メイン コンテンツへスキップ
業界

モバイル ファースト・バンキング

効率的なモバイル バンキング ソリューションが、今日の金融サービス業界にとって不可欠であることは実証されつつあります。このソリューションによって、金融機関は Fintech 企業と競合し、素晴らしいカスタマー エクスペリエンスを提供することができています。マイクロソフトのワールドワイド・ファイナンシャル・サービス担当役員、Marcelo Marquez は、「何年もの間、金融機関が大規模かつ先進の、標準化されたサービスを開発してこられたのはテクノロジーのおかげです。現在では、対象が従業員であるか顧客であるかを問わず、ユーザーを差別化し、求められるエクスペリエンスを提供するためにテクノロジーを活用しています」と述べています。

Dimension Data 社のファイナンシャル・サービス・チームのグループ・セールス・ディレクター、Steve van den Heever 氏は、「コスト削減、カスタマー エクスペリエンスの向上、サービス改善を図るためにコラボレーション技術の活用に注目している銀行が、増えています」と指摘しています。そして、「顧客 1 人当たりのサービス コストは、旧来型の店頭対応が 4.25 ドル超なのに対し、モバイルは 10 セント未満です。モバイルにより、実際に銀行取引や買い物において、利便性やパーソナライゼーションが向上していますが、その前提となるのが、位置情報、モノのインターネット (IoT)、データ インテリジェンス、コラボレーションなどです。モバイル デバイスは、お客様に即座に、利便性、ライフスタイル アプリ、画像キャプチャ、ソーシャル ネットワーキング等のメリットを提供します。そしてこれらが総じて、顧客チャネルを変革するだけでなく、将来的にはよりシームレスなビジネス モデルのためのエンドツーエンド プロセスも変革する、強力なビジネスケースを提供します」と述べています。

金銭的な管理にさらなる利便性を求める消費者の需要を受け、金融機関ではモバイル対応のセルフサービス モデルを重視する傾向が高まっていますが、ここで問題となるのが古くなったテクノロジーです。ヒューレット・パッカード・エンタープライズ (HPE) のワールドワイド・バンク・オファリング・ディレクター、Lori Murray 氏は、「人がお金を動かす際、サード ベンダーのアプリより、普段利用している銀行が提供するテクノロジーを使うほうを好む、ということが調査で明らかになっています」と指摘します。「銀行は、口座開設、ローンの申し込み、振込などの機能を持つアプリの開発に関心を寄せていますが、金融機関の旧来のテクノロジーのせいでモバイル デバイスでのコア アプリの提供が困難になっている場合があります。私たちはそうした金融機関の要望に応えるべく、レガシーシステムをリプレースせずに、今日のユーザーが求めるエクスペリエンスをお届けするためのフレームワークを構築しました」と述べています。

HPE のフレームワークは、Enterprise Management Suite、Windows 10、Azure 等、マイクロソフトの各種テクノロジーを活用し、金融機関の旧来のテクノロジーと統合可能な、エンドツーエンド ソリューションや個別ソリューションを提供します。提供するソリューションには、2 回のタップでローンを申し込めるモバイル アプリをサポートする融資ソリューション、金融機関による統合デジタル エクスペリエンスの実現を支援する Digital Enterprise Branch Transformation ソリューション、スマホ / タブレットの使用に加え、ユーザーがテレビ画面などの大型モニタに出力できる Continuum ネットワークが含まれます。

これらを実現する鍵は、ユーザー重視のアプローチです。HPE のモバイル・ソリューション・ビジネス・ディベロップメント担当、Enda Curran 氏は「モビリティで重要なのは、デバイスだけではありません」と指摘します。「重要なのは、アプリケーションを、誰が、どこで、どのようにアクセスし、そのデータをいかにセキュアにするかです。たとえば、Microsoft Azure は、対象が顧客でも従業員でも、異なるユーザーとやり取りする新たな方法を提供します。私たちは、アプリケーションがどのように使われ、どうやったら利用率・定着率が上がるか、また関連するデータや通知をどうやってユーザーに確実に届けるかをしっかりと理解すべく、クライアントとそのユーザーと協力しアプリケーションを設計しています」と語っています。

適切なモバイル ソリューションが整備されれば、金融機関は効果的に支店機能を顧客に届けることができます。Marquez は、「暗号化、リモート ID 管理、デジタル署名などの機能により、モバイル デバイスを持つ行員は机に縛られる必要はなくなります」と述べています。「Cortana Intelligence Suite などのアプリは、予測モデルの作成に機械学習を活用するため、お客様と次にすべき会話を提案できます。専門家の介在が必要であれば、Skype for Business を使ってお客様との話し合いの場に最適な人物に加わってもらったり、その場で安全に取引を成立させるためにデジタル署名を使用したりすることもできます。Surface Hub を使えば、金融機関や投資家のチームが一堂に会し、世界中にあるさまざまな情報を共有できます。ペーパーレス化を実現するこうした機能は、金融機関を変革し、その効率化を推進します」と述べています。

Dimension Data 社は、グローバルな金融機関と連携し、従業員、サービスプロバイダ、顧客間のシームレスなコラボレーションとコミュニ―ケーションを可能にしています。たとえば、オーストラリアのある主要銀行で導入された Skype for Business のブランチ・アドバイザー・ソリューションでは、融資担当者やファイナンシャル・アドバイザーとやりとりできるようになり、顧客満足度が向上したほか、ビデオ会議によりお客様との接触が増えました。また社員間連携も合理化しました。

van den Heever 氏は「金融機関が遠隔地の顧客のニーズに応えるうえで、モバイル デバイスのコラボレーション技術は大きな影響を与えています」と言います。「特に、モバイル ペイメントやモバイル ウォレットは大きな成長が見込まれます。ほかに注目度が増しているものに、顧客への魅力的なエクスペリエンスの提供、顧客接点でのデータ インテリジェンスの活用、ソーシャル・ゲーミフィケーション、集中型のコラボレーションがあります」と述べています。

ペルソナ (ユーザー) 主導のモバイル戦略を採用する金融機関は、これまで以上にスマートに機能し、顧客へのサービス提供範囲も拡大していく見通しです。Marquez は、「ペルソナ (ユーザー) 主導の技術・サービスの時代に突入しつつあります」と述べ、「かつては法外なコストがかかったテクノロジーが手軽に活用できるようになったいま、金融機関はあらゆる機能を提供できるようになりました。低コストの GPS 搭載端末のおかげで、マイクロ ファイナンスの融資回収者は遠方に住む顧客を訪問できるようになり、アドバイス支援機能の開発によって、将来的には顧客のデバイスに次世代ユーザー インターフェイスが提供されることになるでしょう。成功への鍵は、テクノロジーの利用者を知ること、そして、その利用者が求めるエクスペリエンスを提供するため、アプリや情報を用意することです」と結論付けました。

※本情報の内容(添付文書、リンク先などを含む)は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。