Jie Tang, Author at マイクロソフト業界別の記事 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog Tue, 25 Jul 2023 16:42:48 +0000 en-US hourly 1 物流業界におけるデータファーストアプローチとサプライチェーン変革 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/manufacturing/2023/06/20/dx-supply-chain/ Tue, 20 Jun 2023 06:45:39 +0000 近年、我が国のロジスティクス/物流業界は、社会情勢や人々のライフスタイルの変化に伴う顧客ニーズの多様化や高度化、資材・輸送コストの上昇、環境対応といったさまざまな課題に直面しています。さらに 2024 年 4 月 1 日からはトラックドライバーの時間外労働時間を制限する働き方改革関連法が施行されることから、業界全体への大きな影響が予想されています (2024 年問題)。こうした激しい変化のただなかにあるロジスティクス/物流業界に対して、マイクロソフトは「スマート・ロジスティクス」を提唱し、クラウドを基盤とするデータ活用によって、業界全体のビジネスモデル変革を導く DX を支援しています。

The post 物流業界におけるデータファーストアプローチとサプライチェーン変革 appeared first on マイクロソフト業界別の記事.

]]>
近年、我が国のロジスティクス/物流業界は、社会情勢や人々のライフスタイルの変化に伴う顧客ニーズの多様化や高度化、資材・輸送コストの上昇、環境対応といったさまざまな課題に直面しています。さらに 2024 年 4 月 1 日からはトラックドライバーの時間外労働時間を制限する働き方改革関連法が施行されることから、業界全体への大きな影響が予想されています (2024 年問題)。

こうした激しい変化のただなかにあるロジスティクス/物流業界に対して、マイクロソフトは「スマート・ロジスティクス」を提唱し、クラウドを基盤とするデータ活用によって、業界全体のビジネスモデル変革を導く DX を支援しています。(参考:日本マイクロソフト 産業別ブログ:ロジスティクス/物流業界の未来を変革するマイクロソフトの先進テクノロジー)

本稿では、ロジスティックス/物流業界の DX を推進し、サプライチェーン変革を実現するための「データファーストアプローチ」の重要性とマイクロソフトの取り組みについて、国内外の事例を交えながらご紹介いたします。

ロジスティクス/物流業界を取り巻く 4 つの潮流とスマート・ロジスティクス

コロナ禍における生活様式の変容を経て、日本国内の EC 市場は年々成長しており (2021 年 21 兆円)、宅配便取り扱い個数は 2019 年 (43 億個) から 2022 年 (50 億個) にかけて 16% 伸長しています。一方で、小口配送の需要が高まったことでサプライチェーンがより広範になり、物流機能の全体もしくは一部を、第三の企業に委託する 3 PL (3rd Party Logistics) の登用も増加し、配送形態も多様化しています。さらには、消費者の意識や行動の変化に伴って、車両データや配送データを活用した顧客ニーズに対する付加価値向上や新サービス開発への取り組みも加速しています。

私たちは、ロジスティクス/物流業界が DX を推進していくにあたり、マイクロソフトとして大きく 4 つの潮流があると考えています。まずは 4 つの潮流を、1 つずつ見ていきましょう。

1、予測可能な強靭なサプライチェーン

現在のロジスティクス/物流業界では、運ぶモノや商材によって少しずつプレイヤーが異なっており、多くのプレイヤーが連携することでサプライチェーンが成り立っています。つまり企業ごと、部門ごとの縦割りやタコツボ化に伴う連携不足は、在庫不足や配送の遅延といった問題につながります。サプライチェーン全体を可視化することで生じるリスクや問題を予測し、プレイヤー間のスムーズな連携とより迅速な対応を生み出す仕組みづくりが求められています。

2、新たな価値創出に向けた柔軟な仕組み

顧客ニーズの多様化や高度化が目覚ましいロジスティクス/物流業界においては、最終消費者である顧客との接点強化や異業種との協業による新たな付加価値の創出により、ビジネスポートフォリオを拡大する動きが注目されています。関連企業には、SNS を活用した配送時間の指定システムや介護事業と連携した高齢者見守りサービスの提供など、慣習や業界の垣根を超えてこれまでになかったサービスやソリューションを生み出す柔軟な姿勢が求められています。

3、現場力向上と業務の効率化

倉庫や集荷センター、営業所といった拠点においては、業務の属人化が進みやすい傾向が見られます。迅速性や効率が求められるこれからのロジスティクス/物流業界では、作業のフロー化や自動化の推進、拠点間でのデータ共有など、現場業務の効率化を進める必要があります。そのためには旧来の経験頼りの業務フローやレガシーなシステムを改め、アジャイル的な思考や開発手法を基にした仕組みを導入する必要があります。

4、持続可能性の追求 (サステナビリティ)

ロジスティクス/物流業界に限らず、持続可能性の追求は全地球的な課題となっています。商品の開発、生産、販売、利用、廃棄といったライフサイクル全体で、部品点数の削減や材料の変更、リサイクル可能な仕組みづくりといった循環型経済の考え方が広まるなかで、ロジスティクス/物流業界においても事業活動から排出される CO2 の削減や在庫の最適化に向けたアクションが求められています。

こうした 4 つの大きな潮流それぞれに対応していくには、バリューチェーン全体を捉えたデータの利活用やデジタル化、最新テクノロジーの採用が必要不可欠であり、データを中心としたアプローチが重要となります。

スマート・ロジスティクスを実現する「データファーストアプローチ」の考え方

前章で触れたように、ひと口にロジスティクス/物流業界と言っても、輸送前、輸送中、輸送後とそれぞれのプロセスで幅広いバリューチェーンを持っており、数多くのプレイヤーが連携してサプライチェーンを構成しています。

個々のバリューチェーンのフェーズごとにデジタルソリューションを利用して業務を改善・最適化していくことも重要ですが、地政学的リスクの高まりや災害などで不確実性が高まる昨今、バリューチェーンを一気通貫して捉えることが必要不可欠になってきています。
たとえば、これまでは縦割りの組織や独自のオペレーションを束ねながらサプライチェーンの維持・管理が行われてきましたが、その状態ではプロセスが分断され属人化されていることも多く、アクシデントが発生してから受動的な事後対応が多くなってしまいます。
これからのロジスティクス/物流業界には、多くのプレイヤー間の連携をより効率的に行いながらオペレーションを最適化しつつ、予測不可能な事態にも対応していくことが求められます。

そのために必要なのが、DX の焦点をインフラストラクチャ中心の変革からデータ中心の価値創出へとシフトする「データファーストアプローチ」の考え方です。

「データファーストアプローチ」を採用することにより、分断されていた情報を連携させてプロセスを結合し、データやファクトから得られた洞察を元に問題発生の予想を行い、先手を打った判断が可能になります。
「データファーストアプローチ」を元にサプライチェーンを循環させていくことで、不要な在庫の積み増し防止や緊急オーダーの回避によるコスト削減など、各フェーズの最適化を実現できます。また、これから起こりうる事象を予測することで、迅速かつ正しい経営判断につなげることも可能です。

「データファーストアプローチ」を実現するためには、データの存在場所を明らかにして、適切なデータ管理を行い、常にクリティカルなデータを活用できる環境を整えることが重要です。

そこでポイントとなるのが、クラウドサービスの活用です。マイクロソフトでは、2022 年 11 月に「Microsoft Supply Chain Platform」構想を発表しました。
これは、マイクロソフトが持つ AI やマシンラーニング、ローコード・ノーコード開発の仕組み、セキュリティテクノロジーや Microsoft Teams をはじめとするコミュニケーションツールといったさまざまなソリューションを、パートナー企業が持つソリューションと組み合わせることで、ロジスティクス/物流業界の顧客の課題を解決するクラウドプラットフォームです。

Microsoft Supply Chain Platform のコアをなるのが「Microsoft Supply Chain Center」と名付けられた SaaS ソリューションです。このソリューションを活用すれば、サプライチェーン全体を可視化し、連携させることが可能です。2023 年 6 月現在では米国プレビュー版が公開されており、今後他国への展開を強化していく予定です。(Microsoft Supply Chain Platform | Microsoft

データファーストアプローチを取り入れた企業事例

マイクロソフトでは、データファーストアプローチの観点をもってロジスティクス/物流業界のリーディング企業との協業を進めています。いくつかの事例をご紹介します。

C.H.Robinson 社は海上輸送を含むサプライチェーンの可視化を進めており、Microsoft Surface などのマイクロソフト製品も、同社のソリューションで配送管理が行われています。また DHL 社と Blue Yonder 社とは物流倉庫におけるロボティクスプラットフォームの構築で協業し、既存システムと基幹システムを統合する際のプログラミングにかかる時間の 60% 削減を実現しました。FedEx 社とは蓄積された顧客データを元にした満足度向上のための FedEx Surround Platform の構築を支援しています。

国内においても多くの企業と協業しており、ヤマト運輸社とは EC 向けの新配送商品「EAZY」の構築で協業。EC 利用者、EC 事業者、配送事業者のすべてをリアルタイムなデジタル情報でつなぎ、利便性、安全性、効率性の高い新たな顧客体験を実現しています。

参考:日本マイクロソフト お客様事例: Microsoft Customer Story-EC 向けの新配送商品「EAZY」で新たなエコシステムを実現、その基盤となるコア システムを Azure に構築

また郵船ロジスティクス社は、倉庫管理システム「Manhattan SCALE」を皮切りとして Microsoft Azure によるグローバルでの全社システムの統合/標準化を進めており、懸案であった倉庫管理システムの標準化と TCO 削減を達成しつつあります。また IT コストの可視化や基盤の柔軟性が増すことで、グループ全体の IT施策の立案/管理/監督の高度化においても、大きな効果を上げています。

参考:日本マイクロソフト お客様事例:IT の“ライトアセット化”に向け、Azure 活用の成功事例をグローバル規模に展開、IT 基盤の標準化を実現

これらの事例をはじめ、マイクロソフトはデータファーストアプローチの考え方を軸にしたロジスティクス/物流業界のスマート・ロジスティクス推進を支援しています。これからも皆さまのテクノロジーパートナーとして、サプライチェーン全体を俯瞰しながら、各企業にとって最適なアプローチやソリューションをご提案・ご支援してまいります。

The post 物流業界におけるデータファーストアプローチとサプライチェーン変革 appeared first on マイクロソフト業界別の記事.

]]>
ロジスティクス/物流業界の未来を変革するマイクロソフトの先進テクノロジー http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/retail/2022/11/02/logistics/ Wed, 02 Nov 2022 06:50:00 +0000 ロジスティクス/物流市場の規模は年々拡大を続けており、特に電子商取引 (EC) 分野の市場規模は急速に拡大しています。
2020 年は新型コロナウィルスの世界的な流行に伴い停滞したものの、2021 年の日本国内の BtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、20.7 兆円(前年 19.3 兆円、前々年 19.4 兆円、前年比 7.35% 増)に拡大しています。また、2020 年の日本国内の BtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は372.7 兆円(前年 334.9 兆年、前々年 353.0 兆円、前年比 11.3% 増)に増加しました。

The post ロジスティクス/物流業界の未来を変革するマイクロソフトの先進テクノロジー appeared first on マイクロソフト業界別の記事.

]]>
ロジスティクス/物流市場の規模は年々拡大を続けており、特に電子商取引 (EC) 分野の市場規模は急速に拡大しています。
2020 年は新型コロナウィルスの世界的な流行に伴い停滞したものの、2021 年の日本国内の BtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、20.7 兆円(前年 19.3 兆円、前々年 19.4 兆円、前年比 7.35% 増)に拡大しています。また、2020 年の日本国内の BtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は 372.7 兆円(前年 334.9 兆年、前々年 353.0 兆円、前年比 11.3% 増)に増加しました。

一方で、ロジスティクス/物流業界には人手不足やコスト上昇、労働環境などさまざまな課題が生じています。また、消費者の意識や行動が変化するスピードも早く、感染症の流行や国際的な紛争など将来の予測が困難な時代に対応するためにサプライチェーンは広範かつ多様化しており、ロジスティクス/物流業界にはその変化に対応する変革が求められています。

経済産業省「令和 3 年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」


ロジスティクス/物流業界はこれまでも、市場の変化や課題に対応するために DX が進められてきました。しかし近年の市場の活況に伴って、小口荷物や厳格な管理を必要とする荷物の増加など顧客ニーズの多様化・複雑化が進み、ロジスティクス/物流業界で以前から指摘されてきた人手不足や再配達対応などの課題がより一層深刻化しています。それらの課題を解決するためには、レジリエンスを高め、データ分析から自動化、プラットフォームソリューションまで、最新テクノロジーの理解と活用が必須となるはずです。

大きな変革期を迎えているロジスティクス/物流ビジネスで勝ち残るためのカギは、受発注/在庫管理/運送車両/交通情報などすべてのデータを連携して物流インフラを最適化する「スマート・ロジスティクス」にあります。マイクロソフトは、スマート・ロジスティクスを実現するためのさまざまなソリューションを提供しています。


ロジスティクス/物流業界と親和性の高いマイクロソフトのソリューション

マイクロソフトのソリューションはロジスティクス/物流業界と親和性が高いと言えます。

まず、マイクロソフトは配送ルートや交通量の最適化などで期待される量子コンピューターの活用をはじめ、IoT やデジタルツイン、データ分析基盤などの広範な技術とノウハウを保有しており、「Azure Maps」のような地図ソリューションも持っています。これらの強みを生かして、世界中で物流事業者の課題解決を支援しています。

また、マイクロソフト自身は物流事業者ではありませんが、創業以来 PC や周辺機器のメーカーとして築き上げてきた独自のグローバルサプライチェーンを持っています。自分たち自身で物流を使いこなしてきた経験から、物流の実態と難しさを理解したうえで課題解決を支援できるのです。物流事業者ではないマイクロソフトはお客さまと競合する立場ではありませんから、協業しやすいことも強みとなっています。

マイクロソフトでは、個別企業の DX 支援だけでなく、視野をロジスティクス/物流業界全体に広げ、さらなる効率化のために新たなコンセプトを立ち上げました。それが「スマート・ロジスティクス」です。スマート・ロジスティクスとは、特定の企業だけでなく、ロジスティクス/物流業界全体の課題を解決していくための取り組みであり、マイクロソフトでは、データ収集や受発注管理、倉庫管理、車両管理、サプライチェーンマネジメントを含む 10 の基本分野にフォーカスし、クラウドを基盤とするデータ活用によってロジスティクス/物流業界全体の DX を推進しています。


国内のスマート・ロジスティクスを推進する日本マイクロソフトの取り組み

スマート・ロジスティクスを日本でも具体的に進めるため、日本マイクロソフトは 2020 年 7 月に組織横断型のバーチャルチームを立ち上げました。営業、マーケティング、IoT 、複合現実(MR)、パートナー事業部などに加え、金融、物流、運輸、製造、小売、自動車ほか、物流に関わるさまざまな業界の担当者がメンバーとして活動しています。
メンバーが自分の顧客企業から物流に関する相談を受けた場合にはいったんチームとして引き受け、すでに他業界で成功した事例がないか、具体的な問題解決につながる技術を持つパートナー企業はないかなど、メンバーの知識とノウハウを横断的に組み合わせて、さまざまな角度から最適な施策を検討していきます。
こうして広い視野から多くの顧客企業の課題解決を図ってきたバーチャルチームは、 2022 年 7 月からは、脱炭素や規制対応が求められ複雑化しているロジスティクス/物流業界に特化した課題やシナリオをサポートすべく、物流を取り巻く自動車・鉄道・運輸等のモビリティ業界やサステナビリティの担当者を中心に活動をしています。

具体的な取り組みとして「Azure Synapse データベース テンプレート」を活用した支援があります。Azure Synapse データベース テンプレートは、特定の業界のニーズを満たすために事前に設計された、ビジネス上のおよび技術的な一連のデータ定義で、業界のベストプラクティス、政府の規制、複雑なデータと分析のニーズから派生した共通の要素を提供するブループリントとして機能します。このテンプレートのなかには貨物運送およびロジスティクスのサービスを提供する企業向けのものも存在しており、ロジスティクス/物流業界の多くの企業で DX の指針として役立てられています。
さらに、Azure Synapse データベース テンプレートは企業の社会貢献にも配慮しており、二酸化炭素の管理コンポーネントはすべての使用可能なデータベース テンプレートに含められています。 これらのコンポーネントは、温室効果ガスの直接および間接的な排出を追跡して報告する必要がある企業に、便利に活用いただけるはずです。


スマート・ロジスティクス のトップランナーに学ぶ

ここからは、マイクロソフトの支援によってスマート・ロジスティクスを推進する企業の事例をご紹介します。

【データ収集蓄積・分析事例】ヤマトホールディングス

2021 年夏に日本で開催され、数多くのドラマと感動を生み出した国際的なスポーツ大会。その膨大な物流を支えたのが、ヤマトホールディングス株式会社です。そのために同社は物流計画やリソース配置、実績などを可視化できるダッシュボードを構築しました。
その基盤として活用されているのが Microsoft Power Platform です。採用理由は、アジャイル開発が可能なこと、すでに大会組織委員会で利用されていた Microsoft Excel との連携が容易なこと、そして十分なセキュリティが担保できることでした。これによって約 11,000 台の車両と約 7,700 名の総力を結集、日々変化する物流要件に迅速かつ安全に対応しながら、効率的で確実な物流を実現したのです。またダッシュボードによる情報の可視化は、大会組織委員会とヤマトHD との間に共通認識を醸成するうえでも、大きな貢献を果たしました。

日本マイクロソフト お客様事例:
 Microsoft Customer Story-Microsoft Power Platform で構築したダッシュボードを活用し、史上最大となる国際的な大規模スポーツ大会の物流を実現

【倉庫管理(WMS)事例】thyssenkrupp

thyssenkrupp では、データサイエンスの専門知識が不足していたことや、社内でのデータ形式や保存に課題があり、豊富なデータが未使用のままになっていました。データを分析、可視化し、最終的にそこからアルゴリズムを構築してさまざまなシナリオにデプロイ可能にする関連ツールがなかったのです。
そこでマイクロソフトの Azure を利用し、年間 200 万件以上の注文をより効率的に処理し分析するプラットフォーム「alfred」を構築。データの可用性を高めることに成功しました。Alfred は Microsoft Azure Machine Learning に基づく自己学習アルゴリズムを使用して、関連するすべての情報を分析し、重要な調査結果を生成、適切な推奨事項を従業員に提供します。
alfred が顧客ごとの利益率や機械のメンテナンス予測、状況に合わせた出荷予測などを指示することで、在庫レベルやサプライネットワークの最適化も実現、満足度も向上しました。さらに従業員が自分でアクセスできるデータが大幅に増加しデータの可用性と透明性が向上し、DWH 担当者の工数を削減できました。

Microsoft Features:
Thyssenkrupp Materials Services ‘keeps calm and carries on’ – with its new Alfred AI solution to optimize its logistics network

【輪配送管理(TMS)事例】Merck&Co.,Inc

医薬品の有効性を持続させるためには、保存、取扱、および出荷作業の全体を通して適切な温度を維持する必要があります。 Merck&Co.,Inc では、有効性が低下した医薬品の破棄が課題となっていました。ビックデータの分析により温度変化の要因を調査し、低温管理が必要な医薬品の輸送成功率を向上させる必要があったのです。
そこで Microsoft R Server (現: Machine Learning Server) を利用してコールドチェーンに影響を与える様々な要因(出発地、目的地、出荷ルート、屋外の天候、物流業者など)を分析し、温度変化の原因を特定。過去 14 年分のセンサーデータ(コンテナ輸送中の温度を測定したデータ)を活用し、医薬品の輸送後の温度上昇率を事前に測定できる予測モデルを開発しました。
輸送時の温度変動を事前に予測することで、医薬品の鮮度を損なわない最適な温度の管理が可能になり、在庫の廃棄コストを削減できるように。さらに Microsoft R Server は内蔵の Hadoop サポートに加えて R の並列処理が可能なため、大量のデータを高速に分析できます。

【車両管理/ドライバー支援事例】SCANIA

SCANIA では、中核となるビジネスプロセスがアナログで、紙やホワイトボードなどにかなり依存していたため、マネージャーが活動を調整するための、簡単で一元化された方法がありませんでした。そこで、欧州事業の各拠点を最適化することで運用の混乱を最小化することを目指しました。
Project Online を Microsoft SharePoint Online と Microsoft Power BI で補完した、新しい社内プロジェクト計画ソリューションを構築することで、Azure で膨大なデータから情報を探り出して分析し、全体の輸送の流れを測定および監視できるようになりました。
さらに SCANIA 社全体の状況についてリアルタイムで洞察を得ることにより、データに基づく迅速な意思決定が可能になり管理プロセスも合理化。結果として経営が向上、設備の損傷、検査、および安全に関連した遅れから生じる運用の混乱が最小に抑えられるようになりました。

Microsoft Customer Stories:
Automotive giant Scania boosts European project management efficiency

【現場支援事例】トヨタ自動車株式会社

トヨタ自動車では、紙の作業手順書・修理書を見ながら行う作業に多くの時間がかかっており、内部構造や勘やコツなどの表現にも限界がありました。ベテラン技術者へのスキル依存度が高く整備士の作業技術レベルの標準化や作業品質の維持確保が課題となっていたのです。
そこで HoloLens 2 を導入し、トヨタ販売のサービスエンジニア(整備士)を対象にした 3D の作業手順書・修理書を Mixed Reality テクノロジーによって作成。段階的な作業手順を 3D で表示する Dynamics 365 Guides の活用および Azure AI を活用した、作業ミスや作業漏れを検出する機能の開発および検証を実現しました。
その結果、作業の習熟度が上がることで未経験や経験の浅い整備士でも短期間で質の高い作業ができるように。点検作業にかかる時間を 70% から 80% カットでき、今後の作業技術レベルの標準化と作業品質の維持が期待されています。

日本マイクロソフト株式会社 公式 YouTube チャンネル:
〔HoloLens〕トヨタ自動車事例 Microsoft HoloLens を活用した整備士の働き方改革

【サードパーティロジスティクス(3PL)事例】SNCF

27 万人の従業員と国際的なサービス提供地域を持つ SNCF では、業務効率化に向けて “Digital for All” と呼ばれるソリューション開発プロジェクトを発足。Power Platform を採用し、従業員へのトレーニングを積極的に実施、各従業員が自分の日常の業務を改善する方法を革新することになりました。
フランス語以外の話者のコミュニケーションを容易にするために Power Apps と Microsoft Translator を用いた音声認識アプリを 1 日で開発しドライバーに提供、サプライチェーン注文管理、検査アプリ、リクルーティング アプリなど、Power Apps や Microsoft Flow、Power BI などをあらゆるマイクロソフトソリューションを活用して、アプの迅速な構築およびカスタマイズを行いました。
その結果、直感的な UI でコミュニケーションが図れるデジタル言語アプリが国際的なドライバー間の緊張を緩和し、仕事に集中できるようになりました。さらに数万人の従業員が 150 を超えるアプリを使用してタスクの簡素化と合理化を進め、Power BI のリアルタイム分析を使用してエラーを減らし、信頼性を高め、生産プロセスを改善できました。

Microsoft Customer Stories:
SNCF: Power platform customer success story

【利用者サービス事例】United Parcel Service(UPS)

220 を超える国と地域で毎日 1,900 万を超える荷物を配達する UPS は、膨大な顧客追跡リクエストに対する顧客体験の向上と IT スタッフの業務効率化を目指しまして革新的なデジタル施策を進めています。
UPS は複数のバージョンがある UPS Mobile アプリの開発に Xamarin 用の Visual Studio Tools を採用し、コードを統合して複雑さを軽減、Microsoft ボットフレームワークと Azure で実行されるチャットボットを使用してサービスレベルを向上しました。
UPS Mobile の新しいバージョンによって顧客体験を改善し、コストを抑えながら開発スピードを大幅に短縮し開発者の生産性を向上。顧客はボットを利用することで、テキストベースおよび音声ベースの会話で簡単に貨物、料金、UPS の場所に関する必要な情報を得られるようになりました。

Microsoft Customer Stories:
UPS paves the way for better service with faster development and artificial intelligence

【サプライチェーンマネジメント事例】KOTAHI

ニュージーランドからの輸出品の多くは日持ちしないため、出荷のタイミングを最適化し、需要を正確に予測することが重要です。ところが KOTAHI では、積載効率向上と全体的な輸送コスト削減のための需要予測が主導のプロセスに依存しており、工数と属人化が課題になっていました。
そこで需要予測プロセスの自動化を目指して Azure Machine Learning を利用した新しい需要予測アプリケーションを構築しました。このアプリケーションでは Azure Data Factory を使用して、Microsoft Dynamics AX、Azure SQL Database、Kotahi のトランスポート管理システムからの履歴需要データを読み取るプロセスを自動化して予測を生成することができます。
結果として、需要予測を 4 日から 30 分に短縮。BI を活用して意思決定を迅速化しながら顧客へのサービスを改善する方法について、より多くの洞察を得られるようになりました。さらに予測の精度を 80% から 90% 以上に向上し、コンテナ容量の最適化とサプライチェーンの効率化を実現。サプライチェーンの年間コストを 100 万米ドル以上節約できる見込みです。


日本のロジスティクス/物流業界のサービス品質は、世界的に見ても極めて高いといわれています。しかしその半面、業務効率の改善が進んでおらず、いまだに紙によるデータのやりとりが行われ、電話や FAX が主な連絡手段という場合も少なくありません。
日本マイクロソフトは個別企業と業界全体の両方を見据えながら、クラウドを基盤とする新たなデータ活用によってロジスティクス/物流業界全体の DX を支援してまいります。

The post ロジスティクス/物流業界の未来を変革するマイクロソフトの先進テクノロジー appeared first on マイクロソフト業界別の記事.

]]>