マイクロソフト エンタープライズ チーム, Author at マイクロソフト業界別の記事 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog Mon, 30 Mar 2026 01:17:13 +0000 en-US hourly 1 パブリックセクター向け会報「かけはし」2026年3月号発行  http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/government/2026/03/30/kakehashi-2026-03-blog/ Mon, 30 Mar 2026 01:16:19 +0000 日本マイクロソフトのパブリックセクター事業本部が、行政機関・医療機関・教育機関等の皆様向けに刊行している会報「かけはし」の 2026 年 3 月号が発行されました。 
3 月号は「DX と AI 実装が加速する公共領域のいま」等をテーマとし、6 つのトピックと 2 つのニュースを掲載しております.

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日本マイクロソフトのパブリックセクター事業本部が、行政機関・医療機関・教育機関等の皆様向けに刊行している会報「かけはし」の 2026 年 3 月号が発行されました。 
3 月号は「DX と AI 実装が加速する公共領域のいま」等をテーマとし、6 つのトピックと 2 つのニュースを掲載しております。 

公共サービス等における AI 活用・DX 推進に関する情報となりますので、ぜひご一読ください。 

かけはし2026年3月号
トピック 
1 安心・安全を軸に、公共分野での AI 変革 
2 ソブリンクラウドとその定義 
3 クラウド活用が広がる自治体 DX 検討時に欠かせない 3 つの観点 
4 医療現場の働き方改革の実現に向け、大阪病院にて生成 AI を安全に利活用するプロジェクトを開始 
5 JAF が進めた「JAF AI Chat」バージョンアップ ~現場起点で進む、パブリックセクターにおける生成 AI 活用~ 
6 教育の現場から広がる「教育版マインクラフト」の可能性 
ニュース 
1 Copilot 自治体コミュニティ会 
2 医療機関向け生成AI情報交換会 

是非「かけはし 2026 年 3 月号」をご覧ください。 
かけはし 2026 年 3 月号

今後も「かけはし」では日本マイクロソフトの取り組みを発信していきます。 

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【対談 参天製薬×日本マイクロソフト】マイクロソフトの生成 AI 技術が貢献する製薬 DX の未来 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/health/2025/12/24/santen-microsoft-2025-blog/ Wed, 24 Dec 2025 06:25:00 +0000 製薬業界では生成 AI の技術が研究・開発、製造・サプライチェーン、営業・マーケティングといったバリューチェーン全般に広く利用され始めています。ビッグ・ファーマが生成 AI を活用した大幅な業務時間削減を報告するなど、その競争力への影響は目に見える形で表れてきています。.

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製薬業界では生成 AI の技術が研究・開発、製造・サプライチェーン、営業・マーケティングといったバリューチェーン全般に広く利用され始めています。
ビッグ・ファーマが生成 AI を活用した大幅な業務時間削減を報告するなど、その競争力への影響は目に見える形で表れてきています。

眼科領域のリーディングカンパニーとしてグローバルにビジネスを展開する参天製薬は、2025 年 5 月に 2029 年度までの中期経営計画を発表しました。「成長の加速」と「基盤の強化」を両輪とし、海外市場戦略や新規疾患領域への参入をはじめとする 6 つの主要イニシアチブを通じて前回の中期経営計画を超える収益数値目標に挑んでいます。

参天製薬の中期経営計画を支える DX 戦略の中でも、特に重要となるのが「生成 AI 活用の推進と高度化」です。2025 年 10 月、参天製薬は Microsoft 365 Copilot(以下:M365 Copilot)を全社導入し、先行導入していた Azure OpenAI Service をベースとした生成 AI サービス「Santen AI Chat」と共に、
マイクロソフトの生成 AI 技術で大きな成長と持続可能なビジネスの実現に取り組んでいます。

今回は、DX 推進の中枢にいる中田氏、武末氏、大東氏と日本マイクロソフト西脇による対談を通して、製薬業界における生成 AI 活用の現状と展望をご紹介します。

DX 推進の中枢にいる中田氏、武末氏、大東氏と日本マイクロソフト西脇

参天製薬の中期経営計画における DX 戦略

西脇 資哲(以下:西脇)
参天製薬さまは 2025 年から 2029 年までの中期経営計画を発表されました。前回の中期経営計画も早々と達成し、会社として成長を続ける中で、眼科領域のグローバルカンパニーとしてリーディングポジションを取っていくことを大きな目標として掲げられており、その内容も攻めの中期経営計画となっているようにお見受けします。一方で、守りの部分も当然必要かと思います。そこを IT でどのように担保していくか。中期経営計画を拝見すると、IT に関しては大きく 2 つのキーワードがありました。「データとセキュリティ」、そして「基盤」という表現、データ基盤や調達基盤というところが重要になってくるのかと思います。そういった中期経営計画を牽引、サポートしていくデジタル・IT 部門の中で、皆さんはどのような役割、お立場にいらっしゃいますか。

中田 大介氏(以下:中田氏)
私はチーフ デジタル & インフォメーション オフィサーとして、デジタルとITの両方を担当しています。製薬業界のみならず、あらゆる業界でデジタルと IT への依存度が高まっており、それらの重要性はますます増しています。事業基盤を継続的に強化しつつ、さらなる成長を実現していく中で、とにかくデジタルと IT に関わることは全て引き受ける――これが私のスタンスです。

武末 有香氏(以下:武末氏)
私は、中田の下でグローバルのデジタルイノベーションというチームをリードしています。私のチームは大きく 2 つあり、1つが生成 AI、RPA などを担当するデジタルソリューションチーム、もう 1 つがデータ分析のケイパビリティ強化を全面的に担うチームです。

大東 達也氏(以下:大東氏)
私は、武末の下にあるデジタルソリューションという生成 AI のチームでプロダクトマネジメントを担当しています。M365 Copilot をはじめとした生成 AI ソリューション一般の開発、導入、運用が主な領域です。

西脇
中田さんは、会社の株主総会や経営者会議などにご出席されているかと思いますが、中期経営計画における IT の関わり具合や役割は、最近どのくらい増えていますか?

中田氏
着実に増えていると感じており、この 1 年だけでも、その傾向は顕著だと感じています。例えば、ランサムウェアについては国内外で大規模な被害が相次ぎ、社会問題化しています。ビジネス継続のためにはデジタル・IT基盤の安定化を進める必要があり、「守り」の重要性は確実に高まっています。一方、「攻め」の観点についても、例えば AI がメディアで毎日のように取り上げられるように、非常に注目されています。当社では、「攻め」の取組みとして、特にデータ&アナリティクスと生成 AI にフォーカスして取り組んでいます。

西脇
データアナリティクスやデータの活用というのは、製薬会社の場合ですと具体的にどういうものが対象となりますか?

武末氏
製薬業界独自では無いですが、販売の領域で言えば CRM(顧客関係管理)はその 1 つですね。私たちのビジネスは 医師の処方を通じて患者さんにお薬をお届けする形が中心です。直接の顧客となる医療機関の医師の顔が見える距離感にありますが、一人ひとりの考えやニーズを MR やメディカル担当者とのやり取りだけでなく、データから正確に把握し、質の高いエンゲージメントを提供することがとても大切です。

西脇
なるほど。私も含めて、一般的な参天製薬さまのイメージは薬局で購入する目薬になると思うのですが、実際のポートフォリオは医療機関向けの処方箋薬がメインですよね。

武末氏
過去には MR がそれぞれの医師を理解しながら、ある意味感覚的に打ち手を考えてきました。それは今後も大切なのですが、加えてデータを活用していくことが重要だと考えています。例えば「複合的な情報から各医師の重要視する考え方を客観的に把握し最適なアプローチを導き出す」といった取り組みが顧客とのコミュニケーションの質を一段階引き上げることにつながると感じています。

大東氏
研究領域では一般的な実験レベルから、大きいものになると臨床研究に向けたバイオスタティックス(生物統計解析)にも活用されます。弊社でも治験結果の解析や薬の有効性の検証、適切な治験人数の設定などを、R&D 部門の下に置かれたデータサイエンスチームが担当しています。

中田氏
製造やサプライチェーン領域におけるデータ活用についても、現在、大規模なERP統合プロジェクトの一環として進めています。当社では、研究・開発から製造、販売にいたるまで、製薬バリューチェーンの全体を通してのデータ活用と、それによる効果の発揮に向けて取り組んでいるところです。

大東氏
最近は研究の結果だけでなく、その前段階として、そもそも研究の種を見つけるための AI 活用まで広がっています。創薬候補となる化合物について、これまでは何万個も作ってようやく一個当たるかどうかだった世界でしたが、その精度をもっと高めていけるようになる。その意味でも Microsoft Discovery(エージェント型研究開発を実現し、企業の R&D を支援するプラットフォーム)には凄く期待しています。

西脇
マイクロソフトの AI 技術が、参天製薬さまの中期経営計画に則った成長を支援できているというのはとても嬉しいです。データアナリティクスやデータ活用がバリューチェーン全体の力となる、「攻め」の部分で大きく成長を後押ししている、ということですね。では、もう一つの「守り」の部分になりますが、セキュリティ対策については今後どのように予定されていますか?

中田氏
セキュリティについては、ランサムウェアを用いたサイバー攻撃を含め、特に外部脅威に対する対策に重点を置いて取り組んでいます。グローバル全体のセキュリティを包括的に強化するロードマップを策定し、それに基づいてさまざまな強化策を進めています。また、私たちはサイバー攻撃も広義の災害と捉えており、災害対策や BCP (事業継続計画)にも重点を置いています。2024 年 1 月に能登半島で地震がありましたが、弊社の工場も影響を受けました。セキュリティを含め、災害対策やBCPを強化していくことで、安定供給など、事業基盤の継続的な強化に取り組んでいます。

西脇
自然災害や事故は起こるものと考え、その前提でどう対応し対策を取るか、ということですよね。IT が貢献できることも多い領域です。

DX 推進の中枢にいる中田氏、武末氏、大東氏と日本マイクロソフト西脇が対談する様子


製薬業界における生成 AI 活用の可能性

西脇
AI を活用するには、先に学び、情報収集しておく必要がありますが、皆さんの部門では、どのような準備や先行的な取り組みをされてきましたか?

中田氏
2024 年 4 月に、無料版の Copilotを全社的に利用できるようにしつつ、M365 Copilotのトライアルを開始しました。当時は、Azure OpenAI Service 上の「社内 ChatGPT」のクオリティが高かったので、同年12 月に Azure OpenAI Service をベースにした生成 AI サービス「Santen AI Chat」を導入しました。

西脇
その当時から現在で、M365 Copilot の評価はどのように変化していきましたか?

中田氏
2024 年 4 月当時は、M365 Copilotより Azure OpenAI Service の方がレスポンスのクオリティが良かったです。ただ、日を追うごとに M365 Copilot も機能が改善されていき、社内でも「便利だね」と評価する人たちが着実に増えていくのを感じていました。

西脇
M365 Copilot はチャットもありますが Teams や Outlook、Word、PowerPoint、Excel といったMicrosoft Office 製品に組み込まれています。参天製薬さまのインフラは Microsoft 365 になっているので、組み込まれているメリットはとても大きいと思います。

大東氏
私は 2024 年 4 月の最初の PoC から M365 Copilot を使っていて、約 1 年半になります。初期のチャットボット時代は LLM 性能比較で Santen AI Chatが強かったですが、今はエージェント的な動きが求められ、Microsoft 365 製品に組み込める M365 Copilot が圧倒的に優位です。最近は M365 Copilot をベースにしつつ、長文や即レスが欲しい時、推論モデルを直接叩きたい時に Santen AI Chat を使っています。

西脇
幅広いサービスの中から、皆さんが必要なものを選んで、会社の中にインプリメントできるということも一つのメリットですね。

中田氏
おっしゃる通りです。ただ、新しいツールについては、デジタル・IT 部門側が想定する使い方と一般社員の実際の使い方には大きなギャップが出ることがあります。多くの企業がさまざまな生成 AI サービスを提供していますが、弊社のような製造業の企業では、それらすべてを高いレベルで使いこなすことは現実的ではありません。だからこそ、できる限り統一された生成 AI サービスを用意し、それを使いこなしていくアプローチをとらないと、その活用による効果の発揮は難しいと考えています。弊社の場合は、統一されたサービスとしてM365 Copilot をグローバル全社員に提供するという選択をしました。

大東氏
実は、M365 Copilot 自体でも、新しい機能がいっぱいあって、今の中田の話と同じことが起きています。全部の機能を全社員に提供しても使いこなせないと思います。ですから「プレビュー機能も試してみたいけど、これはまだ早いよね」といったことが結構ありますね。

西脇
ここまで M365 Copilot の話がありましたが、他に Azure OpenAI Service をベースにした Santen AI Chat がある。これがわれわれから参天製薬さまに提供している生成 AI の領域ですが、少し広く捉えて、生成 AI 全般という視点で、製薬会社さんとしてはどんな期待をお持ちですか?

武末氏
生成 AI によって創薬から上市、そして薬を患者さんにお届けするまでのスピードが上がることは、患者さんや医療従事者にとって大きなメリットです。幅広い可能性の中からより良い薬を見つけられることに加え、最近よく言われる個別医療も進み、患者さん一人ひとりの特性に合った治療をより多く提供できる可能性が高まります。実現にはまだまだ課題はありますが、真のテーラーメイド医療が実現すれば、すべての患者さんにとってとても良い世界になると思います。

西脇
おっしゃる通りです。バリューチェーン全体でデリバリーが短縮され、顧客満足度や利益が向上します。業務効率化で、より多くの顧客と向き合えれば、特化した価値提供が可能です。生成 AI の LLM 比較にこだわる議論は、もはやあまり意味がありません。

中田氏
生成 AI の進化には追随する必要がありますが、まずは M365 Copilot の活用推進に集中していきたいと思っています。そのために、武末の配下には 2 つの組織があったのですが、11 月からさらに 1 つ増やしました。新しいデジタル・IT サービスを社内で定着させるチェンジマネジメントの専門部署です。

武末氏
この新しい部署の立ち上げにより、生成 AI 活用の普及と高度化を同時に実現しようとしています。今までは大東の所属しているデジタルソリューションチームが両方を担っていたのですが、推進と高度化では本来役割が異なるため、今回、組織のチェンジマネジメントを専門とする部署を作り、両輪で進めて行く体制にしました。

DX 推進の中枢にいる中田氏、武末氏、大東氏


Microsoft 365 Copilot による変革を支える
コミットメントとチェンジマネジメント

西脇
M365 Copilot の全社導入はどのような計画で進めていったのか、また全社導入を決めた判断の基準はどこにありましたか?

大東氏
3 ヵ月の PoC を経て 2024 年 9 月に正式導入となりました。最初は 300 ライセンスでスタートし、そのうち IT 部門や IT 担当者が 100 人。残りの 200 人は地域と部門を横断するように、各ビジネス部門の IT 担当者に割り当て人数の枠で選定してもらいました。あとは推進担当から特に使って欲しい経営陣や経営企画などにも展開しました。
稼働率を見ても初期から常に 90%は超えていて、今期はほぼ 95%以上、最終的に 2025 年 9 月にはユーザー数も 600 人に増え、たまに 100%をマークしていました。管理用のダッシュボードを見ていても使用時間と使用数が着実に伸びているのが分かっていたので、手ごたえはありました。

西脇
ユーザーが 600 人ぐらいになると、いろんな部門の方々がお使いになっている状態ですよね。皆さんはどんな使い方をされていましたか?

大東氏
利用状況は Microsoft Viva Insights のダッシュボードで管理しているのですが、それによると Teams 会議が一番多くて、次が Outlook です。最近だと M365 Copilot や Web のチャットが会議と同じぐらい使われています。他にも地域ごとや部門単位で見られるようにしているので、このセクションのスタッフはまだ低いな、など稼働状況も把握できます。

武末氏
弊社はグローバルでビジネスを展開している事もあり、リモート環境がベースとなる為、日々のコミュニケーションには Teams が多く活用されています。その為 M365 Copilot との親和性がもともと高かった事もあり、導入後の利用効果はとても高いと感じています。

大東氏
一部の職種によっては、まだM365 Copilotの効果を実感できていないセクションもあります。M365 Copilot が便利で Microsoft 365 の利用が増える、そうして溜まったデータが M365 Copilot にフィードバックされ、M365 Copilot がさらに便利になるというサイクルを回していくことが重要です。

西脇
本当にその通りで、生成 AI を使うには、利用できるデータがなければ意味がありません。そのためにはインフラを整え、統一することが重要です。ところで、想定外の使い方や新しい発見はありましたか?

大東氏
エージェント ビルダーの活用例として、Outlook のメールは通常スレッド外参照ができませんが、「過去メールを踏まえて返信したい」という方がいて、自分の Outlook フォルダーを参照させ、過去のメール内容を基に返信文を作成するという使い方をされています。

西脇
Microsoft Graph の強みは、メール、チャット、予定表、会議、資料まで一元的に確認できる点です。この連携力こそマイクロソフトらしさだと思います。そのように皆さんが積極的に活用していく中で、いよいよ M365 Copilot の全社展開というご決断をされるわけですが、中田さんの背中を一番大きく押した要因はなんでしたか?

中田氏
一つを選ぶのは難しいですね。M365 Copilot の全社導入は、複数の要因を踏まえて総合的に判断しました。ただ、M365 Copilot のトライアルを続けてきた中で、利用者が着実に増えていき、またポジティブな声もだんだんと増えていったことが背中を推した要因の一つであったことは確かです。また、大東による新機能紹介も、私自身の確信につながりました。あと、自社で独自開発する場合は様々な制約により機能アップデートが滞るリスクがある一方、M365 Copilot なら最新機能を迅速に活用できるため、競争力強化に直結します。実は、当初の予定より 2 年ほど前倒しで全社導入することになったので、デジタルイノベーションのチームには大きな負担をかけてしまいましたが、長期的には合理的な選択だと判断しました。

西脇
最終的に、会社から全社導入の承認を得るための提示については、どのようにされたのですか?

中田氏
経営会議にてディスカッションをし、全社に導入して効果を出していこうという合意を得ました。費用対効果については、社内のヒアリング結果やマイクロソフトさんから提供されたデータ等から十分に出せると予測できましたが、それらの数値だけでは机上の空論に過ぎません。実際には、業務の効率化のみならず、人手不足の改善や委託業務の内製化、エンゲージメントの向上など、具体的成果に結びつけることが重要です。グローバル全体での生成 AI の活用推進やその効果の発揮について、経営陣から合意が得られたことは非常に大きかったと思います。また、その判断の前に全経営陣がM365 Copilot を利用していたことも大きな追い風になったと感じています。

西脇
トップの人間が新しい技術を使える状態にしておくって、とても大事なんですよね。少しでも使えば、やはり経営陣も興奮しますからね。

大東氏
生成 AI 導入の本来の価値とは、中長期的に一人一人の生産性、価値、スキルが拡張されることで、中長期的にトップラインが上がるという効果ですが、その因果関係が説明しづらいので、どうしてもボトムライン確保のための費用圧縮の議論になりがちなところが難しいですね。

西脇
ROI の議論は重要ですが、最終的には、経営陣の「これは良い」という評価に左右されます。全社導入後の施策についても伺いたいのですが、一般社員への訴求と利用促進はどのように進めるお考えですか?

武末氏
現在、各部門単位で生成 AI アンバサダーの選出を進めており、各部門長に任命を依頼しています。日々進化し続ける生成 AI の全社導入において、中央部門だけで推進することは難しいため、各部門にアンバサダーを置き、自律的に活用を促進できる体制を目指しています。

中田氏
良いと思うものはどんどん実行していく姿勢で取り組んでいます。例えば M365 Copilot を全社に展開されている企業からゲストを招き、多くの中間管理職を集めて、お話をしながらインプットやフィードバックを得られるようなセッションも行っています。

西脇
導入初期は、生成 AI に任せられない業務もあり、正しい使い方の習得が必要です。トレーニングや意識改革、チェンジマネジメントの重要性を強く感じています。全社導入後の進捗や成果は、どのような基準で評価しますか?

中田氏
大きく分けて 2 つのアプローチを考えています。1つ目は、生成 AI の活用状況を可視化し、誰が使えているか等を把握してさらなる活用推進に繋げることです。2 つ目は、生成 AI の活用によるビジネス影響を評価することです。定性的・定量的指標を両方用いる予定ですが、これは今後走りながら改善していきたいと考えています。

武末氏
それにひとつ加えると、今後評価すべき重要な項目の一つに「はたしてM365 Copilot はすべての職種にとって最適な生成 AI なのか?」という問いがあります。生成 AI の利用ニーズは、立場や職種、部門によって異なる為、場合によってはビジネス特有のニーズに応える AI エージェント等の方が向いているケースも出てくる可能性があります。引き続き活用状況とビジネスニーズを照らし合わせながら、最適な答えを探っていきたいと考えています。

西脇
個々の社内ユーザーとコミットできる評価も生成 AI 活用の促進には重要だと思いますが、この点ではどのようなフォーカスをお持ちですか?

大東氏
私がエンドユーザーに伝えているのは、生成 AI の目的は単なる生産性向上ではないということです。重要なのは、時間やスキル不足が原因でできなかった本来やりたかったことを、生成 AI で可能にすることです。空いた時間も本来の目的に使えるようにすることが大切で、できなかったことができるようになることで社員のエンゲージメントが高まる方が、単純な時間削減より価値があると考えています。

Copilotの導入率などを含むイメージ画像


今後の展望
DX を推進する戦略的投資の 1 つが Microsoft 365 Copilot

西脇
今後、M365 Copilot、並びにマイクロソフトの AI 戦略で、どのようなことを期待されているかお聞かせください

中田氏
今後も、他社に負けないスピードでM365 Copilot をはじめとした生成 AI サービスを進化させ続けてほしい、と期待しています。ただ、どれだけ機能が優れていても、私たちのサイドが活用して業務に影響を与えないと、価値を発揮することはできません。よって、ツールとして進化させ続けるだけでなく、例えば他業界でこんな使い方をして価値を発揮している等の事例や、特に海外の先進的な取り組みについて、継続的に情報提供してもらいたいと思っています。

武末氏
一般社員の中には、生成 AI を難しいものやハードルが高いものだと考えている方もいると思います。私の願いは、一般の社員がIT やテクノロジーを意識せず、誰もが自然に生成 AI を使えるようになることです。生成 AI のチャット機能は自然言語を用いたやり取りで市民権を得ましたが、AI エージェントのような少し高度な機能になるとハードルが上がります。そうした機能も、普通に会話する感覚で使えるようになれば、社員は高度な機能を意識せず活用できる時代が来ると思います。ぜひ、その実現に取り組んでいただきたいです。

大東氏
製品目線では大きく2 つあります。ひとつはエージェントで、自立的にワークフォースとして使えるレベルを期待しています。半年から一年後には「私はいま AI エージェントの HR です」と言える状態になると考えているので、エージェントの活用度が注目ポイントです。もうひとつはドメイン特化型モデルです。ヘルスケアや研究、臨床など特定領域向けのモデルを Azure OpenAI Service 上で活用し、M365 Copilot だけでは対応できない部分をエージェントや特化モデルで補うようになると考えていますので、早くその段階に行けることを期待しています。

西脇
では最後に、眼科領域のリーディングカンパニーとして、DX を通じてどのように企業を変革していくのか、DX を統括する立場からの見解をお聞かせください。

中田氏
繰り返しになるかもしれませんが、事業基盤を継続的に強化しつつ、持続的な成長に貢献する両面的なDXに取り組んでいきたいと考えています。取り組みたいテーマは多々ありますが、「守り」と「攻め」のバランスを取りながら、優先すべき領域にメリハリをつけて投資する必要があります。そのひとつが、今回の M365 Copilot の全社導入なのですが、導入しておしまいという形にせず、その効果を着実に発揮し、中期経営計画の達成に貢献していきたいと考えています。

DX 推進の中枢にいる中田氏、武末氏、大東氏と日本マイクロソフト西脇の集合写真

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パブリックセクター向け会報「かけはし」2025年12月号発行  http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/government/2025/12/16/kakehashi-2025-12-blog/ Tue, 16 Dec 2025 01:52:03 +0000 日本マイクロソフトのパブリックセクター事業本部が、行政機関・医療機関・教育機関等の皆様向けに刊行している会報「かけはし」の2025年12月号が発行されました。 
12月号は「公共分野におけるAI・デジタル活用と連携強化」等をテーマとし、5つのトピックと2つのニュースを掲載しております。 .

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日本マイクロソフトのパブリックセクター事業本部が、行政機関・医療機関・教育機関等の皆様向けに刊行している会報「かけはし」の2025年12月号が発行されました。 
12月号は「公共分野におけるAI・デジタル活用と連携強化」等をテーマとし、5つのトピックと2つのニュースを掲載しております。 

公共サービス等におけるAI活用・DX推進に関する情報となりますので、ぜひご一読ください。 

トピック 
1 「Copilot Chat含む M365 Copilot ウェビナー勉強会」開催報告 
2 サイバー犯罪撲滅に向けた官民連携に関して 
3 AI 活用で行政サービスの質向上へ!大阪府と日本マイクロソフトの新たな取り組みを発表 
4 教育におけるAIの本質は“人間の目的意識” Microsoft AI Tour Osakaが示した次世代学習の姿 
5 生成AIと先進技術の活用で加速する医療DX 

ニュース 
1 第3回 行政機関向け デジタル業務改革 事例研究会 
2 Microsoft 365 教育版アップデートCopilot 有料版を18ドルで提供開始 

是非「かけはし2025年12月号」をご覧ください。 
かけはし2025年12月号

今後も「かけはし」では日本マイクロソフトの取り組みを発信していきます。 

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FIT2025レポート:AIエージェントで金融業務のさらなる高度化を!日本マイクロソフトの金融業界に向けた取り組み  http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/financial-services/2025/12/15/fit-2025-microsoft-blog/ Mon, 15 Dec 2025 03:21:28 +0000 2025年10月9日(木)・10日(金)に行われた金融国際情報技術展「FIT2025」において、日本マイクロソフトは「Power your data and AI transformation in financial services with the Microsoft Cloud」をテーマにブースを出展するとともに、金融業界に特化した DX やクラウド、AI ソリューションを紹介する4つのセミナーを開催した。本稿では、長年にわたり金融機関のDX推進に注力してきた日本マイクロソフトの取り組みとセミナーの概要を紹介する。 .

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日本マイクロソフト株式会社 執行役員常務 金融サービス事業本部長 荒濤大介

2025年10月9日(木)・10日(金)に行われた金融国際情報技術展「FIT2025」において、日本マイクロソフトは「Power your data and AI transformation in financial services with the Microsoft Cloud」をテーマにブースを出展するとともに、金融業界に特化した DX やクラウド、AI ソリューションを紹介する4つのセミナーを開催した。本稿では、長年にわたり金融機関のDX推進に注力してきた日本マイクロソフトの取り組みとセミナーの概要を紹介する。

各セッションのオンデマンド配信一覧はこちら


「AIを使う」「AIを作る」――マイクロソフトのAIエージェント

日本マイクロソフト株式会社 金融サービス事業本部 保険・地域金融営業本部本部長 長町浩史


「金融業界において生成AIの活用が進む中、AIエージェントに関するトピックや活用法などの最新情報をしっかりお届けすること――それがFIT2025での最大の目標だ」と語るのは、日本マイクロソフト株式会社 金融サービス事業本部 グローバル保険・地域金融統括本部 統括本部長である長町浩史氏だ。

同社では、顧客による開発が不要でそのまま利用できるAIエージェントと、顧客の業務に特化したAIエージェントを作ることができるエージェントソリューションの2軸でサービスを展開しており、今回のセミナーでも「AIを使う」「AIを作る」という2つの軸からAIエージェントに関する最新情報を提供するという。

その中でも長町氏が特に注目してほしいと語るソリューションの1つが、顧客による開発が不要ですぐに使えるAIエージェントであるMicrosoft 365 Copilotだ。「Microsoft 365は多くの金融機関のお客様に業務に即した形で活用いただいており、そこにCopilotというAIを組み込んだサービスを付加することでさらなる業務効率化や生産性向上につながると考えている」と長町氏。

もう1つは、ローコードでAIエージェントを簡単に作ることができるMicrosoft Copilot Studioだ。「Microsoft 365 Copilotをお使いいただく中で、より自社の業務に即したAIエージェントが必要になる場面もあるだろう。しかし、AIエージェントを一から作成するとなると時間やコストがかかる。そうしたときMicrosoft Copilot Studioならば、自社の業務に即してある程度カスタマイズしたAIエージェントを簡単に作成することができる」と長町氏は言う。

さらに、マイクロソフトは提供するすべてのサービスにAIエージェントを組み込んでいく方針であり、金融機関が活用できるサービスは今後飛躍的に増えていく。長町氏は「日本マイクロソフトは長年にわたって金融業界のDX推進を支援してきた強みがある。今後はそれをさらに進化させ、金融業界のお客様にAIエージェントやサービスを提供していきたい。金融機関の皆様はそれらをぜひ効率的に活用し、金融業務のさらなる高度化を目指していただきたいと考えている」と強調する。

これら長町氏が語ってくれた取り組みや注目のソリューションについて、日本マイクロソフトでは4つのセミナーを開催し、その詳細を紹介した。以下に、各セミナーの概要を紹介する。

セミナー01:AI Agent時代におけるマイクロソフトの金融業界向け取組みとAzure AI最新情報のご紹介

Agent Platform について講演する日本マイクロソフト 荒濤 大介

■オンデマンド配信 – セミナー01:AI Agent時代のマイクロソフト金融業界向取組とAzure AI最新情報紹介

本セミナーでは、執行役員 常務 金融サービス事業本部長の荒濤大介氏、同本部 グローバル銀行・証券統括本部 AI Transformation Leadの小田 裕也氏が登壇し、AIエージェント時代におけるマイクロソフトの取り組みとAIエージェントがもたらす新たな価値について紹介した。

荒濤氏はまず「マイクロソフトでは今年発表した年次報告書において、2025年は『フロンティア企業』という新たな組織の概念が生まれた年であると定義した」と述べた。「フロンティア企業」とは人間とAIエージェントの協働に成功している企業であり、2025年はまさにそうした企業が世界に生み出されつつある年であるとマイクロソフトは見ているという。

「フロンティア企業に至る過程には3つのフェーズがある」と荒濤氏。フェーズ1は、調べ物や要約など人間のアシスタントとしてAIを活用する段階で、多くの金融機関がすでにフェーズ1に歩み出している。フェーズ2は、AIエージェントがチームに加わり、デジタルの同僚として人間の指示のもと特定のタスクを遂行する段階で、フェーズ2に踏み出しているグローバル企業もある。最後のフェーズ3は人間が方向性を決め、AIエージェントがビジネスプロセスとワークフロー全体を自律的に実行し、人間が必要に応じて確認する段階だ。「この3つのフェーズを経てフロンティア企業は生まれてくる」と荒濤氏は言う。

そして、フェーズ1における金融機関の取り組みとして、りそな銀行と大和証券の事例を紹介。りそな銀行は2025年5月、大和証券は同年7月にマイクロソフトと戦略的枠組みを締結し、同社のテクノロジーを活用してフロンティア企業への変革に向けて歩みを進めているところであると語った。さらに、荒濤氏はフェーズ2における金融機関の取り組みとして、12万ライセンスのMicrosoft 365 Copilotを導入し、全社的なDXに舵を切った英国のバークレイズ銀行の事例に言及。「同行では、Microsoft 365に蓄積されているデータに加え、多様な業務を担う多岐にわたるソリューションやツール、 AI ボットなどあらゆるものと連携したエージェントプラットフォームを構築するとともに、従業員が向き合うUIをMicrosoft Copilotに一元化。Microsoft Copilotに指示を出すだけで、全社に蓄積されたあらゆるデータやソリューション、ツールを駆使し、さまざまな作業や問題解決が実行できるようにしている」と述べた。

そして、最後に荒濤氏はフロンティア企業を目指すための3つの鍵として、「①知的リソースを必要量だけ借りる “Intelligence on Tap”」「②人とAIのハイブリッドチームで“組織図”を根本から変える」「③すべての従業員がAIエージェントの指揮官になる」を挙げた。 続いて登壇した小田氏は、マイクロソフトの最新技術トピックについて紹介した。その1つとして、2025年8月にオープンAIより新たにGPT-5がリリースされたが、マイクロソフトの製品においてはリリース直後からGPT-5が利用可能であると言及。「そうした最先端の技術が日々使っている製品に即座に導入される点もマイクロソフトの製品の大きな魅力の1つだと考える」と語った。

次に、小田氏はマイクロソフトのAIエージェントプラットフォームには大きく3つがあると紹介。1つ目は顧客の開発が不要で契約した日からすぐに使えるAIエージェントであるMicrosoft 365 Copilot、2つ目は業務・業界特化エージェントをフルマネージドで作成できるMicrosoft Copilot Studio、そして3つ目が業務・業界特化エージェントをフルカスタムで作成できるAzure AIだ。「Microsoft 365 Copilotは、ここ1年で著しい進化を遂げており、お客様からも高い評価を得ている。ぜひ生産性を上げる速効性のある手段として検討いただければと思う。

Microsoft Copilot Studioは、あらかじめ用意されているパズルのピースと自然言語を組み合わせることにより、必要なエージェントを現場でどんどん作っていくイメージだ。社内にエージェントを展開していく際に活用いただければと考えている。そして最後のAzure AI は限界まで高度な AI エージェントを作成する際に使っていただきたいソリューションだ」と紹介。そのうえで、「今後、各金融機関では多数のAI エージェントを作っていくことになると思われる。その際に、UIをMicrosoft Copilotにしていただくことにより、非常に社内展開しやすい形になると考えている」と結んだ。


セミナー02:Windows 365&AVD――金融業界向けデスクトップ仮想化(VDI)のご提案 

■オンデマンド配信 – セミナー02:Windows 365 & AVD – 金融業界向けデスクトップ仮想化 (VDI) のご紹介

本セミナーでは、クラウド&AI ソリューション事業本部 AI ビジネスソリューション統括本部 Cloud Endpoint 技術本部 ソリューションエンジニアである西口竜矢氏と小山淳一郎氏が登壇し、金融業界におけるDXやセキュリティ強化のニーズに応えるクラウドベースの仮想化ソリューションとして、Windows 365とAzure Virtual Desktop(AVD)について紹介した。

冒頭、西口氏は金融業界の顧客から多く寄せられる課題として、①仮想デスクトップのデータ保護(機密情報のデータ分離、紛失・盗難時のデータ保護、アクセス制御)、②管理の効率化(オンプレミスVDIの老朽化、AIの積極活用、人手不足)、③事業継続性(自然災害、サイバー攻撃、システム障害)――の3つがあると指摘。「この3つの課題に対し、マイクロソフトのVDI ソリューションがどのような解決策を提示できるかについて紹介したい」と述べた。

その前提として、西口氏はマイクロソフトのDaaS(Desktop as a Service)製品の変遷について紹介。「2019年にAzure Virtual Desktop(AVD)をリリースし、その2年後の2021年によりマネージドサービスを強化したWindows 365を提供。また2024年にはWindows 365 Linkというシンクライアント型のデバイスを発表するなど進化を遂げている」と語った。本セミナーで取り上げるWindows 365について、「クラウドにあるWindows 仮想マシン(クラウドPC)を簡単・シンプルに展開・管理が可能なサービス」と紹介したうえで、Windows 365の利点として以下の3つを挙げた。

①個人専用の仮想PC の展開:デバイスを問わず利用できるパーソナルな仮想Windows 。クラウド上にあり、必要な時にどこからでもアクセスが可能。
②予測可能なコスト:ユーザーごとで予測可能な月単位の価格設定。必要に応じて追加や拡張が可能
③シンプルな展開・管理:初期設定さえすれば、ライセンスを割り当てるだけで自動展開。既存の環境を活用し、既存のデバイスと同様に一貫した管理が可能。

Windows 365とAzure Virtual Desktop(AVD)の違いについては、「簡単に言えば、Windows 365はシンプルさを追求したものであり、Azure Virtual Desktop(AVD)はカスタマイズ性を重視したものである。どちらが優れているということではなく、この 2つを検討したうえでお客様のユースケースに最適なものを選んでいただく形で提案をさせていただいている」と言及。Windows 365およびAzure Virtual Desktop(AVD)のユースケースとして以下の4つを提示した。

◎機密情報へのアクセス:顧客情報の分離、セキュアなアクセス
◎海外拠点・委託先への配布:一時貸与、迅速なPC配布
◎開発環境での利用:開発に適したデスクトップ環境、OA端末との2台持ち解消
◎災対端末としての利用:東西DR、縮退

ここからは、冒頭に示した金融業界の顧客から問い合わせが多い3つの課題――「①仮想デスクトップのデータ保護」「②管理の効率化」「③事業継続性」――について、小山氏が実際にデモを行いながら日本マイクロソフトがどのようなソリューションが提供できるかについて詳しく解説した。

①仮想デスクトップのデータ保護
仮想デスクトップのデータ保護という観点から紹介したのが、2025年4月に日本で発売されたWindows  365接続専用デバイスWindows 365 Linkだ。Windows  365 Linkの特徴は、接続元端末にユーザーのデータを残さないシンクライアント環境に近い形で使用できる一方、既存のシンクライアントデバイスとは異なり、Microsoft Intuneを使用し自動でアップデートできる点だ。また、仮想デスクトップへのアクセス時のデータ保護に関しては、画面キャプチャーの保護やウォーターマーク(画面透かし)にも対応している。

②管理の効率化
管理の効率化としては、Windows 365が「①ライセンスの購入・割り当て」「②展開ポリシーの作成」「③クラウドPCの利用開始」という3つのステップで簡単に展開できることが説明された。また、クラウドPCの使用時間を監視できる使用率レポート、ユーザーに割り当てられたクラウドPCのマシンスペックの最適化に役立つ推奨事項レポートなど、管理・運用の効率化に寄与する機能がクラウドPCを展開した段階からすぐに利用できるようになっている。

③事業継続性
Windows 365の回復リカバーオプションとして、クラウド PC のイメージを無償で自動バックアップするポイント インタイム リストアと呼ばれる機能を標準装備。また、クラウド PC のコピーを別のリージョンに作成するディザスター リカバリーという機能もオプションで追加できる。さらに、端末の故障やリモートワークなどで物理PCが使えなくなった際に、あらかじめMicrosoft  365アプリが搭載されたクラウドPC を年間10日間利用できるWindows 365 Reserveというサービスも提供。物理 PC が利用できないときに一時的にクラウド PC を展開することで、迅速に生産性を取り戻すことが可能だ。

最後に、西口氏は「マイクロソフトは物理 PC からデスクトップ仮想化(VDI)までさまざまな製品をラインアップしている。あくまで一例だが、自社の社員に対しては物理PCを展開し、契約社員や協力会社の社員にはWindows 365 クラウド PCを迅速に展開するなど、お客様のユースケースに合わせ最適な製品をご提案していく」と述べ、本セミナーを締めくくった。

セミナー03:Microsoft 365 Copilot最新情報のご紹介――AIが支える次世代の働き方

 会場での講演風景

■オンデマンド配信 – セミナー03:Microsoft 365 Copilot最新情報のご紹介 – AIが支える次世代の働き方

本セミナーでは、クラウド&AIソリューション事業本部 AI Business Solution 統括本部 Copilot 第2技術本部 本部長である堺浩伸氏、同本部ソリューションエンジニアである白井 実果子氏が登壇し、Microsoft 365 Copilotの導入事例や新機能などの最新情報を紹介した。

堺氏はまず、日本銀行が9月30日に公開した「金融機関における生成AIの利用状況とリスク管理―2025年度アンケート調査結果から―」を引用し、生成AIを活用している金融機関は約5割、試行中を含めると7割強、利用検討まで含めると9割強に上ると述べ、「金融業界の生成AI への関心度・採用度は他の産業分野と比べても非常に高い」と指摘した。実際、日本マイクロソフトが2023年11月にリリースしたMicrosoft 365 Copilotの日本における販売状況を見ても、2024年度の販売数は前年度の6倍となっており、その背景には大手金融機関をはじめ数多くの金融機関への採用があると言及。そして、その中からMicrosoft 365 Copilotの全社導入を決定した金融機関の事例としてJCBを取り上げた。

JCBでは、生成AI活用の取り組みを「レベル1:日常業務の効率化」「レベル2:組織内の個別業務への適用」「レベル3:お客様向けサービスへの適用」という3つのレベルに分けて推進しており、そのうちのレベル1の取り組みの一環としてまずはMicrosoft 365 Copilotを試験的に導入。「半年間の月間平均利用率は約83%と非常に高く、月当たり平均6時間の時間削減効果が確認されたとの報告をいただいた。また、Microsoft 365 Copilot導入による会議の効率化に加え、社員のモチベーションの向上といった定性的な効果も実感いただけたことから全社導入に至ったと考えている」と堺氏。

日本マイクロソフトでは、顧客企業がMicrosoft 365 Copilotの検討・導入する際に利活用促進や導入効果の確認など伴走支援を行うケースが多いが、そうした顧客企業14社にアンケートを実施したところ、Microsoft 365 Copilot導入による月当たりの時間削減効果は平均12.5時間であった。同時に、アンケートでは以下のような定性的効果も数多く報告されたという。

①生産性改善による意識の向上:Microsoft 365 Copilot の利用によりユーザーの生産性改善に対する意識が高まり、それに伴ってユーザーのモチベーションや従業員同士のエンゲージメントが向上する効果が見られた。
②創造性やアイデア創出への寄与:Microsoft 365 Copilot の利用により、ユーザーの創造性やアイデア創出が促進される効果があった。
③情報キャッチアップの容易化:会議の要約や情報検索が効率化されることにより、情報のキャッチアップが容易になり、結果的に業務の効率化を実現できた。
④社内教育やトレーニングのサポート:中途・新入社員のサポートや、社内教育・トレーニングにおいてもMicrosoft 365 Copilot が有効であるとの評価があった。

続いて、白井氏が金融機関においてMicrosoft 365 Copilotが実際に活用されている3つのシナリオ――①情報収集の高度化、②自分用にカスタマイズ、③専門業務の省人化――について、デモを交えながら紹介した。

1つ目の「情報収集の高度化」に関し、白井氏はMicrosoft 365 Copilotに搭載されたGPT-5とリサーチツールを紹介。GPT-5はこれまでの高速応答モデルに加え、深い推論を行うモデルを統合しており、ユーザーの質問に対していずれのモデルで回答するのが適切かを自ら考え、実行するのが特徴だ。白井氏は、金融機関の担当者がMicrosoft 365 Copilotを使って顧客企業と競合他社の情報を収集しSWOT分析をするシーンのデモ動画を用いながら、推論モデルの有効性について解説した。

2つ目の「自分用にカスタマイズ」に関して、白井氏はCopilotメモリとカスタム指示という機能をピックアップ。Copilotメモリはユーザーの役職や担当分野、よく用いる言葉などを記憶してくれる機能であり、一度登録しておけばやり取りの効率が大幅に向上する。一方のカスタム指示はMicrosoft 365 Copilotの出力形式などを事前に設定できる機能で、例えば「融資稟議書はこの項目を必ず含める」などと設定しておくと毎回指示をしなくても統一された形式で回答してくれる。

3つ目の「専門業務の省人化」に関しては、SharePoint エージェントの活用が有効と白井氏。これは特定のSharePointサイトやドキュメントに基づいて回答を生成するAIエージェントであり、例えば金融庁ガイドラインに即した照会回答をするといった業務特化型のAIエージェントを簡単に作ることができる。

さらに、白井氏は、これから搭載されるMicrosoft 365 Copilotの新機能として、難解な関数を使わずとも自然言語でデータ整理が可能となるCopilot関数、エージェントモードを組み込んだAgent Mode in Excel、Agent Mode in Wordについて紹介し、デモを締めくくった。

セミナー04:世界の金融機関が導入するAIエージェントの最前線―Microsoft Copilot Studioで実現するユースケースとライブデモ

■オンデマンド配信 – セミナー04:金融機関が導入するAIエージェントの最前線 Microsoft Copilot Studioで実現するユースケースとライブデモ

本セミナーでは、クラウド&AIソリューション事業本部 AI Business Solution 統括本部 Power Platform ソリューションエンジニアリードであるギークフジワラ氏、Commercial Solution Area AI Business Process – Asia ソリューションスペシャリストである馬場幸子氏が登壇。世界の金融業界におけるAIエージェントの導入事例を紹介するとともに、自社の業務などに即してローコードでAIエージェントをカスタマイズできるMicrosoft  Copilot Studioの機能についてデモを交えながら紹介した。

馬場氏はまず金融機関におけるAIエージェントの主なユースケースは、以下の4つであると述べた。

①従業員体験の向上:業務効率化・パーソナライズ強化をサポート
②顧客接点の革新:顧客サービス担当者がエンゲージメントを高め、マニュアル業務を削減
③業務プロセスを再定義:日常的・反復的な主導プロセスを削減し、新しい業務プロセスで価値あるサービスの提供
④リスクマネジメント・不正防止:リスクマネジメントにおける新プロセスを策定し、コンプライアンス業務の負荷とコストを軽減

そのうえで、「①従業員体験の向上」はMicrosoft 365 Copilot で実現している顧客が多いが、「②顧客接点の革新」「③業務プロセスを再定義」「④リスクマネジメント・不正防止」についてはやはり自社の事業や業務に即したAIエージェントを求める顧客が多くなっていると指摘し、3つのユースケースごとのAIエージェント導入事例の紹介に入った。

「②顧客接点の革新」という観点からAIエージェントを導入しているのが、2015年にイタリアで創設されたHype社だ。同社は200万人以上の顧客にパーソナライズされたサービスを提供しており、EメールやSNS、チャット、通話などオムニチャネルで顧客対応を行っている。そうした中、同社は従業員がより付加価値の高い業務に集中できるよう、定型業務のAIエージェントへの移行を推進し、Microsoft  Copilot StudioによるカスタムAIエージェントを導入。Eメールや電話対応エージェント、チャットボットのような顧客セルフサービスエージェントなど多様なAIエージェントを導入した結果、人による顧客サービスへの介入が70%削減され、また初回の電話で顧客の課題を解決できた割合は90%に達した。

次に、馬場氏は「③業務プロセスを再定義」という観点からAIエージェントの活用を推進している事例として、アメリカを拠点とする保険代理店Nsure.comを取り上げた。同社では取り扱い保険商品の多さやビジネスプロセスの複雑さなどから人による手作業が非常に多くなっていたが、Microsoft  Power PlatformとMicrosoft  Copilot Studioで作成したカスタムAIエージェントを導入することで、手作業による処理時間を60%削減し、それに伴い関連処理コストの50%削減も達成した。「以降もMicrosoft  Copilot StudioでさまざまなAIエージェントを作成しており、手作業による処理時間の削減は最終的に90%ほどに達するだろうと同社は見ている」と馬場氏は述べる。

そして、最後の「④リスクマネジメント・不正防止」については、世界80ヵ国でビジネスを展開する海外大手銀行が本人確認手続き業務においてMicrosoft  Power Platform とMicrosoft  Copilot Studioを使っている事例を紹介。同行ではこれまで多くの人手をかけて本人確認手続き業務を行っており、運営費の約 20%がコンプライアンス対応費用に割かれていた。それをMicrosoft  Power Platform とMicrosoft  Copilot Studioで作成したカスタムAIエージェントに置き換えたところ、本人確認手続きの正確性の向上によるリスクの低減に加え、業務プロセスの効率化や従業員の生産性向上も実現したという。

続いて、ギークフジワラ氏が金融機関のユースケース例として、「事故対応エージェント」「経費申請エージェント」「ニュース分析エージェント」の3つのAIエージェントをMicrosoft  Copilot Studioで作成するライブデモを実施。そのうち「事故対応エージェント」については、自動車事故を起こした顧客が破損した自動車の写真を送付するとAIエージェントが車種や破損状況、修理の要否などを分析・判定、さらに顧客へのヒアリングも実施し、その結果を構造化してMicrosoft Dataverseに登録しアプリで確認できるようになるまでの一連の流れを実際に行いながらMicrosoft  Copilot Studioの活用法を解説した。

日本マイクロソフト株式会社 クラウド&AIソリューション事業本部 AI Business Solution 統括本部 Power Platform ソリューションエンジニアリード ギーク フジワラ


Microsoft 365 Copilotの活用シナリオ、Windows 365とAzure Virtual Desktop(AVD)によるセキュアなクラウド仮想化、そして世界の金融機関で導入が進むAIエージェントの実用例などについて、豊富なデモを交えながら紹介した日本マイクロソフトの4つのセミナー。いずれのセミナーも来場者の関心が非常に高く、満員御礼が相次ぐなど活気に満ちたセッションとなった。

■ご紹介セミナー一覧 

※以下リンクから各セミナーの動画をご視聴いただけます。 

セミナー01: 
AI Agent時代のマイクロソフト金融業界向取組とAzure AI最新情報紹介 
日本マイクロソフト株式会社​
執行役員 常務 金融サービス事業本部長​ 
荒濤 大介 ​ ​ 

日本マイクロソフト株式会社​ 
金融サービス事業本部​ グローバル銀行・証券統括本部​ AI Transformation Lead​ 
小田 裕也 
セミナー02: 
Windows 365 & AVD – 金融業界向けデスクトップ仮想化 (VDI) のご紹介 
日本マイクロソフト株式会社​ 
クラウド & AI ソリューション事業本部​ AI ビジネスソリューション統括本部​ 
Cloud Endpoint 技術本部​ ソリューション エンジニア​
西口 竜矢 
小山 淳一郎  
セミナー03:
Microsoft 365 Copilot最新情報のご紹介 – AIが支える次世代の働き方 
日本マイクロソフト株式会社​ 
クラウド&AIソリューション事業本部​
AI Business Solution 統括本部​
Copilot 第2技術本部​ 本部長
堺 浩伸  

ソリューションエンジニア
白井 実果子  
セミナー04: 
金融機関が導入するAIエージェントの最前線 Microsoft Copilot Studioで実現するユースケースとライブデモ
日本マイクロソフト株式会社 
クラウド&AIソリューション事業本部​
AI Business Solution 統括本部​
Power Platform ソリューションエンジニアリード​
ギークフジワラ​ ​ 

日本マイクロソフト株式会社​ 
Commercial Solution Area​ AI Business Process – Asia​ ソリューションスペシャリスト
馬場幸子  

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セッションオンデマンド公開~小売・流通業界の「今」と「これから」を集中的に学ぶ「小売未来 Days 2025 – SMTS ONLINE -」  http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/retail/2025/12/03/smts-online-2025-ondemand-blog/ Wed, 03 Dec 2025 05:32:38 +0000 2025年9月17日(水)から19日(金)に開催された 「小売未来 Days 2025 - SMTS ONLINE -」 にて、マイクロソフトが出展したセッションをオンデマンド版として公開いたしました。

一部のセッションはSMTSオンラインにて内容の一部を公開していますので、あわせてご参照ください。 .

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2025年9月17日(水)から19日(金)に開催された 「小売未来 Days 2025 – SMTS ONLINE -」 にて、マイクロソフトが出展したセッションをオンデマンド版として公開いたしました。 

一部のセッションはSMTSオンラインにて内容の一部を公開していますので、あわせてご参照ください。 


マイクロソフトセッション 

AI が加速する、小売業の変革最前線 

AI は、小売業の変革を加速させる強力な推進力となりつつあります。本セッションでは、スペシャルゲストの登壇や国内外の事例を踏まえて、顧客体験の進化・従業員の能力拡張・サプライチェーンの高度化・新たなビジネス価値の創出に焦点を当て、人とテクノロジーの協働によって競争力をどう築くか、小売業が今取り組むべき視点とアクションを探ります。 

スピーカー: 

藤井 創一マイクロソフトコーポレーション ワールドワイドリテイル&コンシューマグッズ 日本担当インダストリーアドバイザ) 

今村 修一郎今村商事株式会社 代表取締役) 

水野 貴結(株式会社 台信商店 スーパーストアダイノブ城南店 店長) 

Dynamics 365 Customer Insights でターゲットに最適化された顧客ジャーニーを提供 

多くの企業では、マーケティング業務に複数のシステム/ツールを利用しているためお客様のデータの統合に多くの工数を割いており、また、個々のお客様に最適化されたマーケティング施策を打つことができていない、という課題が散見されます。 

本講演では、Microsoft のマーケティング領域における SaaS 型ソリューションであります Dynamics365 Customer Insights を活用した、より少ない工数でより最適な顧客体験を提供するソリューションについてご説明致します。 

スピーカー: 

馬場 幸子(日本マイクロソフト株式会社 Solution Specialist AI Business Process Commercial Solution Area)

本社業務 × 店舗運営:生成 AI による最適化アプローチ ~ Microsoft 365 Copilot 活用術 ~ 

日本の小売業界が抱える慢性的な人手不足や業務負荷の増加といった課題に対し、Microsoft 365 Copilot は、店舗運営・本社業務・顧客対応といった各業務領域において、業務効率化とサービス品質向上を支援する強力なツールです。本セッションでは、Copilot を活用した情報検索、資料作成、接客支援のデモを交えながら、生成 AI による現場変革の可能性について具体的な活用例とともにご紹介します。 

スピーカー: 

小林 千夏(日本マイクロソフト株式会社 クラウド & AI ソリューション事業本部 AI ビジネスソリューション統括本部 コラボレーション ソリューション第三本部)
 

生成 AI で実現する!顧客分析&コミュニケーションおよび業務プロセスの進化 

SNS や地図サービス上の口コミ評価が購買行動に直結する今、企業には即時の分析と、自然な会話を通じたニーズ把握や関連商品の提案(クロスセル・アップセル)が求められています。本セッションでは、AI を活用した顧客コミュニケーション基盤や、オフィス業務を自動化する業務システムのデモを交え、データ利活用による顧客体験の向上と業務効率化の可能性をご紹介します。 

スピーカー: 

大森 彩子(日本マイクロソフト株式会社 クラウド&AIソリューション事業本部 Azure 技術本部 ソリューションエンジニア | エバンジェリスト) 


開催概要 

  • イベント名: SMTS-Online 小売未来 Days 2025 
  • 主催: 一般社団法人全国スーパーマーケット協会 
  • 対象:リテール関係の経営層、IT部門、商品部、営業企画、人事総務、マーケティングPRなど 
  • 開催日時: 9月17日(水)~9月19日(金) 途中参加可能・入退室自由 
  • マイクロソフトセッション開催日はDay 3 (9月19日(金)) 
  • 参加費:無料 
  • イベント説明:「小売・流通業界の「今」と「これから」を集中的に学ぶ」をテーマに、一般社団法人全国スーパーマーケット協会が主催する本イベントは、小売業界の最前線について、第一線で活躍する経営者・実務家・専門家による現場のリアルな課題と革新的な取り組みを共有するセッションを集めたオンラインイベントです。 

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Microsoft AI Tour Osaka  産業別セッションレポート 〜製造業における AI・データドリブンなデジタルトランスフォーメーションへの挑戦〜  http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/manufacturing/2025/11/19/microsoft-ai-tour-osaka-industry-report/ Wed, 19 Nov 2025 08:26:33 +0000 Microsoft AI Tour が 3 月の東京ビッグサイトに続いて、9 月 10 日に大阪でも初開催 (於 : コングレスクエア グラングリーン大阪)。1300名ものお客様にご来場いただき、満員御礼の中、 「AI で実現するフロンティア組織への進化とビジネス変革」というテーマに則したさまざまなセッションが行われました。
本稿では、製造業向けに実施されたブレイクアウトセッションの様子をご紹介します。.

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Microsoft AI Tour が 3 月の東京ビッグサイトに続いて、9 月 10 日に大阪でも初開催 (於 : コングレスクエア グラングリーン大阪)。1300名ものお客様にご来場いただき、満員御礼の中、「AI で実現するフロンティア組織への進化とビジネス変革」というテーマに則したさまざまなセッションが行われました。

マイクロソフトでは、AI を戦略的に活用することで組織の在り方そのものを再構築する企業や団体を「フロンティア組織」と呼んでいます。

本稿では、製造業向けに実施されたブレイクアウトセッションの様子をご紹介します。

AI Tour Osaka 基調講演の紹介はビジネス全般へ 

日本マイクロソフト 石黒裕太郎
ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 車載事業部 車載センシング開発部  五十嵐 信之 氏
労働人口の減少をカバーする「AI + データによる人と自動化の融合」

本セッションには、日本マイクロソフト 石黒 裕太郎と、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 車載事業部 車載センシング開発部  五十嵐 信之 氏の両名が登壇。

前半に登壇した石黒からは、マイクロソフトが考えるマニュファクチャリング トランスフォーメーションを紹介させていただきました。

労働人口が減少を続ける中、海外の先進的な新興企業に負けないイノベーションが求められるという、日本の製造業が直面する課題に対して「AI + データによる人と自動化の融合」を提示すると、実際の事例として、BMWグループと GM の動画を紹介。

BMWグループの事例

BMW グループの事例は、Azure AI FoundryおよびAzure OpenAIサービスを活用して、設計やプロトタイピングの期間を大幅に短縮したストーリー。

開発車両に搭載した IoT デバイスから Azure にデータを送信して、ビッグデータをリアルタイムで蓄積。AI で即時に分析を行うことで、従来は数日を要していたデータ分析の時間を、わずか数時間あるいはそれ以下にまで短縮した事例が迫力のある動画で紹介されました。

(英語版事例記事 : BMW Group innovates with Azure for 10 times more efficient data delivery | Microsoft Customer Stories)

GM のソフトウェア開発事例

GM の事例は、Azure をプラットフォームとする開発環境に数百のアプリケーションを移行して、GitHub CopilotとGitHub Advanced Security、Microsoft Dev Box を連携活用。ゼロトラストセキュリティでデータを守りながら、より迅速な製品開発を実現。さらに、最新のアイデアを始める過程で、各開発者やチームの勢いも高めることに成功しています。

(英語版事例記事 : General Motors reimagines the dev tool chain and onboarding experience with cloud-based developer services from Microsoft)

これからの製造業に必要なこと。「ソフトウェアを融合させた新たなビジネスモデル」+「既存のナレッジデータをデータ化し AI + データによるヒトと自動化の融合」

自動運転の “安全・安心” を支えるソニーの「Safety Cocoon」
ソニーグループの紹介

続くソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 車載事業部 車載センシング開発部  五十嵐 信之 氏の講演では、AD (自動運転) / ADAS (先進運転支援システム) 向けソフトウェア開発プラットフォームの事例を紹介。

自動運転の “安全・安心” を支えるソニーの「Safety Cocoon」開発の実際に触れたストーリーは奥深く、ソニー版 AVOps (Autonomous Vehicle Operations) の構成などにオーディエンスは熱心に耳を傾け、スマートフォンのカメラでスライドを撮影する姿が見られました。

ソニーのSafety Cocoon コンセプト図
複数のセンサーを組み合わせるセンサーフュージョン

Safety Cocoon ではソニーの車載向けのカメラに利用されるセンサー (CMOSイメージセンサー) を中心に、車内外に搭載された多数のセンサーが、走行時の安全に常に目を光らせます。

どんな種類の駐車場でもスムーズに駐車をアシストするほか、パッセンジャーのストレス低減にも寄与。さらに車室内の空間を立体的に計測・検知する ToF カメラと呼ばれる乗員の状態を監視できるセンサーがモニタリングすることで、表情や仕草を読み取って集中度や疲労度を判断し、必要に応じてアラートを発するなど、車内外隈なく感知し、より安全・快適な自動運転 / 先進運転支援システムを支えます。

Green Innovation 基金PJ

開発インフラのスケール化を実現した「ソニー版 AVOps」

このプロジェクトのきっかけの 1 つとなったのが、菅内閣時に発足して現在も進行中の国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「グリーンイノベーション基金事業/電動車等省エネ化のための車載コンピューティング・シミュレーション技術の開発/自動運転センサーシステム」への参画にあったと五十嵐 氏。二酸化炭素の低減に向けた貢献には、自動車の事故や渋滞を減らすことが有効であるということでプロジェクトが加速。

それまでオンプレミス中心に整えられていた開発環境のリソースは、「鮮度の高い、大量のデータを取り扱えるようにスケーラビリティを確保する必要がある」として Azure を中心とした環境へ移行。

マイクロソフトが発表した「自動車システム開発向けリファレンスアーキテクチャ」を参考に、ソニー版 AVOps が実現されました。

マイクロソフトによる「自動運転システム開発向けリファレンスアーキテクチャ」
ソニー版 AVOps

このほか “Data Driven Development の推進” に向けて、マイクロソフトと合同で PoC 開発を行った「Azure OpenAI (GPT-4V) を用いた類似画像検索アプリケーション」なども紹介。好評のうちにプレゼンテーションの幕が閉じられました。


【関連リソース】

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Microsoft AI Tour Osakaレポート 〜AI で実現するフロンティア組織への進化とビジネス変革〜 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/microsoft-in-business/2025/10/27/microsoft-ai-tour-osaka-keynote-report/ Mon, 27 Oct 2025 01:32:48 +0000 Microsoft AI Tour が 3 月の東京ビッグサイトに続いて、9 月 10 日に大阪でも初開催 (於 : コングレスクエア グラングリーン大阪)。1,300名ものお客様にご来場いただき、満員御礼の中、「AI で実現するフロンティア組織への進化とビジネス変革」というテーマに則したさまざまなセッションが行われました。
本稿では、熱気に満ちた当日の模様を、オープニングの基調講演を中心にお伝えします。.

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Microsoft AI Tour が 3 月の東京ビッグサイトに続いて、9 月 10 日に大阪でも初開催 (於 : コングレスクエア グラングリーン大阪)。1,300名ものお客様にご来場いただき、満員御礼の中、「AI で実現するフロンティア組織への進化とビジネス変革」というテーマに則したさまざまなセッションが行われました。

マイクロソフトでは、AI を戦略的に活用することで組織の在り方そのものを再構築する企業や団体を「フロンティア組織」と呼んでいます。

基調講演のメイントピックとなるプレゼンテーションでは、日本マイクロソフトの社員 7 名が、「フロンティア組織」を体現する架空企業のシナリオに沿ったデモンストレーションを展開。企業のあらゆる部門に対して AI が提供できる可能性の大きさを示しました。

本稿では、熱気に満ちた当日の模様を、オープニングの基調講演を中心にお伝えします。

大阪府と日本マイクロソフトの新たな取り組み


基調講演は、日本マイクロソフト株式会社 代表取締役 社長 津坂 美樹による、Microsoft 365 Copilot のインタープリター エージェントを活用したデモンストレーションでスタート。Microsoft Teams の Web 会議で、スペイン語と韓国語を話す社員の声がほぼリアルタイムに日本語へ翻訳され、何不自由なくコミュニケーションする様子に、満員のお客様は興味を示されていました。

津坂によるTeams上でインタープリター エージェントを活用したデモンストレーション
日経 225 の企業の 85% が Copilot を利用

さらに、Microsoft の生成 AI である Copilot が「日経 225 の企業の 85%」で活用されていることを発表した津坂は、「世界的に見ても、日本のお客様はトップクラスに AI の導入・活用に、熱心に取り組まれている」ことを強調します。

大阪府知事 吉村 洋文 氏

さらに、メイントピックとなる「AI で実現するフロンティア組織への進化とビジネス変革」のプレゼンテーションを挟んで、ステージ上には大阪府知事 吉村 洋文 氏が登壇。

大阪府と日本マイクロソフトによる、下記の 3 つの取り組みが発表されました (詳細記事 : 大阪府とマイクロソフト、AI エージェント活用で府民サービスの質向上へ  – News Center Japan)。

1. AI エージェントを活用した行政サービスの高度化支援

行政案内や相談対応、多言語対応等への AI エージェントの試験導入に加え、将来的にはリアルタイムで集めた住民の声をもとに施策を検討するといった、高度な AI 活用を検討

2. 女性向け AI スキル習得支援プログラムの提供

大阪府が展開する「にであうトレーニング」の枠組みのもと、日本マイクロソフトはAI スキルを学べる無償プログラム「Code; Without Barriers(コード ウィズアウト バリアーズ)」を提供

3. 大阪府庁での生成 AI 活用強化を「アドバイザー」として支援

大阪府が今月、新設した「庁内生成 AI アドバイザー制度」の枠組みのもと、マイクロソフトの社員がアドバイザーとして、庁内での安全かつ効果的な生成 AI の活用推進を支援

大阪府と日本マイクロソフトの新たな取り組みを紹介する大阪府知事 吉村 洋文 氏と日本マイクロソフト津坂

吉村知事は生成 AI の進化について「ものすごく速いことを実感しています。私たちの感覚でいうと、1 年で 10 年分ぐらい進化しているように感じます。だからこそ、(行政の現場でも) より活用の幅が広がるなという風に思っている」とコメント。

さらに、「住民の皆さんの行政サービスを高め、役所の生産性を向上するために、私たちは積極的に生成 AI にコミットしていきます。大阪府が事務局となり『行政AIエージェント実証コンソーシアム』を本年中に設立する予定です。AI や IT 企業、ロボット関連企業等、広く民間企業の皆さまにご参画いただきたいと考えています。民間企業の皆様と互いに協力し合いながら、この生成 AI の可能性をさらに大阪府として追求していきます」と締めくくりました。

フロンティア組織へ進化するための方程式
フロンティア組織への進化に向けた「成功の枠組み」と「アプローチ」を紹介する岡嵜

基調講演のメイントピックとなるプレゼンテーションは、日本マイクロソフト 執行役員 常務 クラウド & AI ソリューション事業本部長である岡嵜 禎をはじめとする、社員 8 名によって行われました。

■ フロンティア組織への進化

【4 つの成功の枠組み】

  1. 従業員エクスペリエンスの強化
  2. 顧客エンゲージメントの改革
  3. ビジネスプロセスの再構築
  4. イノベーションの加速

【3 つのアプローチ】

  1. AI ビジネスソリューション
  2. クラウド & AI プラットフォーム
  3. セキュリティ
プレゼンテーションに参加した 8 名の社員とプレゼンテーション内容の一部

プレゼンテーションのシナリオは、「フロンティア組織」を体現する架空のスタートアップ企業「Zava」を想定。

約 1 時間に及ぶその内容は、新規事業の立ち上げに向けた市場調査に始まり、新プロダクトの効率的な研究開発、販路拡大に向けたマーケティング施策の立案、顧客とのエンゲージメントを強化する Web アプリケーション開発、そして複数の ERP を活用している財務管理の最適化に、すべてのデータを守るためのセキュリティ対策までを網羅したものとなっています。

最後に、「成功の枠組み」の いずれかをすでに実践されている 5 社の事例を紹介。大きな拍手の中、幕を閉じました。

【紹介されたお客様事例】

従業員エクスペリエンスの強化

  • NTT西日本株式会社は、全社的な業務効率化と AI  活用推進の一環として Microsoft Copilot  を導入。初期の 400 名規模のパイロット導入から、4,100 名へと利用者を大幅に拡大しました。営業や SE  部門を中心に、資料作成、市場調査、会議の議事録など多様な業務で活用しています。実証実験では、創出されたユースケースのうち 71 %で作業時間の短縮が見られ、創造性や業務品質に加え、従業員の満足度の向上も実現されています。

顧客エンゲージメントの改革

ビジネスプロセスの再構築

  • パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社は、業務に関するあらゆるデータを誰もが自由に使えるようにセルフサービス型データ分析プラットフォーム「DIYA(ダイヤ)」の提供を進めています。DIYAのAIエージェントサービスにおいて気軽に使える UI を採用し、使い慣れた Teams と連携することで、難しい操作や専門知識がなくてもチャットをするような感覚で現場の担当者が自らデータ分析や AI 活用に取り組める環境を実現し、利用ハードルを大きく下げることで、現場主導でデータを活かした業務改善が進む世界を目指しています。

イノベーションの加速

  • 参天製薬株式会社では、全社に先駆けて奈良研究開発センターの研究者全 80 名に Microsoft Copilot を一斉導入し、文献調査や報告書作成などの業務に活用しています。ある研究者は「文献調査が半分以下の時間で済み、午後は考察に集中できるようになった」と語っており、AI が研究の質の向上にも寄与している様子がうかがえます。今後は、過去の膨大な文献データの構造化による検索性の向上や、データ分析での推論機能の活用も検討されています。また、本社部門でも Microsoft Copilot を導入しており、先行導入者約 650 名の検証では、一人あたり年間70 時間の作業時間削減と 98% の高い利用率を実現され、2025 年 10 月 1 日よりグローバル全社への展開を決定しました。
4つの成功の枠組みに沿ったお客様事例の紹介


「金融」「製造」「教育」の分野で進む AI 活用の実際

基調講演の最後は、それぞれの業界で AI 活用を推進している 3 人のリーダーが登壇。津坂とのパネルディスカッションによって、貴重なお話をいただきました。

それぞれの業界で AI 活用を推進している 3 人のリーダー

● 株式会社りそなホールディングス 執行役 グループ戦略部長 伊佐 真一郎 氏

株式会社りそなホールディングス 執行役 グループ戦略部長 伊佐 真一郎 氏

「(5 月に日本マイクロソフトと戦略的枠組みに関する契約を結ぶ前に) 実は、私たちとしては生成 AI への取り組みが少し遅れたという焦りがありました。世の中が非常に複雑化する中で、商品の開発からお客さまにお届けするまでの一連のマーケティング活動には、スピード感が重要になります。そのためには、『お客さまに対する理解力』『業界や商品に対する知識力』『お客さまへの提案力』という 3 つのポイントが重要になります。しかし、これらのすべてを兼ね備えたスーパーマンを 1 人育てるよりは、従業員全員が生成 AI を活用して、足りない部分を補っていく。そういう企業集団になりたいという思いがあり、マイクロソフトさまと戦略的枠組みに関する契約締結に至ったという経緯があります。そして今、社内では生成 AI を使う人と作る人の 2 つに分けて、人材を育成する新たな人材育成体系を構築しているところです」

● マツダ株式会社 常務執行役員 兼 CIO (最高情報責任者) 業務イノベーション担当 木谷 昭博 氏

マツダ株式会社 常務執行役員 兼 CIO (最高情報責任者) 業務イノベーション担当 木谷 昭博 氏

「2023 年に生成 AI が登場してきた際に、社員の関心も非常に高く『実際に活用したい』『業務を変えたい。変えてみたい』という声が多く寄せられました。そうしたニーズに応えるために、同年社内に “AI 道場” を立ち上げました。これは、社内の AI エキスパート (現在 560 名) が先生となり、各部門からの参加者が持ち寄ったテーマに沿って彼らが指導を行い、成果を持ち帰った参加者を新たに師範として認定するという制度になります。この取り組みを行ってみて、特に『良かったな』と思っている事例が 1 つあります。それは、健康管理センターの女性が持ち寄ったテーマで『社内に何十年も蓄積している社員の健康データを分析活用してみたい』というものでした。そして、広島大学の情報科学部とも連携して助けてもらおう、ということになりまして。今、実際にご協力をいただきながら、社内の健康ビッグデータを活用したウェルビーイングの取り組みを進めています。そして今、AI とデータ活用を中核に業務改革を推進する専任組織「MAXプロジェクト(Mazda AI Transformation)室」を新設(2025年9月1日)して、当社の「2030経営方針」で掲げる「生産性倍増」の実現に向けた変革を進めているところです」

● 立命館大学 副学長 三宅 雅人 氏

立命館大学 副学長 三宅 雅人 氏

「ソーシャルコネクティッド・キャンパス」を標榜する学校法人立命館は、2024 年 4月に立命館大学 大阪いばらきキャンパスに竣工した H 棟を起点として、日本マイクロソフトと協働する「Microsoft Base Ritsumeikan」を開設。さらに「QULTIVA (カルティバ)」という、創発性人材育成を行うための新たなプラットフォームをスタートさせています。

「本学でも、企業の皆様が業務の効率化に生成 AI を活用されているのと同じように Copilot Studio を校務の効率化に活かしている側面があります。ただ、企業様と大きく異なるのが、『教育や学生の指導にどうやって生成 AI を活用していくか』という点です。本学では “創発性人材” の育成を目指しているのですが、そのような教育にどのように AI を活用していくか。それを実践する上で重要になるのが正しく『人間の目的意識』になります。学生に対して教職員が何を指示するべきか、何を行うべきか、というところを明確にして、しっかりとロジックを組まないといけない。これを大学の中の人材だけで実践するのは困難です。だからこそ、私たちとしてもさまざまな企業の方と連携した社会課題の解決などを通して、一緒に人材育成を進めていきたいと思っています」

(事例記事 : 新たな人材育成と開かれた共創の場の確立へ。学校法人立命館は “自由な挑戦” を Microsoft 365 Copilot などの活用によって加速 | Microsoft Customer Stories)


データ駆動型スマートシティの実現に向けた大阪府の挑戦

AI Tour Osaka では基調講演のほかに、18 のブレイクアウトと 4 つのワークショップ、そして 13 のライトニングトークが行われました。

Connection Hub と名付けられた展示スペースの一角で行われたライトニングトークの中で特に注目を集めたのが、独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院 樋脇 鷹 氏による『医療機関での生成 AI 利活用の取り組み』と、日本マイクロソフトのエバンジェリストである西脇 資哲がライブデモで紹介する『AI エージェント最前線』、そして大阪府 スマートシティ戦略部 戦略企画課長 狩野 俊明 氏による『データ駆動型スマートシティの実現に向けて ~大阪の挑戦~』の 3 コマでした。

大阪病院 樋脇 鷹 氏による『医療機関での生成 AI 利活用の取り組み』では、進行中の生成 AI 利活用計画が紹介されました。生成 AI を医療現場でどのように役立てるかということに関して院内でアイデア出しを行った結果、「レセプトチェック」や「CT造影検査プロトコル」「会議の議事録作成」など医療データの取り扱いを主とした 24 のアイデアが選ばれたといいます。

独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院 樋脇 鷹 氏によるプレゼンテーション

西脇によるライブデモでは、Microsoft 365 Copilot を実際に活用している手法=音声入力+チェーンプロンプトを紹介。リサーチエージェントなどを駆使して、業務に適した資料を作成する様子を披露したほか、「大阪・関西万博」を自分のスケジュールに合わせて、効率的に楽しめるように自作したエージェントなどを紹介。好評を得ていました。

ライブデモを行う西脇

大阪府 狩野 俊明氏による『データ駆動型スマートシティの実現に向けて ~大阪の挑戦~』では、大阪スマートシティ戦略 Ver1.0が策定されてからの 5 年間の経緯や、大阪広域データ連携基盤 (ORDEN) の全体像、そして官民の多様なデータが一覧化された ODPO (Open Data Platform in Osaka) とそれを活用したハッカソンの実績など、大阪府のこれまでの AI 活用事例が詳しく紹介され、盛況を呈しました。

大阪府 スマートシティ戦略部 戦略企画課長 狩野 俊明 氏
ライトニングトーク会場を埋め尽くす聴衆
大阪広域データ連携基盤 (ORDEN) について説明する狩野 氏
【関連リソース】

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「Azure GovTech Day 2025」 セミナーレポート  http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/government/2025/10/15/azure-govtech-day-2025-seminar-report/ Wed, 15 Oct 2025 03:39:11 +0000 2025 年 7 月 15 日、日本マイクロソフトは品川本社にて、デジタル庁をはじめ、各府省および独立行政法人の関係者を対象としたセミナー「Azure GovTech Day 2025」を開催しました。オープニングではデジタル庁 CCO が登壇し、続いて政府機関における Azure 導入事例や最新トレンドを紹介しました。クロストークでは、デジタル庁 CTO と Microsoft の技術幹部が政策と技術の要諦を深掘りし、議論を交わしました。 .

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2025 年 7 月 15 日、日本マイクロソフトは品川本社にて、デジタル庁をはじめ、各府省および独立行政法人の関係者を対象としたセミナー「Azure GovTech Day 2025」を開催しました。オープニングではデジタル庁 CCO が登壇し、続いて政府機関における Azure 導入事例や最新トレンドを紹介しました。クロストークでは、デジタル庁 CTO と Microsoft の技術幹部が政策と技術の要諦を深掘りし、議論を交わしました。 

「メイン」「データ& AI」「セキュリティ&開発」の 3 つのトラックに分かれたブレークアウトセッションでは、それぞれのテーマに即した最新のベストプラクティスを提示し、実務に資する知見を共有しました。さらに、Microsoft のサービスやパートナー連携に関する具体的な課題や疑問を直接相談できる「よろづ相談窓口」も設け、参加者にとってより業務に直結する場を提供しました。本稿では、当日のセミナーにおける各プレゼンテーションの模様をお伝えします。 

本レポートで紹介するセッションは7月15日に行われたセミナーの一部になります。 

詳細は下記リンクをご覧ください。 

リンク:https://micug.jp/event/azure-govtech-day-2025/ 

法改正が促すガバメントクラウド活用の加速 
デジタル庁 
Chier Cloud Officer 
山本 教仁 氏  
デジタル庁 
Chier Cloud Officer 
山本 教仁 氏  

「Azure GovTech Day 2025」の幕開けを飾ったのは、デジタル庁 CCO 山本氏によるオープニングセッションでした。山本氏は「私は 12 年ほどクラウドに携わり、この 4 年間はデジタル庁でガバメントクラウドの整備に尽力してきました」と述べ、現状と展望を語りました。 

「ガバメントクラウドは、各省庁や自治体が個別に運用してきた行政情報システムを、共通のクラウド基盤で標準化・共通化する仕組みです」と説明し、2024 年末に成立した「情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律の一部を改正する法律」に言及。「この改正で国には利用検討が義務化され、他の団体にも努力義務が課されました。クラウドに適した利用を検討して判断することが重要です」と述べました。 

また、クラウド活用には「国全体の方針」と「ユーザーとしての使いこなし」の二つの視点があるとし、「今日は特にユーザー視点での活用をお伝えしたい」と述べました。移行に際してはレガシー脱却を伴う「モダン化」が不可欠だと強調し、「新しい技術はほとんどがクラウド上で動いており、AI も例外ではありません」と語りました。 

さらに、「オンプレミスは価格が固定されますが、クラウドは運用しながらコストを下げられます。契約後こそ職員の出番です」と述べ、効率的活用の重要性を訴えました。山本氏は「デジタル庁としても情報発信を強化していきます。イベントを活用し、職員自ら理解を深めてほしい」と呼びかけ、セッションを締めくくりました。 

行政 DX を支えるマイクロソフトの革新と責任 
日本マイクロソフト株式会社 
代表取締役 社長 
津坂 美樹 
日本マイクロソフト株式会社 
代表取締役 社長 
津坂 美樹 

続いて、弊社 代表取締役 社長 津坂によるビデオメッセージが放映されました。冒頭「日々行政の現場でDX 促進に尽力されている皆様に心より敬意を表します」と述べ、「政府機関の皆様と Microsoft Cloud の最新技術を共有し、未来の行政 DX をともに考える場」と語りました。 

また、マイクロソフトが世界中の政府機関と連携して、公共分野向けクラウド導入を支援している事例を示し、「多くの皆さまにご支持いただいているのは、全社を挙げたセキュリティへの取り組みがあるからです」と述べました。さらに、「私たちは世界最大規模のセキュリティ体制を構築しています」と語り、3 万 4,000 人以上のエンジニアや専門家が従事していることを強調しました。 

「1 日あたり 78 兆件を超えるセキュリティシグナルをリアルタイムで分析し、未知の脅威にも迅速に対応しています」と述べた上で、「各国政府には脅威情報や脆弱性情報も提供し、日本の省庁には AI を活用したサイバーセキュリティ強化の支援も行っています」と話し、緊密な連携を進めていることを明かしました。最後に、「マイクロソフトは単に技術を提供するだけでなく、皆様の DX パートナーとして信頼性、継続性、そして安全性を支える存在でありたい」と締めくくりました。 

生成 AI とクラウドで変わる公共業務の未来 
日本マイクロソフト株式会社 
執行役員 常務 クラウド & AI ソリューション事業本部長 
岡嵜 禎  
日本マイクロソフト株式会社 
執行役員 常務 クラウド & AI ソリューション事業本部長 
岡嵜 禎  

岡嵜からは「Microsoft Cloud × AI トランスフォーメーション – AI エージェントがもたらす業務革新 -」と題し、最新の AI 戦略と実装事例を語りました。 

冒頭、「生成 AI の革新性は二つあります。一つは自然言語でコンピュータや IT システムと直接対話できるようになったこと。もう一つは AI の精度向上です」と述べ、Windows 95の登場がコンピュータの操作性を一変させたように、生成 AI は操作のインターフェースを言葉へと進化させる画期的な変化だと語りました。続いて、「生成 AI は試行フェーズを越え、2025 年には本格的なビジネス活用の時期に入る」と指摘。「人の業務を代替できる AIエージェントが今後加速的に普及する」との見方を示しました。エージェントの特徴として、自律性、目標指向、高度な推論を挙げ、「AI が自ら最適な手順を考え、柔軟に実行できる点が従来のシステムとの決定的な違いです」と強調しました。 

マイクロソフトはエージェントを、①ビルトイン型、②サードパーティ型、③カスタマイズ型の三つの形態で提供しており、「エージェント同士が連携することで、人を介さずにより高度な業務が可能になる」と述べました。例として、GitHub Copilot による自動コーディングやテスト実行、Power BI での自然言語によるデータ分析を挙げ、「例えば『今期の営業状況を教えて』と話しかけるだけで詳細なレポートを生成できます」と説明しました。 

Azure AI Foundry

さらに、Azure AI Foundry を活用したカスタムエージェント開発の可能性にも言及し、「新入社員受け入れ準備を AI が自律的に考え、実行するような業務プロセス全体の自動化が現実になっています」と語りました。続いて複数の民間企業のお客様での活用事例を紹介。「AI は単なる効率化ではなく、業務の質そのものを変革します」と述べました。最後に「人口減少が進む中で、現在のサービスレベルを維持・向上させるには、AI テクノロジーの活用が不可欠です。職員全員が AI を使いこなせるようになることが重要です」と締めくくりました。 

【パネルセッション】行政の現場から学ぶ Azure 活用ストーリー 

国土交通省 
政策統括官付 地理空間情報課 
課長補佐 川井 千春 氏 
 
デジタル庁 
Chier Cloud Officer 
山本 教仁 氏 
 
日本マイクロソフト株式会社 
パブリックセクター事業本部 ガバメント統括本部 
公森 義貴 
国土交通省 
政策統括官付 地理空間情報課 
課長補佐 川井 千春 氏 
 
デジタル庁 
Chier Cloud Officer 
山本 教仁 氏 
 
日本マイクロソフト株式会社 
パブリックセクター事業本部 ガバメント統括本部 
公森 義貴 

本セッションでは、冒頭、国土交通省 川井氏が登壇し、同省が運用する「不動産情報ライブラリ」について解説しました。川井氏は「不動産情報ライブラリは、地価公示や都市計画、災害ハザードなど、不動産に関する多様なオープンデータを地図上で一元的に表示し、利用者が必要な情報を簡単に確認できるWebGISサービスです」と述べ、その背景として「一般消費者の不動産取引に関わる情報収集を容易にし、円滑な不動産取引を促進することが狙いです」と説明しました。サービスは API 連携にも対応し、自治体や民間事業者による活用が広がっているといいます。 

続くパネルディスカッションでは、デジタル庁 CCO 山本氏、弊社 公森が加わり、実務に根差した議論が展開されました。川井氏は「当初年間 30 万アクセスを想定していましたが、公開直後に 10 倍超のアクセスが集中し、サービス停止の恐れがありました。Azure を採用したことで迅速にリソースを拡張し、短期間で復旧できたのは非常に大きかった」と語り、クラウドの柔軟性を強調しました。これに対し山本氏は「アクセス増はむしろ歓迎すべきこと。クラウドの特性を生かし、皆さんには存分に使っていただきたい」と応じ、ガバメントクラウド活用の意義を力強く語りました。公森は「ガバメントクラウドは、調達や運用コストの削減だけでなく、高度なセキュリティやガバナンスを確保しつつ、迅速なサービス展開を支える基盤です」と説明しました。 

さらに AI 活用の可能性にも話題は及び、川井氏は「不動産情報ライブラリ自体への AI 実装にはまだ時間を要するが、オープンデータを AI のインプットとして使う動きは既に活発化している」と述べ、今後の展望を示しました。山本氏も「AI 活用にはデータ整備が不可欠。ガバメントクラウドを基盤に、安全で持続的な利用を進めたい」と語り、官民連携によるデジタル化推進への期待を示しました。最後に公森は、「現場の課題解決に役立つテクノロジーを、国や自治体の皆さまに安心してご活用いただくことが、私たちの使命です」と述べ、セッションを締めくくりました。 

CTO が語る AI で加速する政府DX ~スピードと人材を創るクロストーク~ 
デジタル庁 
CTO  
藤本 真樹 氏 
 
日本マイクロソフト株式会社 
業務執行役員 Microsoft Innovation Hub Tokyo Lead 
榎並 利晃 
デジタル庁 
CTO  
藤本 真樹 氏 
 
日本マイクロソフト株式会社 
業務執行役員 Microsoft Innovation Hub Tokyo Lead 
榎並 利晃 

本セッションでは、デジタル庁 CTO 藤本氏と、弊社 榎並が登壇し、熱い議論を交わしました。セッションではまず、マイクロソフトが毎年発表しているグローバルな働き方調査レポート「2025 Work Trend Index」が紹介され、「AI が同僚のように動く時代が近づいています。一方で、現場は逼迫し、新しいことに手を出せないというギャップが存在する」(榎並)と解説しました。これに対し藤本氏は、「現場が疲弊する中で、新しいテクノロジーの導入は簡単ではない。しかし『やってみる』ことからしか道は拓けない」と応じ、実践の重要性を訴えました。 

生成 AI の適用領域について、藤本氏は「ソフトウェア開発は AI の主戦場だと思います。応用も広がっており、もはや AI を使わない分野を探す方が難しい」と語りました。榎並からは「要件定義や設計など上流工程から AI が支援できる可能性がある。特にバグの多くは要件漏れや認識違いが原因で、そこを埋めるのに生成 AI が力を発揮できる」と述べられ、開発プロセス全体での活用に期待を示しました。 

デジタル庁 
CTO  
藤本 真樹 氏 
 
日本マイクロソフト株式会社 
業務執行役員 Microsoft Innovation Hub Tokyo Lead 
榎並 利晃 

藤本氏は「最初から適用範囲を絞るのではなく、まずは全部できる前提で試してみるべきです」と強調し、「その上で、人間がやるべきことは何かを再定義するフェーズに来ている」と話しました。榎並も「行政の現場でも小さなトライを重ねることが大事です。生成 AI は使いながら学ぶものです」と呼応しました。 

また、AI 活用のリスクについても議論が及び、藤本氏は「情報を投げた後、それがどのように使われるかという透明性やアカウンタビリティ(説明責任)が不可欠です」と述べ、「モデルが持つバイアスや、自然にそれらしく誤情報を話すハルシネーションの問題もあり、行政での活用には制約がある」と指摘しました。榎並からは「技術は日進月歩でリスクも多いが、使わないリスクもある。だからこそマイクロソフトとしても伴走し支援していきたい」と語られました。さらに藤本氏は、AI 活用を進めるには調達の在り方も重要だとし、「調達のガイドライン整備を進めています。従来のやり方ではスピード感が出ない」と述べ、行政における変革の必要性を示しました。「行政システムを良くするために、技術と制度のバランスをどう取るかが CTO の挑戦です」と語り、官民連携による前進への決意が示されました。 

行政におけるクラウド活用の第一歩 ~ガバメントクラウドと Azure の基礎理解~ 
日本マイクロソフト株式会社  
Intelligent Cloud Team Unit Solution Specialist 
小久保 龍太 
日本マイクロソフト株式会社  
Intelligent Cloud Team Unit Solution Specialist 
小久保 龍太 

本セッションでは、弊社 小久保が、行政機関がクラウド活用を進める上での要点を解説しました。冒頭、「ガバメントクラウドは公共情報システムに求められる厳格なガバナンスとセキュリティを備えつつも、利用組織のシステム構成の自由度を保った基盤です」と強調。Azure 環境は階層構造を採用しており、「デジタル庁が共通領域で全体の方針やセキュリティを管理し、その下に各利用組織の領域が続きます」と説明しました。上位の階層に適用されたガードレール設定(Azure Policy によるクラウドガバナンス制御)は下位の階層にあたる、ガバメントクラウド利用組織のサブスクリプションに継承され、「特定リージョン(東日本、西日本)以外でのデプロイ制限やログ収集など統制を保ちながら、各組織のシステム構成の自由度も確保できます」と述べました。ガバナンス面では「予防的統制」と「発見的統制」の二軸があり、前者はガードレールとしての Azure Policy、後者は Microsoft Defender for Cloud によるリアクティブな監視と関係者への通知、推奨対処事項の提示で、担保されると説明しました。 

ネットワーク面では、ガバメントクラウドは「インターネット経由の接続はもちろん、閉域接続や外部 SaaS との連携も可能」で、高い構成自由度が保たれていることを解説。また、サポート面でもデジタル庁とマイクロソフト間の「Microsoft ユニファイドサポート」契約により、利用組織が Azure ポータル経由で直接技術支援を受けられる仕組みが整っていると説明しました。 

Azure のセキュリティ サービス

さらに Azure の強みとして「世界最大規模の脅威インテリジェンスを背景にした堅牢なセキュリティ」、「AI 組込みによる開発・運用支援」、「Power BI や Microsoft 365 とのシームレス連携」を挙げました。特に生成 AI では、「OpenAI モデルを唯一 Azure 上で提供しており、コンテンツフィルタや国内完結の推論処理、著作権コミットメントなど、公共利用者に向けた安心機能を備えている」と語りました。最後に小久保より「移行の検討はシステムごとに多様な要素があるため、ぜひ具体的な活用シーンを踏まえてディスカッションさせていただきたい」と呼びかけました。 

脱 Excel! Power BI ではじめる実践的なデータ活用 
日本マイクロソフト株式会社 
Modern Work Specialist Team Unit 
川原 純一郎 
日本マイクロソフト株式会社 
Modern Work Specialist Team Unit 
川原 純一郎 

本セッションでは、弊社 川原が、Power BI を用いたデータ利活用の効率化の鍵を解説しました。冒頭、「脱 Excel とは、Excel を否定するものではなく、Excel と Power BI を使い分け、業務の効率化を目指すことです」と強調し、両ツールの特性を整理しました。 

BI(ビジネスインテリジェンス)について「数字の羅列を、折れ線グラフや円グラフなどのビジュアルに変えることで、直感的に状況を把握し、議論や意思決定に集中できる仕組みです」と解説。Excel と Power BI について「Excel は印刷や入力に強い一方で、大量データの扱いには限界があります。一方、Power BI は、クラウドベースで動的な分析に優れ、データを様々な角度から深掘りできます」と述べ、報告には Excel、分析や仮説立案には Power BI という使い分けを提案しました。 

Power BI の特徴として、「ブラウザや Teams、PowerPoint など、Microsoft 製品とシームレスに連携できる」点を挙げ、実際の活用例を紹介。デジタル庁が公開する「政策データダッシュボード」では、マイナンバー普及状況をはじめとする国民向けデータを即座に可視化することに貢献。さらに、さいたま市の救急車需要予測プロジェクトでは、「Power BI を活用することで、データ収集期間が 60 日から 1 日に短縮され、議論に多くの時間を割けるようになった」と述べ、EBPM(エビデンス・ベースド・ポリシーメイキング)の実践に大きく貢献している、と語りました。 

デジタル庁 Power BI 公開サイト
政策ダッシュボードは下記リンクをご参照ください。 
https://www.digital.go.jp/resources/govdashboard 

また、 Power Query を使った「ピボット解除」などのデータ整形テクニックにも触れ、「データ分析の前段階での整備が、分析の質を左右します」と説明。最後に「Excel と Power BI の両方を活かすことで、データ分析業務の効率化を実現できます」と締めくくり、行政 DX におけるツール活用の重要性を訴えました。 

ガバメントクラウドを支える Defender for Cloud とネットワークセキュリティソリューションによる Azure の守り方 
日本マイクロソフト株式会社 
Intelligent Cloud Team Unit Technical Specialist 
山田 浩也 
日本マイクロソフト株式会社 
Intelligent Cloud Team Unit Technical Specialist 
山田 浩也 

本セッションでは、弊社 山田より、ガバメントクラウドにおける Azure の堅牢なセキュリティ確保の要諦を解説しました。「本セッションは、Azure に限らず他社のクラウドにも通じる基本的な考え方を共有したい」と語り、冒頭ではクラウド利用における「共同責任モデル」を強調。業務に近い領域の管理責任は利用者側に残る現実を指摘し、「責任分界を理解した上で、的確な対策を講じることが重要です」と訴えました。 

防御の指針として取り上げたのが「Microsoft クラウドセキュリティベンチマーク(MCSB)」で、ネットワークセキュリティや脆弱性管理、エンドポイント保護の重要性を解説。セッションでは Azure の仮想ネットワーク(Azure Virtual Network:VNet)、Network Security Group(NSG)、Azure Firewall の役割や、Azure DDoS Protection、Web Application Firewall(WAF)による攻撃遮断策を示しました。 

さらに、マネージドサービス利用時にも「プライベートリンクやプライベートエンドポイントでネットワークを閉域化し、インターネットからの不要な接続を遮断するのが重要」と述べ、仮想ネットワーク内へのサービス引き込みの必要性を強調しました。また、Defender for Cloud が備える Cloud Security Posture Management(CSPM)機能について解説し、「Azure 以外のクラウド環境にも活用できるので、まずは機械的なチェックを行うことが有効です。持ち帰り、ぜひ自組織の構成を照らし合わせてほしい」と述べました。また「ゼロトラストの考え方に基づき、縦だけでなく横方向の多層防御を構築することが肝心です」と強調し、Azure のリファレンスアーキテクチャを提示しました。 

超高速高品質に文書作成とアプリケーションの開発が行われている、私の日常 
日本マイクロソフト株式会社 
Principal Technical Architect 
畠山 大有
日本マイクロソフト株式会社 
Principal Technical Architect 
畠山 大有 

弊社 畠山は、生成 AI を駆使した行政業務改革の可能性を解説しました。約 30 年のソフトウェア開発経験を持つ畠山は「生成 AI でアプリケーション開発の現場は大きく様変わりしている」と述べ、「私はコードを過去ほど書きません」と強調。AI を「外部のパートナー」と捉え、業務の劇的な効率化が実現できることを示しました。 

畠山は、従来数週間かかっていた業務分析や要件定義、さらにはアプリケーション開発が「生成 AI を使えば数十分で完了できる」とし、デモでその実力を披露。 Microsoft 365 Copilotを用いて、国家公務員の過去 30 年間の行政政策を瞬時に分析し、業務改善レポートを生成する様子を示し、「紙ベースの業務や複雑な行政手続きの課題を浮き彫りにし、改善策を提案できる可能性がある」と説明しました。 

Business Engineering x Software Engineering

さらに、GitHub Copilot の AI エージェントを活用したオンライン申請電子決済プラットフォームの開発デモでは、「Copilot に要件を伝えるだけで、ログイン画面などの実装が短時間で可能」と語り、「民間業者に発注するのと全く同じ感覚で Copilot に開発を依頼できる」と述べました。 

畠山はAI活用のカギとして「MCP(Model Context Protocol)」を紹介。「MCP により AIが外部ツールやデータソースにアクセスできることで、単独の生成 AI が持ちえない、最新のその技術や SDK などの詳細な情報が得られることで、生成結果の品質が向上する」と説明しました。 

最後に、「行政サービスの質を高め、国民へのタイムリーなサービス提供を実現する未来は必ず来る。まだ道半ばだが、確実に楽しい未来に向けて進んでいる」と語り、AI が行政 DX の要となることを強調しました。 

AI 利活用に待ったなし、Microsoft のクラウドサービスと新 AI ガイドライン 
日本マイクロソフト株式会社 
パブリックセクター事業本部 ガバメント統括部 
公森 義貴 
日本マイクロソフト株式会社 
パブリックセクター事業本部 ガバメント統括部 
公森 義貴 

弊社 公森は、「生成 AI の利活用は避けて通れないが、リスクへの備えも不可欠だ」と述べ、政府における AI 活用の現状と課題に切り込みました。 

デジタル庁や総務省、経済産業省などが策定した生成 AI ガイドラインについて、「このガイドラインは、クラウド利用時のデータ機密性の水準を定義し、機密性 2までのデータを対象としています。特定秘密や安全保障に関わる情報は対象外ではあるが、逆にほとんどのデータは生成 AI の活用範囲に入る」と説明。その上で「ガイドラインはあくまで参考資料。各府省庁は独自のルールを整備し、適切に運用することが推奨されています」と指摘しました。 

マイクロソフトの AI 提供形態は 4 つに分類されます。公森は、「SaaS 型は Microsoft 365 Copilot など、すべて Microsoft 側で完結するサービスです。利用者はシステム構築を意識する必要がなく、一番シンプルです」と述べました。一方、API 型の Azure OpenAI については「生成 AI の機能部分のみを提供する形態であり、利用者が周辺システムを設計・構築する責任が伴います」と説明しました。また、「採用しようとしている生成AIを含めたサービスが、提供事業者で全て責任を持っているサービスなのか、モデル部分だけ自社開発でクラウド基盤は他社なのか、その逆なのか、その責任範囲や運用方法を正しく理解する必要があります。いずれの提供形態でも正しく理解され管理されていれば安全に利用ができると考えられる。」と強調しました。 

マイクロソフトの AI 提供形態

安全性確保の観点からマイクロソフトは「公平性、信頼性、プライバシーとセキュリティ、包括性、透明性、説明責任」という 6 つの原則を掲げています。公森は「これらをクリアしない限り、製品はリリースできないほど、生成AIやAI機能を含む開発のハードルは高い」と語り、特に SaaS 型サービスではコンテンツフィルタ等を含め、ユーザーは最初から利用者として安全にAI機能が利用できるようになっていると説明しました。「Azure OpenAI もサービス組み込みのコンテンツフィルタ等の安全機能が適用されていますが、政府機関を含め、エンドユーザーからの除外申請があれば弊社承認プロセスを経て解除が可能です」と述べ、運用上の柔軟性にも触れました。 

さらに、Azure OpenAI の推論処理の場所について「マイクロソフトでは、日本国内で完結するリージョナルデプロイ方式を含め、複数の展開方式を用意しています。いずれの方式を選択しても、お客様のデータの保存先は全て日本リージョン内です」と解説。「ただし、ガイドラインでは推論処理の場所に関する明確な規定はなく、各組織固有のガイドラインやルールによりいずれの方式も選択いただけると理解しております」と付け加えました。 

最後に「AI の活用は便利さだけでなく、安全性と信頼性を両立させるために、弊社のようなAI機能を提供している事業者と、AI 機能を活用してシステム整備を行う利用組織が共に責任を果たす共同責任の考え方が重要です」と締めくくり、AI 時代の行政運用への一層の理解と準備を促しました。 

4 倍の生産性、その先を見据えて 
日本マイクロソフト株式会社 
執行役員 常務 パブリックセクター事業本部長 
佐藤 亮太 
日本マイクロソフト株式会社 
執行役員 常務 パブリックセクター事業本部長 
佐藤 亮太 

最後に「Azure GovTech Day 2025」のクロージングスピーチとして、弊社 佐藤が登壇し、一日を通じて多様なセッションに参加した聴講者への感謝を述べました。自身も「自社の人間でも多くの学びがあった一日だった」と振り返り、イベントの充実ぶりを示しました。 

佐藤はソフトウェア業界が現在「地殻変動」のただ中にあると強調し、「AI の登場によって技術の進化がかつてないスピードで加速しており、マイクロソフトでも社内全体で迅速に学習と共有を重ねながら、最先端をリードしています」と述べました。また、マイクロソフトが近年発表した製品やサービスが大幅に増えていることを例に挙げ、AI によりソフトウェア開発の生産性が大きく向上し、今後もさらなる伸びが期待されると語りました。 

また、自治体のデジタル化をけん引する担当副知事の方との対話を引き合いに出し、テクノロジーの進化において「何がキラーアプリになるかは誰にも予測できない」と指摘。「インターネットやスマートフォンの登場時も、誰もがその先にどのような活用が広がるかを想像できなかった」としつつ、「新しい技術はとにかく徹底的に使い込むことで、新たなユースケースやシナリオが生まれる」と語り、参加者へ「日頃の業務でもプライベートでも、まずは使ってみること」を呼びかけました。 

行政領域における AI 導入は進行速度に差があるものの、「技術革新は確実にソフトウェア産業全体を塗り替える」と佐藤は語り、「この急速な進化の波に備えるためにも、『今の 4 倍の生産性が、2 年後にどこまで伸びるか』を意識して、各省庁の政策検討を進めていただきたい」と参加者に思索を促し、クロージングを締めくくりました。 

本レポートでお伝えしたとおり、政策動向から最先端の AI・クラウド技術、そして現場での実装事例まで、多彩な視点が融合した 1 日となりました。日本マイクロソフトは、皆さまの行政 DX を支えるパートナーとして、セキュアで信頼性の高いプラットフォームと最新テクノロジーをさらに磨き上げ、皆さまのご支援を続けてまいります。   

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日本マイクロソフトは、10月8日(水)および9日(木)に幕張メッセで開催される「地方自治情報化推進フェア2025」に協賛いたします。 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/government/2025/10/03/jlis-exhibition-2025/ Fri, 03 Oct 2025 01:38:28 +0000 「地方自治情報化推進フェア」は、地方公共団体向け情報システムの展示会で、2025年で34回目を迎えます。2024年は125社・団体が出展し、約7500名が来場。システム展示や講演、セミナーを通じて、デジタル・ガバメントの推進やマイナンバーカードの利活用に関する情報提供を目的としています。 

マイクロソフトでは、地方自治体導入事例にスポットをあてたプレゼンテーション、マイクロソフトが提供する製品・サービスをより深く知っていただける展示など、さまざまな企画を準備し、皆さまのご来場を心よりお待ちしております。.

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地方自治情報化推進フェア」は、地方公共団体向け情報システムの展示会で、2025年で34回目を迎えます。2024年は125社・団体が出展し、約7500名が来場。システム展示や講演、セミナーを通じて、デジタル・ガバメントの推進やマイナンバーカードの利活用に関する情報提供を目的としています。 

マイクロソフトでは、地方自治体導入事例にスポットをあてたプレゼンテーション、マイクロソフトが提供する製品・サービスをより深く知っていただける展示など、さまざまな企画を準備し、皆さまのご来場を心よりお待ちしております。  

地方自治情報化推進フェア 2025 開催概要  
DAY 1: 2025 年 10 月 8 日 (水) 9:30 ~ 17:30    
DAY 2: 2025 年 10 月 9 日 (木) 9:30 ~ 17:00   

会場:幕張メッセ   
参加費:無料 ( 事前登録制 )    
地方自治情報化推進フェア2025 
対象者:地方公共団体職員の方、関係者の方   


企画 1【日本マイクロソフトブース】

日本マイクロソフトブースは会場のほぼ中央に位置し、Microsoft 365 Copilot 相談コーナーをはじめ、パートナー6社とによるソリューション展示を行います。ガバメントクラウドよろず相談コーナーも設置しています。
シアターセッションコーナーでは、各日程、11のセッションをお届けします。是非、お気軽にお立ち寄りください。 

地方自治情報化推進フェア 2025 日本マイクロソフトブース案内


展示ブース
日本マイクロソフト株式会社
A10ネットワークス株式会社
AvePoint Japan 株式会社 
アバナード株式会社
ソフトバンク株式会社
日本ビジネスシステムズ株式会社
株式会社ラック

 ■ ブース内シアターセッション プレゼン スケジュール  
※スケジュールの日時は変更になる場合がございます。予めご了承ください。  
※事前の聴講予約は不要です。  

 1. 地方自治体様 先進デジタル活用事例 ご紹介セッション 
千代田区様 
  8 日 13:30~14:00(30分)  
デジタル庁様 
  8 日 15:00~15:15(15分)
  9 日 11:30~11:45(15分)  
山口県様 
  8 日 16:30~17:00(30分)  
富山県様 
  9 日 13:30~14:00(30分)  
府中市様 
  9 日 14:15~14:45(30分)  
 

2. パートナーソリューション ご紹介セッション
日本ビジネスシステムズ株式会社  
  8 日 11:00~11:15(15分)  
  9 日 13:00~13:15(15分)
ソフトバンク株式会社  
  8 日 11:30~11:45(15分)
  9 日 15:30~15:45(15分)
株式会社ラック 
  8 日 13:00~13:15(15分)
 9 日 10:00~10:15(15分) 
AvePoint Japan 株式会社  
  8 日 14:00~14:15(15分) 
  9 日 11:00~11:15(15分)  
A10ネットワークス株式会社  
  9 日 15:00~15:15(15分) 
アバナード株式会社 
  8 日 15:30~15:45(15分)  
  9 日 16:00~16:15(15分)  

3. マイクロソフト生成 AI ソリューション、Microsoft 365 Copilot のご紹介など、日本マイクロソフトセッション 
 8 日 10:00~10:15(15分) / 10:30~10:45(15分)/ 14:30~14:45(15分) 
  9 日 10:30~10:45(15分)  / 16:30~16:45(15分) 

 
■ プレゼン タイムテーブル 
10月8日(水)  

開始  終了  時間  発表者  
10:00 10:15 0:15 日本マイクロソフト株式会社 
10:30 10:45 0:15 日本マイクロソフト株式会社 
11:00 11:15 0:15 日本ビジネスシステムズ株式会社 
11:30 11:45 0:15 ソフトバンク株式会社 
13:00 13:15 0:15 株式会社ラック 
13:30 14:00 0:30 千代田区様 
14:00 14:15 0:15 AvePoint Japan株式会社 
14:30 14:45 0:15 日本マイクロソフト株式会社 
15:00 15:15 0:15 デジタル庁様 
15:30 15:45 0:15 アバナード株式会社 
16:30 17:00 0:30 山口県様 

10月9日(木)  

開始  終了  時間  発表者  
10:00 10:15 0:15 株式会社ラック 
10:30 10:45 0:15 日本マイクロソフト株式会社 
11:00 11:15 0:15 AvePoint Japan株式会社 
11:30 11:45 0:15 デジタル庁様 
13:00 13:15 0:15 日本ビジネスシステムズ株式会社 
13:30 14:00 0:30 富山県様 
14:15 14:45 0:30 府中市様 
15:00 15:15 0:15 A10ネットワークス株式会社(鹿児島市様) 
15:30 15:45 0:15 ソフトバンク株式会社 
16:00 16:15 0:15 アバナード株式会社 
16:30 16:45 0:15 日本マイクロソフト株式会社 


企画 2【ベンダー プレゼンテーション 】  
会場内特設のセミナースペースにて、ベンダープレゼンテーションを行います。(事前予約制)  
※別途、「地方自治情報化推進フェア 2025」への申込が必要です。   

10 月 8 日 15:45 ~ 16:30   
【G-5 日本マイクロソフト】生成AI活用による自治体業務変革の最前線!~日向市の “Hyuga-AIモデル” 

講演者:   
日本マイクロソフト株式会社 安全保障・自治体戦略統括本部業務執行役員 本部長 大山 訓弘 
日向市 市長 西村 賢 
ソフトバンク株式会社 法人統括 公共事業推進本部本部長 柏木 陸照 
ソフトバンク株式会社 AIプラットフォーム開発本部 クラウド開発第1統括部統括部長 石田 貴史 
デジタル庁 Chief Cloud Officer 山本 教仁 

どの展示や講演も皆様にとって有益な ICT 活用のヒントになることと思います。自治体 DX の最新の動向や多くの事例を一度に知ることができる、年に一度の一大イベントですので、是非多くの方のご来場をいただきたく、 皆様のご参加を心よりお待ちしております。  

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​​PHR座談会第4回「​​マイナポータル×PHRが拓く、健康情報の新しい循環」​  http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/health/2025/09/30/phrsyposium_phr-services-04/ Tue, 30 Sep 2025 05:57:22 +0000 人の生活に紐づく健康・医療・介護等に関するデータであるPHR(パーソナルヘルスレコード)を考える座談会、 第4回のテーマは「​​マイナポータル×PHR が拓く、健康情報の新しい循環​​」です。​

​​今回はデジタル庁 三浦 明 審議官を迎え、政府が推進する医療DXの取り組みや、マイナポータルとPHR連携の可能性、民間企業や​​PHR普及推進協議会への期待​​について、​​意見を交わしました。​ .

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​​(左から)三浦 明・石見​ ​拓、大山 訓弘(敬称略)​
​​(左から)三浦 明・石見​ ​拓、大山 訓弘(敬称略)​ 

人の生活に紐づく健康・医療・介護等に関するデータであるPHR(パーソナルヘルスレコード)を考える座談会、 第4回のテーマは「​​マイナポータル×PHR が拓く、健康情報の新しい循環​​」です。​ 

​​今回はデジタル庁 三浦 明 審議官を迎え、政府が推進する医療DXの取り組みや、マイナポータルとPHR連携の可能性、民間企業や​​PHR普及推進協議会への期待​​について、​​意見を交わしました。​ 

​​[対談者]​ 

​​・三浦 明 デジタル庁 国民向けサービスグループ次長/審議官​ 
・石見​​ ​​拓 一般社団法人PHR普及推進協議会 代表理事/京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻 予防医療学分野 教授​ 

​​[聞き手]​ 

・大山 訓弘 一般社団法人PHR普及推進協議会 理事/日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 パブリックセクター事業本部 安全保障・自治体戦略統括本部長 


医療DXの全体像とデジタル庁の役割​ 

​石見:はじめに、デジタル庁として取り組まれている医療DXについて、お聞かせいただけますか? 

三浦 明 デジタル庁 国民向けサービスグループ次長/審議官
三浦 明 デジタル庁 国民向けサービスグループ次長/審議官

三浦:医療DXの政策は厚生労働省が中心となって立案し、私たちデジタル庁はその実現をデジタルの力で支援・推進しています。目指しているのは、​医療​DX​による医療の効率化や質の向上​です。たとえばエストニアでは、救急搬送時に医師が電子健康記録(EHR)を通じて、基礎疾患や服薬情報を即時に確認できます。日本でもこうした仕組みを目指していますが、課題となるのが「個人をどう特定するか」です。日本​の医療提供体制​は、​人口当たりの医療機関数が多い一方​​で​​規模が小さく、また、民営​の​割合が多いといった特徴があります​。医療保険制度も被用者保険と地域保険の二本​建​てとなっており、​保険者をまたぐ異動が避けられない​構造です。​このような中で、医療情報を​個人に正確​に紐づけること​は、​難しい​課題でした。​ 

​​その転機となったのが、「被保険者番号の個人単位化」です。​被用者保険では、​扶養家族が同じ番号を共有していたため、​家族のうちの​誰がどの診療を受けたか​記録されていません​でしたが、個人に固有の番号を割り当てる制度へ移行したことで、データの正確な管理が可能になりました。さらに技術の進展や情報基盤の整備が進み、日本でもようやくPHRや医療DXを本格的に展開できる土台が整ってきたところです。​ 

​​
医療データの現状と課題、デジタル化の進捗​ 

​​三浦:医療データは大きく2つに分けられます。ひとつは診療に関わるカルテ情報、もうひとつは診療報酬の請求に使われるレセプトデータです。この2つが分かれて存在しているのは日本の特徴で、それぞれに利点と課題があります。 
たとえば、レセプトはオンライン請求が徹底され、現在ではほぼ完全に電子化されています。また「出来高払い制度」によって、医療行為ごとの詳細な記録がデータ化されているのも強みです。一方で、検査値のような診断や治療に直接関わる詳細な医療情報は含まれておらず、病名の表記にも制度上の​特性​があるため、分析や活用には限界があります。日本の医療機関は民間主体で、カルテも各医療機関の業務システムとして使われているため、標準化やデータの統一が進みにくい状況です。それでも近年になって、データの標準化や共有に向けた議論がようやく進みはじめています。​ 

​​さらに、介護保険制度の導入により、医療と福祉の連携も求められるようになりました。高齢化の進展とともに、医療と介護を一体で把握し、連携していく必要性が高まっています。そのためには共通の情報基盤が欠かせないという認識も広がっています。​ 

​​期待は大きい一方で、現実には課題も多くあります。医療は非常に専門性が高く個別性の強い現場であり、​データの標準化は大きな課題です​。​また​、医師にとって使いやすいUI/UXを設計するには、現場の業務や思考を深く理解することが不可欠です。 
そうした医療の個別性のなかで「標準化」や「デジタル化」をどう実現していくかは、非常に難易度の高いテーマだと感じています。​ 

​​
PHRの実現に向けた課題と展望。制度と現場の調和を目指して 

​​三浦:日本では、PHRとEHRを分けて考える見方が根強く​あり​ます。​​患者さんの情報という観点からは、​統合して考えても良いと思​いますが、PHRに含まれるデータ​では​「どこで、どう測定されたか」という信頼性の​問題があり​ます。たとえば血圧計をひとつとっても同じ機器を使っていても測定​の​方法で数値が変わります。家庭で記録されたPHRのデータと、病院という一定の管理下で記録されたデータを同列に扱ってよいのか、という議論は避けて通れません。​ 

石見​ ​​拓 一般社団法人PHR普及推進協議会 代表理事/京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻 予防医療学分野 教授​
石見​ ​​拓 一般社団法人PHR普及推進協議会 代表理事/京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻 予防医療学分野 教授​ 

​​
石見:PHR推進協議会も、「本人を起点にした仕組みにしたい」という考え方を基本に据えています。たしかに、医師の診断などは必ずしも“本人から直接生まれた”データではないかもしれませんが、家庭での記録や家族による記録など、PHRに含まれる情報の多くは、本人や身近な人から生まれたものだと考えています。​ 

​​だからこそ、そうした情報を​​​​本人や家族が自らの意思で管理し、自分たちの健康や暮らしのために活用できるようにする。それがPHRの基本思想であり、私たちはその考え方を軸に、仕組みの設計や制度のあり方を検討しています。​ 

​​
医療リテラシーと行動変容──PHRの本質と今後の課題​ 

石見:こうした流れが実現しつつある背景には、医療の進歩に加え、社会からのニーズの高まりがあります。たとえばセルフケアが重要になる超高齢社会や、シェアード・ディシジョンメイキング(共同意思決定)、個別化医療などの概念の浸透によって、医療の主体が徐々に本人側へと移ってきているのが、今の大きな特徴です。​ 

​​さらに、デジタル技術の進化と制度整備も加わり、いよいよ本格的な転換点を迎えていると感じます。その象徴がマイナポータルです。本人確認の仕組みが整い、今ではデータを自ら管理・共有できるようになってきました。これにより、長年「本人のためにデータを活用したい」と願っていた人々――​​たとえば​​​​第3回座談会で紹介した丹波篠山のような地域の取り組み​​――も、ようやく環境が整ってきたと実感できる時代に入ったのではないでしょうか。​ 

​​三浦:そうですね。健康や美容などに関するリテラシーも全体的に向上してい​ると思い​ますし、疾患構造の変化も大きな要素です。かつては外傷性の傷病が多かったのが、今では生活習慣病が中心になっています。これは、自分の健康を日々の行動でコントロールすることで予防できる病気が増えてきた、という社会の変化を反映しています。​ 

​​石見:そうですね。加えて、医療の目標も変わってきました。かつては「病気を治す」が主な目的でしたが、今では「生活の質(QOL)をいかに保つか」「より良い人生をどう生きるか」といった視点にシフトしています。そうした時代では、客観的な数値だけでなく、本人の主観や意思がより重視されるようになってきています。​ 

​​三浦:ただ、リテラシー​の​高まりが実際の行動変容につながっているのかは、これからの課題ですよね。​ 

​​石見:おっしゃる通りで、リテラシーがあっても最初の一歩を踏み出すのは簡単ではありません。現状は、本人だけでなく、サービスを提供する医療者側のリテラシーも含めて、まだ課題は多いと感じています。「これは本人のデータである」という基本的な認識が、社会全体にはまだ十分に浸透していない印象です。こうした意識がなければ、「このデータをどう返すか」「どう活かすか」といった視点は生まれにくいと思います。​ 

​​石見:医療者にとって、こうしたデータはあくまで「治療のための情報」として扱われてきました。そのため、「このデータを患者に返すことでどんな価値があるか」という視点が欠けていたのだと思います。医療者自身の価値観を見直さなければ、PHRの推進そのものを妨げてしまう可能性すらあります。実際、以前はカルテ開示に抵抗​感を持つ​医師も多くいました。ただ、「データは本人のものである」という意識が社会に根付いていけば、「開示しない」という発想そのものが徐々に薄れていくのではないかと思います。​ 

​​
データの“質”をどうコントロールするか​ 

三浦:データと診断の関係について伺いたいのですが、取得したデータが実際にはあまり活用されていないケースもあるのでしょうか。​さまざまな環境下で継続して​測定​すること​は重要​だと思いますが​、データには​測定環境に応じた“ばらつき​”があることを考慮すべきだと感じています。​ 

​​石見:おっしゃる通りで、データには揺らぎという性質があります。そのため、データの“質”をどうコントロールするかが非常に重要です。たとえば血圧であれば、動いた直後に測る数値と、医療機関で安静時に測る数値とでは意味が異なります。それでも私は「どんな状況であれ、データは事実」と考えています。コントロールされていない環境で得られたデータをどう読み解くか、という視点は今後ますます重要になるでしょう。​ 

​​むしろ、自由に過ごした後のデータにこそ価値がある場合もあります。たとえば、運動や入浴前後に血圧が大きく変化する人は、何らかのリスクを抱えている可能性があります。そうした変化から、血管やホメオスタシス​​​(​​​(​​体の状態を一定に保とうとする仕組み​​​)​​​)​​の異常が見えてくることもあります。これまで取ってこなかった種類のデータが、新しい発想につながるかもしれ​ません​。血圧や血糖値など、データの種類によって着目点は異なります。​データの由来​も含め、一つひとつのデータを丁寧に記録しながら集めることが重要です。PHR普及推進協議会でも、項目だけでなく「どこから来たデータか」も含めた標準化が議論されています。​ 

​​三浦:測定の状況をきちんと記録することが、データの意味を正しく読み解くうえで欠かせないのですね。​ 

​​
マイナポータルとPHRの連携による利用価値​ 

​​石見:その観点でも、マイナポータルは非常に重要な仕組みだと感じています。​ 

​​三浦:そうですね。マイナポータルは、マイナンバーカードを基盤とした政府の情報連携の窓口です。ヘルスケアはその一部ですが、PHRとの連携が進んだことで、データ活用の基盤が整いつつあります。マイナポータルAPIの利用者は、2年間で110​​者​​から約200​者​へ、医療・健康分野では10者から40者へと約4倍に増えています。​ 

​​石見:一つの窓口で自分の情報にアクセスできるのは、国民にとってとても便利ですよね。私も確定申告でその便利さを実感しました。ふるさと納税の情報が自動で反映されていて、デジタル化の利点を感じました。身近な接点を入り口に、PHRへの関心が広がることが期待されます。​ 

​​三浦:今後は、介護情報​など​も追加され、政府が保有するデータがより多く開かれていくことで、国民にとっての価値も高まっていくはずです。​ 

​​石見:ただ、医療情報の活用にはリテラシーが必要です。生活習慣病のような慢性疾患の管理には、情報を正しく使う力が求められます。そのためには、教育や啓発活動が不可欠です。特に救急災害時に、自分の重要な情報をマイナポータルに保管し、すぐに共有できる仕組みが必要だと思います。​ 

​​三浦:防災分野でマイナ​ンバーカード​を使った実証実験が進められていて、避難所でのチェックイン手続きの手間を約9割削減できた​という実証結果​もあります。薬や基礎疾患の情報も、災害時の支援に大きく貢献できそうです。​ 

​​石見:PHRを通じて民間や自治体と連携し、ベースとなる国のサービスに付加価値を加えることが大切だと感じています。特に災害時の迅速な情報共有や感染症対策など、事前に備えておくことが、いざという時に真価を発揮します。​ 

​​
医療情報の開示と個人情報のリスク管理​ 

​​三浦:避難所での疾患名や服薬情報などの情報提供​を、どこまでの範囲で共有できるようにするか​は​、​慎重な判断が求められます。マイナポータル​APIを通じて提供される場合​も、​配慮が必要となるでしょう​。​ 

​​石見:先日、デジタル先進国であるフィンランドを訪れた際、医療情報の取り扱い方を見ました。国民は閲覧可能ですが、データ自体は​本人に移り​ません。日本は一歩進んだ取り組みをしていると感じましたが、やはりリスク管理を丁寧に行う必要がありますよね。​ 

​​三浦:そうですよね。ルールの設計についても、これまでは政府主導で民間がその枠内で工夫するという構造でしたが、今後は共に考える姿勢が求められます。​ 

​​石見:万一トラブルが起きれば、信頼や安心が一気に失われる可能性もあります。透明性が損なわれると、一気に後退しかねませんね。​ 

​​三浦:だからこそ、見える形での連携と、意見を柔軟に反映できる仕組みが大事です。原則で安全を確保し、例外を柔軟に扱う運用が必要だと思います。慎重に、着実に進めるべきです。技術の進化に対応するのは、医療業界にも大きな課題です。患者もネットなどで情報を積極的に調べられるようになり、医療者側もそれに備える必要があります。国民のリテラシー向上は、医療現場に影響を与えています。生活習慣病の対応ひとつ取っても、情報の扱い方次第で大きく変わってきます。​ 

​​石見:医療が患者主体に移行している流れですね。昔は医師主導が当たり前でしたが、今は対等に近づき、治療やデータ活用も共同で進める時代になっています。​ 

​​三浦:インフォームドコンセントが導入され​て時間が経ち​今では​、患者がご自身の治療方針を決定することが定着してきているように思います​。​ 

​​石見:情報が溢れて​く​ることで、それに対する葛藤も生まれるでしょう。医療者​の関わり方​もさらに変化していく必要があります。​ 

​​三浦:結局、患者のリテラシーもさまざまで、非常に高い知識を持つ患者もいれば、逆にあまり関心を持たない患者もいますよね。​ 

​​石見:まさにその通りです。それに応じて、医療の提供方法も​個別化が​求められています。個々のニーズに合わせた柔軟な医療サービスが今後ますます重要になると感じています。​ 


データの「意味」を伝える重要性と民間企業の役割​​

石見:PHRサービス事業者に対する期待や、民間の電子カルテ共有サービスとの連携に関する今後の展望についてお聞かせいただけますか?​ 

​​三浦:データとして「こういう情報があります」と示すこと自体は可能でも、それが一人ひとりにとってどんな意味を持つのかという​ことを伝えることが大事だと思いま​す。現状、そういった価値の翻訳がされていないまま、いわば“生の状態”でマイナポータルなどを通じて情報が提供されています。ですから、その情報が個人にとってどんな意味があるのかを、丁寧に伝えるようなUXを民間にはぜひ期待したいです。 
 
また、これからの時代においては、より適切で健全な規制のあり方についても、あらためて検討していく必要があると考えています。​医療や健康に関する情報は​個人にとって極めて重要なデータで​すので​、たとえ本人の同意がある場合であっても、その取り扱いには慎重かつ謙虚な姿勢が求められるはずです。これまでは、「既存のルールの範囲内であれば問題ない」「明確な規定がなければグレーゾーンとして扱う​」「抵触する規定がなければ行っても構わない​」といった風潮も見受けられましたが、今後は社会全体からの厳しい目にさらされる場面が増え、企業のみの問題にとどまらなくなる可能性があります。だからこそ、業界全体としてこうした課題にどう向き合っていくかを、協議会などの場を通じて真摯に議論していくことが不可欠だと考えています。​ 

​​
規制と自由のバランス―業界の未来を形作る“自主的な対応”の必要性​ 

​​石見:まずはPHR推進協議会やPHRサービス提供者との連携を深めながら、医療者、民間事業者、自治体など業界全体が一丸となって、前向きにPHRサービスの信頼を高めていく必要があります。国がすべてを決める時代ではなくなってきており、だからこそ今は良い流れにあると感じています。国が基本指針を示し、PHR普及推進協議会などがガイドラインを作成して、業界全体の底上げを図ろうとしているのは、とても重要なことだと思います。​ 

​​三浦:おっしゃる通りです。過度な規制が導入されると、自由な取り組みが難しくなる懸念もあります。データの流通には常にリスクが伴うため、慎重な意思決定が求められます。異なるステークホルダーが持つ価値観を考慮した制度設計が重要だと感じています。​ 

​​行政は、社会からの要請に応じて、時には厳しい対応を取らざるを得なくなることがあります。その結果、せっかくの市場が縮小してしまう可能性も否定できません。​医療ITの​分野でも、過去にそのような経験をされたのではないでしょうか。​ 

​​このような事態を繰り返さないためには、業界の各プレーヤーの想像力と責任感が重要です。自主的にルールを整備し、責任ある行動を積み重ねることが、過度な規制を避けながら、健全な成長を促進するための鍵となります。その部分に関しては、日頃からマーケットと向き合っているPHR推進協議会やPHRサービス提供企業の皆様だからこそできることだと感じています。​ 

​​石見:多くの課題があると同時に、大きなチャンスも感じています。民間だけで解決できるものではありません​ので、​PHR推進協議会のような​様々な立場の者が集う「​場​」​の重要性が高まっていると思います。医療者、アカデミア、行政​、民間事業者​といった異なる立場の人たちが議論して合意を作ることで、今のような複雑な課題も乗り越えていけると信じています。民間の方々にも、ぜひ積極的に参加していただきたいですね。​ 

​​三浦:可能性は本当に大きいと思います。行政ができないことを、民間は多く実現できますし、市場化の可能性も広がっています。そうした中で、どう振る舞っていくか。協議会は業界全体を考える貴重な場なので、共通の視点を持った仲間が増えていくことを願っています。​ 

​​石見:そうですね。今後、ガイドラインも発表されますが、データの標準化やコア項目の整備を進め、民間の皆さんにもぜひ参加してもらいたいです。それが、この世界を広げる鍵だと思います。最終的には「本人主体」というコンセプトを社会全体が理解し、受け入れていく必要があります。本人が望む形でデータをつなぎ、シェアできる社会をつくるためには、基盤づくりが欠かせません。​ 

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「誰一人取り残さない医療DX」実現に向けてデジタル庁が拓く未来 
​​(左から)三浦 明・石見​ ​拓(敬称略)​


​​石見:デジタル庁が掲げる「誰一人取り残さない医療DX」に向けた、多様な方々への配慮や課題について、最後にコメントをお願いします。​ 

​​三浦:​質問に対するお答えになっているかわかりませんが​、病気の兆候や診断が難しい超希少な難病がビッグデータを活用して早期に見つかる可能性​には期待しています​。原因がわからず何十年も苦しんでいる人々がいます。その現実を少しでも解消できる未来を切り拓ければと願っています。​ 

​​また、「誰一人取り残さない」とは、災害時や救急時に必要な情報にアクセスできるようにすることや、日常生活で静かに取り残されている人々に気づき、支援できることが含まれます。知っている/知らない、使える/使えないという段階を意識しながら、単にアクセスできるだけでなく、誰もが「使いこなせる」状態にすることが重要だと思います。​ 

​​医療は生活の一部であり、視覚に制限がある方や、遠隔地で医師不足の地域に住んでいる方々のためにも、デジタル技術を活かした新しいアクセシビリティを模索し続けることが求められます。医療DXが本当に人々に寄り添ったものとなることを目指しています。​ 

​​石見:フィンランドで印象的だったのは、高齢者などスマホに不慣れな人々にもきちんと対応する姿勢でした。たとえば、電話で説明できる体制を整えておくことなど、シンプルながら重要な工夫がされていました。日本でも医療やヘルスケアにデジタル基盤を取り入れる際には、すべての国民がその恩恵を享受できることを前提に進めるべきです。デジタルが苦手な人々にもサポートを提供することが、PHRサービスの信頼性を高め、広く受け入れられるポイントになると思います。​ 

​​三浦:医療が「与えられるもの」から「参加するもの」へと変わ​っていく​中で、その意識の変化も含めて、デジタル化なのではないでしょうか。マイナ保険証に抵抗感を持つ人もいますが、それが災害​発生​時​や救急搬送の際に自身の医療情報​を提供するなどの恩恵をもたらすことも事実です。選択の自由を尊重する上で、メリット・デメリットをきちんと伝えることが、誰一人取り残さない医療の実現に繋がると思います。​ 

​​石見:そうですね、丁寧に取り組むことが理解と利用の広がりを生むでしょう。​

三浦:日本ならではの進め方ですね。​海外の一部には​割り切った進め方をしている​ところもあ​​ります​​が​、日本は曖昧さをうまく活用し​てい​るように感じることもあります。それが国民性にあった賢いやり方なのかもしれません。​ 

​​石見:日本の規模は大きいので、1億人を超える人々の​コンセンサス​を得るのは簡単ではありませんが、そのためにこそ慎重に進めるべきですね。​ 

​​三浦:そうですね。1億人に電子証明書を配布し、本人認証ができる国というのは世界的にも素晴らしいことだと思います。​ 

​​石見:その通りです。今、日本が推進している取り組みは非常に壮大で素晴らしいことだと、もっとポジティブに捉えていくことが大事かもしれませんね。​ 

文:吉田めぐみ 

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