マイクロソフト、Eclipse Foundation のサポートを拡大
本ポストは以下の記事の翻訳です。
Microsoft expands support with The Eclipse Foundation – Microsoft Open Source Blog
2021 年 8 月 3 日
Principal Program Manager, Azure Office of the CTO
マイクロソフトの目標は、あらゆる開発者の、あらゆる言語とプラットフォームによる、あらゆるアプリケーション構築を成功に導くことです。この目標を達成するため、オープンで柔軟なテクノロジを構築し、オープン ソース コミュニティと連携しながら、同じ業界のパートナーとして共に成長していくことに取り組んでいます。
マイクロソフトは Eclipse コミュニティと長年にわたって協力関係を続けており、2016 年には Eclipse Foundation への参加を果たしています。本日は、マイクロソフトが同財団のサポートを引き続き進展させていくことを発表いたします。私たちは Eclipse Foundation AISBL のストラテジック メンバーとして、同財団との協力関係をさらに拡充することになりました。これに併せ、私 Stephen Walli が同財団の理事会に加入いたします。業界パートナーの皆様とご一緒に仕事ができるのを楽しみにしております。
Eclipse Foundation はその長い歴史を通して活発で協力的な文化を提供し、数々のオープン ソース ライセンス プロジェクトを支えてきました。それらのプロジェクトの多くは、マイクロソフト、マイクロソフトのパートナー様とお客様にとっても重要な意味を持つものばかりです。こうしたプロジェクトの原動力となる同財団を支援し、財団の内側から目標を共有しながら活動を前進させていくことは、マイクロソフトにとって大きな意味があります。
コミュニティにおける共同作業の中身
ベンダー非依存のガバナンス、インフラストラクチャ、マーケティング、コミュニティ構築、開発者向けアドボカシー活動において豊富な専門知識を持つ Eclipse Foundation は、イニシアティブを発揮し、未来を見据えた活動を展開することで、ヨーロッパ拠点の非営利国際組織として、同調する組織が数多く集う存在となりました。マイクロソフトがヨーロッパのパートナーと新たな取り組みを開始するにあたっても、Eclipse Foundation を共同作業の場所に選ぶのは自然な流れです。
現在も Eclipse Foundation は、Java エコシステムの重要な基礎を担っています。マイクロソフトは、Eclipse Adoptium (旧称 AdoptOpenJDK) やその他のプロジェクトへの積極的な参加を通して、Java 開発者の支援と健全な Java エコシステムの運営に貢献しています。同財団のストラテジック メンバーとして私たちがさらに関与を深めることは、オープン ソースの理念に基づく Java の最先端のイニシアティブを、さらに前進させるものになるでしょう。
また、Eclipse IDE、Jakarta EE (Java EE の後継)、MicroProfile の各プロジェクトをホストする Eclipse Foundation は、Java コミュニティの中核部との緊密な関係があります。Eclipse Foundation は、マイクロソフトとマイクロソフトのパートナーが AdoptOpenJDK というミッションを前進させるためのロジカルな選択肢でもあったのです。ベンダー非依存かつマルチベンダーのイニシアティブである Eclipse Adoptium は、OpenJDK ソース コードを基盤とする Java ランタイムの完全互換かつ高品質なディストリビューションを最先端で担うプロバイダーであり続けます。
Eclipse Foundation が果たす役割は各種ワーキング グループを通して拡大され続けており、それらワーキング グループの多くがマイクロソフトとマイクロソフトのパートナーにとって重要な存在です。たとえば、マイクロソフト参加の Eclipse Foundation ワーキング グループで新たに始まったマイクロソフトに関係する作業には、最近の Eclipse Dataspace Connector および Eclipse Tractus-X 関連の取り組みがあります。
今後の展望
オープン ソースの非営利組織は、新たな成長機会となるプロジェクト実現の枠組みを提供するという、コミュニティにとって重要な役割を果たしています。こうした非営利組織をさまざまな企業が支援しています。そこには、非営利組織によるプロジェクトへの関与を深める、協業パートナーとの連携を深める、大規模な開発者コミュニティを支援するなど、さまざまな理由があります。オープン ソース イニシアティブ ライセンス プロジェクトの多様なグループと各プロジェクトのエコシステムを支える、健全な非営利組織による充実したエコシステムは、絶対になくてはならない存在です。マイクロソフトはこれからも、非営利組織のエコシステムへの支援と関与を続け、プロジェクトに参加していくことをお約束いたします。