Satish Thomas, Author at マイクロソフト業界別の記事 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog Tue, 25 Jul 2023 16:43:01 +0000 en-US hourly 1 Microsoft Cloud for Sustainability の最新の ESG 関連イノベーションの紹介 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/sustainability/2023/06/26/esg-innovations-cloud/ Mon, 26 Jun 2023 01:12:47 +0000 マイクロソフトは、お客様が事業運営を効率化して環境への影響を削減できるように支援する取り組みの一環として、2022 年 6 月に Microsoft Cloud for Sustainability をリリースいたしました。それ以来、大きな進歩を遂げ、毎月新しい機能をリリースしてきました。マイクロソフトは、Microsoft Cloud for Sustainability を通じて、マイクロソフトとグローバルなパートナー エコシステムが提供する環境、社会、ガバナンス (ESG) 機能を統合することによって、組織のサステナビリティの進展とビジネスの成長の加速を支援しています。マイクロソフトとパートナーは共同で、Ingredion、BBC、Grupo Bimbo など多くのお客様に、よりサステナブルな未来に向けてビジネス運営を変革するのに必要な実用的な洞察を得るためのツールを提供しています。

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※本ブログは、米国時間 2023 年 6 月 15 日に公開された Introducing the latest ESG innovations with Microsoft Cloud for Sustainability – Microsoft Industry Blogs (英語) の翻訳です。

マイクロソフトは、お客様が事業運営を効率化して環境への影響を削減できるように支援する取り組みの一環として、2022 年 6 月に Microsoft Cloud for Sustainability をリリースいたしました。それ以来、大きな進歩を遂げ、毎月新しい機能をリリースしてきました。マイクロソフトは、Microsoft Cloud for Sustainability を通じて、マイクロソフトとグローバルなパートナー エコシステムが提供する環境、社会、ガバナンス (ESG) 機能を統合することによって、組織のサステナビリティの進展とビジネスの成長の加速を支援しています。マイクロソフトとパートナーは共同で、IngredionBBCGrupo Bimbo など多くのお客様に、よりサステナブルな未来に向けてビジネス運営を変革するのに必要な実用的な洞察を得るためのツールを提供しています。

私と、マイクロソフトの最高サステナビリティ責任者である Melanie Nakagawa、他のサステナビリティのリーダーたちが、企業が規制に対処していくための最新のイノベーションについて対談していますので、ぜひお聞きください。

ESG データのパワーを活用

私たちは、サステナビリティの進歩を効果的に測定、管理するためにはデジタル テクノロジとデータが必要であることを理解しています。スケールが大きくて幅の広いサステナビリティの課題に取り組むには、データファーストのアプローチが必要です。また、インパクトのある削減の取り組み、報告、ビジネス変革を推進するためには、正確で信頼できるデータ インテリジェンスが欠かせません。さらには、データを活用して組織のサステナビリティのフットプリントとバリュー チェーンの全体像を理解することで、ESG のパフォーマンスを向上させるためのより効果的な戦略を立てることが可能になります。

Microsoft Cloud for Sustainability のデータ モデルの最初のリリースでは、炭素排出量に対処するという差し迫ったニーズに重点を置いていました。その後、データ モデルを拡張して水と廃棄物にも対応できるようにしました。これらのデータ モデルによってデータが一元化されるので、データの取り込み、共有、計算、およびレポート作成を効率化できます。これには、ERP (エンタープライズ リソース プランニング) データ、工場データ、IoT (モノのインターネット) センサー データ、エッジの遠隔測定データなどの自社で集められたデータに加えて、サプライヤー、エネルギー供給企業、輸送のデータなどの外部ソースからのデータも含まれます。

組織が包括的な ESG データ資産内のデータ を一元化、標準化できるようにするために、マイクロソフトは Project ESG Lake を発表しました (2023 年 7 月にプレビューとなります)。マイクロソフトの他のデータ管理ソリューションと同様に、これは産業用データ プラットフォームであり、お客様、パートナー、独立系ソフトウェア ベンダー (ISV) は産業界の固有のニーズを満たすためにアナリティクスを実行したり、カスタム アプリを構築したりできます。また、Microsoft Fabric を活用することによって、排出量の分析、定義、トレーニング、スコア付け、予測が可能になります。拡張可能な分析データ モデルと統合テンプレートを活用することにより、ESG データへのアクセスとデータの組織化が可能になり、データの共有とガバナンスが向上し、最終的にはデータセットと AI モデルを利用してインテリジェンスを高め、実用的な洞察を生成することができるようになります。

現在、多くのソリューションに AI が採り入れられており、高度な分析を行ったり、詳細かつ実用的な洞察を生成したりしています。こうしたデータを活用して、サステナビリティの取り組みを加速させることができます。また、今年の後半には新しい異常検出機能も導入されます。この機能では、統合されたインタラクティブな AI モデルを通じて、異常値、傾向、活動データと計算された排出量の間の相関関係を見つけることができます。

これらの作業に含まれるもう 1 つの AI ベースの機能として「what-if 分析」があります。Microsoft Cloud for Sustainability のお客様やパートナーはこの機能を使用して、Project ESG Lake を通じてデータ モデルと外部ソースの両方のデータを活用できるようになり、サステナビリティの目標に関連する洞察や予測を導き出すことができるようになります。たとえば、サプライ チェーンにおいてサステナビリティに関する影響がどのように削減されているかを評価している小売業の組織は、エネルギー ソースに基づいて新しい製造プラントを探すことができます。また、リサイクルの内容や長期的な耐久性に基づいて素材の排出量や廃棄物の予測を評価することもできます。この分析結果は、ビジネス運営とサプライ チェーンのサステナビリティを向上させるために活用することを意図しています。

これらの機能の最終的な設計目標は、サステナビリティ管理者、調達担当者、施設管理者、その他のユーザーが、削減を推進するための意思決定を細かく調整できるようにすることです。

新しい CSRD の規制に対処する

暫定的な企業サステナビリティ報告指令 (CSRD) などの新たに策定された規制では、欧州連合内でビジネスを行う大規模な組織およびそのサプライヤーや取引パートナーに対して、より詳細なサステナビリティに関する報告を行うことを義務づけています。情報開示に関するガイドラインには、排出に対する影響、排出削減目標、社会的な影響、ガバナンス システムに関する情報が含まれています。これには、企業にとっての ESG のリスクと機会、ならびにその企業が人々と地球に与える影響に関しての ESG のリスクと機会も含まれます。報告は、量的、質的の両面を備えていること、将来を見据えていること、過去を振り返っていることが求められます。

これを実現するため、影響を受ける約 50,000 の組織は、洞察を得て報告を行うために、迅速にデータ資産を組織化する必要があります。これまでの成長の 1 年間で、ESG の報告に関する新しい要件に対処するための環境データの収集、ならびに社会とガバナンスに関するデータの収集を向上させるのに役立つ機能をリリースしてきました。

また、事前構築された ESG の報告テンプレートも導入しています。これは、CSRD の開始にあたり、ESG のさまざまな規制の報告基準を満たすためにエビデンスの組織化と追跡を行うのに役立ちます。マイクロソフトはこれを、政府機関によって定義、実施されるその他の規制にも拡張する予定です。 

スコープ 1、2、3 の追跡

サステナビリティを効果的に追求していくには、ビジネスのあらゆる面で温室効果ガス (GHG) の排出を削減する必要があります。温室効果ガスの排出は、ビジネスや組織に応じてスコープ 1、2、3 の 3 つに分類されます。国際的な規制と GHG 削減目標では、これら 3 つのスコープすべてで排出を削減するよう企業に求めています。Microsoft Cloud for Sustainability では、現在利用可能なスコープ 1 とスコープ 2 の計算機能に加えて、自社とバリュー チェーン全体のスコープ 3 炭素排出に関する 15 のカテゴリすべてを計算できるようになります。7 月に、スコープ 3 の最後の 5 個のカテゴリ (3、10、11、14、15) がプレビューとして利用可能になります。お客様は、すべてのスコープと排出量カテゴリにわたって事前に計算された排出量を持ち込むことができます。また、あらかじめ用意されている複数の標準に加えて、独自の係数ライブラリを読み込んでビジネス ニーズに合わせて計算を調整し、長期にわたって一貫した排出量計算と報告を維持することができます。

Microsoft Sustainability Manager のスコープ 3 排出に関する画面

図 1: Microsoft Sustainability Manager のスコープ 3 排出に関する画面

製品の炭素フットプリント (プレビュー) データを保存するためのマイクロソフトのデータ モデルを拡張する取り組みは、Pathfinder Framework によって定義されている標準に沿っています。Pathfinder Framework は、バリュー チェーン全体で製品レベルの炭素データを共有する方法に関するガイドラインを策定しています。このデータ モデルを活用することによって、サプライヤーからの製品単位または製品の SKU (ストック キーピング ユニット) 単位の正確な炭素フットプリントを保存できるようになり、ソリューション全体で使用できるようになります。これにより、スコープ 3 の排出量を、排出量の推測値に依存することなく、より正確に計算できるようになります。2026 年までに、規制およびサステナビリティ関連の融資において、製品の炭素フットプリントを主要な指標として採用することが求められるようになると予測されています。1

サステナビリティの取り組みを炭素以外にも拡大

このフラッグシップ アプリケーションがリリースされてから、多くの組織がこのアプリケーションを活用してデータ インテリジェンスを統合し、サステナビリティの取り組みのあらゆる場面で包括的でより自動化された統合型サステナビリティ管理を実現しています。マイクロソフトは最近、Ecolab とのコラボレーションとして、に関するサステナビリティ管理機能を発表しました。また、廃棄物に関するサステナビリティ管理機能もまもなく利用できるようになります (2023 年 7 月にプレビューとなります)。

水のデータ モデルを活用することにより、水の消費量、取水量、排水量を追跡できます。このデータ モデルによって、水会計、水のサステナビリティに関する開示、およびコンプライアンスに必要な、水のサステナビリティ データの統合された視点を得ることができます。

全世界で 1 年間に 112 億トンの固形廃棄物が収集され、その中の有機廃棄物は全世界の温室効果ガス排出のうちの 5% の原因となっています。2 規制遵守を維持しながら、リサイクル、埋め立て、焼却のやり方を向上させることで影響を削減することを目指している組織にとって、新しい廃棄物データ モデル (プレビュー版) などの機能は、廃棄物に関するサステナビリティ データの統合、標準化、準備に役立ちます。

また、サステナビリティに関する最大のレーティング プロバイダーである EcoVadis が提供するサプライヤー サステナビリティ レーティング データを活用することにより、より適切な情報に基づいてサプライヤーに関する意思決定を行えるようになります。2023 年 7 月に予定されている、Microsoft Cloud for Sustainability への EcoVadis の統合により、EcoVadis の幅広いサプライヤー サステナビリティ レーティング データを利用できるようになり、サプライヤーがサステナビリティ プログラムをどのように進めているかを追跡できるようになります。このデータでは、環境に対する影響、労働と人権、倫理、サステナブルな調達が考慮されています。

炭素クレジットの透明性を高める

Microsoft Cloud for Sustainability のマネージド サービスである Environmental Credit Service (プレビュー版) では、作成から無効化まで、環境クレジットの由来を追跡するための共通のインフラストラクチャを提供し、炭素クレジット エコシステムに新たなレベルの透明性をもたらします。このサービスは、環境保護プロジェクトの責任者、検証者、登録機関が使用しているライフサイクル プロセスを自動化、簡素化して、セキュリティを向上させることで、商品化時間の短縮およびクレジットの質と量の向上を支援し、最終的にはクレジットの購入者に、より大きな自信を与え、市場の勢いを加速します。

クラウドの使用に関連する新しい効率の創造

Microsoft Azure と Microsoft 365 の最新の Emissions Impact Dashboard は、これらのクラウド サービスの使用に関連するスコープ 3 炭素排出量を追跡するのに役立ちます。マイクロソフトのお客様はこのダッシュボードを使用して、Azure サービスによる環境フットプリントへの影響を定量化でき、Azure サービスと同等の機能をオンプレミスで使用した場合に想定される排出量も定量化できます。また、Exchange Online を通じたメールの送信、SharePoint でのファイル保存、Microsoft Teams 会議への参加など、Microsoft 365 クラウド サービスの使用に関連する温室効果ガス排出量も追跡できます。

これらのソリューションはいずれも Microsoft Cloud Solution Center で利用できます。

パートナーと共同での世界的な取り組み

Microsoft Industry Cloud のソリューションを活用した成功の基礎となるのが、マイクロソフトの世界的なパートナー エコシステムと共同で成し遂げるコラボレーションと仕事です。2023 年 2 月、システム インテグレーターや ISV による優れた仕事を紹介いたしました。また、AccentureAvanadeCapgeminiEYKPMGPwC などの信頼できるアドバイザーは、世界中の組織が変革を遂行するための戦略や強力なソリューションの計画、設計、実装を行えるように支援しています。他のパートナーも、Microsoft Cloud for Sustainability の上にコンパニオン ソリューションを構築しています。

今年は EcoVadis 以外にも、Ecolab とのコラボレーションを通じて、Microsoft Sustainability Manager 内の水のサステナビリティ機能に関する取り組みが行われています。水、衛生、感染防止の分野におけるサステナビリティの世界的なリーダーである Ecolab との共同ソリューションは、ECOLAB3D™ デジタル プラットフォームと Microsoft Sustainability Manager のパワーを組み合わせたものです。このソリューションを利用すると、水のデータのモニタリングと管理を行うことができ、水とサステナビリティに関する目標の達成状況に関して、より優れた可視性を得ることができます。

また、最近マイクロソフトは、サードパーティ プロバイダーによる事前構築済みのデータ コネクタやカスタム データ コネクタのカタログを作成していることを発表いたしました。お客様にとっての利点を拡張するために、主要な排出カテゴリ全体のデータを集約する事前構築済みのコネクタを優先事項の 1 つとしています。また、データをインポートするためのアプリ内エクスペリエンスを活用して、より具体的なデータ シナリオに対応するカスタム コネクタを構築できるようにしています。Arcadia、SeeqJohnson ControlsCogniteMesa といった ISV がマイクロソフトのパートナーとなっています。 

参考情報

  • Microsoft Cloud for Sustainability のトライアルを活用して実際にお試しください。
  • ニュースと最新情報の受信に登録してください。規制が増える中で、マイクロソフトは ESG の追跡と報告に関連するイノベーションを迅速に進めています。こちらから登録して、最新情報をメールで受け取れるようにしてください。
  • Microsoft Cloud for Sustainability の最新の機能リリースをご覧ください。

Microsoft Cloud for Sustainability

サステナビリティの次のステップに進みましょう。

今すぐ開始

サステナビリティのイメージフォト

1IDC FutureScape: Worldwide Manufacturing 2023 Predictions、IDC

2Chapter 16 – Economic evaluation of solid waste management and wastewater management、ScienceDirect

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Microsoft Cloud for Healthcare: データと洞察を通して患者ケアを変革する http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/health/2022/04/05/microsoft-cloud-for-healthcare-transforming-patient-care-through-data-and-insights/ Tue, 05 Apr 2022 00:20:00 +0000 医療業界は、患者、医療機関、および保険者のニーズに応えるという課題に対処するために、デジタル変革の取り組みを加速させてきました。この進化の中心にあるのが、さまざまなデータ ソースをつないで、患者やリソースのエンドツーエンドのビューを実現するというニーズがあるということです。

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※本ブログは、米国時間 2022 年 4 月 5 日に公開された Microsoft Cloud for Healthcare: Transforming patient care through data and insights の翻訳です。

医療業界は、患者、医療機関、および保険者のニーズに応えるという課題に対処するために、デジタル変革の取り組みを加速させてきました。この進化の中心にあるのが、さまざまなデータ ソースをつないで、患者やリソースのエンドツーエンドのビューを実現するというニーズがあるということです。これは、連携および情報フローを改善する、リアルタイムのコミュニケーションおよびコラボレーション ツールを導入する機会でもあります。マイクロソフトのアプローチはこのようなニーズに重点を置いており、医療機関が充実した洞察とエクスペリエンスでデータと情報フローを統合することで、患者ケアと業務を改善することを可能にします。

この取り組みの一環として、Microsoft Cloud for Healthcare の新たなプレビューと一般提供の更新をリリースします。このリリースはお客様とパートナーからのフィードバックを反映したものであり、医療機関および患者の支援に対するマイクロソフトの以下の取り組みをさらに強化します。

  • 患者のエンゲージメントの向上を通して、データをより効果的に活用する。
  • チームのコラボレーションを強化する。
  • 診療と業務に関する洞察を向上させる。
  • Microsoft Cloud for Healthcare ソリューションを世界中のさらに多くの地域に提供する。

患者に関する包括的なビュー

質の高い医療を提供するには、患者に関する全方位的な視野の確保が不可欠です。マイクロソフトの更新された統合患者ビュー (英語) では、複数のソリューションからの患者の属性および診療データを表示することが可能です。可視性の向上によって、医療チームは適切な情報をよりすばやく確認することができます。複数のデータ ソースが患者に関する実用的な洞察に集約されていることにより、医療提供者は患者の属性および診療データに基づいて、ケアのずれがないか否かを判断できます。診療フォームおよび診療以外のフォームの情報へのアクセスも、セキュリティ ロールに基づいて決定できます。

新しい統合患者ビューのスタンドアロン製品では、Microsoft Power Apps からのローコード ソリューションを利用したエンドツーエンドのシナリオが可能であり、医療提供者およびパートナーは一貫した患者ビューでカスタム アプリケーションを作成することができます。モデル駆動型アプリケーションの構築方法については、こちらをご覧ください。

患者の診療以外の情報ビュー

図 1: 患者の診療以外の情報ビュー

診療フォームでは重要な患者情報を確認可能

図 2: 診療フォームでは重要な患者情報を確認可能

1 人の患者に対して断片化された複数の記録が存在するという一般的な問題を解決するために、マイクロソフトでは Fast Healthcare Interoperability Resources (FHIR) レコードのマージ機能のサポートを改善しました。一般提供が開始されている新しい患者リンクでは、「ロールアップ」された患者データの表示が可能です。管理者および患者のデータ・スペシャリストは、Health Level Seven (HL7) FHIR® 患者リンク (患者のマージ) を使用できるようになりました。

患者レコードには統合された患者のリソースが表示され、リンクされたレコードへのアクセスも可能

図 3: 患者レコードには統合された患者のリソースが表示され、リンクされたレコードへのアクセスも可能

マイクロソフトは、医師が断片化されたシステムの混乱から解放され、多様なソースからのデータを使用し、最適なケアの提供に集中することを容易にします。Teams を使用した仮想予定の Cerner 電子健康記録 (EHR) への統合は現在、一般提供が開始されており、医師は Cerner EHR から直接、仮想診療を簡単に開始することができます。このソリューションには、患者への SMS 通知の送信の追跡や、予定のリンクのコピーと再送信などの機能が組み込まれています。

次の仮想予定に関連付けられた患者情報の医師側のビュー

図 4: 次の仮想予定に関連付けられた患者情報の医師側のビュー

データを統合する

医療業界でレガシー システムを含む多様なソースから生成されるデータは多くの場合、大量で構造化されておらず、またユニバーサルにアクセス可能ではありません。洞察とエクスペリエンスの両方を向上させるために診療および業務の効率を上げるには、医療機関がどのようにデータを取り込み、保管し、操作し、利用するかが重要です。したがって、データが Microsoft Cloud for Healthcare の中核を成しています。医療機関が洞察力を向上できるように、Microsoft Cloud for Healthcare は、データがどこにあるかにかかわらず、お客様が医療データ モデルおよび Azure Health Data Services を使用してデータを構造化することを可能にします。

新たにリリースした Azure Health Data Services は、クラウド上の保護対象医療情報 (PHI) のためのテクノロジです。また、診療、画像処理、および MedTech データ形式の組み合わせを取り込み、管理し、Fast Healthcare Interoperability Resources (FHIR) や Digital Imaging and Communications in Medicine (DICOM) などのその他のデータ標準に変換する、一般提供されている唯一のソリューションでもあります。診療および画像処理データ用のソリューションはほかにも存在しますが、Azure Health Data Services はこの主要な 3 種類の医療データを統合することにより、最も包括的な患者ビューを提供します。Azure Health Data Services を使用することにより、クラウド上の医療機器からの多様なデータセットおよびストリーミング データを統合することができます。

真に強力な変化をもたらすには、研究と AI 開発のためにデータを安全に共有できる必要があります。Azure Health Data Services は、ディープ AI と機械学習を可能にするビッグ データのための強固なクラウド基盤を構築します。Azure Health Data Services は、可視化と分析のために Microsoft Power BI と Azure Synapse Analytics に接続し、SMART on FHIR アプリケーションを使用して新たなアプリケーションを構築し、機械学習を適用して診断の支援および研究のための新たなアルゴリズムを作成できます。未来を見据え、マイクロソフトでは Truveta 社などの医療テクノロジの主要なスタートアップ企業 (英語) と強力な戦略的パートナーシップを結ぶことにより、救命とデータの民主化機能を統合します。また先日の Nuance 社の買収 (英語) により、AI、機械学習、およびその他の最先端機能を Microsoft Cloud for Healthcare に取り込みます。

リアルタイム データ ルーティングでデータ フットプリントを最適化

患者サービス センターなどの業務プロセスのサポートでのデータ利用時には、多くの場合、複数のシステムからデータを取り込みます。すべてのデータを保持する単一のシステムはなく、効率的なテクノロジ アーキテクチャを維持するには、各システム間でどれだけのデータを複製するかを制御することが重要となります。マイクロソフトは本日、仮想医療データ テーブルをリリースします。この機能は、クラウド ストレージの使用を最適化することにより、モデル駆動型アプリケーションの使用時に診療参照データを仮想化できるようにします。医療データは現在の場所に置き続けるか、Microsoft Dataverse に転送することにより、ビジネス アプリケーションで簡単に使用できるようにデータを安全に保存および管理することができます。この新たな機能は Dataverse の仮想テーブルを活用しており、医療データ ルーティングの概念と組み合わせることにより、選択した医療テーブルについて、ネイティブな Dataverse ストレージと外部の Azure Health Data Services への直接アクセスとの間で、基盤となるデータ ソースを動的に切り替えることを可能にします。詳細については、FAQ をご覧ください。

Power Platform アプリケーションはデータを Dataverse からフェッチするか、Azure Health Data Services などの他のソースからの外部リアルタイム フェッチを実行できる

図 5: Power Platform アプリケーションはデータを Dataverse からフェッチするか、Azure Health Data Services などの他のソースからの外部リアルタイム フェッチを実行できる

5 月にプレビュー提供が開始される Dataverse Health Data Exchange API は、医療ソリューション向けのクラウドと FHIR バンドルとしてデータを公開している医療システムとの間でデータを移動することを可能にする、新たなデータ相互運用性手法です。これらの機能は、FHIR サーバーを実装している環境でも、していない場合でも使用できます。Dataverse Health Data Exchange API を使用すると、統合アーキテクチャ、ルール、およびロジックを完全に制御することが可能になります。

患者データを保護しながら相互運用性を向上させる新たな統合アプローチ

図 6: 患者データを保護しながら相互運用性を向上させる新たな統合アプローチ

Logic App ワークフロー、Azure Storage、および Azure Service Bus キューを使用する本番環境

図 7: Logic App ワークフロー、Azure Storage、およびAzure Service Bus キューを使用する本番環境

自然言語処理で直感的に機能

Text Analytics でのフリー テキストから FHIR への変換機能 (英語) のプレビュー リリースを使用することにより、自然言語処理によって分析をさらに活用し、診療に関する洞察の提供を改善することができます。この機能は、医療機関が構造化されていない診療ドキュメント内で有益な情報を見つけてラベル付けし、主要な FHIR ガイドラインに従った、相互接続された階層的な FHIR リソースのバンドルに変換することを可能にします。

テキスト分析のエンティティ認識とリンク、関係抽出、およびアサーション検出

図 8: テキスト分析のエンティティ認識とリンク、関係抽出、およびアサーション検出

コラボレーション ツールで医療チームを強化

多くのケア マネージャーは限られた時間で数百人もの患者を担当しており、日々の仕事を効率化するには、計画している活動やタスクの明確な可視化が必要です。ケア プランの順守をサポートするために患者とタイムリーに接点を持つ必要性も、コラボレーションの焦点の 1 部です。マイクロソフトは、ケア コーディネーターが直感的なチャートで予約やフォローアップを整理し、進行状況、今後の活動、および差し迫った次のアクションを把握することを支援するための、焦点を絞ったワークプレースを提供しています。マイクロソフトは、フィルタリング機能を備えた、ケア コーディネーターとケア マネージャー用のビューを提供する、ケア プラン アクティビティ ダッシュボードの新しいプレビューをリリースします。

ケア プラン アクティビティ ダッシュボードにはケア マネージャーやコーディネーター用の実用的なグラフやデータが含まれる

図 9: ケア プラン アクティビティ ダッシュボードにはケア マネージャーやコーディネーター用の実用的なグラフやデータが含まれる

新しいチーム メンバーの迅速な戦力化および従業員全体の整合性の維持を支援する取り組みの一環として、マイクロソフトはガイド ツアーをリリースしています。この機能はケア マネジメント ソリューションではすぐに提供され、その他のソリューションでも今後の更新で提供される予定です。頻繁に使用する機能やシナリオについて解説したアプリケーション内のガイドが含まれるため、新たな機能を簡単に紹介し、新しいユーザーを導入することができます。ユーザーは製品を紹介するガイドを参照しながら、バックグラウンドでソリューションを使用し続けることができます。ホームページでは、医療連携チームがケア マネジメント ソリューションを最大限に活用し、仕事の満足度を向上させるために参照できる、使用法ガイドやリソースも提供しています。

ケア マネジメント ビューのガイド ツアー

図 10: ケア マネジメント ビューのガイド ツアー

マイクロソフトは、お客様が AI を活用し、コンプライアンスに準拠したホワイトラベルのエクスペリエンスを大規模に構築して展開することを可能にします。マイクロソフトは先月、業界に特化したインテリジェントな会話サービスである Azure Health Bot 用の新たなテンプレート (英語)発表しました。これらのテンプレートを使用すると、医療の一般的なユース ケースに対するカスタム シナリオをすばやく作成できるため、チームの貴重な時間を節約し、一貫して質の高いケアを提供することが可能になります。Azure Health Bot を利用すると、医療機関は、コンプライアンスを確保しながら安全に、患者からの応答を直接集めるボット シナリオを即座に作成して、トリアージやインフルエンザ ワクチンの予防接種などのユース ケースに役立てることができます。このリリースでは、QOL の測定値や慢性疾患管理のセルフレポートを作成するための新しいテンプレートでカタログを拡張します。

Azure Health Bot のシナリオ テンプレート カタログ

図 11: Azure Health Bot のシナリオ テンプレート カタログ

医療機関は、情報抽出を自動化し、多数のプロセスを支援するために分析データを活用する AI と機械学習フレームワークを適用することにより、業務プロセスを加速させることができます。患者は Azure Forms Recognizer を使用して、身分証明書や保険証の写真を撮り、病院に到着する前に提出することで、データ取り込みエラーや手作業を減らせます。HCA Healthcare (英語) を始めとするお客様が、繰り返し発生する医療システムへのカード データの入力にかかる時間を、Azure Forms Recognizer を使用してどのように削減しているかについてお読みください。

私たちの目標: 世界的なコミットメント

マイクロソフトは世界中のお客様をサポートすることに尽力しています。以前は 8 か国で提供されていた Microsoft Cloud for Healthcare は、スイス、ブラジル、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ベルギー、アイルランド、ニュージーランド、フィリピンの 9 か国を新たに含むように拡張されています。さらに完全な製品エクスペリエンスを提供するという当社の取り組みの一環として、医療ソリューションは現在、英語、フランス語、オランダ語、ドイツ語、デンマーク語、イタリア語、スウェーデン語、フィンランド語、スペイン語、ポルトガル語 (ブラジル) の 10 の言語で提供されています。

Microsoft Cloud for Healthcare は、効率を向上させ、患者と従業員のエクスペリエンスを改善し、その結果、より速く低いコストで、より適切なケアを提供することによって、医療機関が競争力を高め、成長を続けることを可能にする、統合されたアプローチを提供する能力を拡張し続けています。この一連の更新は当社の強固な基盤の上に構築されており、マイクロソフトは今後も医療分野への投資を継続していきます。Microsoft Cloud for Healthcare の最新情報を入手するには、サインアップして (英語)ソーシャル メディアをフォローしてください (英語)

FHIR® は HL7 の登録商標であり、HL7 の許可を得て使用しています。

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