ベスト プラクティス Archives - マイクロソフト業界別の記事 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/best-practice/ Tue, 24 Mar 2020 08:10:23 +0000 en-US hourly 1 産業用 IoT のオープン性を推進する 4 つの方法 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/manufacturing/2020/02/28/4_ways-we_drive_openness_in_industrial_iot/ Fri, 28 Feb 2020 02:29:26 +0000 このブログでは以前も、産業用 IoT (IIoT) の "オープン性" に対するマイクロソフトの姿勢について取り上げ、その 4 つの要素をご紹介しました。"オープン性" は以前から、マイクロソフトにとっての中心的なコンセプトとして、さまざまなプラットフォームをつなぐ数百の製品やサービスの力となり、プラットフォーム間でのシームレスなデータ移動を後押ししてきました。しかし、具体的にこの戦略がどのように実行に移されているのかという点に多くの関心が寄せられるようになったのは、つい最近になってのことでした。

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二人の男性がモニターを見つめる様子

※本ブログは、米国時間 2020 年 2 月 13 日に公開された 4 ways we drive openness in industrial IoT の翻訳です。
このブログでは以前も、産業用 IoT (IIoT) の “オープン性” に対するマイクロソフトの姿勢について取り上げ、その 4 つの要素をご紹介しました。”オープン性” は以前から、マイクロソフトにとっての中心的なコンセプトとして、さまざまなプラットフォームをつなぐ数百の製品やサービスの力となり、プラットフォーム間でのシームレスなデータ移動を後押ししてきました。しかし、具体的にこの戦略がどのように実行に移されているのかという点に多くの関心が寄せられるようになったのは、つい最近になってのことでした。

それも不思議なことではありません。スマート マニュファクチャリングへのニーズが高まったことで、製造業界のデジタル変革には拍車がかかりました。競争力を維持するため、製造企業は業界を数十年にわたって形作ってきた固有のシステムから脱却する必要があります。また、その代わりに異種のテクノロジをつなぎ合わせ、さまざまなデータ セットを相互連携させ、システム、工場、企業の全体を統合するという方向へ向かわなければなりません。

言い換えれば、製造企業はよりオープンになる必要があるのです。

オープン スタンダード

マイクロソフトは “オープン スタンダード” を基盤として、イノベーション、フレキシビリティ、効率性の妨げとなる障壁を取り除いています。インターフェイスと情報を標準化することで、マイクロソフトはサプライ チェーン全体、企業全体の工場の相互運用性を促進することができています。その結果もたらされる全面的な可視性と円滑なコミュニケーションによって、製造企業はよりインテリジェントにビジネス価値を最大化できるようになっています。

マイクロソフトは自社の IIoT サービス全体で Open Platform Communications Unified Architecture (OPC UA) をサポートしており、これをオープン戦略の重点領域としています。OPC UA は、マイクロソフトと OPC Foundation との数十年にわたるパートナーシップの成果であり、完全な相互運用が可能なデバイス、システム、データの実現に向けて製造企業が採用できるオープン スタンダードです。マイクロソフトは OPC UA の利用を IIoT 分野およびクラウドの全体へ広げるために、多大な貢献を果たしてきました。

すべての Azure IIoT ソリューションを OPC UA に対応させてきたほか、OPC UA 標準に沿ったアプリケーションをデプロイする企業へ常に支援を提供し、そのアプリケーションが各プラットフォームにまたがって問題なく動作するようにしてきました。さらにマイクロソフトは自社の広範なパートナー エコシステムを活用することで、レガシーなハードウェアを OPC UA のオープンなコンセプトに適合させようとする製造企業に向けたソリューションを開発してきました。例えば、データをインテリジェント エッジで標準化するカスタム アダプタを利用することで、製造企業は既存のマシンをオープン データ モデルに対応させることが可能となり、それによって新しいデータの利用が実現し、これまでになかった機会が訪れます。

OPC UA は強力なツールであり、マイクロソフトが製造業界全体でオープン スタンダードを促進するうえで役立ちましたが、マイクロソフトのオープン性へのコミットメントには、いかなる形でもお客様を束縛しないという意味が込められています。そのためマイクロソフトは、アナリティクスや AI ベースの異常検出といったクラウド テクノロジについて OPC UA へのサポートをさらに拡大していく一方で、お客様が自身にとって最適な基準を選択できるという自由をこれからも保証し続けていきます。

オープン プラットフォーム

“ベスト オブ ブリード” という概念 (企業は、顧客が事業に最適なソリューションを利用できるようにすべきという考え方) は、マイクロソフトのオープン戦略において不可欠な役割を担っています。マイクロソフトが OPC Foundation と最初にパートナーシップを結んだ最大の理由は、ベンダー ロックインの防止でした。またこれは、マイクロソフトが Azure IIoT チームを結成し、ソフトウェアのポートフォリオをクラウドへ拡張し始めたときの目標でもありました。こうした背景から、マイクロソフトはオープン プラットフォームのサポートを自社の IIoT ソリューションとサービスの中心に据えてきました。

特筆すべきは、製造企業には自社のビジネスに最も合ったハードウェアやプラットフォームを Azure プロダクトと組み合わせたり、Azure プロダクトに適合させたりできるという自由が保証されていることです。例えば、お客様はカスタマイズされた IoT ソフトウェアやデバイスを採用し、Azure IoT Hub を使って、ご利用中のプロバイダーを通じてそのデータを読み込んだり、クラウドにアップロードしたりすることができます。またビジネス ニーズが変化し、従来のソリューションがもはや適切ではなくなった場合でも、全体のシステムに支障をきたすことなく、新しいソリューションを容易に統合することが可能です。

Dove や Vaseline といった著名ブランドを有する巨大メーカー Unilever (英語) は、Azure のオープン プラットフォーム サポートを活用して、自社のグローバル サプライ チェーンのデジタル変革を進めています。Azure IoT プラットフォームを使って産業用機械を相互接続することで、Unilever は自社工場のデジタル モデル、いわゆるデジタル ツインを構築しています。これによって同社は、既存の工場設備を使い続けながら、現在のプロセスの分析、成果の最適化、効率化できる箇所の発見などに必要とされる可視性を得られるようになります。Azure がオープン プラットフォームに対応しているという点を活かして、同社は工場の一部のタスクをデジタル ツインのより生産性の高いアルゴリズムに移行させるという作業に着手し、生産キャパシティの最大化とあらゆる資産の全面活用に向かっています。

オープンソース

オープンソースは信頼を生み出し、長期的な投資の保護となります。マイクロソフトはオープンソース ソリューションのサポートを通じて、こうしたメリットを組織に取り入れるのに必要なフレキシビリティを製造企業に提供しています。例えば、マイクロソフトはすべての IIoT 製品を GitHub の Azure Industrial IoT のページ (英語) で公開しています。そのため製造企業はこれを基にカスタム化したシステムを容易に構築し、それを使って OPC UA 標準に従いながら IIoT デバイスを接続、監視、制御することができます。

またマイクロソフトは、お客様に価値をもたらすオープンソース プロジェクトの開発に投資を続けています。例えば Azure Kubernetes Service (AKS) は、コンテナー化アプリケーションのデプロイと管理に向けたオープンソース システム Kubernetes をより一層利用しやすくするためのサービスです。正常性の監視やメンテナンスといったクリティカルなタスクを Azure 上で処理することにより、AKS は Kubernetes 管理の複雑さと運用オーバーヘッドを軽減します。さらに、このソリューションはアプリケーション開発の高速化、Visual Studio Code との統合、Azure Active Directory を通じた ID 管理といった機能も備えており、マイクロソフトがオープンソース分野へリソースを適用した場合に実現できることの良い例となっています。

世界最大級のコンテナ海運会社 Maersk (英語) は、エンジニアリング リソースの節約と開発時間の短縮を目指し、自社のデジタル変革の一環としてオープンソース ソフトウェアを取り入れました。Azure プラットフォームは、オープンソース アプリケーションに完全対応しています。そのため Maersk はこれを使って、自社の動的なアプリケーション環境の監視など、多くのタスクを管理しています。

Maersk でクラウド アーキテクチャ部門代表を務める Rasmus Hald 氏は次のように述べています。「Kubernetes on Azure は、効率的なソフトウェア開発という私たちの目的にかなっています。このサービスは当社のデジタル計画によく適合しています。また当社が選んだ、特定のプログラム言語に対応したオープンソース ソリューションにもしっかりと対応しています」

オープン データ モデル

製造業では、データへの容易なアクセスを維持することが特に重要です。この業界では数年間、ときには数十年間にわたって情報の有用性が保たれるためです。オープン スタンダードは、さまざまなアプリケーションからデータをプルするために役立ちますが、オープン データ モデルは、製造企業がクラウド ベンダーを乗り換えた場合においても、クラウド上の有益なデータや、そこに含まれる洞察へのアクセスを維持するために役立ちます。

相互運用可能な環境のメリットを最大限活かすため、マイクロソフトはハードウェア、ソフトウェア、クラウド アプリケーションの標準化よりもさらに踏み込んだ取り組みを行い、さまざまなデータ セットに向けたアクセスやその分析を容易化しています。例えばマイクロソフトは、独自形式のデータをクラウド転送時にオープン形式へ自動変換できる、唯一のクラウド ベンダーとなっています。そのためデータがいつ保存されるのか、どのような形式であるかに関係なく、あらゆるユーザーが容易にデータアクセスしたり、後でデータ分析を行ったりできるようになっています。こうした理由から、クラウドまでにいたるテレメトリ データのオープン スタンダードの促進に関して、マイクロソフトは独自の地位を築いています。

マイクロソフトは長年にわたって、産業分野におけるオープン性を推進してきました。このコミットメントは、製造企業のための包括的な取り組みという形を取り、各企業が有するデバイス、システム、アプリケーションのクラウド接続のあり方を変革してきました。このデジタル変革時代のさらに先を進むため、マイクロソフトは絶えずオープン戦略に磨きをかけ、それをインテリジェント エッジなど他の領域にも適用することで、IIoT に欠かせないイノベーション、フレキシビリティ、効率性という特性をこれからも実現していきます。

製造業界のための Azure IoT がビジネスに向けた新しい価値をどのように生み出すかについて、詳しくはこちらのページをご覧ください。

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マイクロソフトのオープンな IIoT アプローチが製造業者の俊敏性を高める理由 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/manufacturing/2020/02/06/how-our-open-iiot-approach-makes-manufacturers-more-agile/ Thu, 06 Feb 2020 05:16:42 +0000 Azure IoT Suite を 2015 年に発表 (英語) するまでにも、IoT のビジネス価値を最大限に引き出すことができるよう製造業者を支援していたマイクロソフトは、エンタープライズにおける数十年に及ぶ経験を基に、瞬く間に産業用

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未来の工場の風景で打合せをする2人の紳士

 

※本ブログは、米国時間 2020 年 2 月 6 日に公開された How our open IIoT approach makes manufacturers more agile の翻訳です。

Azure IoT Suite を 2015 年に発表 (英語) するまでにも、IoT のビジネス価値を最大限に引き出すことができるよう製造業者を支援していたマイクロソフトは、エンタープライズにおける数十年に及ぶ経験を基に、瞬く間に産業用 IoT (IIoT) のイノベーターとなりました。そして、マイクロソフトのソリューションは、何十億ものさまざまな資産をつなぎ、大量のリアルタイム データを処理し、エッジに AI を展開する作業を支えてきました。さらに近年、OPC UA を利用してエンドツーエンドのセキュリティを提供する初の主要クラウド プラットフォームとなったマイクロソフトは、その功績により製造向け IIoT プラットフォームのリーダーとして認められるまでになります

その成功の鍵となったのが、オープン性を追求する取り組みであり、IIoT の領域で当社が際立つ存在となった理由でもあります。マイクロソフトの IIoT アプローチのあらゆる面で中心となるのは、各種のシステムおよびデータ形式に適用できるソリューションです。オープン性に対する重点的取り組みによって相互運用性の実現が簡素化されることで、製造業者はこれまで業界を特徴づけてきた各社固有のインターフェイスから抜け出し、顧客のデジタル変革への道を開くことができるようになっています。

オープン スタンダードで柔軟性が向上

マイクロソフトでは長年、基盤となる戦略として「オープン性」を推進してきました。たとえば、1994 年には OPC Foundation と提携し、Open Platform Communications Unified Architecture (OPC UA) を開発しましたが、この規格は、製造業者がベンダーにとらわれず多様なデータセットを容易に比較し分析できるようにする取り組みにおいて最初の大きな一歩となりました。数年後には、クラウドと IoT テクノロジの出現により、マイクロソフトは OPC UA 規格を利用したクラウド通信での相互運用性を促進する先駆的役割を果たすようになります。

マイクロソフトは、製造業者は異なるシステム間をつなぎ、通信することが重要になると、早い段階から既に気付いていました。そのために、IIoT ソリューションで全面的に OPC UA 規格に対応する体制を整えました。これにより製造業者は、それらのソリューションを当社のスタックに統合できることを知った上で、最もニーズに合った機器やツールを自由に選択できるようになりました。

しかも、その柔軟性は OPC UA 自体にも及びます。マイクロソフトは OPC UA 規格への準拠を推奨していますが、必須要件というわけではありません。IIoT サービスはすべてオープン ソースだからです。

オープン スタンダードでデータを解放し、よりスマートな意思決定が可能

このインダストリー 4.0 の時代、組織全体でデータを収集し分析できる能力は、最も効率的なマシンやシステムを使用することと同じくらい重要です。しかし、独自のデータ形式が邪魔をして、ロケーション間で情報を比較できず、顧客が求めるビジネスの洞察を得る上で妨げとなることがあります。

マイクロソフトのソリューションなら、異なるプラットフォームをつなぎ、さらにデータを共通のオープン形式へと標準化できます。これにより、即座に組織全体でデータを比較して、大幅なコスト削減につながる重要なビジネス チャンスやプロセスを新たに特定することが可能になります。

数十年にわたりデータが有益かつ実際的な意味を持ち続けることもある製造業者にとって、この機能は欠くことのできないものです。オープン スタンダードにより、製造業者は過去のデータにアクセスして分析できるようになるだけでなく、将来の状況により適応しやすくなるため、変化にも強くなります。従来の形式やシステムに縛られる必要がなくなるので、ニーズの変化に応じて現場の機器を取り替えたり、ソフトウェア ソリューションをアップグレードしたりといった作業を、過去のデータへのアクセスに支障をきたさず行えるようになるためです。

オープン スタンダードで信頼を築く

マイクロソフトは、セキュアかつオープンな最先端ソリューションを開発する能力を備えた、信頼できる IIoT パートナーとしても高い評価を得ています。たとえば、シームレスな相互運用性を全面的に確保する目的で、お客様固有のデータをクラウドに転送する前にすべてオープン形式に変換しています。マイクロソフトは現在、この機能を提供する唯一のクラウド ベンダーです。

このような機能は、ビジネス価値を生み出すだけでなく、セキュリティの強化にも役立ちます。プラットフォームやデータ ストリーム全体の可視性を高めるだけでなく、製造業者が生産ライン全体を 1 つのダッシュボードから確認できるようにすることで、マイクロソフトは、アクセス、認証、検証、暗号化を管理するプロセスを簡素化します。これを、IoT のサイバーセキュリティに注ぐ包括的な努力と合わせることで、お客様にとってイノベーションと保護の両面で一貫して頼りになるエコシステムを提供しています。

Open Manufacturing Platform (OMP) を通じてオープン スタンダードを利用する

製造業者や機械メーカーが求めるオープン性と相互運用性を兼ね備えた IIoT プラットフォームの開発におけるマイクロソフトのリーダーシップは、昨年 BMW と共同で創設した、製造業者間の提携とそのバリュー チェーンの構築につながりました。Open Manufacturing Platform (OMP) と呼ばれるこの業種間共通のイニシアチブの目標は、共通の問題を解決することを目指すオープンなアプローチに従って、製造におけるイノベーションを大規模に加速させることにあります。クラウド ベンダーに一切依存しない OMP は、メンバーに完全なオープン ソースのスマート ファクトリー ソリューションを開発するための仕様や、場合によってはコンポーネントさえも提供し、新たな IIoT アプリケーションをもたらします。その目的は、より多くの産業組織がオープン テクノロジから学び、利益を得ることができるようにすると共に、業界の課題を解決する新しい方法を考え出すことができるよう支援することです。

OPC Foundation のプレジデント兼 CEO である Stefan Hoppe 氏は、次のように述べています。「これは製造業にとって非常に素晴らしいニュースです。長年、各社は独自の閉じたエコシステムを推進してきましたが、今後はオープンな開発を目指す OMP の取り組みが未来の製造を形作ることでしょう」

 

マイクロソフトは、オープン性を追求する重点的取り組みによって、IIoT の領域でリーダーとなり、今日のスマート マニュファクチャリング時代の先駆けとなりました。OPC UA (英語)、およびマイクロソフトの製造 IoT が OPC UA を用いて IIoT の領域全体にわたって新たな価値をもたらす仕組みについてぜひ詳細をご覧ください。

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OPC UA がマイクロソフトのオープンな 産業用 IoT のアプローチを補完する仕組み http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/manufacturing/2020/01/30/how-opc-ua-complements-our-open-iiot-approach/ Thu, 30 Jan 2020 07:41:00 +0000 インダストリー 4.0 の出現によって製造業界が変化しており、競争力を維持するためには、異なるデータ ソースを持つ複数の工場およびプラントを接続することが必要不可欠になっています。製造業では、自社開発のテクノロジやサイロ化されたデータによる制約をこれ以上許容できなくなっています。

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現代の自動車組み立てラインの様子

 

※本ブログは、米国時間 2020 年 1 月 30 日に公開された How OPC UA complements our open IIoT approach の翻訳です。
インダストリー 4.0 の出現によって製造業界が変化しており、競争力を維持するためには、異なるデータ ソースを持つ複数の工場およびプラントを接続することが必要不可欠になっています。製造業では、自社開発のテクノロジやサイロ化されたデータによる制約をこれ以上許容できなくなっています。真の意味でイノベーションを実現するために、製造業者では、業務のあらゆる側面 (工場の現場にある機械からオンプレミスのデータベースやシステム内のデータに至るまで) を統合し、シームレスに運用しなければならないと認識しています。マイクロソフトは、産業用 IoT (IIoT) のアプローチの策定を開始した際、オープン性がその基盤になることを認識していました。
20 年以上にわたって、マイクロソフトは、Open Platform Communications Unified Architecture (OPC UA) 規格を利用して、既存の機器、システム、およびデータを接続しています。マイクロソフトは、1994 年に初めて OPC Foundation と提携し、製造業者がベンダーの制約やサイロから脱却する目的で共通で利用できる一連の規格の策定を開始しました。この提携は現在まで続いており、さまざまな種類のソリューションを接続、管理、および最適化する目的でクラウドを活用する製造業者が増える中で、新たな緊急性を帯びるようになっています。
OPC UA は、お客様がマイクロソフトの製品を利用する際の要件にはなっていませんが、マイクロソフトの製品を利用する多くのお客様にとって重要であり、マイクロソフトのオープン性のアプローチに欠かせない要素でもあります。この規格に準拠することで、製造業者は、ベンダー ロックインからきっと解放されるでしょう。

OPC UA による標準化がもたらす 3 つのメリット

マイクロソフトにとって、OPC UA は単なるプロトコルではありません。OPC UA は、3 つの主要な方法で、一連の具体的なメリットを享受できる規格であり、マイクロソフトは、それを採用して、お客様がビジネス プロセスを変革し、インダストリー 4.0 のニーズを満たすお手伝いをします。

  • 相互運用性: 現在の製造業者にとって、さまざまな機械やシステム、および工場全体を接続することは必須要件になっています。OPC UA に準拠することで、異なるテクノロジ間のオープンな通信を可能にするツールを構築し、数十年にわたって製造業界を特徴付けてきた “ウォールド ガーデン” アプローチから脱却することが可能になります。
  • データ モデルの標準化: 綿密なデータ分析は、新たな機会と効率性、およびより大きなビジネス価値を創造するのに役立ちます。マイクロソフトは、製造業者がこれらを実現できるように、多種多様なテクノロジを接続するだけでなく、さまざまなソースのデータ モデルを標準化します。そうすることで、これらのデータ モデルのテレメトリを製造業者のビジネス プロセスに採り入れることができます。
  • セキュリティ: 製造業者がさらに接続性が増し、より多くのデータを生成できるようになると、これらの情報およびそのソースのセキュリティ保護が必要不可欠になってきます。これは、不正操作されやすいおそれのある物理マシンには特に重要になります。マイクロソフトは、自社開発によるさまざまな障壁を取り除き、アクセスを簡素化することで、お客様がアクセス許可を管理し、ユーザーを認証して、データを暗号化できるよう支援します。これにより、お客様は、冗長層の防御メカニズム (“多層防御” と呼ばれる原理) を用いてシステム全体のセキュリティ保護をより容易に行えるようになります。

OPC UA がマイクロソフトのオープン化戦略を補完する仕組み

マイクロソフトは、OPC UA をオープン化戦略の指針となる主要コンポーネントとして活用し、より高い柔軟性、効率性、および持続可能性を兼ね備えたビジネス モデルを実現するためのフレームワークをお客様に提供しています。
製造データは数十年にわたって有意義な役割を果たし続ける可能性を秘めていますが、これは製造データがコストのかかる負債になり得ることを意味しています。OPC UA は、データの標準化によってこの課題を解決します。オープンなデータ形式とオープン ソースのツールを用いることで、将来にわたってデータを利用し続けることができるようになります。このレベルのオープン性により、製造業者は、データに対して現在責任を負っている企業が将来的に事業から撤退することになった場合でも、今後 40 年間にわたってデータにアクセスし続けることが可能になります。
そして、OPC UA は相互運用性に基づいて策定されているため、製造業者は、自社開発のテクノロジによるさまざまな障害を簡単に克服できます。場所や種類を問わず、あらゆるシステムおよび情報が連携するようになることで、製造業者は、1 つのダッシュボードですべての業務を管理したり、すべてのデータを確認したりすることが可能になり、それによって新たなレベルの接続性を実現できます。
これらのメリットは、さらに新たな優位性をもたらします。依存関係が減ることで、製造業者は、自社に最適なツールやソリューションを自由に (同一のエコシステム内のツールやソリューションに限らずに) 選択できるようになります。これにより、コストを削減し、ビジネス価値を最適化して、競争力を高めることができます。

Bühler はどのように OPC UA を活用しているか

食品加工および金型鋳造テクノロジのリーダー企業である Bühler Group (英語) は、OPC UA 規格とともに Azure IoT の利用を開始し、同社の機器およびシステム間の相互運用性を向上させています。同社の顧客はさまざまな製造業者の幅広い製品を管理しており、Bühler は顧客が統合プラットフォームですべての管理を行えるようにしたいと考えていました。OPC UA によって幅広い互換性を備えたプロトコルが提供されたことで、同社の顧客は、1 つの場所で機器の接続と管理を行えるようになり、情報の場所、従業員のトレーニング、および生産性が向上しています。
Bühler の IoT プログラム マネージャーである Robert Cuny 氏は次のように説明しています。「OPC UA などの業界標準を用いることで、サプライヤー間の相互運用性が促進され、サプライヤー間でより効果的に連携できるようになります。これにより、1 台のマシンだけでなく、バリュー チェーン全体の効率性を促進するソリューションを開発することが可能になります」
OPC UA は、インダストリー 4.0 に向けて、製造業者がより融通の利くオープンな戦略を採用し、ビジネスを変革するうえで役立つ強力なツールです。OPC UA (英語)、およびマイクロソフトの製造 IoT が OPC UA を用いて IIoT の領域全体にわたって新たな価値をもたらす仕組みについて是非詳細をご確認ください。

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