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Azureに関する技術情報

[WVD] 関連するソリューション・テクノロジについて

Windows Virtual Desktop

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WVDには様々な関連ソリューション・テクノロジがあるため、ユースケースによっては必ずしもNative WVDが最適ではない場合もあります。

3rd Partyソリューション

  • Native WVD は、現時点では特に管理系機能が豊富にあるわけではなく、3rd party ソリューションを用いた方がよい場合も多い
  • 主なパートナー → https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-desktop/partners
  • 技術的な観点から大別すると、以下のようにカテゴライズされる

3rd party solution

(重要) 3rd party ソリューションの必要性について

  • 現状のNative  WVD には、以下のようなポイントで留意点がある

    • 今後、WVD の機能強化などにより変わっていく可能性は高いが、現時点では 3rd party ソリューション(Citrix, VMware など)の検討が必要となることがある
    • このため、要件上、Native  WVD (+一部作り込み)で充足できるか否かを検討し、難しい場合には 3rd party ソリューションの採用を検討するとよい
要件またはソリューション
要件 課題 Native WVD でできること Native WVD だけではできないこと
SSO

VDI(DaaS)へアクセスするタイミングや、VDI 上から SaaS へアクセスする際に、複数回のログイン処理が必要になる

  • WVD へのログインは Azure AD ベースでの認証になる
  • VM ログインに関して ADFS を利用した SSO が可能(ただし構成が高度)
  • SSO の構成に各種の要件があり、比較的柔軟性に乏しい
閉域構成 クライアントから VDI へのアクセスや、セッションホストからコントロールプレーンへのアクセスに関して、インターネット(未知のネットワーク)を通らないように構成したい
  • URL を使ったファイアウォールでのアクセス先絞り込みでの対応は可能
  • RDP 通信部分は ER MS Peering を通すことができる
  • 管理通信などに関して CDN などへのアクセス要件があり、すべての通信に関して未知のネットワークを通らないように構成することが困難
電源管理 IaaS VM の起動時間を最小化するために、細やかな電源管理を行いたい
  • 定時での電源 on/off や静的定義に基づくセッションホストの台数増減は可能
  • 業務カレンダーに基づく細やかな電源 on/off や、ユーザ要求に基づく電源 on/off の機能は提供されていない
ホストプール管理 巨大なホストプールが必要な場合、セットアップやアップデートを迅速に行う必要がある
  • ウィザードや ARM テンプレートを利用した、シンプルなセッションホストの展開・更新ができる
  • 大量ホストの並列展開や更新などができない(=非常に時間がかかる)
  • Win7 ホストの一括展開ができない

電源管理機能について

  • 現時点のNative WVD は、特にセッションホストの IaaS VM の電源管理機能が豊富ではない

    • VDI (DaaS)の費用の大半は、IaaS VM のコストだが…
    • 「電源のつけっぱなしを避ける」「ホストプールの台数を最適化する」だけで大幅なコスト圧縮効果が得られる
  • IaaS VM のコスト圧縮方針は、Pooled と Personal の場合で異なる

    • Pooled の場合 : 利用時間帯や負荷に応じて、ホストプールの台数を増減させる
    • Personal の場合 : 自分が利用する VM を、適切にシャットダウン(deallocate)させる
  • 現時点のNative WVD では、これらに必要な電源管理の機能が不足する場合がある

    • Native WVD では作り込みが必要だが、3rd party 製ソリューションではこれらの機能が含まれており、追加ライセンス費用が VM 費用削減により賄えてしまう場合もある
電源管理機能とコスト
D2s v3 ひと月・1 台あたり
つけっぱなし ¥18,068 / 月・台
1 日 16 時間起動 ¥12,045 / 月・台
1 日 8 時間起動 ¥6,022 / 月・台
月 160 時間起動 ¥3,960 / 月・台
1 時間あたりの削減 -¥752 / 月・台

※ VM のみのコスト、ライセンス費用とストレージ費用は除外

の比較 Pooled(マルチセッション)そして Personal(シングルセッション)
要件 Pooled(マルチセッション) Personal(シングルセッション)
コスト圧縮方針 利用時間帯や負荷に応じて、プールするホスト台数を増減させる 各自が利用する VM を、適切にシャットダウン(割り当て解除)する
Native WVD でできること 静的な時間帯定義に基づくプール台数の増減(を行うためのスクリプトを提供) 特定時刻での電源 on/off (を Azure 標準機能で行う)
Native WVD だとできないこと 利用状況・負荷に基づく動的なスケーリング制御 ユーザによるオンデマンドでの VM 起動(夜間や出張時)
業務カレンダー(祝日など)に基づく電源 on/off

類似の他テクノロジとの使い分け

他の類似技術の使用との比較
Win10 VM の利用方法 WVD (Pooled) WVD (Personal) Lab Services DevTest Lab IaaS VM
環境特性 集中管理型環境 セルフサービス型環境
ドキュメント https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-desktop/ https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/lab-services/tutorial-setup-classroom-lab https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/devtest-labs/ 特になし
概要・要点 Azure IaaS VM を利用して Windows OS の DaaS 環境を作るためのサービス
一般的な VDI ソリューションに比べてシンプル・安価
クラスルーム演習用のマネージドラボを作成するためのサービス セルフサービスによる柔軟な仮想マシンの払い出しと、その管理を容易にするもの 自分でポータルサイトを用いて Windows 10 端末を構築
最適なユースケース Windows 7/10 の DaaS 環境 ハンズオンラボ環境 開発者デスクトップ、開発・テスト 任意
ユーザアカウント AAD アカウント + AD/AADDS アカウントが必要 任意の e-mail アカウント 制約なし 制約なし
特定目的以外での利用 可能(デスクトップとして利用可) 不可(クラスルームや開発・テスト目的以外での利用不可) 制限なし
VM 割り当て 共有型 占有型 占有型 占有型 占有型
VM 状態管理 現時点では UI なし (PowerShell) 容易なリセット 特になし 特になし
ユーザからのアクセス Web ブラウザまたは RD アプリ ラボポータル (labs.azure.com) Azure ポータル Azure ポータル
HTTPS による RDP 接続 可能 (WVD 標準機能) Bastion 利用が必要 (※ 近日サポートの予定) Bastion 利用が必要 Bastion 利用が必要
セッション振り分け・誘導 あり (WVD 標準機能) あり なし なし
管理者権限の付与 通常しない しても OK しても OK 行うのが普通 行うのが普通
ネットワーク構成 AD/AADDS への参加が必要 マシン単位の隔離も可能 自由に構成可能 自由に構成可能
VM 起動 常時起動が必要 オンデマンド起動が可能 自由に操作可能 自由に操作可能

(ご参考) Dedicated Host について(Azure, AWS, GCP いずれでも利用可能)

  • 1 コアあたりの単価、調達単位が粗くなる(物理サーバ単位)などに留意

Dedicated Host

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