大嶽和也, Author at マイクロソフト業界別の記事 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog Fri, 13 Sep 2024 05:26:01 +0000 en-US hourly 1 Microsoft Azureのハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)活用による医薬品開発やゲノム解析の効率化・加速化   http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/health/2024/09/12/microsoft-azure-high-performance-computing/ Thu, 12 Sep 2024 01:13:14 +0000 医薬品開発に係る各種計算、シミュレーションにはハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)を実現するIT基盤が必要不可欠であり、より柔軟にリソースが提供可能なクラウド上での利用が注目されています。
クラウドベースのHPC環境はオンデマンド性、スケーラビリティ、AI等の最新技術との連携等、これまでない様々なメリットを提供可能です。
既に国内外の製薬企業様や研究機関様において、化合物のスクリーニングやゲノム解析の期間短縮にMicrosoft AzureのHPCソリューションが活用されており、新薬開発プロセスの改善や、迅速な医療への応用に繋がる基盤構築が実現されております。
今後はHPCと量子コンピューティングとの統合や研究のオープン化等が期待され、次世代の研究開発をリードするための重要な鍵となる要素と考えられます。

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Executive Summary 

  • 医薬品開発に係る各種計算、シミュレーションにはハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)を実現するIT基盤が必要不可欠であり、より柔軟にリソースが提供可能なクラウド上での利用が注目されています。 
  • クラウドベースのHPC環境はオンデマンド性、スケーラビリティ、AI等の最新技術との連携等、これまでない様々なメリットを提供可能です。 
  • 既に国内外の製薬企業様や研究機関様において、化合物のスクリーニングやゲノム解析の期間短縮にMicrosoft AzureのHPCソリューションが活用されており、新薬開発プロセスの改善や、迅速な医療への応用に繋がる基盤構築が実現されております。 
  • 今後はHPCと量子コンピューティングとの統合や研究のオープン化等が期待され、次世代の研究開発をリードするための重要な鍵となる要素と考えられます。 

1. ゲノム解析、創薬領域で爆発的に増大する計算需要 

    昨今アンメットメディカルニーズが高まる一方で、製薬企業が新薬を開発する期間、費用は年々増加の一途を辿っています。具体的には、国内では約9~16年もの時間と、数百-数千億円が必要と言われています [1][2]。さらにそれだけ費やしても、新薬の開発の成功率は約23,000分の1しかないと言われています。可能な限り開発期間、コストの両方を押さえながら革新的な新薬を開発し続ける必要があります。 

    医薬品開発において、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)はゲノム解析、スクリーニング、分子動力学シミュレーション等、様々な計算リソースとして利用されてきました[3]。そして昨今では、その膨大な計算量に対して柔軟に対応可能なパブリッククラウド上でのHPC活用が検討、採用されるケースが増加しております[4]。 

   昨今、特にゲノム解析と創薬領域において、医療技術やバイオテクノロジーの進化に伴い、解析の計算量、データ量が急速に増加しています。本解析処理では、単なる統計データや診療記録に留まらず、ゲノムシーケンスデータやバイオマーカー情報、分子構造データなど、きわめて多様でかつ複雑なデータを扱う必要があります。これらのデータを解析し、有用な知見を得るためには、大規模な計算能力が必要とされます。特に創薬分野とゲノム解析領域における計算需要が増大しています[6]。 

創薬分野における計算需要 

    創薬のプロセスは、初期段階の化合物スクリーニングから始まり、その後の薬理試験や臨床試験を経て、新薬が開発されるという一連の流れを辿ります。この過程においては、非常に多くの化合物を対象に、その生物学的な効果や副作用を評価していきます。実際には数百万から数億に及ぶ化合物を対象にシミュレーションを行い、その中から有望な候補を絞り込むために、膨大な計算リソースが必要になります[7]。 

    従来は、これらのプロセスの多くが実験室で行われていましたが、実験には時間とコストがかかり、その数にも限界があるため、近年ではHPCやAIを活用し、シミュレーションとデータ解析によって効率的にスクリーニングを行うアプローチが主流となりつつあります。分子動力学シミュレーションや量子化学計算を駆使し、分子の構造や相互作用を精密に解析することで、実験では捉えきれない微細な変化を予測し、候補化合物の絞り込みを迅速に行うことが可能になります [8][9]。 

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図 1 創薬開発におけるスクリーニング処理 

ゲノム解析分野における計算需要 

    一方、ゲノム解析の分野でも、次世代シーケンシング(NGS)技術の発展により、個人の全ゲノム解析が可能になりつつあります。全ゲノム解析とは、ヒトのDNA全体を解析するもので、そのデータ量は膨大です。たとえば、ヒトゲノムには膨大な数の塩基対が存在し、その全てを解析するには大規模な計算リソースが必要です。このような膨大なデータを処理し、解析結果を得るためには、従来のコンピュータ環境では対応が難しくなってきています。 

    ゲノム解析は、遺伝子発現のパターン解析、エピジェネティクス研究、遺伝子関連疾患の解明など、多岐にわたる解析を必要とします。これらの解析には、精緻なアルゴリズムと膨大な計算パワーが要求され、また、解析結果を迅速に提供するための高速処理も求められます。クラウドベースのHPCソリューションは、こうした高度な要求に対応するための強力な基盤になり得ることから、その活用が注目されています [9][10]。 

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図 2 ゲノム解析の流れ

2. 近年のトレンド 

    近年、創薬やゲノム解析の分野においてクラウドHPCの活用が進んでいる背景には、クラウドコンピューティング技術の進化とその利便性、コスト効率の高さがあります。これに加え、これらの分野における計算需要が急激に高まっていることも、大きな要因になっています。 

    従来のオンプレミス環境でのHPCは、初期導入コストが高く、維持管理にも多大な労力を必要とするため、特に中小規模の研究機関や企業にとっては大きな負担となっていました。しかし、クラウドベースのHPCは、こうした負担を大幅に軽減します。オンデマンドで必要な計算リソースを利用できるため、初期投資が不要であり、さらに解析ニーズに応じてスケーラブルな計算環境を構築することが可能です。これにより、プロジェクトの規模や進捗に応じて柔軟にリソースを調整できるため、効率的な研究開発が可能になります。また、クラウド環境では、最新の計算リソース(CPUのみならずGPU、FPGAなど)の調達が容易であることから、計算の速度の向上も期待できます[5][11]。特に、AIや機械学習技術との連携が容易であり、これにより、従来の手法では難しかったデータ解析やパターン認識が可能になっています。 

    さらに、クラウドは、地理的に分散した研究チームがリアルタイムでデータにアクセスし、共同で研究を進めることができるため、国際的な共同研究が容易に行えるようになります。クラウドHPCは、データの保存と管理にも優れており、大規模なデータセットを効率的に扱うことが可能です。これにより、ゲノム解析におけるビッグデータの処理や、創薬における大規模な化合物ライブラリの管理が容易になっています[9]。 

    こうしたクラウドHPCの利点は、創薬とゲノム解析の両分野において広く受け入れられ、今後もその利用が拡大することが予想されます。 


3. 創薬・ゲノム解析において求められるクラウドサービスとその効果 

クラウドベースのHPCやその他サービスは、特に創薬とゲノム解析の分野において、その多様な利点が評価されています。主なメリットとして、以下の点が挙げられます[12]。 

  • 計算需要にオンデマンドで対応: 必要なときに必要なだけの計算リソースを利用できるため、研究の進行に合わせて柔軟にリソースを調整できます。これにより、プロジェクトの進行を遅らせることなく、計算資源を効率的に活用できます。 
  • 高いスケーラビリティ: クラウド環境では、プロジェクトの規模に応じて計算リソースをスケールアップ・スケールダウンできるため、大規模な計算が必要な場合でも短期間で大量のリソースを確保することが可能です。これにより、研究のスピードが大幅に向上します。 
  • 個別ニーズに即した開発環境: クラウドHPCでは、研究者のニーズに応じてカスタマイズされた計算環境を構築することが可能です。例えば、特定のアプリケーションや解析ツールを組み込んだ環境を簡単にセットアップできるため、研究者は自分たちの研究に最適化された環境を手軽に構築し、作業を進めることができます。これにより、導入や設定にかかる時間を削減し、研究に集中することが可能となります。 
  • 最新の計算リソースが利用可能(CPU/GPU、FPGAなど): クラウドHPCでは、最新の計算技術が常に利用可能です。特に、GPUやFPGAといったハードウェアアクセラレータを活用することで、大規模なデータ解析や複雑なシミュレーションを高速かつ効率的に実行できます。これにより、研究の質が向上し、成果がより迅速に得られるようになります。 
  • AI連携、Data連携: クラウド環境では、AI技術との連携が容易であり、機械学習やディープラーニングを活用した高度なデータ解析が可能です。従来の手法では難しかった洞察や予測が可能となり、研究の方向性を大きく広げることができます。また、クラウド上でのデータ連携により、異なるプロジェクト間でのデータ共有がスムーズに行えるため、効率的な研究開発が可能となります。 
  • CICDを実現する開発プラットフォームを活用することで、正確なプロジェクト管理、高速な開発ライフサイクル、自動テストによるヒューマンエラーの削減等にも寄与することが可能です。Microsoftからは、Azure DevOpsやGitHubといった複数のプラットフォームを提供しています。 
  • 統合認証/セキュリティ基盤で社内外の連携を促進: クラウドHPCは、セキュリティ対策が強化されており、特に医療データやゲノムデータのような機密性の高いデータを安全に取り扱うことが可能です。統合認証基盤により、異なる組織やチーム間での安全なデータアクセスが実現し、共同研究を円滑に進めることができます。 
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図 3  クラウドベースのAIサービスやデータを活用して解析業務を効率化 

    Microsoft Azureは、創薬やゲノム解析など、ヘルスケア分野に特化したHPC基盤を提供しています。AzureのHPCサービスは、CycleCloud[13]やAzure Batch[14]といったツールを通じて、研究者が必要とする計算リソースを迅速にプロビジョニングし、効率的に利用できる環境を提供しています。これにより、研究者は物理的なインフラの制約を受けることなく、大規模な計算をクラウド上で自由に実行することができます。 

図 4 ゲノム解析、創薬解析

    Azureは、AIやビッグデータとの連携に優れており、研究プロセス全体を支援する統合プラットフォームを提供しています。例えば、ディープラーニングを活用したゲノムデータの解析や、自然言語処理を用いた文献情報の解析など、多岐にわたるAI技術を組み合わせることで、より深い洞察を得ることができます。また、Azure上でのデータ保存と管理は、厳格なセキュリティ基準に準拠しているため、研究データの保護と共有が安心して行えます。 

    さらに、Azureは、分子動力学(MD)などの計算化学アプリケーションを統合した基盤の提供も計画しており、これにより、研究者はクラウド上で包括的な計算環境を利用できるようになるでしょう。これらAzureにおけるHPCサービスの充実により、創薬やゲノム分野でのクラウドHPC活用が日々増加しており、研究開発の基盤として不可欠な存在となっています[16]。 


4. 活用例 

クラウドHPCの活用は、国内外の多くの研究機関や企業で成功を収めており、その有効性が実証されています。以下に、創薬とゲノム解析の分野での具体的な事例を紹介します。 

創薬分野での実例 

    欧州に本社を構える大手製薬会社は、クラウドHPCを活用して新薬開発のプロセスを大幅に効率化しました。従来、数ヶ月を要していた化合物スクリーニングのプロセスが、クラウドHPCの導入によりわずか数日で完了するようになりました。このプロジェクトでは、数億の化合物を対象に、分子動力学シミュレーションを実行し、AIを用いてデータ解析を行うことで、有望な候補を迅速に絞り込むことができました [16]。 

    特に注目すべき点は、クラウドHPCのスケーラビリティを活かし、大量の計算リソースを短期間で動員できたことです。これにより、開発サイクル全体が短縮され、製薬会社は新薬の市場投入を大幅に早めることができました。さらに、クラウドHPCを利用することで、研究者はより創造的なアプローチを採ることができ、結果として開発成功率の向上にもつながっています[17]。 

ゲノム解析分野での実例 

    日本では政府主導で大学、研究機関との連携により、クラウドHPCを利用して大規模なゲノム解析プロジェクトを推進しています。このプロジェクトでは、数十人分の全ゲノムデータを解析する必要があり、そのデータ量は数ペタバイトにも及びます。従来のオンプレミス環境では、この規模のデータを処理するのは非常に困難でしたが、クラウドHPCを活用することで、データの迅速な処理が可能となり、解析結果を短期間で提供し医療への活用を促進する基盤構築を進めています[18]。 

    また、クラウド環境を活用したことで、国内外の複数の研究チームがリアルタイムでデータにアクセスし、共同で解析を進めることができます。これにより、研究プロジェクトの効率が大幅に向上し、国際的な協力体制の下で、迅速かつ高精度な解析を実現することができます。このような活用が可能になれば、クラウドHPCがゲノム解析の分野でいかに強力なツールであるかを示すものであり、データ解析の可能性を大きく拡大します。 

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図5  Azure HPCを活用するための構成例 

5. 今後の展望 

    クラウドHPCの利用は、今後もヘルスケア分野での重要性を増していくことが予想されます。特に、AI技術やビッグデータ解析の進展に伴い、クラウドHPCはこれらの技術を支える基盤として、研究開発の効率化と革新を促進する役割を果たしていくでしょう。加えて、今後期待される分野では、量子コンピューティングの実用化が挙げられます。量子コンピューティングは、従来のコンピューティング技術では不可能だった高度な計算を可能にし、創薬やゲノム解析の分野に革命的な変化をもたらすと期待されています。クラウドHPCプラットフォームに量子コンピューティングが統合されることで、これまでの研究開発の枠を超えた新たな可能性が広がるでしょう。 

    また、クラウドHPCの普及は、研究のオープン化にも寄与すると考えられます。クラウドを活用することで、研究成果をより広範なコミュニティと共有し、協力して研究を進めることが容易になります。これにより、異なる分野の知識や技術を融合させた革新的な研究が進展し、科学全体の発展に寄与することが期待されます。特に、国際的な研究プロジェクトにおいては、クラウドHPCを利用することで、地理的な制約を超えてリアルタイムでのデータ共有と解析が可能となり、グローバルな研究協力が促進されるでしょう。これにより、世界中の研究者が共同で取り組むことで、より迅速かつ大規模な研究が可能となり、科学の進展に大きく貢献することができます。 

   今後、クラウドHPCの活用が加速する中で、研究者にとって重要なのは、この技術を効果的に使いこなすスキルの習得です。クラウドHPCの特性や操作方法を理解し、適切に利用することで、研究の効率化と精度向上が図れます。特に、複雑な解析やそこで生成された大量のデータを扱う場面では、クラウドHPCの効果的な利用が研究の成否を左右することになることが予想され、また、クラウドHPCのスキルを習得することで、研究者自身のキャリアにもプラスの影響を与えることが予想されます。新しい技術を取り入れることで、研究の幅が広がり、革新的なアプローチを採用することが可能になります。 


6. 最後に 

    ヘルスケア領域におけるクラウドHPCの活用は、今後ますます重要性を増していくと考えられます。創薬やゲノム解析の分野では、膨大なデータを迅速かつ精緻に解析するための計算資源が求められており、クラウドHPCはそのニーズを満たすための理想的なソリューションです。クラウドHPCを活用することで、研究のスピードと効率を向上させ、革新的な成果を生み出すことが可能となります。 

    今後も、クラウドHPCはさらなる進化を遂げ、AIや量子コンピューティングとの連携が進むことで、より高度な解析とシミュレーションが可能になるでしょう。研究者は、これらの新技術を積極的に取り入れ、クラウドHPCを効果的に活用することで、次世代の研究開発をリードしていくことが期待されます。 

参考文献 

  1. くすりの開発, くすりの開発 | くすり研究所 | 日本製薬工業協会 (jpma.or.jp) 
  1. 医薬品産業ビジョン2021, 000831974.pdf (mhlw.go.jp) 
  1. Perspective of drug design with high-performance computing, Perspective of drug design with high-performance computing – PMC (nih.gov) 
  1. Pharma companies are counting on cloud computing and AI to make drug development faster and cheaper, Pharma companies are counting on cloud computing and AI to make drug development faster and cheaper | ZDNET 
  1. Microsoft announces collaboration with NVIDIA to accelerate healthcare and life sciences innovation with advanced cloud, AI and accelerated computing capabilities, Microsoft announces collaboration with NVIDIA to accelerate healthcare and life sciences innovation with advanced cloud, AI and accelerated computing capabilities – Stories 
  1. HPC Market Update 2024, Hyperion-Research-SC23-Briefing-Novermber2023_Combined.pdf (hyperionresearch.com) 
  1. 理研創薬・技術基盤プログラム, https://www2.riken.jp/dmp/cli_dev.html 
  1. Introducing two powerful new capabilities in Azure Quantum Elements: Generative Chemistry and Accelerated DFT, Introducing two powerful new capabilities in Azure Quantum Elements: Generative Chemistry and Accelerated DFT – Microsoft Azure Quantum Blog 
  1. 国際連携によるがん全ゲノムの大規模解析、理科学研究所, 国際連携によるがん全ゲノムの大規模解析 | 理化学研究所 (riken.jp) 
  1. ゲノム解析とは、製品評価機構, ゲノム解析とは? | バイオテクノロジー | 製品評価技術基盤機構 (nite.go.jp) 
  1. DRAGEN二次解析、イルミナ社, https://jp.illumina.com/products/by-type/informatics-products/dragen-secondary-analysis.html 
  1. Azureでのハイパフォーマンスコンピューティング, https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/architecture/topics/high-performance-computing 
  1. Azure CycleCloudについて, https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/cyclecloud/concepts/core?view=cyclecloud-8 
  1. Azure Batchについて, https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/batch 
  1. Introducing Azure Quantum Elements, https://youtu.be/JkQGM5ZuXO4 
  1. Accelerating Drug Discovery with Supercomputing Scale Biomolecular Simulations on Azure, Accelerating Drug Discovery with Supercomputing Scale Biomolecular Simulations on Azure – Microsoft Community Hub 
  1. Preparing for future health emergencies with Azure HPC, Preparing for future health emergencies with Azure HPC | Microsoft Azure Blog | 
  1. 厚生科学審議会科学技術部会全ゲノム解析等の推進に関する専門委員会, 厚生科学審議会科学技術部会 全ゲノム解析等の推進に関する専門委員会 |厚生労働省 (mhlw.go.jp) 

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Copilot for Microsoft 365 活用シナリオ・プロンプト集 – 製薬業界のビジネスを加速する生成AIの活用法 – http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/health/2024/05/27/copilot-for-microsoft-365-utilization-scenarios-and-promptshow-generative-ai-can-accelerate-business-in-the-pharmaceutical-industry/ Mon, 27 May 2024 01:18:33 +0000 製薬業界は、医療の進歩や社会のニーズに応えるために、常にイノベーションを求められています。しかし、その一方で、厳しい規制や競争、コストや時間の制約など、様々な課題に直面しています。そこで、製薬業界のビジネスを加速するために、AIアシスタントのCopilot for Microsoft 365をご紹介します。Copilot for Microsoft 365は、Microsoft 365のアプリケーションに統合されたAIアシスタントです。皆様の言葉や文書を理解し、適切なレスポンスや提案を生成します。Copilot for Microsoft 365は、様々な業務シーンに応用できる機能を提供しており、皆様の作業効率や品質を向上させます。 

日本マイクロソフト株式会社では、この度、製薬業界におけるCopilot for Microsoft 365の活用シナリオとプロンプト例をまとめたドキュメントを作成しました。本ブログでは、MR(医薬情報担当者)向け、研究開発向け、バックオフィス向けの一部シナリオとプロンプトをご紹介します。全シナリオとプロンプトに関しましては、以下リンクからダウンロードください。

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Executive Summary 
製薬業界は、医療の進歩や社会のニーズに応えるために、常にイノベーションを求められています。しかし、その一方で、厳しい規制や競争、コストや時間の制約など、様々な課題に直面しています。そこで、製薬業界のビジネスを加速するために、AIアシスタントのCopilot for Microsoft 365をご紹介します。Copilot for Microsoft 365は、Microsoft 365のアプリケーションに統合されたAIアシスタントです。皆様の言葉や文書を理解し、適切なレスポンスや提案を生成します。Copilot for Microsoft 365は、様々な業務シーンに応用できる機能を提供しており、皆様の作業効率や品質を向上させます。 

日本マイクロソフト株式会社では、この度、製薬業界におけるCopilot for Microsoft 365の活用シナリオとプロンプト例をまとめたドキュメントを作成しました。本ブログでは、MR(医薬情報担当者)向け、研究開発向け、バックオフィス向けの一部シナリオとプロンプトをご紹介します。全シナリオとプロンプトに関しましては、以下リンクからダウンロードください。

「製薬企業様向けCopilot for Microsoft 365 プロンプト集」ダウンロードリンク:製薬企業様向け Copilot for Microsoft 365 シナリオ・プロンプト集

Copilot for Microsoft 365の概要 

Copilot for Microsoft 365は、Microsoft 365のアプリケーションに連携し、皆様の言葉や文書を理解し、データ作成や整理などの業務を遂行できるAIツールです。Copilot for Microsoft 365は、以下の特徴を持っています。 

  • 大規模言語処理(LLM)の技術を用いて、皆様の意図や目的を推測し、最適な回答や文章を作成します。 
  • Microsoft 365のアプリケーションとシームレスに連携し、Word、PowerPoint、Excel、Teams、Formsなどで利用できます。 
  • 様々な業務シーンに応用でき、皆様の作業効率や品質を向上させます。 

詳細:Microsoft Copilot for Microsoft 365 – 機能とプラン | Microsoft 365 

製薬業界にCopilot for Microsoft 365 の活用シナリオとプロンプト例 

製薬業界におけるCopilot for Microsoft 365の活用シナリオとプロンプト集では、MR向け、研究開発向け、バックオフィス向けの実践的な活用例をまとめております。本ブログでは、3つのカテゴリーから一例ずつご紹介いたします。 

MR向け活用シナリオとプロンプト例 

MRは、医師や薬剤師などの医療関係者に対して、製品の特徴や効果、安全性などを説明し、信頼関係を築くことが重要な業務です。しかし、MRは、膨大な情報や資料を管理しながら、時間や場所に制約されることも多くあります。Copilot for Micorosoft365では以下のようなシナリオで文書作成業務をご支援できると考えております。 

以下は、MRが医師に向けて講演依頼書を作成する際、そのドラフトをCopilot in Wordに出力させた例です。 

MR 向けシナリオ・プロンプト入力の様子
MR 向けシナリオ・プロンプト出力の様子

研究開発向け活用シナリオとプロンプト例 

研究開発は、製薬業界の中核を担う重要な業務です。研究開発では、最新の研究動向や論文を追いかけたり、臨床試験の結果を分析したり、研究成果を発表したりすることが求められます。しかし、研究開発は、高度な専門知識や技術を必要とするだけでなく、多くの時間や労力を要することもあります。以下は、研究者が創薬研究セミナー(英語)に参加した際に、セミナー内容のキャッチアップをCopilot in Teamsに出力させた例です。 

研究・開発向けプロンプト入力の様子
研究・開発向プロンプト出力の様子

バックオフィス向け活用シナリオとプロンプト例 

バックオフィスは、製薬業界の経営や人事、総務などの業務を担っています。バックオフィスでは、社内外のコミュニケーションや文書作成、アンケート調査などの業務が多くあります。しかしバックオフィスは作成する資料が多くその効率化が求められます。以下は、経営企画部門が新入社員に全社行動規範を説明する為の資料をCopilot in Power Pointに出力させた例です。 

バックオフィス向けシナリオ・プロンプト入力の様子
バックオフィス向けシナリオ・プロンプト出力の様子

まとめ 

本ブログでは、製薬業界のMR向け、研究開発向け、バックオフィスにおけるCopilot for Microsoft 365の活用シナリオとプロンプト例をご紹介しました。これらのシナリオとプロンプトは、あくまで一例であり、皆様のニーズや状況に応じてカスタマイズできます。Copilot for Microsoft 365は、製薬業界のビジネスを加速するための強力なパートナーです。Copilot for Microsoft 365をお試しいただけますと幸いです。 

最後に、本ブログのドラフトはCopilot in Wordで作成致しました。ご参考までにプロンプトを掲載いたします。皆様も様々な業務でCopilot for Microsoft 365を是非お試しいただき、生産性・業務品質向上に向けて生成AIを使いこなしていただけますと幸いです。

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#命令

日本マイクロソフト株式会社として製薬企業様向けの”Copilot for Microsoft 365 活用シナリオとプロンプト集”、”製薬業界のビジネスを加速するAIアシスタントの活用法 “というタイトルでブログを公開します。”Copilot for Microsoft 365 活用シナリオとプロンプト集”はリンクからダウンロード形式で提供し、ブログ内でダウンロードURLを掲載します。ブログでは、”Copilot for Microsoft 365 活用シナリオとプロンプト集”からMR向け、研究開発向け、バックオフィス旨のシナリオからそれぞれ1例を紹介します。そのブログ内容を作成してください。

#条件:

以下項目とそれぞれの説明文を作成してください。但し、実際のプロンプト例の作成不要で、箇条書きでは無く、ナラティブで作成してください。

・Executive Summary

・Copilot for Microsoft 365の概要

・製薬業界にCopilot for Microsoft 365 の活用シナリオとプロンプト例

1. MR向け活用シナリオとプロンプト例

例: Copilot in Word – 講演依頼文書

2. 研究開発向け活用シナリオとプロンプト例

例:Copilot in Teams – 研究セミナーの要約・詳細確認

3. バックオフィス向け活用シナリオとプロンプト例

例: Copilot in Power Point – 新入社員に全社行動規範を説明する為の資料

作成

・まとめ

まとめには以下点を考慮したクロージングの内容を作成してください。

– 皆様でも色々ためしてほしい

– 最後にこのブログのドラフトを作成したこのプロンプトを紹介

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海外の医療機関における生成AI及びデータ活用に関する最先端の取り組み -Microsoft Ignite 2023: The future of data and AI across the entire healthcare journeyより-  http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/health/2023/12/11/the-future-of-data-and-ai-across-the-entire-healthcare-journey/ Mon, 11 Dec 2023 00:42:57 +0000 ヘルスケア関連データは2025年までに全業界と比較して最も増加するものと予測されていますが、サイロ化されているため、臨床現場、患者向けサービスなど、すべてのタッチポイントで発生するデータを統合し、分析することでサービスの質を向上させることが求められています。 

医療データに対応した新しいデータ分析プラットフォームを利用することで、事前言語で指示を出すだけで、患者情報を包括的に網羅したダッシュボードを作成できるようになります。 

生成AIが組み込まれた新しいサービスを活用することで、業務の多くを占めるカルテ作成等の事務作業を簡素化し、医師の働き方改善に貢献する可能性があります。

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Executive Summary 

  1. ヘルスケア関連データは2025年までに全業界と比較して最も増加するものと予測されていますが、サイロ化されているため、臨床現場、患者向けサービスなど、すべてのタッチポイントで発生するデータを統合し、分析することでサービスの質を向上させることが求められています。 
  1. 医療データに対応した新しいデータ分析プラットフォームを利用することで、自然言語で指示を出すだけで、患者情報を包括的に網羅したダッシュボードを作成できるようになります。 
  1. 生成AIが組み込まれた新しいサービスを活用することで、業務の多くを占めるカルテ作成等の事務作業を簡素化し、医師の働き方改善に貢献する可能性があります。

1.Microsoft Ignite 2023とは

本ブログは、Microsoft Ignite 2023にて、「The future of data and AI across the entire healthcare journey」という題目で講演された内容に基づいております。Microsoft Igniteとは、弊社がグローバル規模で主催する開発者やIT担当者向けの年次会議です。弊社の最新ツールやソリューションが紹介の紹介が実施されます。また、世界中のお客様のためにオンラインで全世界同時配信もされます[1]。 

2023/11/14-16にて実施されました、Microsoft Ignite 2023では、AIを中心に様々な発表がなされました。例えば、OpenAI社が提供するChatGPT等を弊社のクラウドサービス上で提供するAzure OpenAI Service上に、最新モデルであるGPT-4 Turboを始めとする複数の最新モデルを搭載することを発表しました[2]。これにより、300ページを超える長い文書を一度に入力できるようになります。即ち、本1冊を丸ごと読み込ませられるようになります。 

本イベント内では、「The future of data and AI across the entire healthcare journey」というタイトルにて、ヘルスケア業界に関連するセッションも実施されました。医療機関における生成AIやデータ活用に関する可能性及び最新事例が紹介されました。主なトピックは以下3つです。

  1. 患者と医療従事者の体験の向上に寄与する取り組み 
  1. 患者と医療従事者がより質の高い洞察を得るための取り組み 
  1. より良い医療サービスを提供するための取り組み 
3つのトピックを示す

本ブログでも、上記の3つのトピックに沿って、海外の医療現場における先端技術の活用の最新状況をご紹介いたします。 

2. 患者と医療従事者の体験の向上に寄与する取り組み 

まずは、「患者と医療従事者の体験の向上に寄与する取り組み」について、ご紹介いたします。医療サービスを受ける際に、より患者自身に最適化、パーソナライズ化された内容であれば、満足度が高くなる可能性が向上すると考えられます。パーソナライズ化された医療サービスを提供するには、患者に纏わるあらゆるデータを統合的に把握する必要がありますが、システムが分散しており、データがサイロ化していることが多い点がこれまで課題とされています。一方で、ヘルスケアのデータは2025年までに他のどの業界よりも増加すると予測されており、これからより一層患者に関するデータの扱い方について検討していく必要があると考えます。

関連する事例として、ジョージア州の大手医療システムプロバイダーである、Wellstar社の取り組みが紹介されております。同社は毎年11-12億ドル程度、無償で医療を提供している非営利企業になります。  

Wellstar社は、臨床現場、患者向けサービスなど、すべてのタッチポイントで発生するデータを統合し、分析することでサービスの質を向上させたいという課題がありました。

具体的には、臨床、医師、人口それぞれからの示唆に基づいて患者と接することができることを目指しておりました。

同社は、彼ら自身の目的を達成するためにMicrosoft Cloud for Healthcareを活用し、異なるデータソースを統合し、それらを照合することで、患者の全体像を把握するための包括的なデータ環境を構築しました。Microsoft Cloud for Healthcareとは、医療データを大規模に管理し、医療組織が患者エクスペリエンスを向上し、診療日程の調整、業務効率の改善を行うことができるプラットフォームです[3][4]。例えば、患者用のポータルを利用して、医療機関と容易にメッセージのやり取りや、医療記録にアクセスすることが可能です。さらに、Microsoft Cloud for Healthcare は、医療データのプライバシー、セキュリティ、コンプライアンス、相互運用性について顧客をサポートすることに貢献します。最新のセキュリティ対策ツールを利用して、脅威からの攻撃から患者データを保護することが可能です。

このソリューションを活用することで、同社は患者の情報をより包括的に理解することで、患者自身に健康状態を正確に伝えられるようになり、患者と医療従事者の関係性も向上したとコメントをいただいております。 

Microsoft Cloud for Healthcareを開いているスマートフォン
パソコンの画面を眺めながら電話をする男性

※Microsoft Cloud for Healthcareは、現時点で、英語、フランス語、オランダ語、ドイツ語、デンマーク語、イタリア語、スウェーデン語、フィンランド語、スペイン語、ポルトガル語にて提供されております[5]。 

3. 患者と医療従事者がより質の高い洞察を得るための取り組み 

続いて、「患者と医療従事者がより質の高い洞察を得るための取り組み」についてご紹介いたします。前章までにお伝えした通り、医療機関を取り巻くデータ量は非常に膨大です。世界経済フォーラムによると、医療機関は、年間50ペタバイトのサイロ化されたデータを生成しているとのことです。例えると、毎日4000枚の写真を撮り続けることで蓄積されるデータ量と同程度になります。しかしながら、このデータの97%が利用されておりません。海外の医療機関では、これらの膨大なデータを利活用することを先行して試み始めています。 

2023年10月に、Healthcare data solutions in Microsoft Fabricのプライベートプレビューを開始いたしました。Microsoft Fabricとは、AI利用に最適化された、データ分析の統合プラットフォームになります[6]。AzureやAWS等、マルチクラウド上に存在する様々なデータを1つのデータレイクで簡単に分析することができます。またCopilotと呼ばれる生成AIの機能が搭載されることで、自然言語を記述するだけで、ダッシュボードの作成、クエリの生成をすることができます。その結果データエンジニアやデータサイエンティストの業務負荷を軽減し、より高付加価値の業務に専念することができるようになります。 

Microsoft Fabricに関する詳細情報に関しては、以下動画をご覧ください。 

そして、Healthcare data solutions in Microsoft Fabricは、医療およびライフサイエンス関連の組織向けの複雑なデータソースを統合的に分析が可能な、業界特化型のソリューションになります[7]。 

 例えば、FHIRやDICOM、医療機器から得られる様々なデータを単一のデータレイクに収集し、ダッシュボードを作成することで統合的な分析をすることが可能です。さらに生成AIと連携することで、専門的な知識を要せず、自然言語を利用してリアルタイムの分析情報を含むレポートを生成可能になります。 

これらの機能により、患者の全体像を迅速に把握することができ、今後必要な診療計画の策定をサポートすることが可能です。  

Healthcare Data solutionを開いている
Care managementを開いている

一例として、シンガポール最大の病院グループである SingHealth は、冒頭でご紹介したAzure OpenAI Serviceと Microsoft Fabricを連携させることで、人口の高齢化に伴い発生する課題を軽減する取り組みを開始しております。 

4.より良い医療サービスを提供するための取り組み 

最後に、「より良い医療サービスを提供するための取り組み」について、ご紹介いたします。より良い医療サービスの提供を実現するには、患者の体験の質を向上させるだけでなく、医療サービスを提供する医療従事者側の経験も重要です。昨今米国では、臨床医の53%が業務中に症候群の予兆を感じていると報告されております。 

これらの状況を踏まえて、Microsoftのグループ会社である、Nuance社より、9月からDAX Copilotの一般提供が開始されました。DAX Copilotは、生成AIが組み込まれた、臨床文書作成をサポートするソリューションです。医療従事者は声だけで、自分の好みの形式で患者との会話のメモを作成することができます。また、必要に応じてメモを要約することも可能です。 

DAX Copilotを活用しているシーン

これまで、DAX Copilotのプライベートプレビューを実施しておりましたが、参加した臨床医の84%がドキュメント作成の経験が格段に向上したと感じております。さらに参加した臨床医の68%が、DAX Copilotを使用することで、患者により多くの労力と時間を費やすことができ、患者が適切な治療を受けられるようになったため、より良い患者体験を提供できると考えているとの結果が得られました。 

臨床医は、患者のカルテ作成などの事務作業に業務時間の40%以上の時間を費やしてるとのことです。この時間を削減することで、燃え尽き症候群を回避し、より患者と向き合うことができるようになる可能性が高まります。 

※DAX Copilotは現在日本語には対応しておりません。 

5.Microsoft Cloud​とAIの信頼性について  

Microsoftはお客様にクラウドサービスを提供する上で、責任あるAIの原則を掲げ、お客様のデータの取り扱いに関する公式見解を発表しております。責任のあるAIの原則は、公平性、信頼性と安全性、プライバシーとセキュリティ、包括性という 4 つの基本原則と、それらを支える透明性、アカウンタビリティという 2 つの基本原則で構成されています。 

また、Microsoft Cloud は製品のデータセキュリティにおいて、すでに高度なセキュリティ、ネットワークの信頼のもと提供を行っております。そして、AI を実装するうえで必要なファインチューニングやデータ連携においてもお客様のデータは絶対的な存在として、弊社の AI モデルの学習には利用されませんので、安心してご利用いただくことが可能となります。 

Microsoft Cloud とAIの信頼性のために、3つの視点を重視している

本ブログでは、以下3つの視点から医療機関における先端技術を活用した海外での取り組みをご紹介いたしました。 

  1. 患者と医療従事者の体験を向上に寄与する取り組み 
  1. 患者と医療従事者がより質の高い洞察を得るための取り組み 
  1. より良い医療サービスを提供するための取り組み 

Microsoft Fabricに関しては、本イベントを機に一般提供が開始されております。一足飛びに患者データを扱うことが難しいと想定されますが、まずはデータを使用して私たちの新たな統合データ分析プラットフォームをお試しください。そして、製品やサービスの精度を高めるために皆様からフィードバックを頂けますと幸いです。 

6.関連情報 

  1. Your home for Microsoft Ignite 
  1. Microsoft Ignite 2023: AI トランスフォーメーションと変革を推進するテクノロジ – News Center Japan 
  1. Microsoft Cloud for Healthcare | Microsoft 
  1. Microsoft Cloud for Healthcare に関する入門情報 – Training | Microsoft Learn 
  1. International availability of Microsoft Cloud for Healthcare – Microsoft Cloud for Healthcare | Microsoft Learn 
  1. データ分析 | Microsoft Fabric 
  1. ヘルスケア組織の洞察力を引き出し、患者と臨床医の体験を向上するデータと AI の新たなソリューションを発表 – News Center Japan (microsoft.com) 

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グローバル且つ機微な情報を扱う製薬企業のIT資産を保護する Microsoft のサイバーセキュリティ http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/health/2023/02/17/healthcare_cybersecurity/ Fri, 17 Feb 2023 02:43:05 +0000 製薬企業は創薬、製造、営業など彼らのビジネスの多くのシナリオで DX を推進しています。
DX の推進にあたっては、外部とのタッチポイントを増やすことが重要となるため、これまでの境界型セキュリティでは悪意のあるアクセスに対する脅威が高まります。
マイクロソフトは、サイバーキルチェーン全体を保護する包括的なセキュリティスイートを提供し、お客様の IT 資産を保護します。

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Executive Summary
  1. 製薬企業は創薬、製造、営業など彼らのビジネスの多くのシナリオで DX を推進しています。
  2. DX の推進にあたっては、外部とのタッチポイントを増やすことが重要となるため、これまでの境界型セキュリティでは悪意のあるアクセスに対する脅威が高まります。
  3. マイクロソフトは、サイバーキルチェーン全体を保護する包括的なセキュリティスイートを提供し、お客様の IT 資産を保護します。
  4. 参天製薬株式会社様、アステラス製薬株式会社様では複数のマイクロソフトのセキュリティサービスを組み合わせてグローバルなビジネスを安全に推進する仕組みを実装しています。

1. 製薬企業のビジネスモデル全体へ DX が拡大

昨今、製薬企業はビジネス全体へと DX を拡大させると同時にそれが必要不可欠となっています。
創薬の観点では、2021年9月に厚生労働省が策定した医薬品産業ビジョン 2021 において、「革新的創薬」が今後の重要な産業政策の柱の 1 つとして位置づけられました [1]。「革新的創薬」とは、アンメット・メディカル・ニーズを充足させるためのより高度な研究開発のことを指します。よって、今後はゲノムの医療情報基盤や AI 創薬等、デジタルテクノロジーが極めて重要な役割を担っていくと予想されます。また、内閣府が同年 6 月に発表したバイオ戦略フォローアップでは、今後益々拡大すると予測されるバイオ関連市場の 1 つの要素として健康・医療が挙げられました [2]。バイオ医薬・再生医療・細胞医療、遺伝子治療関連産業は国内外で 2030 年には約 60 兆円に上ると予測されています。本領域でも、バイオバンクを連携・発展させた大規模なデータ分析基盤が必要とされ、デジタルテクノロジーの重要性が高まっています。
製造の観点では、薬価改定が従前の 2 年に 1 度の間隔から、2021 年より薬価の中間年改定が導入され、毎年見直されることとなりました。これにより、製薬企業はよりコストの最小化を意識しなければならなくなったと考えます。製造に係るコストもその 1 つの要素です。デジタルテクノロジーは、製造現場の DX を推進することで作業効率化を実現し、コスト最適化に貢献する 1 つの手段となると考えます。
営業の観点では、MR (医療情報担当者) の働き方の変化と DX が密接に関わっています。2013 年をピークに国内の MR の数が減少傾向にあり、1.4 万人程減少しています [3]。また、新型コロナウイルスの流行により、医療機関への直接訪問が制限されました。これらの要因から、MR のオンライン会議システムを用いたリモート面談を取り入れる製薬企業が増えています。

2. DX を加速させると共にサイバーセキュリティの重要性も高まる

先に記述したように、製薬企業の DX は組織横断的に展開されています。DX の推進にあたっては、外部とのタッチポイントを増やすことが重要となるので、これまでの境界型セキュリティでは悪意のあるアクセスに対する脅威が高まります。
Microsoft は 2022 年 11 月に Microsoft Digital Defense Report 2022 を公開いたしました [4]。本レポートは、Microsoft が収集する約 43 兆のセキュリティシグナルを分析したものですが、ランサムウェアの被害が多い業界として、製造業とヘルスケアが挙げられています。これらの業界では、特に機微な情報を取り扱うため、ランサムウェアで身代金を入手しやすいと考えられるためです。また、Fortinet 社によると、調査した製薬企業の 93% は少なくとも一回の脅威の侵入を経験しています [5]。製薬会社は他の業界と比較して大学、製造施設、病院などエコシステムが複雑であり、セキュリティ対策の難易度が高いとされています。さらに、英国サイバーセキュリティ情報保証局によると、製薬業界は世界中で知的財産 (IP) サイバー盗難によって 140 億ドルの損失を被っているとされています [6]。
以上のように厳しい法規制の中、複雑且つグローバルなエコシステムの中で機微な情報を扱う製薬企業にとってサイバーセキュリティ対策は優先して取り組むべき課題であるとわれわれは考えます。

3. サイバーセキュリティの強度を高めるための提言

前述したように、ランサムウェア、DDoS 攻撃、クロスサイトスクリプティング、SQL インジェクションなど、機微な IT 資産を所有する全ての製薬企業にとって現在非常に多くの脅威が蔓延しています。Microsoft は、クライアント環境、クラウド上の IT 資産を含むハイブリットな IT 環境のサイバーセキュリティサービスをワンストップで提供することが可能です。
Microsoft はクライアント向けサービスとして、Microsoft 365 というスイート製品を提供しています。本スイート製品には、クラウド型 Office である Office 365 に加えて、Microsoft 365 E5 Security というサービスが含まれています。Microsoft 365 E5 Security は標的型の攻撃を仕掛ける攻撃者の行動プロセスであるサイバーキルチェーン全体の保護をする機能を提供します。Microsoft 365 E5 Security には Microsoft Defender for Office 365、Microsoft Defender for Endpoint、Azure Active Directory Premium P2、Microsoft Defender for Cloud Apps、Microsoft Defender for Identity という 5 つのサービスが含まれます。以下の図に 5 つのサービスが相互にどのように関連しているか示したものになります。それぞれのサービスの概要をご説明いたします。

Microsoft 365 E5 Security によるサイバーキルチェーン全体の保護の図解

Microsoft Defender for Office 365 は、悪意のある添付ファイルやリンクを含むメールに対して、基本的なスプーフィング対策からより高度なコンテンツ分析、調査の自動化等を実施する機能を提供します。サイバーキルチェーン保護の入口を担うサービスです。
Microsoft Defender for Endpoint は、ユーザーが使用するデバイスの予防的な保護や振る舞い検知の機能を提供します。仮にメールの悪質なコンテンツにアクセスし、端末がウイルスに感染したとしても、脅威の行動を自動調査や修復することが可能です。
Azure Active Directory Premium P2 は、Identity ProtectionとIdentity Governance の大きく 2 つの機能を提供します。Identity Protection では、匿名 IP アドレスの利用や特殊な移動(日本からアクセスした 2 分後に同一ユーザーがイタリアからアクセスしている等)といったリスクを排除する条件付きアクセスが可能となります。Identity Governance では、適切なアカウントに適切な特権を適切な期間のみ付与するような特権アクセス管理等を提供します。
Microsoft Defender for Identity は、万が一デバイス侵害やクラウド側の ID 侵害された後にオンプレミス Active Directory の資格情報に対する不審な挙動を可視化するサービスです。認証トラフィックのキャプチャと分析をすることで攻撃者による不正なアクティビティを検知します。また、クラウド上にログデータを集約し本サービス以外のデータと照らし合わせて相関分析をして攻撃全体の把握に繋げることも可能です。
Microsoft Defender for Cloud Apps は、特権 ID を攻撃者が保有し、クラウドアプリの利用まで到達してしまった際に活躍するサービスです。API 接続されたクラウドサービス上のユーザーの行動を監視して脅威を判定することや機密情報の公開範囲を自動で分類し保護します。
以上のように、脅威がクライアント環境で侵入する入口からクラウドサービスに到達するまで一貫して Microsoft 365 E5 Security を活用することで行動を可視化、迅速な対応を可能とします。
一方で、各種業務システム等、企業が保有する IT 資産を Azure 上で保護するサービスも幅広く展開しています。今回はその中で、Microsoft Sentinel というクラウド型の次世代セキュリティ運用基盤サービスについてご紹介いたします。Microsoft Sentinel には、セキュリティイベント、アラート情報を集めて、分析をする SIEM (Security Information & Event Management)、インシデントが発生した場合、脅威への対応を自動化する SOAR (Security Orchestration, Automation & Response)、そしてユーザーの振る舞いを分析・検知する UEBA (User Entity Behavior Analytics) の大きく 3 つの機能を提供します。

Microsoft Sentinel の図解

また、幅広いデータソースに対応していることも特徴の 1 つです。Azure は勿論のこと、オンプレミスサーバー、他社クラウド、サードパーティセキュリティソリューション等のデータを分析することが可能です。
以上のように Microsoft はクライアント環境、クラウド上の業務システム等を含む製薬企業の IT 資産を包括的に高いレベルのセキュリティサービスで保護し、そり迅速に脅威に対して対策を講じる基盤を提供しています。

4. Microsoft のサービスを使った高度なセキュリティの実現例

最後に、前述した Microsoft のサービスを利用して高度なサイバーセキュリティを実装されているお客様を 2 社ご紹介いたします。
1 社目は参天製薬株式会社様です [8]。グローバル化や事業領域の拡大に伴って、社会とのタッチポイントは増加し、セキュリティリスクや防衛すべきラインが拡張し続けること、パンデミックをきっかけに、時代の流れに合った新しい働き方を推進する必要があることが同社のセキュリティ戦略を根本的に見直すききっかけとなりました。そしてグローバル基準のセキュリティ ポリシーの策定と、それに準拠しながら、状況に合わせて柔軟な運用が可能なテクノロジーの導入を推進するため、Microsoft 365 E5 Security をプラットフォームとして採用することを決定しました。グローバルの情報セキュリティ責任者である Elif Apaydin 氏は、Microsoft 365 E5 Security 導入を含む情報セキュリティ施策の 5 か年計画によって事業継続計画 (BCP) と新たなサイバーリスクへの柔軟で適切な対応を成し遂げたいとコメントしています。Microsoft は長期的に参天製薬様のビジョンに根差したご支援を続けて参ります。
2 社目はアステラス製薬株式会社様です [9]。同社が最も重要視しているのは、医薬品の安定供給であり、サイバーセキュリティはリスク管理上の重要項目の 1 つとして認識されています。以前より、オンプレミス型の SIEM サービスを利用されていましたが、地域ごとの運用が必要で有事の際にコミュニケーションに時間がかかること、新たに導入する SIEM の運用面を考えたときに、オンプレミスのままだとデータ移行の手間やサーバー設置場所の選定などの作業に時間がかかることなどの課題がありました。2021 年 4 月よりMicrosoft Sentinel を導入され、24 時間 365 日、世界中の拠点を網羅して SOC 監視を行えるプロセスやその運用体制の成熟に手応えを感じられています。より高度化するために、SOAR の機能実装を進めていきたいという旨のコメントもいただいています。
時流に合わせた経営方針の転換やグローバルで統一したセキュリティ・ガバナンス体制の構築など、お客様ごとの様々な状況に対応し得るサービスを Microsoft は展開しております。これからもお客様の DX 推進と共に、サイバーセキュリティ強化をご支援して参ります。
2023 年 3 月 7 日に、弊社のセキュリティ関連のイベントとして Security Forum 2023 Online が開催されます。社外の有識者の方々、マイクロソフトのセキュリティチームのメンバーから幅広いテーマで情報提供させていただく予定です。以下のリンクからお申込みをお待ちしております。
Security Forum 2023 Online 2023 年 3 月 7 日開催 (microsoft.com)

5. 関連製品

  1. Microsoft 365 E5 Security, http://approjects.co.za/?big=ja-jp/microsoft-365/enterprise-mobility-security/compare-plans-and-pricing
  2. Microsoft Defender for Office 365, https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/security/office-365-security/microsoft-defender-for-office-365-product-overview?view=o365-worldwide
  3. Microsoft Defender for Endpoint, https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/security/defender-endpoint/microsoft-defender-endpoint?view=o365-worldwide
  4. Azure Active Directory, https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/security/fundamentals/identity-management-overview
  5. Microsoft Defender for Cloud Apps, https://learn.microsoft.com/ja-jp/defender-cloud-apps/what-is-defender-for-cloud-apps
  6. Microsoft Defender for Identity, https://learn.microsoft.com/ja-jp/defender-for-identity/what-is
  7. Microsoft Sentinel, https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/sentinel/overview

6. 参考文献

  1. 医薬品産業ビジョン 2021, https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000831973.pdf 
  2. バイオ戦略フォローアップ, https://www8.cao.go.jp/cstp/bio/bio_fu_honbun.pdf 
  3. 2022 年版 MR 白書 -MR の実態および教育研修の調査-,  https://www.mre.or.jp/files/co/page/attachment221201/mre_info/Investigation/whitepaper/2022/2022hakusyo-1-6.pdf 
  4. Microsoft Digital Defense Report 2022, https://query.prod.cms.rt.microsoft.com/cms/api/am/binary/RE5bUvv?culture=en-us&country=us
  5. Fortinet 2021 年製薬業界の現状とサイバーセキュリティレポート, https://www.fortinet.com/content/dam/fortinet/assets/white-papers/ja_jp/report-2021-state-of-pharmaceuticals-and-cybersecurity.pdf
  6. 10 Ways Covid-19 Vaccine Supply Chains Need To Be Protected By Cybersecurity, https://www.forbes.com/sites/louiscolumbus/2021/01/24/10-ways-covid-19-vaccine-supply-chains-need-to-be-protected-by-cybersecurity/?sh=13b1bc8526c2
  7. PwC 【サイバーインテリジェンス】DX が加速する製薬業界で製造現場が直面するセキュリティ強化の難題, https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/column/awareness-cyber-security/cyber-intelligence08.html
  8. Microsoft Customer Story-参天製薬 CDIO は語る「事業継続のためのセキュリティ対策は経営課題」, https://customers.microsoft.com/ja-jp/story/1529382881358781109-santen-pharmaceutical-pharmaceuticals-microsoft-365-ja-japan
  9. 「薬を待つ人たちのために」 Microsoft Sentinel でグローバル規模のセキュリティ対策を実現したアステラス製薬, https://customers.microsoft.com/ja-jp/story/1512995024942019025-astellas-pharmaceuticals-azure-ja-japan

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