[WVD] 基本アーキテクチャと利用イメージ
Windows Virtual Desktop (WVD) の基本的なアーキテクチャ
いくつかパターンはありますが、既存のオンプレミス環境にアクセスするための最小構成となる WVD の基本構成は下図のようになります。
- オンプレミス AD と同期する AAD を作成し、WVD サービスに利用許可を与える
- オンプレミス環境を ER/VPN で延伸した仮想ネットワーク環境を Azure 上に作る
- オンプレミス AD に参加したホストマシンのプールを作成する
- WVD サービスを利用する
利用イメージ
利用者から見た利用イメージについて
① ブラウザを利用する場合
- https://rdweb.wvd.microsoft.com/webclient/index.html にアクセスし、Azure ADに ログイン
- ホストプールを選択し、VM に AD ドメインアカウントでログイン
② 専用アプリ(RemoteDesktop アプリ)を利用する場合
- アプリを起動し、AAD ログイン
- ホストプールを選択し、VM に AD ドメインアカウントでログイン
内部接続アーキテクチャ
- RDP 接続のために、セッションホスト側で TCP 3389 ポートを空ける必要はない (直接接続するRDP Shortpathという構成も取れる)
- セッションホスト、接続クライアントそれぞれから外向きに HTTPS 接続ができれば OK
① セッションホスト側
- WVD のエージェントが、HTTPS で WVD コントロールプレーンに接続しに行く
- この経路を使って、ゲートウェイ経由で RDP のパケットを受け取る
② クライアント側
- 接続クライアントは、TCP 3389 を使わず、HTTPS でゲートウェイに接続
- RDP パケットは HTTPS で送受信される(=TCP 443 ポートしか使わない)
- このため、(レイテンシや帯域などの問題を別にすれば) FW があっても構成が可能
特性と注意点
ホストプールの基本的な特性と注意点として、以下を知っておく必要があります。
- Pooled と Personal があり、ユーザ割り当て方式や利用 OS などが大きく異なる
- ユーザが利用するセッションホスト(接続先 VM)は、接続ブローカが決定する
- ユーザは、1 つのプールに対して同時に 1 つのセッションしか利用できないが、複数のプールでセッションを同時利用することはできる
- (重要) Pooled の利用には特性に応じて考慮事項があるため、注意して検討が必要