIX オペレーティング システムです。現在 Azure クレジットは、この FreeBSD の開発者によるカスタム カーネルの開発を支援しています。これにより、セキュリティ アドバイザリに基づくサードパーティ ソフトウェア向け更新プログラムのリリースを加速したり、パッケージ構築用の大規模な VM クラスやテスト用の小規模な VM クラスを作成したりするなど、いずれも開発者には大きな支援となる取り組みが実現しています。現在 FreeBSD プロジェクトでは、Azure クレジットを活用して、コミット前の継続的インテグレーションの範囲を拡大しています。FreeBSD では大量のリソースを必要とするテスト作業が数多く発生しますが、こうしたテスト用のリソースや、さまざまなリソース最適化戦略を試行するためのプラットフォームを、Azure クレジットを通して入手しています。
- Alma Linux: エンタープライズ向け Linux ディストリビューション システム Alma Linux では、Azure クレジットを Alma Linux イメージのビルドに利用しています。
- Haskell: 純粋関数型プログラミング言語の 1 つ Haskell では、継続的インテグレーション システム、リリース、GitLab インスタンス、その他のビルドに Azure を活用しています。
- Snakemake: ワークフロー管理システム Snakemake は、再現性と拡張性を備えたデータ分析を構築するツールです。Snakemake を利用することで、人間が理解可能な Python ベース言語で記述されたワークフローを、サーバー、クラスター、グリッド、クラウド環境へシームレスに拡張することができます。Snakemake では、Snakemake 向け Azure プラグインの開発およびプラグインの統合テストに Azure クレジットを活用しています。
- Promitor:同プロジェクトの保守担当者 Tom Kerkhove 氏の言葉を紹介します。「Microsoft Azure のサービスにおけるギャップを埋めるオープン ソース製品を生み出し、それらを無償提供し、あらゆる人々にそのメリットを活用していただくことが私の喜びです。そうした製品が Promitor であり Kubernetes Event Grid Bridge です。ただ無償提供ですから、これらの製品と連携させる Azure リソースのスピンアップ、変更の検証、高品質なソフトウェアのビルドのための予算が私にはありません。ソフトウェアの有償化を迫られることなく私が好きなことを続けられ、ソフトウェアをコミュニティに自由に使ってもらえるのは、マイクロソフトの Azure 支援プログラムのおかげです」
詳細情報
私たちは、イノベーションとインクルージョンを前進させるオープン ソース コミュニティ全体の取り組みに感謝すると共に、Azure クレジット プログラムによるコミュニティへの貢献をさらに拡大できることを願っています。
プログラムの詳細と申請方法の詳細については、Azure クレジットの Web サイトをご覧ください。
Azure におけるオープン ソースの詳細については、Azure におけるオープン ソースの概要情報をご覧ください。