藤井 創一, Author at マイクロソフト業界別の記事 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog Wed, 30 Apr 2025 09:05:27 +0000 en-US hourly 1 スマーター・リテイリング・フォーラム 2025〜 AI と共創する新時代の流通イノベーションとは〜【セミナーレポート】 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/retail/2025/04/25/smarter-retailing-forum-2025-event-report/ Fri, 25 Apr 2025 02:57:59 +0000 2025年3月6日に開催された「スマーター・リテイリング・フォーラム 2025」(SRF)では、「AIと共創する新時代の流通イノベーションとは」という副題のもと、AI時代の流通業における現在の取り組みや今後の方向性について、著名業界講師の講演と最新事例が紹介されました。日本マイクロソフトのブースでは、「Retail Ready」というキャッチフレーズのもと、「Microsoft Azure AI」「Microsoft Dynamics 365」「Microsoft Copilot Studio」「Microsoft 365 Copilot」を活用したAIソリューションが展示されました。ミニセッションやデモンストレーションを通じて、参加者は具体的なAI活用法を体験し、本格的なAI時代の到来を実感しました。.

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A group of people sitting in a room with a large screen

例年日本マイクロソフト主幹で開催されている「スマーター・リテイリング・フォーラム」は、流通業におけるユーザー企業と IT ベンダー企業の協業による IT 技術の標準化推進を活動目的として、2004 年に設立されたオープン フォーラムです。(スマーター・リテイリング・フォーラムについて )2024 年 11 月末時点で国内約 500 社の企業が参加する大規模なフォーラムであり、POS システムのインターフェースを定義する OPOS 仕様、データやアプリケーションのインターフェースの標準化など、さまざまな仕様の検討を行っています。

A man and woman looking at a diagram

2025 年 3 月 6 日(木)に開催された「スマーター・リテイリング・フォーラム 2025」(以下 SRF)では、「AI と共創する新時代の流通イノベーションとは」という副題のとおり、AI 時代の流通業における現在の取り組みや今後の方向性について、著名業界講師の講演および最新取り組み事例を通じた考察が展開されました。

また、SRF が推進する流通業 IT 標準化活動の最新動向と、新設された次世代リテール研究会による「AI 時代のリテールにおける顧客接点ユースケースと標準化スコープの考察」についての発表も行われるなど、流通業と AI のコラボレーションはすでにかなり進捗しており、さらに加速していくことが予見される内容となりました。

AI 時代の本格的な到来を感じさせた「リテールテック JAPAN 2025」

流通業における AI の重要度の高さは、SRF と同時開催された日本最大級の流通情報システム総合展「リテールテック JAPAN 2025」の出展ブースのラインアップにも色濃く反映されていました。日本マイクロソフトも出展した同展示会には、デジタル サイネージや POS システムなどのハードに加えて、AI による画像解析や需要予測などを組み込んだ流通小売業向けサービスを紹介する企業が目立ち、来場者の足を止めていました。

日本マイクロソフト ブースでは、「Retail Ready」というキャッチ フレーズのもと、「Microsoft Azure AI」「Microsoft Dynamics 365」「Microsoft Copilot Studio」「Microsoft 365 Copilot」を活用した AI ソリューションを展示。ミニ セッションやデモンストレーションを通した具体性の高い AI 活用法に触れた参加者の皆さまに、本格的な AI 時代の到来を肌で感じていただくことができました。

A display of computers and computers in a room

ここからは、流通業界のキーパーソンを招いて行われた SRF 2025 のあらましをご紹介します。興味を持たれた方は、ぜひオンデマンド配信をご覧ください。

オンデマンド配信
「スマーター・リテイリング・フォーラム 2025 〜 AI と共創する新時代の流通イノベーションとは〜」


開会あいさつ

スマーター・リテーリング・フォーラム(OPOS 技術協議会・.NET 流通システム協議会)
代表幹事 兼 事務局
マイクロソフト コーポレーション
藤井 創一

A man standing at a podium with a screen on the wall

開会の挨拶に立ったのは、スマーター・リテーリング・フォーラム(OPOS 技術協議会・.NET 流通システム協議会)代表幹事 兼 事務局 マイクロソフト コーポレーションの藤井 創一。同フォーラムの成り立ちや概要を紹介し、登壇者への謝辞を述べたあと藤井は、「時代の要請を踏まえて、流通業ビジネス活性化のための IT システムやデータ標準化を推進する私たちの活動を、皆さまにお伝えする。、是非ともお役立ていただきたい。」と本セミナーを主催している協議会からのメッセージを伝えました。

そしてこのあとに続くセッションは「AI」と「流通」のテーマに沿って展開されるとし、「グローバルのトレンドが、また日本の先端企業の皆さま方が、なにを考えてどういった打ち手で臨んでいるのかといったところをお伝えしていきたい」と抱負を述べて、開会を宣言しました。

セッション ①
「NRF リキャップと流通業の最新取り組み事例」

マイクロソフト コーポレーション
ワールドワイド リテール&コンシューマー グッズ日本担当
インダストリー アドバイザー
藤井 創一

A man standing at a podium with a microphone

生成AIとの融合がもたらす新たな価値

開会挨拶に続けて登壇した藤井は、まずマイクロソフトの新たな流通業向けメッセージである「Retail Ready」について解説を行いました。「“Retail” という言葉には “AI” が含まれており、リテールと AI を組み合わせることがひとつの文脈になっています」と藤井。昨年の「Retail Unlocked(リテールの解放)」から一歩進んで、AI と流通業の融合によって新たな価値を生み出すことが現実となる時代が幕あけしたことを示唆しました

A purple sign with white text

そして藤井は 2023 年に「流通業の今後 2 〜 3 年の行動は、今後 20 年の成功を左右する可能性がある」と指摘されていたことに言及し、2025 年はまさにその重要な成果実現の年であると強調しました。

この流れの背景には「生成 AI に代表される AI の急速な成長がある」と藤井。Walmart も 2023 年に「生成 AI は小売業界に革命をもたらし、お客さまのショッピングをより簡単で楽しいものにし、Walmart の従業員にとってよりよい仕事体験を生み出すと信じています」と発表し、取り組みを加速させていることも示しました。

NRF 2025 に見る、グローバル市場の AI 活用

続いて、2025 年 1 月にニューヨークで開催された世界最大の流通業イベント「NRF 2025」のフィードバックが行われました。藤井は、昨年の NRF 2024 が「生成 AI と流通業が出会った元年」だったのに対して、この 1 年間で米国企業は「徹底的にチャレンジを重ね、事業に実際に影響を与えられる状況になった」とし、「経営主導で AI 戦略を策定し、コア業務現場とともに、具体的な課題を解決するフェーズに入っている」と、グローバルのリテーラーでも 生成 AI がすでに現場に実装され、課題解決に役立てられていることを示しました。

A group of people in a conference

そして藤井は、マイクロソフトが NRF で紹介した事例として、以下の 4 つを紹介しました。

1、CANADIAN TIRE : パーソナル ショッピング アシスタント機能をショッピング アプリに実装し、自然言語での最適なタイヤ選定から付帯サービスまでをシームレスに提供。

2、MacDonald’s China : マイクロソフトと共同で AI ラボを設立し、GitHub Copilot を活用した内製開発で、マニュアル翻訳やゲーミフィケーション アプリによる従業員教育を効率化。

3、SPAR ICS : Azure Synapse によるデータ クラウドと AI を活用した在庫最適化で、在庫精度 90%、欠品率 20% 削減、廃棄ロス 15% 削減を実現。

4、Chanel : Microsoft Fabric を活用してデータのサイロ化問題を解決し、経営者からファッション アドバイザーまで、誰でも AI のアシストによってデータ活用できる環境を構築。

藤井は、NRF でこれらの最新情報を知った日本からの参加者が口にした「AI の取り組みに関して日本は周回遅れどころか別のトラックを走っているようだ」という感想が印象的だったと語ります。そして、日本は他国と比べて生成 AI への着手は最も早かったものの、コア ビジネス領域での活用は、まだまだ多くの可能性があると分析。そのうえで「打ち手はあくまでも現場にある」とした上で、日本企業は、挑戦を容認する文化にコミットし、積極的に試行、改善を進めて行くべきであると強調しました。

A man standing at a podium with a large screen on the wall

AI エージェントは、今後のキートレンドとなり得る

NRF で提示された先行企業の示唆から、今後具体的にどのような打ち手が必要とされるのか、藤井は「顧客との関係」をキーワードに挙げます。そして CANADIAN TIRE や Walmart が開発したパーソナル ショッピング アシスタントを例に取り、顧客体験を向上させ、収益に寄与するために 生成 AI は有用であることは実証されているものの、高まり続ける期待に見合った体験を得られない瞬間に顧客は離れてしまう、と藤井。たとえば レコメンデーションされた商品なのに在庫がないといった瞬間は、取返しのつかない顧客体験の低下や、さらにはブランドの毀損を誘発する可能性さえ秘めているのです。

A screenshot of a computer

そのような課題を解決すると期待されている生成 AI のキートレンドとして藤井は、「AI エージェント化」をピックアップして紹介。マイクロソフトのテクノロジー「Copilot」がどのように課題解決に役立つかを、新商品のリリース文章の制作から文章のリーガル チェックに至るプロセスを 専門性の高い各 AI エージェント同士が連携して実行し、商品部門担当者の業務を支援するというデモを通じて解説しました。

さらに「先の例で、パーソナル ショッピング エージェントと在庫管理エージェントが連携することができれば顧客体験の課題を解決できるし、同時に、企業としてより経営に寄与する戦略的な商品やサービス販売両立の実現可能性も見えてくるのではないか」と説明しました。

日本マイクロソフトでは、パートナーとともに、このような Copilot や AI エージェントの提案準備を進めていると藤井。マイクロソフトの AI ガイドラインの存在を示しながら、「生成 AI 時代の流通業向けデジタル基盤を提供し、皆さまの挑戦に伴走していきます」と会場に語りかけて、セッションを終了しました。

セッション1のオンデマンド配信はこちらから

セッション ②
「店舗のこれまでとこれから 〜三越伊勢丹の DX の取り組み~」

株式会社 三越伊勢丹 伊勢丹立川店
店長
北川 竜也

日本マイクロソフト株式会社
インダストリーテックストラテジスト
岡田 義史

A man speaking into a microphone

北川 竜也 氏

三越伊勢丹が挑戦する「まち化」プロジェクト

冒頭で「かなりアナログに近い話をさせていただきます」と語り始めた北川氏は、入社後 10 年以上 E コマースやデジタル領域の責任者を勤めてきました。

しかし 2023 年 4 月に、店舗業務の経験がないまま伊勢丹立川店の店長に就任。今は「百貨店が過去に培ってきた価値をどう次の時代にアップデートするか」を考えながら仕事することが楽しくて仕方がない、と語ります。

まず北川氏は、三越伊勢丹が掲げる大きなテーマとして「まち化」を紹介しました。北川氏は、単純にお店にたくさん来ていただいてたくさん物を買っていただくだけの商売ではなく、街そのものに三越伊勢丹が入っていき、ユーザーとの接点を活用して事業の幅を広げることを目指していると説明します。

そのカギとなるのが「ユーザーの嗜好」です。北川氏は、インターネット時代においては従来の「ペルソナ化された抽象化された人物像」に対する企画ではなく、個人の嗜好をしっかり捉えることが重要だと強調しました。

すなわち、スマートフォンに個人のデータが大量に蓄積されている今、そのデータから個人の嗜好をしっかり捉えることが「まち化」の第一歩なのです。

1000 人に声をかけて、1000 人に買ってもらう

三越伊勢丹は「館業から個客業へ」という大きな戦略転換を進めています。北川氏は「一人ひとりの嗜好をしっかりと把握できると、その嗜好の塊ごとに提案するべきコンテンツが明確になり」、従来の “ファネル型” から “逆ファネル型” のコンバージョン戦略へと転換できると説明しました。

北川氏は具体例として「サロン ドゥ ショコラ」というイベントを挙げて説明していきます。このイベントに来場いただくお客さまは、期間中に数万円のチョコレートを購入して頂ける、純度の高いチョコレート マニアです。

北川氏らは、これまでのようにイベント期間中の売上や集客数だけを追うのではなく、「サロン ドゥ ショコラを楽しんでくださったお客さまに、これまで以上の体験を提供する」という新しい KPI を設けました。年間を通してユーザーの嗜好を満たせれば、一時的な売上ではなく継続的な関係構築と売上向上を目指せるというわけです。

「大切なのは、こういった嗜好の塊をたくさん持つこと。これまでは 1 万人に声をかけて 1000 人に買ってもらうことが目標でしたが、これからは 1000 人に声をかけて 1000 人に買っていただくことが我々の目標になる」と北川氏は語ります。

A screenshot of a computer

個客業への転換に向けて、北川氏は「固定観念の変革」の必要性を強調しました。同社の「“ファネル型”から“逆ファネル型”へ」という顧客戦略の転換においても、従来の発想のままだと、お客さまへのアプローチが過剰になってしまうこともあり、次第に飽きられ、嫌われてしまうこともあり得ると北川氏。

また、「優先順位の明確化」について、北川氏は E コマースの責任者時代のエピソードを交えて説明しました。約 120 件の改善要望リストに対して、年間の開発スピードでは 6〜7 個しか実現できないという問題を指摘。「やるべきことをはっきりと絞り込んで、それ以外のことはやらないということを決めないと、現場は混乱に陥る」とマネジメントの大切さを強調しました。

A man standing at a podium speaking into a microphone
立川店での具体的な取り組み

北川氏は伊勢丹立川店での具体的な取り組みについて、新宿まで 30 分程度という立地条件があるため、「新宿ではなく立川をわざわざ選ぶ理由、使い分けて頂く理由を作らなければならない」と話します。

そして、具体例として地方の人気飲食店を読んで立川店のスペシャル メニューを提供する「サプライズ レストラン」を挙げて、その狙いを「美食家のお客さまを炙り出すこと」と説明します。結果として新たなお客さまとの繋がりを構築でき、そ新たな売上がもたらされるようになったそうです。

「こうした施策を通して、データの使いどころが明確になった」と北川氏。ユーザーの嗜好を炙り出すためのデータ分析の仕方、AI の活用方法などのノウハウが蓄積されているそうです。


そして「私たちにとっての DX とは “CX(コーポレート トランスフォーメーション)”。会社全体を変えていくことであり、私たちにしか提供できない価値をつくること」と、テクノロジーを使うことではなく企業としての価値向上こそが真の目標であることを示して、講演を終了しました。

パネル ディスカッション:
「どうして立川店なのか」の理由を増やすために

セッション後半では、日本マイクロソフト株式会社 インダストリーテック ストラテジストの岡田と北川氏とのパネル ディスカッションが行われました。

A group of people on a stage

歴史のある店舗だからこそ良くも悪くも成功体験に裏打ちされた固定観念が根強く、時代に合わせたやり方にトライすることに腐心したという北川氏。岡田が店長就任からの 2 年間の変化について質問すると、北川氏は「計画の立て方が大きく変わった」と説明します。


従来の「52 週の歳時記」は大切ですが、それに合わせた企画だけでなく、「特定の嗜好を持ちのお客さまに 1 年間楽しんでいただけるような企画」を立てる方向に変わったそうです。

その例として「スコーン パーティー」を挙げ、スコーン パーティーを開催する前日の夜に立川市内のビジネス ホテルが取れなくなったほど、全国からスコーン マニアが集まったと紹介。KPI についても、「入店客数・売り上げ・利益」といった従来の指標だけでなく、「何人のお客さまが結果として我々と繋がっていただいて、我々が期待した行動をしていただけたか」という指標を重視するようになったと説明しました。

岡田氏が「やった方がいいことは積み重なっていくが、やらないことを決めるのは難しい」と課題を挙げると、北川氏は「本当にやるべきことはこれ、というところにまず絞り込んで、勇気を持って残りを捨てること」が重要だと強調。愛着のあるプロジェクトだけに反発もあるものの、「本当にやるべきことをやるためのトライアルに時間を使ってもらうことが大事」と回答しました。

AI 活用についての質問に対して北川氏は、個人的には活用しているものの、業務への活用には十分に踏み切れていないことを明かし、「責任者として AI が提供してくれる以上の価値を出さなければならないというのは、腕の見せどころだけれど、ちょっと怖い」と述べつつ、最新の性能をキャッチ アップしていくことが大切、と私見を述べました。

最後に北川氏はこれからの目標として「“どうしてあの店を使っているのか” という質問に対して、お客さまに “こうだから” と答えていただける理由をどれだけ高精度で定義できるかに取り組んでいきたい」と述べ、セッションを終了しました。

セッション2のオンデマンド配信はこちらから

セッション ③
イオングループにおけるデータの価値化 〜イオングループのデータ戦略とその核となるチーム(データイノベーションセンター)の活動事例〜」

イオン株式会社
チーフデータオフィサー
データイノベーションセンター長
中山 雄大 氏

A man in a suit standing at a podium with his hands up

イオン株式会社 チーフデータオフィサー データイノベーションセンター長の中山 雄大 氏は、シリコンバレーでの研究経験や携帯電話会社、保険会社でのデータ活用経験を持ち、2021 年からイオン株式会社でデータ トランスフォーメーションを推進しています。

中山氏は「コングロマリットであるイオングループの強みは、データをつなぐことによって、お客さまを広く深く知ることができる点にある」と定め、その強みを生かした「コングロマリット プレミアム」の実現を目指しています。その中核を担うのが、中山氏がセンター長を務めるデータ イノベーション センター(DIC)です。

DIC は 2021 年に設立された 30 人弱で構成されるチームで、サイエンティストやエンジニア、エンゲージメント マネージャーらが所属しており、この豊富な人材を基盤とした「アナリティクスの内製化」「ベスト プラクティスの展開」「新しい事業機会の探索」を通して、グループ全体でデータに基づく事業価値創造の実践を目指しています。

DIC はさまざまなバック グラウンドのメンバーが切磋琢磨する環境で、常に最先端の成果や知識を求められると中山氏。DIC のシステム管理に携わる社員が、複雑な最適化問題を生成 AI を使って解決したエピソードを紹介し、データ サイエンスの焦点が予測問題や分類問題から生成 AI へと移行していることを強調。「時代は、“変わる” ではなく “変わっている”」という認識のもとで推進された、生成 AI を活用したプロジェクトの事例紹介に移りました。

A purple and white sign
データ活用の実践事例

1、自然言語を用いたマーケティング知識抽出ツール

このツールによって、誰もがデータ ウェアハウスに自然言語で問い合わせが可能になります。たとえば「〇〇店の最近 1 週間の弁当の売り上げベスト 10 を教えてください」という質問に対し、従来はエンジニアに依頼して翌日返ってくる情報が、10 秒から長くても 3 分ぐらいで返ってきます。このシステムにより、マーケティング担当者は低コストですばやく知見を得られるようになります。

中山氏によると、現実世界における曖昧性の解消が課題であり、「千葉で一番売れているチョコレートは?」という質問における「千葉」は県か市か、といった曖昧さへの対応を進めています。また中山氏は「自然言語で問い合わせて、それを SQL に変えて、データ ウェアハウスの照会をかける」という現在のアーキテクチャは 非効率であり、機械同士が直接対話する次世代データベース開発の可能性も示唆しています。

2、自然言語での買い物レコメンデーション ツール

「カレーに入れると、意外に美味しい具材を教えてください」といった質問に答えるシステムを開発。「財布に優しい鍋の具材」「村上春樹が好みそうなサンドイッチ」といった、やや複雑なレトリックを使った問いかけにも対応し、リクエストに従って「石破首相風の文体」で商品説明を生成するなど、ユニークな機能を実装しています。

このプロジェクトでは「商品マスター データをきちんと拡充しないと、いい商品がピンポイントに返ってこない」という課題や「コンバージョンにつなげないと、単なる玩具になってしまう」という実用化への課題があるとし、ブラッシュアップの必要を感じているそうです。

3、イオン景気インデックス

全国のイオン店長から毎月集めるアンケートをもとにした、独自の景気指標を作成。中山氏は「毎月同じ質問を同じ人に繰り返すことで得られるデータに価値がある」と語り、特に「なぜそう思うか」といった店長たちの自由記述回答を「宝の山」と称しています。自由記述回答を生成 AI で要約・分析し、ダッシュボード化することで、さまざまな洞察が得られるからです。

中山氏は、このイオン景気インデックスと実際の購買データを掛け合わせることで、商品の売れ行きと景気との相関といった興味深い知見を発見したことを明かし、「活用先を拡大して、新たな価値を作り出したい」と展望を語りました。

4、新規出店支援のための立地予測ツール

中山氏は最後に、任意の地点をマップ上で選択すると売上予測が表示される AI ツールを開発しました。このツールでは特徴量エンジニアリングに注力し、競合店の位置や地形、駅の出入口、実際の経路、線路の障害などを網羅した精緻な分析を実現。スマートフォンで現地に行き、GPS で位置情報を取得して予測を行うこともできる仕様になっています。

こうしてセッションは終了となりました。中山氏が紹介した取り組みを通じて、イオンはデータと AI を活用したビジネス変革を着実に進めていることがよく伝わるセッションとなりました。

A man standing in front of a screen

セッション ④
POS とデータ活用を促進する協議会標準化活動 Update

OPOS 技術協議会 技術部会長
NEC プラットフォームズ株式会社
五十嵐 満博 氏

.NET 流通システム協議会 技術部会長
東芝テック株式会社
尾木 雄貴 氏

本セッションでは、SRF を構成する OPOS 技術協議会および .NET 流通システム協議会からの活動報告が行われました。

AI 時代のリテールを考える次世代リテール研究会
A man standing at a podium with a microphone

五十嵐 満博 氏

最初に登壇したのは、OPOS 技術協議会 技術部会長 NEC プラットフォームズ株式会社の五十嵐 満博 氏。五十嵐氏はまず、OPOS 技術協議会では POS システムのアプリケーションと周辺デバイス間のインターフェースの標準仕様である「OPOS 仕様」の策定と国内への普及活動を行っている団体であることを紹介。2024 年度の活動として、次世代標準(仮称 UPOSv2)に向けた検討を中心に行ってきたことが報告されました。

また、今後の展望として AI の活用に注目していることを強調。五十嵐氏はAmazon Go に代表される無人店舗、画像認識技術を利用した商品スキャン、顔認証決済などの先行事例を紹介、.NET 流通システム協議会と合同で「次世代リテール研究会」を立ち上げたことが報告されました。

この研究会では AI 時代のリテールにおける顧客接点のユースケースと標準化のスコープの考察を行うことを目的としています。五十嵐氏は具体的なユースケースとして、カート POS における AI 活用や IC タグを利用したレジ待ち時間の短縮、また AI エージェントによるサービス提供の可能性について説明を行いました。

最後に、今後さらに具体的なユースケースの絞り込みや最新テクノロジーを組み合わせた技術検証を進めていく展望が示され、セッションは終了となりました。

急速に普及する電子レシートの可能性
A man standing at a podium with a microphone

尾木 雄貴 氏

続いて、.NET 流通システム協議会 技術部会長 東芝テック株式会社 尾木 雄貴 氏から同協議会の活動、特に電子レシート分科会についての報告が行われました。

電子レシート普及の背景には紙資源削減の社会的要請があると尾木氏。東芝テック社の電子レシート サービスの普及状況を見ても、ここ数年で爆発的にユーザー数が増えており、急速に成長していることがわかります。

尾木氏は、電子レシートのメリットとして、消費者にとっては紙のレシート管理が不要になりデータ化できること、店舗にとってはコストの削減を挙げました。そして特に注目すべき点として「企業を横断した購買データの活用ができることと、消費者へのチャネルが増えること」を指摘。個人のアカウントに紐づくことになるため、One to One コミュニケーションの窓口になることもメリットとして紹介され、電子レシートはメーカー、リテーラー、消費者にとって三方よしの施策であることが示唆されました。

続いて尾木氏は、電子レシートと AI を組み合わせた活用例として、企業横断データ分析と世界のトレンド ウォッチの可能性を紹介。AI が購買情報と電子レシートのデータをもとに分析して商品をレコメンドしてくれたり、海外の流行をいち早く取り入れたプロモーションが打てたりといった未来像を例示しました。

最後に尾木氏は、.NET 流通システム協議会の 2025 年度の活動予定として、OMG への提案と仕様書の改定を継続し、正式版のリリースを目指すこと、技術者向け説明会の実施を検討していることを述べてセッションを締めくくりました。

セッション4のオンデマンド配信はこちらから

セッション ⑤
「E ビジネス成功の新常識 AI 活用が切り拓く未来
〜キーコーヒーと考える、顧客ファン化と成長戦略の最前線〜

株式会社ecbeing
営業本部 上席執行役員
斉藤 淳 氏

キーコーヒー株式会社
マーケティング本部 市場戦略部 カスタマーリレーションチームリーダー 兼 コーヒー教室室長
前田 智紗 氏

A man standing at a podium with a screen on the wall

最後のセッションでは、株式会社ecbeing 営業本部 上席執行役員の斉藤 淳氏と、キーコーヒー株式会社 マーケティング本部 市場戦略部 カスタマーリレーションチームリーダー 兼 コーヒー教室室長の前田 智紗氏によるパネル ディスカッションが行われ、EC の最新動向とキーコーヒーの先進的な取り組みが紹介されました。

斉藤氏によると、EC の変遷のなかで現在は AI やオムニ チャネルの統合、そして CDP や CRM を活用して、年間 LTV(顧客生涯価値)やアクティブな顧客数を増やすことが重視される時代に入っており、パーソナライズ化されたクオリティの高い発信や販促が重要視されていると説明します。

ここでキーコーヒー株式会社 マーケティング本部 市場戦略部 カスタマーリレーションチームリーダー 兼 コーヒー教室室長の前田 智紗氏が登壇。同社が 2022 年に実施した EC サイトのリニューアルについてのトーク セッションが展開されました。

A man in a suit and tie standing at a podium with a microphone

斉藤 淳氏

EC サイト リニューアルに伴うファン化促進の仕掛けづくり

前田氏によると、EC  サイトリニューアルは、EC 単体の取り組みではなく、顧客接点の全体像を見直し、顧客データをひとつの場所にまとめて活用できる体制をつくるという構想のもとで行われたとのこと。キーコーヒーの顧客接点は、EC サイト、キャンペーン サイト、コーヒー セミナー、直営売り場など多岐にわたりますが、EC サイトのリニューアル以前はそれぞれの顧客データは分断されていたそうです。

顧客データの統合と並行して、コンテンツの充実化も進められました。注目すべき取り組みとして、ユーザーの SNS 投稿の活用があります。「実際、投稿していただけるものなのでしょうか?」という斉藤氏の質問に、最初は不安だったという前田氏。しかしリリースしてみると、ユーザーの参考になる情報が多数投稿されるようになったそうです。

A screenshot of a web page

さらに同社では、LINE を活用した会員基盤の統合も実施しました。従来売り場では紙のスタンプ カードを使用していたため、顧客データを把握できていませんでしたが、LINE を会員証とすることで顧客データの収集が可能になり、ポイント付与やクーポン発行などのサービスが実現しました。

さらにセグメントごとに LINE メッセージを配信することで、メルマガと比べて開封率もクリック率も向上したそうです。斉藤氏は「LINE はオンラインとオフラインをつなぐハブとしての役割も果たしているイメージですね」と感想を述べます。前田氏は「LINE からシングル サインオンで EC サイトを利用できるため、サービスの併用率が高まり、キーコーヒーという会社のファンになっていただけている実感があります」と笑顔で語りました。

A man and woman sitting at tables with microphones

「ファン化」をキーワードとしたときに、特徴的な取り組みとしてコーヒー セミナーと EC の連携が挙げられます。ユーザー向けにコーヒーの楽しみ方を伝える対面型セミナーは、従来は独立したシステムで運営されていました。しかし EC サイトの会員基盤と統合することで、普段はセミナーだけを利用していたユーザーもオンライン ショップの存在を知り、セミナーで使ったコーヒーや器具を購入するなど波及効果が生まれたといいます。

また、コーヒー セミナー来場者への接客にも変化が生まれたそうです。「以前は講師が記憶でお客さまを判別していましたが、顧客データが取れる今は、参加者のプロフィールを接客に生かせるようになりました」と前田氏。EC サイト内にセミナー講師による投稿コンテンツを掲載することで、セミナーの雰囲気や内容が伝わり、予約促進や EC サイトの回遊性向上にもつながっています。

ECにおけるAIの現在地とその可能性
A man and woman standing at a podium with a large screen

さらにキーコーヒーでは、ecbeing と日本マイクロソフトが共同開発した AIチャットボットを導入。これは、ユーザーの質問に対して自社サイト内の参考情報を AI が検索して回答する仕組みです。前田氏はふたつの導入効果があったといいます。

まず、セミナーの開催場所や予約方法などの初歩的な質問がチャットで解決できるため、電話やメールでの問い合わせが約 35% 減少、業務効率が向上しました。さらに、質問や回答を自社サイトの改善にも活用できるようになったとのこと。前田氏らがチャットボットのやり取りを分析したところ、情報が適切に届いていない可能性があることがわかり、これをきっかけにオウンド メディア全体のユーザビリティ見直しに取り組んでいるそうです。

Screens screenshot of a chat

また前田氏は、「オープンな情報を使うと意図しない回答が出てクレームになるリスクがありますが、このツールはあらかじめ指定した範囲内から回答が得られるため、安心して導入できました」と評価しています。

セッションのまとめとして斉藤氏は、いまや AI は業務効率化だけでなく顧客ロイヤリティ向上や売上拡大にも貢献できるステージに入っていると解説。なかでもパーソナライズ化の実現は EC 業界にとって大きなインパクトをもたらしていると、力を込めて語りました。

このセッションを通じて、顧客データ統合と AI 活用の重要性、そしてオンラインとオフラインの顧客体験を融合させることで生まれる相乗効果が明確に示されました。キーコーヒーの事例は、これからの E ビジネス成功の道筋を示す貴重な参考事例といえるでしょう。

セッション5のオンデマンド配信はこちらから

こうして、SRF 2025 は大盛況のうちに幕を下ろしました。全編を通じて感じられたのは、もはや流通業界において AI は身近なインフラとして利用可能なツールであり、むしろその活用はまったなしの状況であるということ。来場者は、AI を活用したコミュニケーションがリテールの常識を覆す未来がすぐそこまで来ていることを肌で感じられたのではないでしょうか。

私たち日本マイクロソフトは、この Retail Ready な状況において即時性のある AI ソリューションを提供し、我が国の流通業界の発展を力強く支えてまいります。

A large sign with a large screen

各セッションのオンデマンド配信一覧

Session 1
NRF リキャップと流通業の最新取り組み事例

Session 2
店舗のこれまでとこれから 〜三越伊勢丹の DX の取り組み~

Session 4
POS とデータ活用を促進する協議会標準化活動 Update

Session 5
E ビジネス成功の新常識 AI 活用が切り拓く未来
〜キーコーヒーと考える、顧客ファン化と成長戦略の最前線〜

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スマーター・リテイリング・フォーラム 2024 Retail Unlocked 〜 AI で解放するリテールのポテンシャル http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/retail/2024/04/23/smarter-retailing-forum-2024-event-report/ Tue, 23 Apr 2024 08:19:02 +0000 2024 年 3 月 13 日(水)に日本マイクロソフト主幹で開催された「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」(以下 SRF 2024)では、「Retail unlocked 〜 AI で解放するリテールのポテンシャル」という副題に相応しく、小売業界において世界的に活用が拡大している AI を大きなテーマとして、Microsoft が提供する AI ソリューションの紹介と「Retail unlocked」を体現する企業・ソリューションの事例紹介が行われました。その模様はオンデマンド配信にてご覧いただけます。

本稿では、日本マイクロソフト 流通サービス営業統括本部  藤井 創一によるセッションや、イオン、セブン & アイ ホールディングスといった小売業界を代表する企業のキーパーソンを招いての DX 推進、AI 活用にまつわるセッション、OPOS 技術協議会および .

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※各セッションのオンデマンド配信一覧はこちら


スマーター・リテイリング・フォーラムは、流通業におけるユーザー企業と IT ベンダー企業の協業による IT 技術の標準化推進を活動目的として、2004 年に設立されたオープン フォーラムです。(スマーター・リテイリング・フォーラムについて )2024 年 2 月末時点で国内約 500 社の企業が参加する大規模なフォーラムであり、POS システムのインターフェイスを定義する OPOS 仕様、データやアプリケーションのインターフェースの標準化など、さまざまな仕様の検討を行っています。

2024 年 3 月 13 日(水)に日本マイクロソフト主幹で開催された「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」(以下 SRF 2024)では、「Retail unlocked 〜 AI で解放するリテールのポテンシャル」という副題に相応しく、小売業界において世界的に活用が拡大している AI を大きなテーマとして、Microsoft が提供する AI ソリューションの紹介と「Retail unlocked」を体現する企業・ソリューションの事例紹介が行われました。その模様はオンデマンド配信にてご覧いただけます。

本稿では、日本マイクロソフト 流通サービス営業統括本部  藤井 創一によるセッションや、イオン、セブン&アイ・ホールディングスといった小売業界を代表する企業のキーパーソンを招いての DX 推進、AI 活用にまつわるセッション、OPOS 技術協議会および .NET 流通システム協議会からの活動報告など、SRF 2024 で語られた内容の一部をご紹介します。興味を持たれた方は、ぜひオンデマインド配信をご視聴ください。

「生成 AI と小売業の未来」

オンデマンド配信:「生成 AI と小売業の未来」

株式会社セブン&アイ・ホールディングス
常務執行役員 最高情報責任者(CIO)兼 グループ DX 本部長
齋藤 正記 氏

日本マイクロソフト株式会社
業務執行役員 エンタープライズ事業本部 流通サービス営業統括 本部長
河上 久子

このセッションは、齋藤氏によるセブン&アイ・ホールディングスの生成 AI 活用の現在地に関する講演と、齋藤氏と日本マイクロソフトの河上によるトークセッションに分けて展開されました。

齋藤氏によると同社は、「生成 AI ファースト」を合言葉に、生成 AI の有効活用による DX の加速を推進。生成 AI の理解と体得を目指す AI の概論研修とプロンプトデザイン研修を開催し、2024 年度中に経営陣からミドルマネジメント、ひいては全社員を対象として裾野を広げていく計画です。
それに先んじて開催された選抜メンバーによる生成 AI プロンプトデザインワークショップを示しながら齋藤氏は、「新しいものに取り組む様子はとても楽しそう。こういった活動を徐々に広めていきたい」と語ります。

また同社では、既存、新規を問わず「生成 AI を使ってみたらどんな効果があるか」を見極める取り組みを実践。すでに、会員向けメール配信の最適化や英語文書の表現統一など、いくつかの検証プロジェクトを進めているといいます。齋藤氏は店舗の課題抽出とその解決方法の提案への活用施策として、質問を投げかけると生成 AI が店舗データから分析結果や関連情報を踏まえて回答を返してくれるシステムを紹介。解決のためのアクションも生成 AI に尋ねることができ、売り場改善につなげることが可能です。

齋藤氏によれば、生成 AI の最大の特徴は、高い IT リテラシーを持たない人材も DX の担い手になれる点。「生成 AI がもたらす革新は、現場の人々が当たり前に生成 AI を活用することにより実現できるはず。そしてその実用例は産業や業種の垣根を超えて共有、連携すべき」であり、こうした流れこそが、生成 AI の活用による DX とその先にある流通革新の実現につながる、と訴えかけました。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」に登壇した齋藤氏

ここで河上が登壇。生成 AI を積極的に活用している企業とそうでない企業との間にギャップが生まれてきている我が国の小売業界の状況に対して、齋藤氏にセブン&アイ・ホールディングスにおけるこの 1 年間の取り組みや導入への壁について問いかけました。齋藤氏によると、セキュリティを不安視してアクションしないという選択をするのではなく、セキュリティを担保しつつ生成 AI を活用していくことを選択したとのこと。その背景には「生成 AI を活用しないと世の中から置いていかれるかもしれない」という強烈な危機感があったといいます。DX 担当部門が生成 AI の活用環境を整備し、アイデアを示すことで経営層の理解を得ていったそうです。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」で対談する齋藤氏と河上

今後セブン&アイ・ホールディングスでは、AI アシスタントを導入してノウハウやナレッジを蓄積させていく予定ですが、齋藤氏は「基本的な概念を学習したうえでないと普及は難しい」と、慎重な導入・運用の必要性を強調。河上も「ツールだけ配っても使ってもらえなければ意味がありません。人材育成を並行して進める点は非常に参考になると感じました」と同意します。
また齋藤氏は、「効果の実感しやすい業務改善に目が行きがちだが、生成 AI は顧客体験など新たな価値を生み出す部分でこそ効果を発揮するはず」と、最終的な目標として外向けの価値創造を見据えながらも、まずは裾野を広げることが大切である点を示唆しました。
そして最後に齋藤氏は、生成 AI の進化スピードは非常に速く、数ヶ月もすると新たな展開が生まれてくるため、業界内でひんぱんな意見交換の場を持ち続けることが大切であることを強調。河上は、同社に「リーディングカンパニーとして、業界全体にベストプラクティスを共有してほしい」と期待を伝えて、セッションは終了となりました。

「Retail Unlocked 〜 小売業 DX の取組と事例のご紹介〜」

オンデマンド配信:「Retail Unlocked 〜 小売業 DX の取組と事例のご紹介〜」

スマーターリテイリングフォーラム事務局
OPOS 技術協議会・.NET 流通システム協議会
代表幹事
日本マイクロソフト株式会社
藤井 創一

藤井は、事例を交えながら小売業界の AI 活用における Microsoft の取り組みについての講演を行いました。まず、2024 年 1 月に開催された National Retail Federation(NRF)の年次カンファレンスでも AI が大きなキーワードになっており、小売業に大きな経済効果をもたらすと期待されていたことを報告。基調講演や各セッションの内容は、「リテールメディア」「サプライチェーンの強化」「顧客体験の向上」そして「従業員支援」の 4 つのテーマに集約されていたことを示します。
そして、「NRF では “AI 祭り”という言葉も出るくらい、ひとつの大きな流れになっていることを実感しました」と藤井。その言葉を裏づけるように、生成 AI の市場規模は小売業だけ見ても 4000 億ドルから 6600 億ドルに増加、経済効果は Microsoft が発表した試算で 1 ドルの投資に対して 3.45 ドルのリターンが見込めるという数値を示し、AI 活用に取り組んだ企業は確実に差別化に向けた道筋がつけられていると、その可能性を強調します。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」に登壇した藤井

ここから話は、Microsoft の取り組みの紹介に移ります。Microsoft は OpenAI社と協業して、最新の生成 AI ソリューションを提供しています。小売業界においては、製品デザイン開発からコンタクト センターにおける AI アシスタント、システム開発におけるコードの自動生成に至るまで、バリュー チェーンの End to End で AI の活用が進んでおり、アジアを見ても AI 活用の検討が加速していると藤井。我が国でも、87% の企業が AI を積極的に活用する段階にあることを示します。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」にてマイクロソフトの小売業向け取り組みを紹介する藤井

「これらを踏まえて、私たちは “Retail Unlocked” というキーワードを提唱しています」と藤井。本セミナーのタイトルにも使われているこの言葉には、小売業と AI を組み合わせることによって「データによる新たな価値創出」「顧客エンゲージメントの向上」「リアルタイムなサプライチェーン」「従業員の業務効率化と働き方改革」という 4 つの象限に対して、そのポテンシャルを解放するための基盤を提供していく、という Microsoft の思いが込められています。

藤井はここから、Microsoft のクラウド製品とパートナー企業のクラウド ソリューションを組み合わせて小売業の DX を支援する、クラウド プラットフォーム「Microsoft Cloud for Retail」を活用した事例紹介を展開していきます。

まず海外の事例として、欧州の小売業大手カルフールを紹介。同社では Web サイトに AI アシスタントを導入し、顧客の予算やアレルゲンといった制約事項に応じた商品提案を行っています。また米国の小売業最大手ウォルマートも、顧客エンゲージメントと従業員支援に AI を活用するアプリケーションを開発。生成 AI に相談しながら買い物を進められる購買体験の向上や、生成 AI を相手に壁打ちすることでマーケティング企画の精度を高める業務効率化を図っています。

カルフールやウォルマートといった世界最大級の小売業者が AI に取り組み始めたことは非常に大きなトピックであり、今後全世界で具体的な動きが強まってくるという予想を示す藤井。ここからさらに国内の先進検証事例を紹介していきます。
まず、セブン銀行では多様化する ATM サービスの利便性を上げる対話型 AI アシスタントの導入を計画中です。またイオンでは、EC サイトの商品情報の自動生成に AI を活用して、顧客へのよりよい情報提供と業務効率化を推進しています。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」にて海外における AI 導入の事例を紹介する藤井

こうした先進事例が積み上がりつつある現状を示しつつ、藤井は「使わなければいけないことはわかっているけれど、どういう方向で使えばいいのかわからないという小売業者の皆さまの悩みに対しても向き合っていかなければならない」と語り、NRF に参加された小売業者とのディスカッションエピソードを示しました。「小売業では経営者や従業員の貴重な知見を軸足にしながら、その意思決定や業務改善プロセスを、データ起点で革新していくことが求められている。生成 AI の価値は、今まで DX プロジェクトで取り込めきれなかったこういうリソースを巻き込んでいく際にも有効なのではないか」さらに、日本マイクロソフトが開催する「Microsoft Retail Open Lab」を紹介します。
このラボは、生成 AI の活用によって、日本の小売業のポテンシャルを解放するために、計画と実践における情報の共有と、オープンなコミュニケーション機会を提供することを目的として創設されたもの。2023 年 6 月と 12 月に開かれた会合では、有識者による貴重な示唆や、メルカリ、住友商事、日清食品といった企業各社による先進的な生成 AI 取り組み事例や課題の共有、また AI ソリューションの実装に伴走するパートナーの紹介が行われました。
「さらに今年の上半期にも、皆さまに成果を持ち寄っていただく機会を作ろうと思っています。ぜひ今日ご参加いただいた皆さまにもお声かけさせていただきたい」と藤井。小売業界全体で取り組みを進める重要性を改めて訴えかけて、セッションを締めくくりました。

Retail Open Lab 第一回セミナー 現場レポートはこちら

Retail Open Lab 第二回セミナー 現場レポートはこちら

「DX 革新を加速させるイオンの現在地」

オンデマンド配信:「DX 革新を加速させるイオンの現在地」

イオン株式会社
CTO
兼 イオンスマートテクノロジー株式会社
取締役 CTO
山﨑 賢 氏

イオンスマートテクノロジー株式会社
CTO室 SRE チームリーダー
香西 俊幸 氏

日本マイクロソフト株式会社
業務執行役員アプリケーション統括本部長
榎並 利晃

本セッションでは日本マイクロソフト榎並がファシリテーターを務め、イオングループ CTO の山﨑氏とイオングループの DX を担うイオンスマートテクノロジーで SRE の主軸を担う香西氏を招いて、イオンの取り組みについての対話が展開されました。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」に登壇した山﨑氏、香西氏、榎並

まず、イオン グループにおける DX の現在地について山﨑氏は、「中に入ってみると上層部の理解もあり、DX の知見も豊富なことに驚きました」と語り、その背景には M & D を繰り返して成長してきたイオン グループならではの、異文化を受け入れて全社に展開する文化があるのではないかと推測。香西氏も、巨大なグループであるにもかかわらずレガシー システムが少なく、クラウド ネイティブな技術も積極的に導入されていて技術的にもチャレンジできる環境、と評価します。

イオン グループの開発プロセスにおける生成 AI の活用についての質問に対して山﨑氏は、「生成 AI によってエンジニアの生産性が大幅に向上する可能性がある。これを活用しないことは機会損失」という捉え方を提示。香西氏も「GitHub Copilot は、もはやなかった頃が考えられないくらい快適で、今後はこれまで積み上げてきたものが形を変える世界線に突入するのではないか」と、エンジニアとして大きな期待を抱いていることを示唆し、SRE 領域でも AI を活用したオペレーション改善を検討していると語りました。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」で対談する山﨑氏、香西氏、榎並

また、巨大 B to C 企業でエンジニアとして働く価値と醍醐味についての質問に対して山﨑氏は、「ベンチャーと大企業の違いは規模だが、本質は課題解決。大企業ならではのしがらみは存在しない前提でふるまうべき」と、CTO としての心構えを提示。一方で大企業にありがちなコミュニケーションやナレッジの共有という課題については、コストにシビアな小売業者だからこそ、成功事例は伝播しやすい。つまり「サクセス ファースト」の考え方が鍵を握るのではないか、と語ります。また香西氏は、小売業にはエンジニアリングの介在する余地は想像以上に存在しており、店舗や売り場をひとつのシステムに見立てて SRE 的なアプローチを適用できないか、との考え方を示しました。

最後に「経営層に言いたいこと」について問われると山﨑氏は、「エンジニアをプロセスではなく、最終的な価値で判断してほしい。エンジニアの生産性は何時間働いたかではなく、市場から何を得られたかで図るべき」と示唆深い言葉で回答。イオンの役員はそれができているので、非常に働きやすいと語ります。重ねて、「今回のイベントで多くの仲間の存在を心強く感じました」と述べ、一社だけでなく日本のリテール全体を変えていくことが重要であり、今後も情報交換を続けていきましょう、と会場に呼びかけました。

「POS とデータ活用を促進する協議会標準化活動アップデート」

オンデマンド配信:「POS とデータ活用を促進する協議会標準化活動アップデート」

OPOS 技術協議会 技術部会長
NEC プラットフォームズ株式会社
五十嵐 満博 氏

.NET 流通システム協議会 技術部会長
東芝テック株式会社
高橋 伸幸 氏

本セッションでは、SRF を構成する OPOS 技術協議会および .NET 流通システム協議会からの活動報告が行われました。

最初に登壇したのは、OPOS 技術協議会 技術部会長 NEC プラットフォームズ株式会社の五十嵐 満博 氏。OPOS 技術協議会は、POS システムのアプリケーションとデバイス間のインターフェース標準仕様である「OPOS 仕様」の策定と普及を目的とした団体です。五十嵐氏によると、2023 年度の主な活動テーマは OPOS の 64 bit 環境への適用と、次世代の標準仕様に向けた検討でした。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」に登壇した五十嵐氏

まず前者について、POS システムの動作環境が 32 bit から 64 bit へと移行しつつあるなか、OPOS 仕様も 64 bit 環境に対応する必要があります。五十嵐氏は、64 bit 化に向けて CO や SO の64 bit 対応、.NET 環境への適用などが課題になっているとし、特に SO の対応に関して、POS ベンダーやデバイスベンダーの理解と協力を求めました。
後者のテーマについては、米国 OMG 傘下の RDTF を中心として、しばらく停滞していた次世代の POS の国際標準仕様の検討が再開されたことが報告されました。五十嵐氏は、この次世代仕様の目指すイメージとして、Web サービスによる構築、複数アプリケーションからのデバイス共有、RESTful な制御、JSON ペイロードの活用などを挙げて解説。検討課題としては、デバイスのハンドリング、排他制御に替わるシンプルな制御方法、インプット デバイスの制御、移行に向けた動機づけなどがあるとし、OPOS 技術協議会は、今後も環境の変化を捉えながら、日本の要求事項を踏まえた国際標準仕様の策定と普及に向けた活動を継続していくと述べてセッションを終了しました。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」にて OPOS 64 ビット化について語る五十嵐氏

続いて .NET 流通システム協議会 技術部会長 東芝テック株式会社 高橋 伸幸 氏が登壇。.NET 流通システム協議会では、店舗システムを中心とした XML スキーマとデータモデルの標準仕様策定と普及を行っています。
高橋氏によると同協議会では、2023 年度は特に電子レシート分科会が電子レシート国際標準仕様の策定に参画し、国内要件の反映に取り組んできました。電子レシートの普及により、紙資源の削減や物理レシートの保管が不要になり、データ管理が簡単になるなどのメリットが考えられます。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」に登壇した高橋氏

同協議会では、2023 年 3 月に Digital Receipt API を OMG(国際標準化団体)に提案し、審議を経て 9 月に合格を得ています。その後ファイナライゼーション タスクフォース(FTF)を設立し、2024 年 3 月に予定されている Digital Receipt API の制定と FTF の終了に向けて活動中です。高橋氏は、電子レシートの標準フォーマットを活用することで、小売業界のデータ活用、例えばリテールメディア ビジネスの拡大などにも寄与できるはず、と力を込めます。
最後に 2024 年度の活動テーマとして、OMG への提案作業の継続、仕様書の改定・検証、技術者向け説明会の実施、事業者要求に応じた仕様書の拡張と最新化などを挙げ、最新の Digital Receipt API 仕様書やドキュメントは、日本マイクロソフトの協議会ホームページで公開されていることを告げてセッションを終了しました。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」にて電子レシートの標準フォーマットの活用について語る高橋氏


「リテールは、IT でもっと楽しくなる?」

オンデマンド配信:「リテールは、IT でもっと楽しくなる?」

株式会社サザビーリーグ
IT 統括 執行役員
石橋 晃 氏

サザビーリーグは、創業以来「わくわくすること」に重きを置いて業務を展開してきました。石橋氏自身も、顧客にダイレクトに喜んでもらえる小売業の楽しさに魅せられたひとりだと自己紹介。かつ、IT 業界での経験から常に新しい領域が生まれ好奇心を刺激される IT も非常に楽しい業界であると実感しており、「リテールは IT を掛け合わせるともっと楽しいことができるのではないか。そして IT も、リテールという巨大な実験場を使ってもっと楽しいことができるのではないか」という仮説を示し、セッションはその検証という形で展開されました。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」にてリテールを IT と掛け合わせる事について語る石橋氏

同社の IT 部門はこれまでさまざまな DX 施策を推進してきました。石橋氏は、その施策に通底するのは「遊び心」だと語ります。うまくいった部分とそうでない部分があるものの、「当社は “ちょっとやってみたい” 精神を大切にする会社です。たとえ実用に至らなくても許容される文化があります」と石橋氏。当初の目論見通りにはいかなくても、別の場面や用途で使えるノウハウと技術は確実に蓄積されています。

2021 年から取り組みが始められた同社の DX プロジェクトは、「攻め」と「守り」の両面から進められたと石橋氏。「マーケティングや営業関連の攻めの DX だけではなく、インフラやセキュリティ、オペレーション改善といった守りの DX も考えることで初めて本当の DX が実現できるはず」とその意図を語り、DX 施策を解説していきます。
そして、大きな期待を持って来店する顧客の満足度を高めるためには、これからは AI の力が欠かせないとし、需要予測に基づく自動発注、人間関係まで加味されたシフト作成、RFID を用いた在庫管理などのアイデアを示しました。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」に登壇した石橋氏

「商品カタログの AI 化や、AI がメニューをお勧めしてくれるレストラン、洋服のコーディネートを提案してくれる AI コンシェルジュ。こういったアイデアをどのように実現するか考えるのはとても楽しいです」と石橋氏。冒頭の仮説「リテールは、IT でもっと楽しくなる ?」を「リテールは、AI でもっと楽しくなる !」に変換してみせ、「私たちは、ユーザーとしてもベンダーとしても、今日会場にいらっしゃる皆さまと一緒に、楽しくやっていきたいと思っています」と呼びかけて、セッションを終了しました。

「特化型 AI がもたらす、商業施設の新たな未来」

オンデマンド配信:「特化型 AI がもたらす、商業施設の新たな未来」

株式会社リゾーム
代表取締役
中山 博光 氏

大和ハウスリアルティマネジメント株式会社
不動産本部 SC 事業部 営業部 部長
佐々木 佑昌 氏

中山氏と佐々木氏は、株式会社リゾームが開発した商業施設特化型 AI ツール「PROCOCO AI on Azure」のデモンストレーションをもとに、リーシング業務の効率化についての議論を展開しました。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」で対談する中山氏と佐々木氏

まず佐々木氏は、ある商業施設に新しい店舗を誘致するという設定で、PROCOCO AI on Azure に商業施設の情報を学習させていきます。そのうえで AI との会話を始め、周辺地域の特性を踏まえた 3 人のペルソナの設定を依頼。このペルソナたちに出店してほしい飲食店を議論させたところ、ヘルシー フード、地元の食材を使った料理、シニア向けのメニューといった提案と、健康、地元の食材、多様性、魅力的な雰囲気といったキーワードが浮かび上がりました。
ここから中山氏が引き継ぎ、得られたキーワードとターゲット層に基づいて、全国のテナント リストから AI に候補となる店舗を抽出させると、候補リストが作成され、店舗のホームページや口コミ情報、出店状況などの詳細情報も提示されました。続けて佐々木氏は、候補店舗への出店依頼メール文面の作成を AI に依頼。すると、瞬く間に商業施設の特徴や顧客ニーズを踏まえた内容のメールが生成されました。

デモンストレーションを終えて中山氏は、PROCOCO AI on Azure における最大の特徴はデータベースであることを強調。インターネット上の情報だけではなく、リゾーム社が持つ商業施設の過去の出退店データや、デベロッパーが持つ売上、賃料などの独自データを組み合わせることで、AI の精度が向上すると指摘します。また、AI の提案が必ずしも正解とは限らないこと、AI の提案を参考にしつつ、最終的な意思決定には経験豊富なベテランの知見が不可欠であることを主張しました。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」にて PROCOCO AI on Azureについて語る中山氏と佐々木氏

これを受けて佐々木氏は、AI の活用によって新たな視点や気づきが得られ、ショッピングセンター同士の差別化に繋がる可能性があることを指摘。「将来的には、AI が売上予測や意思決定支援に活用できるのではないか」と展望を述べ、AI を活用することで、若手とベテランの知識・経験の差を埋められる可能性があることを示唆しました。
最後に中山氏は、AI を活用する上での注意点として、ユーザー自身が成長することの重要性を指摘。ベテランから中堅、新人まで含めてさまざまな人物が使うことで、その集合地を社内資産にしていくことが大切であり、「育児は育自」という言葉を引いて、AI を育てるためには、ユーザー自身が自己研鑽に努める必要があるとの考えを示してセッションを終了しました。

「スマーター・リテイリング・フォーラム 2024」会場前方スクリーン


各セッションのオンデマンド配信一覧

1「生成 AI と小売業の未来」
2「Retail Unlocked ~ 小売業 DX の取組と事例のご紹介 ~」
3「DX 革新を加速させるイオンの現在地」
4「POS とデータ活用を促進する協議会標準化活動アップデート​」
5「リテールは、ITでもっと楽しくなる?」
6「特化型 AI がもたらす、商業施設の新たな未来」

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AI 新時代における流通業界の共創に向けた第一歩。Microsoft Retail Open Lab 第一回セミナー「生成 AI の可能性とビジネスへの実装に向けて」現場レポート http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/retail/2023/08/29/retail-open-lab_seminar1_0630/ Tue, 29 Aug 2023 06:56:34 +0000 この数か月、Chat GPT をはじめとする生成 AI の話題は尽きることがない状態が続いています。IT専門メディアだけでなく一般メディアでも連日取り上げられ、サラリーマンが宴席で話題にするほど、人々が興味関心を注ぐこの話題は、言うまでもなく流通業の経営者から従業員、関連する取引先にとっても注目の的となっています。.

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この数か月、Chat GPT をはじめとする生成 AI の話題は尽きることがない状態が続いています。IT 専門メディアだけでなく一般メディアでも連日取り上げられ、サラリーマンが宴席で話題にするほど、人々が興味関心を注ぐこの話題は、言うまでもなく流通業の経営者から従業員、関連する取引先にとっても注目の的となっています。

継続的な DX の取り組みに立ちはだかる壁

コスト削減や生産性向上を通じて利益を確保しつつ、さまざまな顧客接点を通じて支持を獲得し、持続的な成長を果たすために、激しく速い変化を特徴的な背景として有する流通企業は、この数年、DX への取組を続けてきました。
各社は、モバイルや IoT センサーなどのデバイスや、クラウドテクノロジーのレベルアップを背景に、デジタル活用による[顧客体験向上][従業員生産性向上][サプライチェーン高度化][データによる新たな価値創造][ブランド価値の向上][取引先との協働][革新的な製品やサービスの開発]などのビジネス変革に取り組んでいます。

この過程において、この変革に向けた取り組みは継続的なものである必要があり、DX においては、IT 部門のみならず経営や事業に携わるすべての「人」がデジタルやデータを活用し、迅速に変化対応していく新たなスキル獲得と文化醸成などが必要であるという気づきも得られました。
しかし、世界情勢からくるコスト高や少子高齢化による人口動態の変化も重なり、有効な労働力の確保やそのレベルアップなどは生易しいものではないことも分かってきています。

人の能力を補完し、競争力を高める生成 AI の可能性

そのような中、生成 AI は「人」の能力を高度に補完し、前述のような変革推進に寄与する可能性があると期待されています。
マイクロソフトは OpenAI 社とのパートナーシップなどを通じて、現在この生成 AI の潮流をリードしています。そしてこの数年[Microsoft Cloud for Retail]といった施策を推進し、国内外流通(小売/消費財製造業)企業の DX プロジェクトに伴走しており、多くの海外先進流通企業が DX のさらなる推進に向けて、マイクロソフトと共同で生成 AI 活用の取り組みを開始している状況です。

例えば、小売業はオンラインでの顧客体験を向上させ、コンバージョンを上げるために、大量のユーザーレビューを要約し、あたかも接客担当者と対話しているかのようなパーソナライズコミュニケーションを実装するオンラインチャットボットや、店舗内状況に応じて店舗授業員の優先タスクを振り分けるための業務支援アシスタントの実装の試行に入っています。

また消費財製造業は、工場の稼働率向上や安全性確保のため、さまざまなデータソースを組み合わせたレポート生成に活用したり、コールセンターやカスタマービスセンターでのサービス向上のための実装を試行したりしている状況です。

日本の流通企業でも、こういった試行を加速的に推進できれば、変革を通じて競争力を一気に高められるのではないかと期待されています。
しかし前述の通り、世の中に生成 AI に関する情報があふれているとは言うものの、正確な情報を入手、理解し、また、流通業の DX にとって、そして自身の業務にとって、生成 AI がどういったインパクトをもたらす可能性があるのかについては、一部の先行企業や人を除くと、全体的にはまだ充分な理解が進んでいない状況があると考えられます。

生成 AI を理解し、成果につなげるための「Microsoft Retail Open Lab」

過去に類を見ないほど、この生成 AI というテクノロジーの進化スピードは凄まじいものがあります。情報を正しく理解し、まず触ってみる→ユースケースを仮説し、PoC を実行する→メリットや課題を特定し、本番実装に向けて企画する、といった一連の流れを素早く回してしていくことが重要です。

このたび日本マイクロソフトは、「Microsoft Retail Open Lab」を発足し、セミナーと、ワークショップなどの実行支援策を流通企業に提供することを決定しました。また参加流通企業間及び IT ベンダー(パートナー)間のオープンなコミュニケーションを通じて共創を誘発し、より多くの企業が生成 AI 活用を通じて成果を得ることできるように、施策を順次展開していく予定です。

第一回セミナーは「知る」をテーマとして 2023 年 6 月 30 日に開催。オンラインを含む約 500 名の流通業関係者が参加し、大いに好評を得ることができました。以下に、運営事務局がまとめたレポートを掲載します。
なお、「共有する」をテーマに今年の秋に開催を予定している第二回セミナーでは、各流通企業が取り組んでいる PoC や、IT ベンダーによる新たな開発プロジェクトから、知見や考察の共有を企画する予定です。
ぜひ Microsoft Retail Open Lab にご期待いただき、積極的にこの機会を活用いただきたいと考えております。

<第一回 Microsoft Retail Open Lab 開催レポート>

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基調講演

『生成 AI の可能性とビジネスへの実装に向けて』

東京大学 大学院工学系研究科 人工物工学研究センター技術経営戦略学専攻 教授
松尾 豊 氏

日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 NTO
田丸 健三郎

基調講演では、人工知能と Web 工学の第一人者であり、政府の AI 戦略会議の座長を務める東京大学 大学院工学系研究科 人工物工学研究センター技術経営戦略学専攻 教授の松尾 豊氏と、日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 NTO の田丸 健三郎による、AI の現状についての講演と対談が行われました。

松尾氏は、「ChatGPT は機械学習の常識を覆す社会現象」であると、そのインパクトの大きさを語ります。「ChatGPT は世界中で競うように活用方法を発見されており、世界中の人がこの技術が世の中を変えることに強い確信を持っている」と松尾氏。

中長期的に見ると「検索」という行動はなくなる可能性があり、Microsoft のOffice シリーズは GPT が搭載された AI ツール「Copilot」によって大きく進化し、さらに人々の仕事の方法も影響を受けることが予想されるといいます。

そんな状況のなかで我が国の反応はこれまでにないほど早く、AI 戦略会議ではすでに暫定的な論点整理がなされていると松尾氏。「リスク対応」「AI の利活用」そして「AI の開発」という 3 つの観点で対応が協議されており、特に計算資源の確保を課題としてスピード感を持って取り組んでいるそうです。

とはいえ我が国の企業、自治体においてはまだ ChatGPT を「使ってみている」段階であり、組織内での活用や業務改革への活用といったフェーズには至っていないと松尾氏。「私たちは新しい時代に入っています。ぜひいろいろな形で活用してほしい」と呼びかけて講演を終えました。

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続いて田丸は、AI 活用と切っても切り離せないデータという観点から講演を行いました。田丸によると、これまでは知見を得られた後には使い捨てられていたデータは、「深層学習、特に ChatGPT の出現によって、学習に用いられ新たな価値を生み出すものとして、その価値が大きく変わってきた」といいます。

一方で、データを知的財産という観点から見ると、各国で考え方が大きく異なると田丸。我が国は規制が最も少ない国のひとつであり、協議が進められている段階だとし、企業側の対策が必要なことを示唆します。

続いて田丸は、マイクロソフトでは何層ものレイヤーの仕組みを設けて、セキュリティを確保していることを示します。そして「Microsoft Azure OpenAI」や「Microsoft Security Copilot」といった AI 活用サービスを、データのファインチューニングからプロンプトエンジニアリングに至るすべてのフェーズをクローズド環境で実施できるソリューションとして紹介しました。

最後に田丸は、マイクロソフトは「これまで手間をかけていた作業をいかに単純化して、本来フォーカスすべき業務に集中できるか」にフォーカスしてさまざまな取り組みを行っていることをアピールして講演を終了しました。

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基調講演の後半は、松尾氏と田丸による対談が行われました。「ChatGPT に対する政府の取り組みのなかで注目すべきポイントは」という田丸の質問に対して、松尾氏は「これまでになく対応が迅速な点」であるとし、その理由として「言語モデルなので意思決定層に多い年配の方にも理解しやすいこと」と「DX を進めなければいけないという危機感の高まりにフィットしたこと」が挙げられました。

続いての質問は「組織内のデータをうまく活用するうえで考えるべきこと」。松尾氏は「組織内の情報をうまく活用すれば、さまざまな業務が効率化する」とし、組織内の文書の検索しやすさ、プロンプトの管理、データへのアクセス権などを整理することが大切であると回答します。

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それを受けて「アセットマネジメントが有効ということですね?」と問いかける田丸に対して「使っていい情報とそうではない情報があることを考えると、クラシフィケーションという概念が変わる可能性がある」と松尾氏。
本来組織外に出せない情報を外部に提供する必要が生じたときに、これまでは人間同士で断片的な情報や雰囲気でお互い察していた部分を、AI がどのように補うことができるかが大事と、AI のヒューマンパリティの獲得への期待を語ります。

最後に田丸は「AI 時代のデータ管理」について質問。松尾氏は「ChatGPT のような LLM がやっていることは情報変換であり、企業内データの結合やサプライチェーンにおけるデータ連携などをより上手に行ってくれる可能性がある」とし、データの活用は業務効率化や迅速化にとってますます重要になってくることを示唆。それに対して田丸が、マイクロソフトのソリューションはデータの整備や活用に大きく貢献できることをアピールして、対談は終了となりました。

ソリューション紹介

『小売業の DX を加速:マイクロソフトの生成 AI と Copilot を活用したビジネスソリューション』

日本マイクロソフト株式会社
業務執行役員クラウド & ソリューションズ事業本部 インテリジェントクラウド統括本部統括 本部長
大谷 健

本セッションでは、日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員クラウド & ソリューションズ事業本部 インテリジェントクラウド統括本部統括 本部長の大谷 健より、マイクロソフトのソリューションを使った生成 AI の活用法に焦点を当てた講演が展開されました。

大谷はまず、全世界でユーザーが 1 億人を突破するのに要した期間がたったの 3 ヶ月だったというデータを見せて ChatGPT の規格外の影響力を示し、「我々がやりたくない仕事をやってくれたり、やってほしいことをやってくれる便利屋」という言葉を使って表現。そして ChatGPT を使いこなすためには、プロンプトエンジニアリングの技術とデータの整備が必要であることを強調します。

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続いて大谷は、いくつかの事例を紹介。米国のカーマックス社では、ChatGPTを活用して、人力で 11 年かかる規模の中古車情報の Web ページ制作を数 ヶ 月で完了したといいます。日本でも多くの企業が業務に ChatGPT を活用し始めており、そこに共通する現象として、部署レベルではなく全社レベルで取り組んでいることが挙げられる、と大谷。

そして、これらの企業にマイクロソフトの Azure OpenAI Service が選ばれている理由として大谷が強調したのが、「顧客のデータを学習に使わないこと」そして「閉域網でサービスを利用できること」。さらに長年の OpenAI 社との協業実績から、ほぼリアルタイムで最新の OpenAI 社のサービスを使えることをメリットとして挙げます。

マイクロソフトは現在、提供するほぼすべてのクラウドサービスに AI を盛り込もうとしており、社内に閉じた形で、しかも社内の非公開データだけでなくプラグインによってオープンデータも活用できる環境を提供可能です。
すでにさまざまなオンラインサービス提供社とプラグインのエコシステムが構築されており、「これを活用すれば世界中の高品質なデータから欲しい答えを得られる世界が実現できる」と大谷。
その世界観を示すひとつの例として、日本マイクロソフト株式会社 インダストリーテクノロジーストラテジストの岡田 義史による、マイクロソフトの Azure OpenAI Service を利用して開発したレシピアプリのデモンストレーションが行われました。

このアプリでは、食べたい料理や食べさせたい人、食べる目的などを入力することで、レシピの候補だけでなく、栄養学の専門家からのアドバイスやおすすめの組み合わせ、足りない食材などが回答として示され、近所のスーパーマーケットの提案やデリバリーサービスの紹介も行われる、というものでした。

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岡田によると、このアプリは最近発表された Azure OpenAI Service のリファレンスアーキテクチャを参照することで、約 2 週間という短い期間で完成できたとのこと。逆に苦労した点としては、データの整備を挙げる岡田。家族のプロフィールやレシート情報をどのようにデータベースに組み込むかが大きな壁だったと語ります。

これを受けて大谷は「結局のところ、AI をうまく活用するためにはよいデータを持っているかどうか」が大切であると語り、現在データアナリティクス領域にはさまざまなサービス群が乱立しており、どれが最適なツールなのか選びにくい状況であるという課題を挙げます。

そして大谷は、マイクロソフトの新たな取り組みとして分析プラットフォーム「Microsoft Fabric」を紹介。ワンレイクというコンセプトを掲げて、散財するデータを 1 ヶ所に集め、分析し、可視化するところまで一気通貫で対応できるソリューションである Microsoft Fabric は、SQLServer 以来の進化であると胸を張ります。

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最後に大谷は、マイクロソフトが掲げる「責任ある AI」の 6 つの原則を紹介。なかでも「お客さまのデータは常にお客さまのデータである」という点をハイライトし、さらにフィルタリング機能の充実などを例に挙げて、安心して Azure OpenAI Service や ChatGPT を使える点をアピールします。

以上を踏まえて「ぜひ Copilot を活用してほしい」と大谷。今後マイクロソフトの製品に取り込まれる Copilot の利用を促すと同時に、マイクロソフト自体が、まさに顧客企業、パートナー企業の副操縦士として寄り添う姿勢を強調し、「一緒に歩みを進めていきましょう」と呼びかけてセッションを終了しました。

パネルディスカッション

『生成 AI による流通業のビジネスインパクトについて』

株式会社ビックカメラ
執行役員デジタル戦略部長 株式会社ビックデジタルファーム 代表取締役社長
野原 昌崇 氏

資生堂ジャパン株式会社
エグゼクティブオフィサー CDO 兼 EC事業部長 資生堂インタラクティブビューティー株式会社 取締役 DX 本部長
笹間 靖彦 氏

株式会社 ELYZA
取締役 CMO
野口 竜司 氏

日本マイクロソフト株式会社
エンタープライズ事業本部 流通サービス営業統括本部 流通業施策 担当部長
藤井 創一

最後のセッションでは、日本マイクロソフト株式会社 エンタープライズ事業本部 流通サービス営業統括本部 流通業施策 担当部長の藤井 創一がファシリテートを務めるパネルディスカッションが行われました。

パネラーは、株式会社ビックカメラの執行役員デジタル戦略部長 兼 株式会社ビックデジタルファーム 代表取締役社長の野原 昌崇氏と、資生堂ジャパン株式会社 エグゼクティブオフィサー CDO 兼 EC 事業部長 資生堂インタラクティブビューティー株式会社 取締役 DX 本部長の笹間 靖彦氏、そして AI の専門家である株式会社 ELYZA 取締役 CMOの野口 竜司氏。
今まさに DX の最前線で生成 AI のインパクトを感じているパネラーの言葉を、参加者の皆さんは前のめりになって聞き入っていました。

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パネルディスカッションを始めるにあたり、生成 AI の可能性について野口氏が見解を披露。野口氏によると、生成 AI の出現は「知的生産革命」と言ってもいいレベルのインパクトとのこと。
しかもクリエイティブ、情報検索、データ分析、教育といったあらゆる分野で同時多発的に革命が起きている状況であり、小売業界においても顧客の商品選択の変化、マーケット分析などの接客変革が起きていると野口氏。生成 AI がキードライバーとなって業務 DX および顧客サービスの DX が一気に進むのではないか、と予想します。

笹間氏によると、資生堂では生成 AI を業務効率化に活用できるソリューションとして捉え、現在ソーシャルメディアに投稿する素材の多様化やeコマース上でのリコメンデーションの差別化といったプロジェクトを推進しているとのこと。
笹間氏は、業務効率化から一歩進めて接客シーンへの活用を期待しているとし、「AI 美容部員」構想を披露。時間の制約がなく人との会話のような気づかいも必要がないことから、気軽で率直なリクエストが可能になるはず、と展望を語ります。

一方で野原氏は、生成 AI については「ネガティブではないけれどポジティブでもない」立場であるとし、生成 AI を使っていい接客と使ってはいけない接客がある、と語ります。
例えば「電気ストーブの使い方」といった、間違った情報によって事故が起きかねない場面では生成 AI に接客を任せるのは難しく、「自分に向いている商品を検索する」といった場合には非常に役に立つといった具合に、使い方を考える必要があることを指摘します。

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そういった懸念がありつつも、ビッグカメラのような小売店では顧客理解と商品理解において生成 AI が活用できると考えている、と野原氏。生成 AI を使えば、顧客のデータから「パソコンが好き」といった属性だけではなく「コストパフォーマンス商品が好き」「タイムパフォーマンス商品が好き」といった属性のパターンも意味づけられ、商品に関しても、スペックだけではなく「どんな動機で買われている商品なのか」を理解できるようになるとし、「こういった生成 AI の適正を生かせれば、商品の品揃えが豊富な小売店が顧客にリーチしやすくなるはず」と期待を語ります。

続いて話題は生成 AI の実装について。笹間氏は、生成 AI を実装するにあたっては「ID やデータベースをどれだけ使いやすく、アジリティを持って構築できるか」がポイントであるとし、ビジネス側のリクエストを IT 側がすべて聞いた結果、システムがサイロ化してしまったという自身の苦い経験から、IT 担当部門やベンダーが専門家としての知見を生かしてリードすべき、と注意点を語ります。

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野口氏と野原氏もこの意見に深く同意した様子で、野口氏は「今後、インフラとしての生成 AI 基盤が非常に重要になる」とし、IT 部門がリーダーシップを発揮できる企業とそうでない企業では大きな差がつくだろうと予測。
一方野原氏は、IT 側もビジネス側に近づいていく必要性を指摘し、「ビジネス側にはデジタルトランスレイターが、IT 側にはビジネストランスファ−がいなければならない」と人材の大切さを語りました。

ここでディスカッションのまとめとして、野口氏から会場の参加者に向けて、「全社員向けに ChatGPT を安全に使える環境を整備する“横戦略”に加えて、重要な業務やサービスに生成 AI を組み込んで業務フローやサービスフローそのものを変革する“縦戦略”を進めること」、そしてなにより「とにかく生成 AI を使うべき」というアドバイスが送られました。
「生成 AI を使って、どこまで、なにができるのか。一緒に住むくらいの覚悟で使っていただくと、変化を生み出せるはず」と野口氏。内部人材の育成を並行して進めることも大切、と言葉をまとめました。

最後に藤井から、このセミナーの総括として「マイクロソフトとしては、私たちの施策に関するご案内をしていくことはもちろんですが、皆さまが共創できる“つながり”をつくっていきたいと考えています」と述べ、この Microsoft Retail Open Lab を「セミナー」ではなく「ラボ」と名付けた意図を改めて強調。
ゆくゆくはそれぞれが生成 AI を活用した結果を共有し合い、ともに成長できる場にしていきたいと構想を語り、マイクロソフトによる技術的なサポートを約束してセッションを終了しました。

クロージング

日本マイクロソフト株式会社
業務執行役員 エンタープライズ事業本部 流通サービス営業統括 本部長
河上 久子

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全セッション終了後に、日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 エンタープライズ事業本部 流通サービス営業統括 本部長の河上 久子が登壇。
自身が参加した会合のなかで、グローバル企業の AI 活用のスピード感に驚き、また自分たちでもできると感じたと、AI 活用の可能性に改めて言及。さらに「失敗パターンを共有することが資産になる」という示唆を受けたことを明かし、「数年後すら見通すのが難しい世の中で、失敗確率をいかに減らすかを考えたときに、業界内で情報を共有することによって新たな共創が生まれるのではないか。このラボがそういう場になれば」と述べてセミナーを閉会しました。

セミナー終了後は、参加者、登壇者が参加する懇親会が行われました。参加者の皆さまが会場のあちこちで交わしていた議論の熱量はとても高く、きっとこの先、この Microsoft Retail Open Lab が流通・小売業界の DX を推進するハブとなり、新たな共創が生まれるであろうことを予感させる、第一回セミナーとなりました。

関連コンテンツのご紹介:

Microsoft Retail Open Lab 第二回セミナー「生成 AI の可能性とビジネスへの実装に向けて」現場レポート

Azure OpenAI Serviceリファレンスアーキテクチャの公開発表のお知らせ | Microsoft Base

Resilient Retail ~小売業 DX の取組と事例のご紹介~ (microsoft.com)

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【オンデマンド配信】スマーター・リテイリング・フォーラム 2023〜流通業デジタルトランスフォーメーションの潮流〜 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/retail/2023/03/27/smarter-retailing-forum-2023-report/ Mon, 27 Mar 2023 02:00:00 +0000 日本マイクロソフトは流通・小売業の DX のために、インテリジェントなクラウド・エッジテクノロジーによる「Enabling Intelligent Retail」を推進してきました。しかし流通・小売業界を取り巻く環境はディスラプター(破壊的企業)の出現からコロナ禍を経て大きく変化しており、直近ではウクライナ危機に端を発するコスト上昇圧力や歴史的なインフレなどの発生と同時に、気候変動やエネルギー問題など、危機が複合的同時多発的に発生する「ポリクライシス」とも呼ばれる混沌とした状況に陥っています。現代は極めて厳しく、不確実な時代と言えるでしょう。.

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日本マイクロソフトは流通・小売業の DX のために、インテリジェントなクラウド・エッジテクノロジーによる「Enabling Intelligent Retail」を推進してきました。しかし流通・小売業界を取り巻く環境はディスラプター(破壊的企業)の出現からコロナ禍を経て大きく変化しており、直近ではウクライナ危機に端を発するコスト上昇圧力や歴史的なインフレなどの発生と同時に、気候変動やエネルギー問題など、危機が複合的同時多発的に発生する「ポリクライシス」とも呼ばれる混沌とした状況に陥っています。現代は極めて厳しく、不確実な時代と言えるでしょう。

これからの流通・小売業に求められるのは、ステイクホルダーとの関係の本質や変革方針を見つめなおすこと。そして不確実な社会環境に柔軟に対応し、価値を生み出す力「レジリエンス」です。

こうした背景を鑑み、デジタルの力で各業界・各企業を支援してきたマイクロソフトでは、新たに「Resilient Retail」をスローガンとして掲げ、流通・小売業者が今後取り組むべき DX の姿を提案していく方針を定めました。

スマーター・リテイリング・フォーラムは、流通業におけるユーザー企業と IT ベンダー企業の協業による IT 技術の標準化推進を活動目的として、2004   年に設立されたオープン フォーラムです。(スマーター・リテイリング・フォーラムについて

2023 年 3 月 3 日(金)に「リテールテック JAPAN 2023」のなかで開催された「スマーター・リテイリング・フォーラム 2023 〜流通業デジタルトランスフォーメーションの潮流〜」(以下SRF)では、マイクロソフトが提供する価値、そしてマイクロソフトが掲げるテーマ「Resilient Retail」を体現する企業・ソリューションの事例紹介を通して、流通・小売業界の最新動向と今後の展望が示されました。その模様はオンデマンド配信にてご覧いただくことができます。

本稿では日本マイクロソフト 流通サービス営業統括本部  藤井 創一によるセッション「Resilient Retail~小売業 DX の取組と事例のご紹介~」の内容を中心に、SRF の見どころを紹介します。興味をお持ちの方は、ぜひオンデマンド配信をご視聴ください。

リテールテック JAPAN 2023 におけるマイクロソフトブースの外観

「Resilient Retail~小売業 DX の取組と事例のご紹介~」
日本マイクロソフト 流通サービス営業統括本部
藤井 創一

オンデマンド配信はこちら

壇上で大型スクリーンを前に男性が講演する様子

流通・小売業界から感じるデジタル技術への期待

本セッションは、マイクロソフトが取り組む流通・小売業 DX の事例とマイクロソフトの取り組みの紹介を中心として構成されています。まず藤井は、2023 年 1 月にニューヨークで開催された全米小売業協会主催の「NRF2023」から感じた、流通・小売業界の課題感とデジタル技術への期待について語ります。

藤井は、NRF 2023 のキーメッセージだった「Break Through」を実現するために米国各企業が取り組みを進めるポイントとして、「顧客/消費者」「社員/従業員」「サプライチェーン」「店舗」「新たなトレンド」を挙げたうえで、「こういった論点で Break Through を進めていくには、デジタルをうまく使っていくということも(NRF における」共通の認識だった」と分析します。

「一方で、テクノロジーが主語となるような発表はあまりなかったという感想も聞かれました」と藤井。その理由について、これまでのように AI や IoT、ドローンといった技術に関する話題が中心となるのではなく、それらの技術を流通・小売業の課題解決のために活用して成果を出すことが目的であり、そういった事例やソリューションの展示が多かったからではないかと推測します。

壇上にて講演する男性

その一例として、藤井は Kroger 社のセッションを紹介。同社のデジタルツインを用いた店舗改革への取り組みは、最先端のテクノロジーの導入経緯ではなく、いかに店頭での顧客体験価値や労働生産性の向上を果たしていくのかという文脈で語られていました。さらに藤井は「Kroger 社単独ではなく、IT ベンダー、テクノロジーベンダーと意識を共有して進めた結果ないしはその過程のお話をされていた」と、さらに一歩踏み込んだ流通・小売業とパートナーとの協業がカギとなっていた点をポイントとして付け加えました。

企業のレジリエンスを支えるデジタル技術

続いて藤井は、マイクロソフトが実施したグローバルの流通・小売企業の CEOへのリサーチ結果を紹介。「不確実性の高い時代のなかで、どのような方針を優先させていくのか」という問いかけに対して、実に約 85% もの CEO が「レジリエンス(変化に柔軟かつ迅速に対応していく能力)の獲得」を挙げたといいます。

スライド画像「不確実性の高い時代に成功するため、「変化に柔軟かつ迅速に」対応する。」/レジリエントな小売業になる。/データを活用し、予測的な経営やオペレーションを実行する能力/顧客セグメントやパーソナルな要求に応じた有意義な体験を提供する能力/サプライチェーンを最適化し、迅速性と柔軟性をもちつつ、運用コストを削減する能力/顧客や従業員とつながりつづけ、エンゲージメントを高め続ける能力/2025 年には、85% の企業がレジリエントな小売業になることを目指している。Microsoft/FUTURUM, Dec.2022

藤井は「過去になく厳しい事業環境と、この結果を踏まえて、私たちマイクロソフトは、信頼できるデジタル基盤と価値の提供を通して、流通・小売業の皆さまにレジリエンスを持ったリテイラーになっていただくための支援をすることを方針として進めていきたい」と宣言。「Resilient Retail」という言葉を示し、「データによる新たな価値創出」「顧客エンゲージメントの向上」「リアルタイムでサステナブルなサプライチェーンの構築」「従業員の業務効率化と働き方改革」の 4 つを具体的な施策として掲げます。

スライド画像「マイクロソフト小売業界向け取り組み」/Resilient Retail ~変化に対応し、ビジネスに違いを生み出す Microsoft Cloud for Retail~/データによる新たな価値の創出/顧客エンゲージメントの向上/リアルタイムでサスティナブルなサプライチェーンの構築/従業員の業務効率化と働き方改革/信頼できるデジタル基盤と価値のご提供

藤井がこれらのうち「顧客エンゲージメントの向上」の一例として挙げたのが、店頭顧客体験の向上を目指す、欧州で自立型のインテリジェントストア「ナノストア」を展開するコンビニエンスストアチェーン Zabka 社の取り組みです。

Amazon GO の出現以来、こうした無人のインテリジェントストアでは複数の先端センシング技術の導入といった積極的な挑戦が続けられた一方で、本格的な展開をするうえでは、運用、コスト対策といったさまざまな問題をクリアする必要がありました。

Zabka では、AiFi やマイクロソフトのようなテクノロジー企業が伴走することで、シンプルな画像識別のみでのセンシングや、顧客の決済サービス選択を容易にする、API による柔軟なサービスインテグレーション、また Microsoft Cloud for Retail によって提供される、小商圏での MD 最適化プロセスを迅速に実行するための店舗分析サービスの実装など、チェーンストアへの展開も見込めるソリューションを実現しています。

Zabka の社屋写真

技術ではなく成果を見据えて伴走するマイクロソフト

後半のトピックはマイクロソフトが提供する流通・小売業の DX 支援施策について。藤井はまず「マイクロソフトはデジタル基盤を提供する企業ですが、それに加えて、より流通・小売業に最適な基盤の開発と提供、マイクロソフト自身が持つ DX ナレッジの共有、パートナーエコシステムの提供、そして人材育成支援を付加価値として、流通・小売業をサポートしています」と、その立ち位置を示します。

スライド画像「コミットメントとご提供価値」/4 つの価値のご提供「高度で包括的かつインダストリー特化のデジタル基盤や技術関連情報の提供」「国内外の DX 事例やマイクロソフト自身の DX ナレッジの提供」「高度なソリューションを提供可能なパートナーエコシステムの提供」「デジタル人材 データ人材 育成の支援」/小売業企業に伴走/4 つのお約束事「高度かつ世界規模のインフラストラクチャー」「お客様のデータやセキュリティに対する強力なコミットメント」「お客様事業と競合しないお客様事業のデータを収益化しない」「継続的なインダストリーへの注力」

マイクロソフトでは流通・小売業界向けに「Microsoft Cloud for Retail」を展開しています。藤井はそのなかで新たに提供が開始された流通・小売業界特化のコンポーネントとして、「Smart Store Analytics」と「Store Operations Assist」を紹介。前者はデータに基づいた店舗オペレーション支援ソリューションであり、Zabka の事例でも用いられています。

スライド画像「2023 年 1 月 新たな小売業向けコンポーネントを提供」/迅速かつコスト効率よくイノベーションを加速させる最新リファレンス、ソリューション/Smart Store Analytics 予測分析とインサイトで店舗を強化/Store Operations Assist 顧客サービスと店舗従業員の生産性を向上

さらに藤井は、「非常に問い合わせが多い」内容として、OpenAI を紹介。マイクロソフトではすでに、OpenAI が提供する ChatGPT を Microsoft Bing に取り込んでリリースしていることに言及。実際に ChatGPT 操作のデモンストレーションを披露したうえで、流通・小売での典型的な活用方法の一例として「EC サイトに ChatGPT を組み込むことで、これまでと違う顧客体験の提供ができるのではないか」とその可能性を示唆します。また、ChatGPT 利用の先行事例として CARMAX 社が取り組む生産性向上のための EC 上の製品レビュー自動要約と商品説明コンテンツの自動生成事例を紹介しました。

スライド画像「CARMAX」/CarMaxは Azure OpenAI Service を使用して 車両と店舗のレビューの要約 マーケティングコンテンツの作成車両トリムの比較の準備を行っています OpenAI を使用することで マーケティングフリーランサーの支出を削減し、競合他社よりも迅速に顧客に新しい情報を提供することができます。/”OpenAI は当社のマーケティング戦略を根本的に変えました”

一方で、「こういったテクノロジーを使っていくにあたり、その可能性を前向きに捉えながらも、流通・小売業のビジネスのなかでどんな成果、課題解決を目指すのかを前提に(顧客と)伴走していきたい」と、テクノロジーそのものではなく、それを活用してどんな成果を目指すかを考えることが大事、という本セッションのメインテーマに回帰。Web3.0、メタバースの時代と言われる今、パートナーや顧客企業と伴走しながら「Resilient Retail」の推進に取り組んでいくことを改めて宣言して、セッションを終了しました。

オンデマンド配信:Resilient Retail ~小売業 DX の取組と事例のご紹介~

壇上にて大型スクリーンを前に講演を行う男性

フォーラムを盛り上げる多様なセッション

「自然と人、人と人をつなぎ、人間性を回復する」スノーピークが実践するデジタル戦略の歩み」

オンデマンド配信:「自然と人、人と人をつなぎ、人間性を回復する」スノーピークが実践するデジタル戦略の歩み

本セッションでは株式会社スノーピーク 専務取締役兼株式会社スノーピークビジネスソリューションズ 代表取締役 村瀬 亮 氏と、スノーピークビジネスソリューションズとともにスノーピーク社の DX を推進してきたネクストリード株式会社 代表取締役 小国 幸司 氏によって、「人と人との信頼関係こそが DX 推進における最も重要なプロセスである」という主旨に沿った対談が展開されました。

壇上にて大型スクリーンを前に講演を行う男性 2 名

同社では「Datadam」と名付けられた、社内のあらゆるデータを蓄積し、データ・ドリブンな企業経営に活用することを目的としたプラットフォームを構築、DX を推進しています。村瀬氏は冒頭で「エンジニアをキャンパーに」というキーワードを提示。日本を代表するアウトドアメーカーであるスノーピーク社で DX を推進するにあたり、まずはエンジニアを各セクションに派遣して、対話のなかから課題を抽出すると同時に、コミュニケーションを深めることが重要だったと語ります。

社内のデジタルリテラシーに濃淡があるのは当然であり、外部やIT担当部署の論理で DX 施策を進めてしまうと反発を招きかねません。良好な人間関係の構築により、チームになることが DX の一歩であるということ、デジタルはあくまで道具であり、それを使うのは人間であることに改めて気づかされるセッションとなりました。

壇上にて講演を行う男性

登壇者
株式会社スノーピーク 専務取締役
株式会社スノーピークビジネスソリューションズ 代表取締役 村瀬 亮 氏
ネクストリード株式会社 代表取締役 小国 幸司 氏

パネルディスカッション
「“ K ” の本質~日本の小売業界を真剣に考えると、本質的な潮流が見えてくる~“Team-K”」

オンデマンド配信:”K” の本質 ~日本の小売業界を真剣に考えると、本質的な潮流が見えてくる~

Team-K は、所属も肩書きもさまざまでありながら、企業の垣根を超えて「競争・競合」を「強調・協創」に変革し、流通・小売業界を変えていきたいという志を持った 6 名のメンバーにより構成されています。

壇上にて大型スクリーンを前に講演を行うパネリスト 6 名と司会者

まず紹介されたのは業界の商品情報共通化プロジェクトについて。これまでも課題とされていた業界内での商品情報の統一、ひいてはサプライチェーンや小売現場の生産性向上につながることが期待されています。プロジェクトそのものの画期性はもちろん、業界トップ 2 社のキーパーソンであるイオングループのユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス副社長兼カスミ社長の山本慎一郎氏と、セブン & アイ・ホールディングス執行役員の齋藤正記氏が肩を並べて議論するという常識はずれの展開に、参加者から驚きの声が上がっていました。

次に紹介されたのは、イオン九州が中心となって開催されている九州物流研究会について。イオン九州株式会社代表取締役社長の柴田祐司氏から、「原価は競争、物流は協創」との考えのもと、同じ地域に展開するライバルであるイオン九州とトライアル社が手を組んで実施された共同物流プロジェクトの事例が紹介されました。イオンの店舗にトライアルの配送車両が横付けされたインパクト十分の写真に、会場からどよめきが起こりました。

最後に会場の参加者に Team-K の取り組みへの参画が呼びかけられ、待ったなしの業界変革に向けた小売事業者の共創時代の始まりを予感させるセッションとなりました。

パネルセッション会場の様子

登壇者
イオン株式会社 SM (スーパーマーケット)担当付チームリーダー 北村 智宏 氏
株式会社 NTT データ ソートリーダーシップマネージャー 田邉 裕喜 氏
グランドデザイン株式会社 代表取締役社長・北海道大学客員教授 小川 和也 氏
ソフトバンク株式会社 シニアプロダクトマネージャー 神成 昭宏 氏
パナソニックコネクト株式会社 エグゼクティブ インダストリースペシャリスト 大島 誠(マック大島)氏
日本マイクロソフト株式会社 インダストリーテクノロジーストラテジスト 岡田 義史 氏

ゲスト
イオン九州株式会社 代表取締役社長 柴田 祐司 氏
株式会社カスミ 代表取締役社長 山本 慎一郎 氏

株式会社セブン&アイ・ホールディングス 執行役員 齋藤 正記 氏
[企業名 五十音順表記]

「POS とデータ活用を促進する協議会標準化活動アップデート」

オンデマンド配信:POS とデータ活用を促進する協議会標準化活動アップデート

本セッションでは、SRF を構成する OPOS  技術協議会および .NET 流通システム協議会からの活動報告が行われました。

最初に登壇したのは OPOS  技術協議会 技術部会長 NEC プラットフォームズ株式会社の五十嵐 満博 氏。OPOS  技術協議会では、POS アプリケーションと周辺端末インターフェイスの標準仕様策定と普及を行なっており、70 社 280 製品(2023 年 2 月末現在)が準拠製品として登録されています。

2022 年度に更新された第 1.16 版では、POS レジや店頭システムと連動するヒューマノイド型ロボットなどのデバイスを想定した「リテールコミュニケーションサービスデバイス(RCSD)」の仕様が新たに追加されました。仕様の標準化により、共通のインターフェイスを用いたアプリケーション構築が可能になります。またセッション後半では、ビデオキャプチャやジェスチャーコントロールを実装する際の仕様についての説明と、RCSD のユースケースの紹介が行われました。また最後に、国内のPOSスタンダードとして普及済のOPOS仕様の、次世代店舗やPOSのサービス化に対応した革新・バージョンアップに向け、「UPOS2.0」仕様策定活動を推進していくことが報告されました。

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続いて.NET 流通システム協議会 技術部会長 東芝テック株式会社 高橋 伸幸 氏が登壇。.NET 流通システム協議会では店舗システムを中心とした XML スキーマとデータモデルの標準仕様策定と普及を行っており、135 社が参画、3 つの分科会(2023 年 2 月末現在)で構成されています。

2022 年度の活動内容として、次世代 POS 分科会の UPOS2.0 との調整とWS-POS の実装推進と、電子レシート分科会における国際標準化に向けた OMG への提案に際しての Open API 提案資料の作成業務が報告されました。

両協議会とも、2023 年度以降の予定としてこれらの活動をさらに深化・推進することを報告して、セッションは終了となりました。

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登壇者
OPOS 技術協議会 技術部会長 NEC プラットフォームズ株式会社 五十嵐 満博 氏
.NET 流通システム協議会 技術部会長 東芝テック株式会社 高橋 伸幸 氏

「ニトリにおける業務部署でのデジタル活用推進の取り組みと今後」

オンデマンド配信ニトリにおける業務部署でのデジタル活用推進の取り組みと今後

株式会社ニトリホールディングスは、「自前主義」を掲げて販売・製造・物流・貿易・商社機能に至るまで一気通貫で取り組んでおり、社内システムも IT 部門によって内製されています。

セッションでは同社のデジタル推進に向けたさまざまな取り組みが紹介されましたが、なかでも BPA 推進チームによる業務部門の社内 IT ツール利活用促進に向けたアプローチは非常に示唆深い内容でした。

株式会社ニトリホールディングス 情報システム改革室 BPA 推進チーム マネージャーの玉山 久義 氏によると、BPA 推進チームは「知ってもらう」「学んでもらう」「使ってみようと思ってもらう」というステップごとにさまざまな仕掛けを施すことで、非システム部門が自発的に IT ツールを駆使して業務変革を推進できる環境を実現したそうです。その取り組みからは、IT ツールを導入するだけでは不十分であること、活用方法を示しながら丁寧にフォローアップすることの大切さがよく伝わってきます。

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セッションの後半では、同社の業務部門が Microsoft PowerPlatform を活用してシステムを開発したふたつの事例が紹介されました。社内の問い合わせ対応や店舗間の情報共有など、直接売上に関わらないためにシステム開発の優先順位を高く取れないような機能やアプリを業務部門が内製することで、迅速な課題解決を実現したうえで新たな展開につながるというプロセスは、DXを推進したい企業にとって大いに参考になるのではないでしょうか。

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株式会社ニトリホールディングス 情報システム改革室 BPA 推進チーム マネージャー 玉山 久義 氏
株式会社ニトリホールディングス 情報システム改革室 BPA 推進チーム 石川 文月 氏

以上で紹介したセッションは、下記オンデマンド配信にてご覧いただくことができます。

各セッションのオンデマンド配信一覧

1Resilient Retail ~小売業 DX の取組と事例のご紹介~
2「自然と人、人と人をつなぎ、人間性を回復する」スノーピークが実践するデジタル戦略の歩み
3“K” の本質 ~日本の小売業界を真剣に考えると、本質的な潮流が見えてくる~
4POS とデータ活用を促進する協議会標準化活動アップデート
5ニトリにおける業務部署でのデジタル活用推進の取り組みと今後

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小売業 DX におけるスマートフォン活用と Dynamics 365 Customer Insights リファレンスアーキテクチャ http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/retail/2022/06/21/smartphone-utilization-and-d365-customer-insight-reference-architecture-in-retail-dx/ Tue, 21 Jun 2022 00:20:00 +0000 インターネットの普及や人口動態の変化、また COVID19 による急激なニューノーマルへのシフトなど、小売業を取り巻く環境の変化は、抗いがたく大きく、さらに速いものになっています。このような中で、近年は変化への対応とビジネス改革の重要性が語られ始め、その実現をテクノロジでサポートする DX という考え方は、企業の存続をかけた喫緊の課題として強く認知されたといえます。.

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インターネットの普及や人口動態の変化、また COVID19 による急激なニューノーマルへのシフトなど、小売業を取り巻く環境の変化は、抗いがたく大きく、さらに速いものになっています。このような中で、近年は変化への対応とビジネス改革の重要性が語られ始め、その実現をテクノロジでサポートする DX という考え方は、企業の存続をかけた喫緊の課題として強く認知されたといえます。また DX が単なる自動化やプロセスのシステム化の話ではなく、社会や生活に当然のようにテクノロジが埋め込まれ、恒常的・加速的に物事が変化している現代において、ビジネスの継続的な革新への取組みであるべきだと、認識されはじめているのです。

ご存知の通り、世界最大の小売業の年次イベントである NRF 2022 (英語) (主催: National Retail Federation) が本年も 1 月に開催され、小売業界の現在と今後を見据えた先進の情報が共有されました。

170 を超えるセッションのオープニング キーノート、NRF 会長マイク ジョージ氏の講演によると、前述の通りの、コロナ禍によるオンラインチャネル・非接触への消費者期待増加、MZ 世代への消費中心層の移行などの変化の中でも、米国小売業は、昨年比 14%、20 か月連続の力強い成長を見せ、この大きな理由の 1 つとして、DX への挑戦をあげています。先進小売業は、消費者の期待に対応し、オンラインと店舗チャネルをシームレスに連携したり、カーブサイド ピックアップやホーム デリバリー サービスを提供。成長著しいオンラインの領域でも、没入感や刺激、新たな体験を求める消費者に対して、動画やメタバースの活用なども積極的に推進しています。さらにマイク ジョージ氏の講演タイトルは「アクセラレート: 加速」であり、今後こういった流れ、変化はさらに加速し、小売業はさらに加速的に対応を進めていくべきであるというメッセージが出されました。

しかし、加速する消費者の要求に対応し、迅速性をもって体験価値を提供、改善プロセスを回し、継続的に提供価値を高めていくためは、それを支えるシステム開発にも、同様に迅速な実現性が求められます。

クラウド テクノロジによる小売業 DX 加速のための「スマートストア」

ご存知の通り、マイクロソフトは、こういった変化対応に優れたクラウド テクノロジに注目し、現在提供するさまざまなプラットフォーム製品やサービス、システム化や開発手法などを採用していますが、前述のシステム開発の領域では、マイクロ サービス化や API 連携による設計や、アジャイル開発などを推奨しています。

特に変化対応業である小売業界向けには、早急に、こういった考え方を標準的なものとして認知いただく必要があると考え、2019 年に日本国内向けに「スマートストア」という施策を開始しました。

これは、当時多くの国内小売業が挑戦を開始した「次世代店舗プロジェクト」を対象に、クラウド テクノロジをベースに、継続的かつ迅速に革新を続けることができる店舗システムの「設計: リファレンス アーキテクチャ」「ユースケース・サンプルコード」をマイクロソフトが開発・オープン化し、同時に技術者の育成支援を行う施策です。たとえば AI など個々のテクノロジは進化していますが、それらを遮二無二、従来の設計思想でスクラッチ・組み込み開発しようとしても無理が生じます。多くの技術者がこの「スマートストア」の取組に賛同・参加くださり、この数年でさまざまな形で採用され、店舗向けに多くの先進ソリューションの準備も整ってきているのです。

ご参考資料: Enabling Intelligent Retail ソリューションガイド

小売業におけるスマートフォンの活用促進

また、日本でも MZ 世代人口が 25% を超えた (米国では最大層) との総務省人口推計や、高齢層のガラケーからスマートフォンへの移行が進む中、また、より高度でシームレスな顧客体験「OMO」実現を踏まえ、スマートフォンの活用に小売業の注目が集まっています。

大手小売業は、スマートストアの実装や過去の自社スマホアプリ開発で得たノウハウや、店舗の資産を集結・実装技術も最新化し、顧客基盤とのつながりをさらに密で広いものにすべくスーパーアプリの開発投資を進めるケースも見られ始め、マイクロソフトもその実現に伴走させていただいています。

ご参考: 最新のアプリケーション開発 | Microsoft Azure

一方で、一部の小売事業者で、自社スマホ アプリ開発サイクルが回しにくくなっている状況も散見されています。初期投資してスクラッチ開発でアプリをリリースしたものの、思ったようにインストール数や利用数が伸びなかったり、利用促進のためのコンテンツや機能追加、そのためのバックエンドのレガシーシステムとの連携などの追加開発に多額の費用と時間がかかる、といった状況下で投資サイクルが回りにくくなり、先行きが見通しにくくなるというようなケースです。このようなケースで有効な解決策の 1 つが、月間利用者 9,200 万人を超え (2022 年 3 月時点)、生活者にとっての最重要スマホ アプリとなっている「LINE」の活用です。LINE のバックエンドに小売業自身のユニークな体験・サービスを実装・連携させる考え方です。これにより、前述のインストール数の伸び悩みという初めのハードルを越えたところからスタートでき、常に顧客のスマートフォン ホーム画面上に自社チャネルを配置することができることになるのです。

マイクロソフトは、このスマートフォンの領域で、自社アプリおよび LINE 活用の両シナリオにおいて、小売事業者向けにプラットフォーム提供と設計開発支援を推進し、あわせてパートナー エコシステムの提供を強力に推進していきます。

LINE 活用のシナリオにおいては、2021 年 11 月に LINE 社と小売業領域での協業を発表しました。ここでは、マイクロソフトは Azure および関連技術の提供と、マイクロソフト技術を熟知した初動パートナー 14 社と小売事業者とのエンゲージメントを推進していくことになっています。スマートストア施策同様に、LINE 社が定義する API 設計に則り、パートナー各社のサービスを連携させることによって、迅速で革新的な体験を実装していくことを意図しており、順次エコシステムと利用可能なサービスの拡充を行っていくものです。

LINE x Microsoft Azure による小売業界 DX 支援のフロー

さらに、この体験価値を継続的に向上させる方向性を出すために、実装された各種サービスをどのように顧客が利用しているのかを統合的にデータ把握し、さらにそれを OMO を前提にアクショナブルなインサイトとして活用していくことが重要となります。このため、顧客理解 (カスタマー インサイト) を得るための CDP「D365 CI」をこの取組みの基盤として標準的に提供するため、リファレンス アーキテクチャおよびシステム実装の際に役立つコンテンツ (サンプルや構築手順など) を開発し、一部を LINE 社 HP から公開しました。以下にその技術的特徴を記述します。

LINE 協業における D365 Customer Insights「リファレンスアーキテクチャ」の技術的特徴

LINE および Microsoft のテクノロジを活用して、顧客の接点機能、本社による顧客管理機能および店舗スタッフによる接客業務に至るまでの、幅広く顧客を支える仕組みを実現していることが特徴です。具体的には、多くの顧客が日々手にして日々接点を持つ LINE を利用してオフラインおよびオンラインの顧客接点を持つ機能を LINE API と Azure App Service を活用し、独自の体験を顧客に容易に提供することが可能となります。また、LINE のユーザー数の多さから、たとえば、顧客の友人などへのアプローチ施策にも生かすことが可能となるのです。

また、統合顧客プロファイルの仕組みとしてマイクロソフトの CDP (Customer Data Platform) である Dynamics 365 Customer Insights、および Dynamics 365 の CRM アプリケーション群を組み合わせており、顧客一人一人の解像度を上げ、継続的な顧客との関係性管理を行うことが可能となります。さらに、ローコード開発プラットフォームの中で Power Apps を利用し、店舗スタッフによる接客アプリを活用することが可能となります。店舗スタッフは容易な操作で、解像度の高まった顧客お一人お一人に合わせた接客をすることが可能となるのです。 

リファレンス アーキテクチャに関する日本マイクロソフトへのお問い合わせはこちら

小売企業が得た顧客の「ID」と「データ (オンライン / POS)」を活かし、OMO 基盤としての Customer Data Platform (CDP) を LINE x Dynamics x Azure で実現

関連コンテンツ

2022 年 3 月 1 日開催「スマーター・リテイリング・フォーラム 2022」
 主催: スマーター・リテイリング・フォーラム
    (OPOS 技術協議会、.NET 流通システム協議会)
 共催: 日本経済新聞社
 詳細・ご視聴はこちらから

2022 年 6 月 8 日開催「ECzine Day 2022 Summer」
 主催: 翔泳社
 「ニューノーマルの生活者体験革新に向けた先進Customer Data Platformとは」
 動画のご視聴はこちらから
 イベント レポートはこちらから

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スマーター・リテイリング・フォーラム 2022 (オンライン) 開催のお知らせ【流通・小売業界向セミナー】 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/retail/2022/02/08/smarter-retailing-forum-2022-online/ Tue, 08 Feb 2022 00:20:00 +0000 スマーター・リテイリング・フォーラムでは小売業・流通業の業務アプリケーションを短期間、かつ柔軟に構築するという活動方針のもと、マイクロソフトの提供する製品群や、業界標準技術の活用を、国内外の業界標準化団体 / 委員会と密接に連携・協力し導入促進を図ることを目的として活動しています。.

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デジタル ディスラプターの出現、さらにコロナ禍を通じて、流通業を取り巻く環境は、極めて大きく変化しました。このような状況の中、国内外の先進流通業は、生き残りと持続的な成長をかけた変革に、迅速に果敢に取り組んでいます。本セミナーでは、デジタル技術を活用した流通業の変革の方向性として「データ価値の最大化」「顧客体験の革新」「リアルタイムでサステイナブルなサプライ チェーン」「従業員の強化」という 4 つの観点を踏まえ、現在の取り組みや今後の方向性について、著名業界講師の講演および事例を通じて考察してまいります。また当協議会が推進する流通業 IT 標準化活動の最新動向についてご紹介いたします。

■オンデマンド コンテンツ

『スマーター・リテイリング・フォーラム 2022』
~インテリジェント リテールの潮流と流通業 DX への取り組み~

2022 年 3 月に開催された『スマーター・リテイリング・フォーラム 2022』で小売・消費財製造業の皆様向けにご紹介した、マイクロソフトがご支援する新たなビジネス価値の創造と成長のためのヒントを、オンデマンド コンテンツとして視聴いただけます。
著名業界講師の講演やパートナー企業の最新ソリューション事例を無料視聴できるチャンスです。お見逃しなく!

無料視聴はこちらから

※本セミナーは、国内最大級の流通業向け IT システム総合展「リテールテック JAPAN ONLINE 2022」(日経メッセオンライン内) での開催となります。

■開催概要

『スマーター・リテイリング・フォーラム 2022』
 ~インテリジェント リテールの潮流と流通業 DX への取り組み~

日時: 2022 年 3 月 1 日 (火) 13:00~17:30
    2022 年 3 月 2 日 (水)~11 日 (金) [オンデマンド配信期間]

場所: 日経メッセオンライン

形式: オンライン配信 (事前登録制/参加無料)
   お申し込みはこちら
   (※日本経済新聞社・リテールテック JAPAN のサイトからのご登録となります)

主催: スマーター・リテイリング・フォーラム (OPOS 技術協議会、.NET 流通システム協議会)
共催: 日本経済新聞社

講師: 株式会社ローソン 経営戦略本部 小松崎 剛史氏、他 小売業および IT 企業 (調整中)、OPOS 技術協議会および .NET 流通システム協議会技術部会長

■プログラム予定

13:00-13:10 : 「開会あいさつ」
 スマーター・リテイリング・フォーラム事務局
 OPOS 技術協議会・.NET 流通システム協議会 代表幹事
 日本マイクロソフト株式会社 藤井 創一

13:10-13:50 : 【コンビニ店舗の DX】AI 活用によるコンビニ店舗の個店ごとの最適化
 株式会社ローソン 経営戦略本部 次世代CVS統括部 部長 小松崎 剛史 様

13:50-14:30 : 「Enabling Intelligent Retail ~小売業 DX の取組と事例のご紹介~」
 日本マイクロソフト株式会社 流通業施策担当部長 藤井 創一

14:30-14:35 : 休憩

14:35-15:15 : 「リアルメタバースで拡張する都市と商業施設の関係性」
 J.フロントリテイリング株式会社 執行役常務 グループデジタル統括部長 林 直孝 様
 株式会社 Psychic VR Lab 取締役COO 渡邊 信彦 様

15:15-15:55 : 「POS とデータ活用を促進する協議会標準化活動 Update」
 OPOS 技術協議会 技術部会長 NECプラットフォームズ株式会社 五十嵐 満博 様
 .NET 流通システム協議会 技術部会長 東芝テック株式会社 三部 雅法 様

15:55-16:00 : 休憩

16:00-16:40 : 「仮想空間におけるアナログ DX 価値の創造 -仮想伊勢丹新宿店の事例-」
 株式会社三越伊勢丹 MD統括部 オンラインクリエイショングループ
 デジタル事業運営部 計画推進 仮想都市プラットフォーム事業 仲田 朝彦 様

16:40-17:20 : 「LINE API 活用で自社基盤での顧客起点小売 DX の実現!」
 LINE株式会社 Technical Evangelism Team マネージャー
 ビジネスデザインチーム・OMO販促事業推進室 兼務 比企 宏之 様

※都合によりプログラム内容が変更になる場合がございます。ご了承ください。

<スマ―ター・リテイリング・フォーラムについて>
マイクロソフトが参画する流通業界の IT 標準化活動

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