金融サービス Archives - マイクロソフト業界別の記事 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/financial-services/ Thu, 18 Dec 2025 02:47:38 +0000 en-US hourly 1 FIT2025レポート:AIエージェントで金融業務のさらなる高度化を!日本マイクロソフトの金融業界に向けた取り組み  http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/financial-services/2025/12/15/fit-2025-microsoft-blog/ Mon, 15 Dec 2025 03:21:28 +0000 2025年10月9日(木)・10日(金)に行われた金融国際情報技術展「FIT2025」において、日本マイクロソフトは「Power your data and AI transformation in financial services with the Microsoft Cloud」をテーマにブースを出展するとともに、金融業界に特化した DX やクラウド、AI ソリューションを紹介する4つのセミナーを開催した。本稿では、長年にわたり金融機関のDX推進に注力してきた日本マイクロソフトの取り組みとセミナーの概要を紹介する。 .

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日本マイクロソフト株式会社 執行役員常務 金融サービス事業本部長 荒濤大介

2025年10月9日(木)・10日(金)に行われた金融国際情報技術展「FIT2025」において、日本マイクロソフトは「Power your data and AI transformation in financial services with the Microsoft Cloud」をテーマにブースを出展するとともに、金融業界に特化した DX やクラウド、AI ソリューションを紹介する4つのセミナーを開催した。本稿では、長年にわたり金融機関のDX推進に注力してきた日本マイクロソフトの取り組みとセミナーの概要を紹介する。

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「AIを使う」「AIを作る」――マイクロソフトのAIエージェント

日本マイクロソフト株式会社 金融サービス事業本部 保険・地域金融営業本部本部長 長町浩史


「金融業界において生成AIの活用が進む中、AIエージェントに関するトピックや活用法などの最新情報をしっかりお届けすること――それがFIT2025での最大の目標だ」と語るのは、日本マイクロソフト株式会社 金融サービス事業本部 グローバル保険・地域金融統括本部 統括本部長である長町浩史氏だ。

同社では、顧客による開発が不要でそのまま利用できるAIエージェントと、顧客の業務に特化したAIエージェントを作ることができるエージェントソリューションの2軸でサービスを展開しており、今回のセミナーでも「AIを使う」「AIを作る」という2つの軸からAIエージェントに関する最新情報を提供するという。

その中でも長町氏が特に注目してほしいと語るソリューションの1つが、顧客による開発が不要ですぐに使えるAIエージェントであるMicrosoft 365 Copilotだ。「Microsoft 365は多くの金融機関のお客様に業務に即した形で活用いただいており、そこにCopilotというAIを組み込んだサービスを付加することでさらなる業務効率化や生産性向上につながると考えている」と長町氏。

もう1つは、ローコードでAIエージェントを簡単に作ることができるMicrosoft Copilot Studioだ。「Microsoft 365 Copilotをお使いいただく中で、より自社の業務に即したAIエージェントが必要になる場面もあるだろう。しかし、AIエージェントを一から作成するとなると時間やコストがかかる。そうしたときMicrosoft Copilot Studioならば、自社の業務に即してある程度カスタマイズしたAIエージェントを簡単に作成することができる」と長町氏は言う。

さらに、マイクロソフトは提供するすべてのサービスにAIエージェントを組み込んでいく方針であり、金融機関が活用できるサービスは今後飛躍的に増えていく。長町氏は「日本マイクロソフトは長年にわたって金融業界のDX推進を支援してきた強みがある。今後はそれをさらに進化させ、金融業界のお客様にAIエージェントやサービスを提供していきたい。金融機関の皆様はそれらをぜひ効率的に活用し、金融業務のさらなる高度化を目指していただきたいと考えている」と強調する。

これら長町氏が語ってくれた取り組みや注目のソリューションについて、日本マイクロソフトでは4つのセミナーを開催し、その詳細を紹介した。以下に、各セミナーの概要を紹介する。

セミナー01:AI Agent時代におけるマイクロソフトの金融業界向け取組みとAzure AI最新情報のご紹介

Agent Platform について講演する日本マイクロソフト 荒濤 大介

■オンデマンド配信 – セミナー01:AI Agent時代のマイクロソフト金融業界向取組とAzure AI最新情報紹介

本セミナーでは、執行役員 常務 金融サービス事業本部長の荒濤大介氏、同本部 グローバル銀行・証券統括本部 AI Transformation Leadの小田 裕也氏が登壇し、AIエージェント時代におけるマイクロソフトの取り組みとAIエージェントがもたらす新たな価値について紹介した。

荒濤氏はまず「マイクロソフトでは今年発表した年次報告書において、2025年は『フロンティア企業』という新たな組織の概念が生まれた年であると定義した」と述べた。「フロンティア企業」とは人間とAIエージェントの協働に成功している企業であり、2025年はまさにそうした企業が世界に生み出されつつある年であるとマイクロソフトは見ているという。

「フロンティア企業に至る過程には3つのフェーズがある」と荒濤氏。フェーズ1は、調べ物や要約など人間のアシスタントとしてAIを活用する段階で、多くの金融機関がすでにフェーズ1に歩み出している。フェーズ2は、AIエージェントがチームに加わり、デジタルの同僚として人間の指示のもと特定のタスクを遂行する段階で、フェーズ2に踏み出しているグローバル企業もある。最後のフェーズ3は人間が方向性を決め、AIエージェントがビジネスプロセスとワークフロー全体を自律的に実行し、人間が必要に応じて確認する段階だ。「この3つのフェーズを経てフロンティア企業は生まれてくる」と荒濤氏は言う。

そして、フェーズ1における金融機関の取り組みとして、りそな銀行と大和証券の事例を紹介。りそな銀行は2025年5月、大和証券は同年7月にマイクロソフトと戦略的枠組みを締結し、同社のテクノロジーを活用してフロンティア企業への変革に向けて歩みを進めているところであると語った。さらに、荒濤氏はフェーズ2における金融機関の取り組みとして、12万ライセンスのMicrosoft 365 Copilotを導入し、全社的なDXに舵を切った英国のバークレイズ銀行の事例に言及。「同行では、Microsoft 365に蓄積されているデータに加え、多様な業務を担う多岐にわたるソリューションやツール、 AI ボットなどあらゆるものと連携したエージェントプラットフォームを構築するとともに、従業員が向き合うUIをMicrosoft Copilotに一元化。Microsoft Copilotに指示を出すだけで、全社に蓄積されたあらゆるデータやソリューション、ツールを駆使し、さまざまな作業や問題解決が実行できるようにしている」と述べた。

そして、最後に荒濤氏はフロンティア企業を目指すための3つの鍵として、「①知的リソースを必要量だけ借りる “Intelligence on Tap”」「②人とAIのハイブリッドチームで“組織図”を根本から変える」「③すべての従業員がAIエージェントの指揮官になる」を挙げた。 続いて登壇した小田氏は、マイクロソフトの最新技術トピックについて紹介した。その1つとして、2025年8月にオープンAIより新たにGPT-5がリリースされたが、マイクロソフトの製品においてはリリース直後からGPT-5が利用可能であると言及。「そうした最先端の技術が日々使っている製品に即座に導入される点もマイクロソフトの製品の大きな魅力の1つだと考える」と語った。

次に、小田氏はマイクロソフトのAIエージェントプラットフォームには大きく3つがあると紹介。1つ目は顧客の開発が不要で契約した日からすぐに使えるAIエージェントであるMicrosoft 365 Copilot、2つ目は業務・業界特化エージェントをフルマネージドで作成できるMicrosoft Copilot Studio、そして3つ目が業務・業界特化エージェントをフルカスタムで作成できるAzure AIだ。「Microsoft 365 Copilotは、ここ1年で著しい進化を遂げており、お客様からも高い評価を得ている。ぜひ生産性を上げる速効性のある手段として検討いただければと思う。

Microsoft Copilot Studioは、あらかじめ用意されているパズルのピースと自然言語を組み合わせることにより、必要なエージェントを現場でどんどん作っていくイメージだ。社内にエージェントを展開していく際に活用いただければと考えている。そして最後のAzure AI は限界まで高度な AI エージェントを作成する際に使っていただきたいソリューションだ」と紹介。そのうえで、「今後、各金融機関では多数のAI エージェントを作っていくことになると思われる。その際に、UIをMicrosoft Copilotにしていただくことにより、非常に社内展開しやすい形になると考えている」と結んだ。


セミナー02:Windows 365&AVD――金融業界向けデスクトップ仮想化(VDI)のご提案 

■オンデマンド配信 – セミナー02:Windows 365 & AVD – 金融業界向けデスクトップ仮想化 (VDI) のご紹介

本セミナーでは、クラウド&AI ソリューション事業本部 AI ビジネスソリューション統括本部 Cloud Endpoint 技術本部 ソリューションエンジニアである西口竜矢氏と小山淳一郎氏が登壇し、金融業界におけるDXやセキュリティ強化のニーズに応えるクラウドベースの仮想化ソリューションとして、Windows 365とAzure Virtual Desktop(AVD)について紹介した。

冒頭、西口氏は金融業界の顧客から多く寄せられる課題として、①仮想デスクトップのデータ保護(機密情報のデータ分離、紛失・盗難時のデータ保護、アクセス制御)、②管理の効率化(オンプレミスVDIの老朽化、AIの積極活用、人手不足)、③事業継続性(自然災害、サイバー攻撃、システム障害)――の3つがあると指摘。「この3つの課題に対し、マイクロソフトのVDI ソリューションがどのような解決策を提示できるかについて紹介したい」と述べた。

その前提として、西口氏はマイクロソフトのDaaS(Desktop as a Service)製品の変遷について紹介。「2019年にAzure Virtual Desktop(AVD)をリリースし、その2年後の2021年によりマネージドサービスを強化したWindows 365を提供。また2024年にはWindows 365 Linkというシンクライアント型のデバイスを発表するなど進化を遂げている」と語った。本セミナーで取り上げるWindows 365について、「クラウドにあるWindows 仮想マシン(クラウドPC)を簡単・シンプルに展開・管理が可能なサービス」と紹介したうえで、Windows 365の利点として以下の3つを挙げた。

①個人専用の仮想PC の展開:デバイスを問わず利用できるパーソナルな仮想Windows 。クラウド上にあり、必要な時にどこからでもアクセスが可能。
②予測可能なコスト:ユーザーごとで予測可能な月単位の価格設定。必要に応じて追加や拡張が可能
③シンプルな展開・管理:初期設定さえすれば、ライセンスを割り当てるだけで自動展開。既存の環境を活用し、既存のデバイスと同様に一貫した管理が可能。

Windows 365とAzure Virtual Desktop(AVD)の違いについては、「簡単に言えば、Windows 365はシンプルさを追求したものであり、Azure Virtual Desktop(AVD)はカスタマイズ性を重視したものである。どちらが優れているということではなく、この 2つを検討したうえでお客様のユースケースに最適なものを選んでいただく形で提案をさせていただいている」と言及。Windows 365およびAzure Virtual Desktop(AVD)のユースケースとして以下の4つを提示した。

◎機密情報へのアクセス:顧客情報の分離、セキュアなアクセス
◎海外拠点・委託先への配布:一時貸与、迅速なPC配布
◎開発環境での利用:開発に適したデスクトップ環境、OA端末との2台持ち解消
◎災対端末としての利用:東西DR、縮退

ここからは、冒頭に示した金融業界の顧客から問い合わせが多い3つの課題――「①仮想デスクトップのデータ保護」「②管理の効率化」「③事業継続性」――について、小山氏が実際にデモを行いながら日本マイクロソフトがどのようなソリューションが提供できるかについて詳しく解説した。

①仮想デスクトップのデータ保護
仮想デスクトップのデータ保護という観点から紹介したのが、2025年4月に日本で発売されたWindows  365接続専用デバイスWindows 365 Linkだ。Windows  365 Linkの特徴は、接続元端末にユーザーのデータを残さないシンクライアント環境に近い形で使用できる一方、既存のシンクライアントデバイスとは異なり、Microsoft Intuneを使用し自動でアップデートできる点だ。また、仮想デスクトップへのアクセス時のデータ保護に関しては、画面キャプチャーの保護やウォーターマーク(画面透かし)にも対応している。

②管理の効率化
管理の効率化としては、Windows 365が「①ライセンスの購入・割り当て」「②展開ポリシーの作成」「③クラウドPCの利用開始」という3つのステップで簡単に展開できることが説明された。また、クラウドPCの使用時間を監視できる使用率レポート、ユーザーに割り当てられたクラウドPCのマシンスペックの最適化に役立つ推奨事項レポートなど、管理・運用の効率化に寄与する機能がクラウドPCを展開した段階からすぐに利用できるようになっている。

③事業継続性
Windows 365の回復リカバーオプションとして、クラウド PC のイメージを無償で自動バックアップするポイント インタイム リストアと呼ばれる機能を標準装備。また、クラウド PC のコピーを別のリージョンに作成するディザスター リカバリーという機能もオプションで追加できる。さらに、端末の故障やリモートワークなどで物理PCが使えなくなった際に、あらかじめMicrosoft  365アプリが搭載されたクラウドPC を年間10日間利用できるWindows 365 Reserveというサービスも提供。物理 PC が利用できないときに一時的にクラウド PC を展開することで、迅速に生産性を取り戻すことが可能だ。

最後に、西口氏は「マイクロソフトは物理 PC からデスクトップ仮想化(VDI)までさまざまな製品をラインアップしている。あくまで一例だが、自社の社員に対しては物理PCを展開し、契約社員や協力会社の社員にはWindows 365 クラウド PCを迅速に展開するなど、お客様のユースケースに合わせ最適な製品をご提案していく」と述べ、本セミナーを締めくくった。

セミナー03:Microsoft 365 Copilot最新情報のご紹介――AIが支える次世代の働き方

 会場での講演風景

■オンデマンド配信 – セミナー03:Microsoft 365 Copilot最新情報のご紹介 – AIが支える次世代の働き方

本セミナーでは、クラウド&AIソリューション事業本部 AI Business Solution 統括本部 Copilot 第2技術本部 本部長である堺浩伸氏、同本部ソリューションエンジニアである白井 実果子氏が登壇し、Microsoft 365 Copilotの導入事例や新機能などの最新情報を紹介した。

堺氏はまず、日本銀行が9月30日に公開した「金融機関における生成AIの利用状況とリスク管理―2025年度アンケート調査結果から―」を引用し、生成AIを活用している金融機関は約5割、試行中を含めると7割強、利用検討まで含めると9割強に上ると述べ、「金融業界の生成AI への関心度・採用度は他の産業分野と比べても非常に高い」と指摘した。実際、日本マイクロソフトが2023年11月にリリースしたMicrosoft 365 Copilotの日本における販売状況を見ても、2024年度の販売数は前年度の6倍となっており、その背景には大手金融機関をはじめ数多くの金融機関への採用があると言及。そして、その中からMicrosoft 365 Copilotの全社導入を決定した金融機関の事例としてJCBを取り上げた。

JCBでは、生成AI活用の取り組みを「レベル1:日常業務の効率化」「レベル2:組織内の個別業務への適用」「レベル3:お客様向けサービスへの適用」という3つのレベルに分けて推進しており、そのうちのレベル1の取り組みの一環としてまずはMicrosoft 365 Copilotを試験的に導入。「半年間の月間平均利用率は約83%と非常に高く、月当たり平均6時間の時間削減効果が確認されたとの報告をいただいた。また、Microsoft 365 Copilot導入による会議の効率化に加え、社員のモチベーションの向上といった定性的な効果も実感いただけたことから全社導入に至ったと考えている」と堺氏。

日本マイクロソフトでは、顧客企業がMicrosoft 365 Copilotの検討・導入する際に利活用促進や導入効果の確認など伴走支援を行うケースが多いが、そうした顧客企業14社にアンケートを実施したところ、Microsoft 365 Copilot導入による月当たりの時間削減効果は平均12.5時間であった。同時に、アンケートでは以下のような定性的効果も数多く報告されたという。

①生産性改善による意識の向上:Microsoft 365 Copilot の利用によりユーザーの生産性改善に対する意識が高まり、それに伴ってユーザーのモチベーションや従業員同士のエンゲージメントが向上する効果が見られた。
②創造性やアイデア創出への寄与:Microsoft 365 Copilot の利用により、ユーザーの創造性やアイデア創出が促進される効果があった。
③情報キャッチアップの容易化:会議の要約や情報検索が効率化されることにより、情報のキャッチアップが容易になり、結果的に業務の効率化を実現できた。
④社内教育やトレーニングのサポート:中途・新入社員のサポートや、社内教育・トレーニングにおいてもMicrosoft 365 Copilot が有効であるとの評価があった。

続いて、白井氏が金融機関においてMicrosoft 365 Copilotが実際に活用されている3つのシナリオ――①情報収集の高度化、②自分用にカスタマイズ、③専門業務の省人化――について、デモを交えながら紹介した。

1つ目の「情報収集の高度化」に関し、白井氏はMicrosoft 365 Copilotに搭載されたGPT-5とリサーチツールを紹介。GPT-5はこれまでの高速応答モデルに加え、深い推論を行うモデルを統合しており、ユーザーの質問に対していずれのモデルで回答するのが適切かを自ら考え、実行するのが特徴だ。白井氏は、金融機関の担当者がMicrosoft 365 Copilotを使って顧客企業と競合他社の情報を収集しSWOT分析をするシーンのデモ動画を用いながら、推論モデルの有効性について解説した。

2つ目の「自分用にカスタマイズ」に関して、白井氏はCopilotメモリとカスタム指示という機能をピックアップ。Copilotメモリはユーザーの役職や担当分野、よく用いる言葉などを記憶してくれる機能であり、一度登録しておけばやり取りの効率が大幅に向上する。一方のカスタム指示はMicrosoft 365 Copilotの出力形式などを事前に設定できる機能で、例えば「融資稟議書はこの項目を必ず含める」などと設定しておくと毎回指示をしなくても統一された形式で回答してくれる。

3つ目の「専門業務の省人化」に関しては、SharePoint エージェントの活用が有効と白井氏。これは特定のSharePointサイトやドキュメントに基づいて回答を生成するAIエージェントであり、例えば金融庁ガイドラインに即した照会回答をするといった業務特化型のAIエージェントを簡単に作ることができる。

さらに、白井氏は、これから搭載されるMicrosoft 365 Copilotの新機能として、難解な関数を使わずとも自然言語でデータ整理が可能となるCopilot関数、エージェントモードを組み込んだAgent Mode in Excel、Agent Mode in Wordについて紹介し、デモを締めくくった。

セミナー04:世界の金融機関が導入するAIエージェントの最前線―Microsoft Copilot Studioで実現するユースケースとライブデモ

■オンデマンド配信 – セミナー04:金融機関が導入するAIエージェントの最前線 Microsoft Copilot Studioで実現するユースケースとライブデモ

本セミナーでは、クラウド&AIソリューション事業本部 AI Business Solution 統括本部 Power Platform ソリューションエンジニアリードであるギークフジワラ氏、Commercial Solution Area AI Business Process – Asia ソリューションスペシャリストである馬場幸子氏が登壇。世界の金融業界におけるAIエージェントの導入事例を紹介するとともに、自社の業務などに即してローコードでAIエージェントをカスタマイズできるMicrosoft  Copilot Studioの機能についてデモを交えながら紹介した。

馬場氏はまず金融機関におけるAIエージェントの主なユースケースは、以下の4つであると述べた。

①従業員体験の向上:業務効率化・パーソナライズ強化をサポート
②顧客接点の革新:顧客サービス担当者がエンゲージメントを高め、マニュアル業務を削減
③業務プロセスを再定義:日常的・反復的な主導プロセスを削減し、新しい業務プロセスで価値あるサービスの提供
④リスクマネジメント・不正防止:リスクマネジメントにおける新プロセスを策定し、コンプライアンス業務の負荷とコストを軽減

そのうえで、「①従業員体験の向上」はMicrosoft 365 Copilot で実現している顧客が多いが、「②顧客接点の革新」「③業務プロセスを再定義」「④リスクマネジメント・不正防止」についてはやはり自社の事業や業務に即したAIエージェントを求める顧客が多くなっていると指摘し、3つのユースケースごとのAIエージェント導入事例の紹介に入った。

「②顧客接点の革新」という観点からAIエージェントを導入しているのが、2015年にイタリアで創設されたHype社だ。同社は200万人以上の顧客にパーソナライズされたサービスを提供しており、EメールやSNS、チャット、通話などオムニチャネルで顧客対応を行っている。そうした中、同社は従業員がより付加価値の高い業務に集中できるよう、定型業務のAIエージェントへの移行を推進し、Microsoft  Copilot StudioによるカスタムAIエージェントを導入。Eメールや電話対応エージェント、チャットボットのような顧客セルフサービスエージェントなど多様なAIエージェントを導入した結果、人による顧客サービスへの介入が70%削減され、また初回の電話で顧客の課題を解決できた割合は90%に達した。

次に、馬場氏は「③業務プロセスを再定義」という観点からAIエージェントの活用を推進している事例として、アメリカを拠点とする保険代理店Nsure.comを取り上げた。同社では取り扱い保険商品の多さやビジネスプロセスの複雑さなどから人による手作業が非常に多くなっていたが、Microsoft  Power PlatformとMicrosoft  Copilot Studioで作成したカスタムAIエージェントを導入することで、手作業による処理時間を60%削減し、それに伴い関連処理コストの50%削減も達成した。「以降もMicrosoft  Copilot StudioでさまざまなAIエージェントを作成しており、手作業による処理時間の削減は最終的に90%ほどに達するだろうと同社は見ている」と馬場氏は述べる。

そして、最後の「④リスクマネジメント・不正防止」については、世界80ヵ国でビジネスを展開する海外大手銀行が本人確認手続き業務においてMicrosoft  Power Platform とMicrosoft  Copilot Studioを使っている事例を紹介。同行ではこれまで多くの人手をかけて本人確認手続き業務を行っており、運営費の約 20%がコンプライアンス対応費用に割かれていた。それをMicrosoft  Power Platform とMicrosoft  Copilot Studioで作成したカスタムAIエージェントに置き換えたところ、本人確認手続きの正確性の向上によるリスクの低減に加え、業務プロセスの効率化や従業員の生産性向上も実現したという。

続いて、ギークフジワラ氏が金融機関のユースケース例として、「事故対応エージェント」「経費申請エージェント」「ニュース分析エージェント」の3つのAIエージェントをMicrosoft  Copilot Studioで作成するライブデモを実施。そのうち「事故対応エージェント」については、自動車事故を起こした顧客が破損した自動車の写真を送付するとAIエージェントが車種や破損状況、修理の要否などを分析・判定、さらに顧客へのヒアリングも実施し、その結果を構造化してMicrosoft Dataverseに登録しアプリで確認できるようになるまでの一連の流れを実際に行いながらMicrosoft  Copilot Studioの活用法を解説した。

日本マイクロソフト株式会社 クラウド&AIソリューション事業本部 AI Business Solution 統括本部 Power Platform ソリューションエンジニアリード ギーク フジワラ


Microsoft 365 Copilotの活用シナリオ、Windows 365とAzure Virtual Desktop(AVD)によるセキュアなクラウド仮想化、そして世界の金融機関で導入が進むAIエージェントの実用例などについて、豊富なデモを交えながら紹介した日本マイクロソフトの4つのセミナー。いずれのセミナーも来場者の関心が非常に高く、満員御礼が相次ぐなど活気に満ちたセッションとなった。

■ご紹介セミナー一覧 

※以下リンクから各セミナーの動画をご視聴いただけます。 

セミナー01: 
AI Agent時代のマイクロソフト金融業界向取組とAzure AI最新情報紹介 
日本マイクロソフト株式会社​
執行役員 常務 金融サービス事業本部長​ 
荒濤 大介 ​ ​ 

日本マイクロソフト株式会社​ 
金融サービス事業本部​ グローバル銀行・証券統括本部​ AI Transformation Lead​ 
小田 裕也 
セミナー02: 
Windows 365 & AVD – 金融業界向けデスクトップ仮想化 (VDI) のご紹介 
日本マイクロソフト株式会社​ 
クラウド & AI ソリューション事業本部​ AI ビジネスソリューション統括本部​ 
Cloud Endpoint 技術本部​ ソリューション エンジニア​
西口 竜矢 
小山 淳一郎  
セミナー03:
Microsoft 365 Copilot最新情報のご紹介 – AIが支える次世代の働き方 
日本マイクロソフト株式会社​ 
クラウド&AIソリューション事業本部​
AI Business Solution 統括本部​
Copilot 第2技術本部​ 本部長
堺 浩伸  

ソリューションエンジニア
白井 実果子  
セミナー04: 
金融機関が導入するAIエージェントの最前線 Microsoft Copilot Studioで実現するユースケースとライブデモ
日本マイクロソフト株式会社 
クラウド&AIソリューション事業本部​
AI Business Solution 統括本部​
Power Platform ソリューションエンジニアリード​
ギークフジワラ​ ​ 

日本マイクロソフト株式会社​ 
Commercial Solution Area​ AI Business Process – Asia​ ソリューションスペシャリスト
馬場幸子  

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「金融国際情報技術展 FIT 2025」出展のご案内 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/financial-services/2025/08/29/fit2025/ Fri, 29 Aug 2025 03:30:00 +0000 日本マイクロソフトは、2025年10月9日(木)、10日(金) 開催の 「金融国際情報技術展 FIT 2025」 でのブース出展、およびセミナーを開催いたします。
今回のテーマは「Power your data and AI transformation in financial services with the Microsoft Cloud」。金融業界に特化した DX やクラウド、AI ソリューションのご紹介に注力し、セミナーを開催いたします。.

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日本マイクロソフトは、2025年10月9日(木)、10日(金) 開催の 「金融国際情報技術展 FIT 2025」 でのブース出展、およびセミナーを開催いたします。

今回のテーマは「Power your data and AI transformation in financial services with the Microsoft Cloud」。金融業界に特化した DX やクラウド、AI ソリューションのご紹介に注力し、セミナーを開催いたします。

Windows 365とAzure Virtual Desktopによるセキュアなクラウド仮想化、業務パートナーとなるMicrosoft 365 Copilotの活用シナリオ、そして世界の金融機関で導入が進むAIエージェントの実用例まで、デモを交えて体感いただけます。内部業務の効率化から顧客サービス強化まで、具体的なROIと導入ポイントをお伝えし、貴社のAI、クラウド活用検討を実践的にサポートします。

10 月 9日 (木)、FIT2025 セミナー会場「B5」にて、マイクロソフトの金融業界向けソリューションの最新情報や事例など、みなさまのお役に立てる情報満載でお届けいたします。各セッションは事前登録制となっております。座席には限りがございますので、公式サイトリンク、もしくは下記各セミナー名よりお早めにご登録ください。みなさまのご来場をお待ちいたしております。

開催概要

  • イベント名: FIT2025 (正式名称「Financial Information Technology 2025 金融国際情報技術展」)
  • 主催: 日本金融通信社 (ニッキン)
  • 開催期間: 10 月 9日 (木) 、 10 月 10 日 (金) 10:00~18:00 (両日とも同一)
  • 会場: 東京国際フォーラム
  • ご入場について: 入場無料
    金融機関及び、金融機関系列会社の方はご入場が自由です。
    それ以外の方は、出展企業による招待状が必要となります。

▶詳細・事前登録はこちら (FIT 2025 公式サイトに遷移します)


出展者
日本マイクロソフト (小間番号 E57)


セミナー概要

開催時間セミナー名
13:00-13:45AI Agent時代におけるマイクロソフトの金融業界向け取組みとAzure AI最新情報のご紹介
14:00-14:50Windows 365 & AVD – 金融業界向けデスクトップ仮想化 (VDI) のご提案
15:10-15:55Microsoft 365 Copilot最新情報のご紹介 – AIが支える次世代の働き方
16:15-17:00世界の金融機関が導入するAIエージェントの最前線 Microsoft Copilot Studioで実現するユースケースとライブデモ

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大和証券と日本マイクロソフトが戦略的枠組み締結。AI エージェント活用で「お客様の資産価値最大化」実現に貢献  http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/financial-services/2025/08/21/industry-blog-daiwa-securities-group/ Thu, 21 Aug 2025 01:06:53 +0000 「貯蓄から投資へ」の大きな潮流が生まれる中、お客様一人ひとりへのきめ細かなサポートをすべて"人"で行うことが果たしてお客様の利便性につながるのか。大和証券が注目したのは、自ら判断し自律的に行動するAIエージェントでした。
2025年6月、大和証券と日本マイクロソフトは戦略的枠組み契約を締結。AIエージェント活用により「お客様の資産価値最大化」の実現を目指します。AIオペレーターを半年で開発した成功体験をもとに、全業務の変革に挑む両社の取り組みをキーマンに聞きました。 .

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「貯蓄から投資へ」の大きな潮流が生まれる中、お客様一人ひとりへのきめ細かなサポートをすべて”人”で行うことが果たしてお客様の利便性につながるのか。大和証券が注目したのは、自ら判断し自律的に行動するAIエージェントでした。
2025年6月、大和証券と日本マイクロソフトは戦略的枠組み契約を締結。AIエージェント活用により「お客様の資産価値最大化」の実現を目指します。AIオペレーターを半年で開発した成功体験をもとに、全業務の変革に挑む両社の取り組みをキーマンに聞きました。 

対面でもネットでもない。お客様をサポートする「新しい選択肢」、AIエージェント

「AIエージェント登場の前と後では、効率化を語るレベルが変わります。RPA(Robotic Process Automation)をどんなに活用しても、業務効率を 100 倍向上するという数字は現実的ではありません。しかし、AI エージェントなら、それを実現できる可能性があります」と、大和証券 常務取締役 板屋篤氏は指摘し、こう続けます。 

「AI エージェントは、目標達成のために自ら学習・判断し、自律的に行動します。生産性や創造性の観点で、“AI エージェントを上手く活用できるか”によって、企業も従業員個人も大きな差が生まれるでしょう。当社はパイオニア精神を尊ぶ企業文化があるため、失敗への危機感よりも、AI エージェントという新たな可能性にチャレンジするワクワク感の方が勝っています」(板屋氏) 

大和証券が AI エージェントに期待を寄せる背景には、「貯蓄から投資へ」の大きな流れがあります。2024 年 2 月の日経平均株価の34年ぶり最高値更新がその象徴的な出来事でした。こうした状況を受けて策定されたのが、大和証券グループ「中期経営計画~“Passion for the Best”2026~」(2024年度~2026年度)です。その中核となるのが、グループ経営基本方針「お客様の資産価値最大化」です。 

金融の新たな潮流を生かし、「お客様の資産価値最大化」をいかに実現するか。投資初心者が安心して資産を運用できる環境づくりが急務となっています。 

「これまでお客様サポートは、対面によるコンサルティングか、オンライントレードによるインターネットを通じたサービスか、この 2 つの選択肢しかありませんでした。金融業界の真のビジネスチャンスは、この 2 つの間にあると考えています」と板屋氏は語ります。 

「『貯蓄から投資へ』の流れが広がるほど、お客様からの問い合わせは増大します。しかし、すべてを“人”が対応するのは現実的ではありません。対面とネットの間を埋める新しい選択肢となるのが、AI エージェントです。AI によるお客様支援には 2 つの側面があります。1 つはお客様への直接サポート、もう 1 つは業務効率化による従業員のお客様対応時間の創出です。この 2 つを組み合わせることで、より多くのお客様の資産価値最大化に貢献していきます」(板屋氏) 

株式会社大和証券グループ本社 執行役員 
大和証券株式会社 常務取締役 
板屋 篤 氏 
株式会社大和証券グループ本社 執行役員 
大和証券株式会社 常務取締役 
板屋 篤 氏 
お客様を待たせない。AI オペレーターをわずか半年で開発 

大和証券における AI エージェント活用の第一歩が、AI オペレーターです。その仕組みについて板屋氏が説明します。 

「お客様からの電話によるお問い合わせに対し、音声をテキスト変換したうえで、API などを使って FAQ やマーケットのデータと連携させます。生成 AI により回答をテキストで作成し、それを音声に変換してお客様に回答します。この一連の流れを、人の手を介さずに複数の AI エージェントが自律的に実行しています」 

金融業界に限らず、電話による問い合わせへの待ち時間の長さは、顧客満足度向上における大きな課題となっています。AI オペレーターサービスは、お客様を待たせることなく 24 時間年中無休でサービスを提供します。また、コンタクトセンター業務の一部を AI オペレーターが担うことで、人でしか対応が困難な高度なサポートに集中する時間を創出できます。 

AI オペレーターのアイデアは、フィンテックに関する総合イベント「FIN/SUM(フィンサム)2024」でのマイクロソフトによるデモンストレーションから生まれました。AI エージェントによる次世代コールセンターの可能性を目の当たりにした大和証券は、この発想を具現化するためマイクロソフトに相談。考え方や革新性に共感したマイクロソフトの技術支援のもと、わずか半年という短期間で開発・リリースを実現しました。 

このような短い期間で開発できた理由について、大和証券 デジタル推進部長 植田 信生氏は次のように振り返ります。 

「マイクロソフトの技術支援はもとより、マイクロソフトから紹介を受けた AI システム開発に強みを持つ ITベンダーの技術力と情熱が、短期間開発に大きく貢献したと考えています。当社のチャレンジングな要求にも応えてくれました。また、100% の完成度を最初から求めなかったこともポイントでした。AI オペレーターのプロトタイプ完成後、2 カ月間のテストと改善を繰り返し、お客様に提供しても問題ないレベルに到達することができました」 

2024 年 10 月、大和証券は株価・マーケット情報から一般的な手続きまで広範な内容に対応できる AI オペレーターサービスの提供を開始。リリース後も、AI を活用したモニタリングツールを使って回答内容を継続的にチェックし、完成度を高め続けています。 

大和証券株式会社 
デジタル推進部長 兼 大和証券グループ本社 デジタル推進部長 
植田 信生 氏 
大和証券株式会社 
デジタル推進部長 兼 大和証券グループ本社 デジタル推進部長 
植田 信生 氏 
全業務の生産性、創造性向上に向け戦略的枠組み契約を締結 

大和証券は、AI オペレーターの成功体験のもとに、AI エージェントの活用拡大に取り組んでいます。しかし、業務の数だけ AI エージェントのニーズは存在します。それらに応えるため、2025 年 6 月、大和証券は日本マイクロソフトと戦略的枠組み契約を締結。AI エージェント活用の企画、開発、運用、教育まで、包括的かつ一貫したマイクロソフトの支援を受けることが可能となりました。 

戦略的枠組みの中で、どのように AI エージェントを活用した業務変革を進めていくのでしょうか。板屋氏が具体例を挙げて説明します。 

「例えば、これまでお客様への提案内容は、営業員が情報を調べて先輩と議論しながら作成していました。AI エージェントを活用することで、経験の浅い営業員も短時間で提案内容の素案を作成できるようになります。マイクロソフトの支援のもと、営業を支援するミドルバック部門も含め、全従業員の業務効率が飛躍的に向上する取り組みを進めていきたいと考えています」 

AI エージェントという新しいテクノロジーを使いこなすためには、それに応じた教育も不可欠です。 

「今回の戦略的枠組みには、人材育成の支援も含まれています。当社で用意している教育プログラムに不足しているピースを、マイクロソフトに埋めてもらうことで、充実したトレーニングのラインナップが完成すると思います」と植田氏は期待を込めます。 

戦略的枠組みは、単なる技術支援にとどまりません。大和証券の経営戦略とリンクし、成長や課題解決に貢献するものです。「今回の締結において、日本マイクロソフトとは、AI エージェント活用に関して主に 2 つのテーマを議論しました。1 つ目が、富裕層・資産形成層向け資産管理サービスにおいて、お客様理解を深化させ、次世代ウェルスマネジメント体験を創出すること。2 つ目は、従業員の能力最大化です。AI エージェントにより自動化を推進し、従業員はお客様に寄り添った業務に集中できるようにすることです。議論を重ねる中で、一緒に取り組んでいけると確信しました。『お客様の資産価値最大化』という、当社の考え方を理解し共有している点が、今回締結の決め手となりました」(板屋氏) 

生成 AI や AI エージェントの分野は急速に進化を続けています。「私たちが見ている世界は、現在の技術レベルで実現しているものです。1 年後には、今はできないと思っていたことが実現している新しい世界になっていると思います」と植田氏。 

「マイクロソフトは、グローバルで生成 AI 分野を牽引する存在です」と板屋氏は評価し、こう続けます。「将来を見据えた AI 戦略を組み立てるうえで、戦略的枠組みの中でマイクロソフトの知見に基づく情報提供や議論に期待しています」 

■業界のパイオニア、大和証券の取り組みに見る成功の鍵 

日本の金融業界は大きな節目を迎えています。過去 30 数年にわたる停滞時期から脱却し、反転攻勢に出る機会が到来しました。その推進力となるのが、生成 AI や AI エージェントといった新しいテクノロジーです。 

「ここ数年で、これまでにはない金融ビジネスモデルが日本で生まれてくることを期待しています」と、日本マイクロソフト 執行役員 常務 金融サービス事業本部長 荒濤 大介氏は語ります。 

「情報流通を司る金融業界と、データを価値に変える生成 AI は相性がいいと考えています。膨大なデータの活用により、既存の延長線上ではなく、全く新しい価値を生み出す非連続なビジネスモデルの創出につなげることができます。また、AI エージェントを複数組み合わせることで、従来人手で行っていた業務を自動化し、生産性の飛躍的向上が図れます。それも段階的変化ではなく、数万人規模で行っていた作業を圧倒的少人数で実現する可能性を秘めています」 

日本マイクロソフト株式会社 
執行役員 常務 金融サービス事業本部長 
荒濤 大介 氏 
日本マイクロソフト株式会社 
執行役員 常務 金融サービス事業本部長 
荒濤 大介 氏 

高いポテンシャルを持つテクノロジーも、目的を実現するための手段に過ぎません。荒濤氏は大和証券との協業について、「大和証券グループの経営基本方針『お客様の資産価値最大化』に対する考え方をお聞きし、それに共感したことで、AI オペレーターという新しいモデルを一緒に検討し、開発を支援しました。AI オペレーターの取り組みに手応えを得て、全業務の生産性や創造性を向上すべく、戦略的枠組み契約を締結し、さまざまな取り組みを進めています」と話します。 

AIエージェント活用における成功ポイントについて、荒濤氏は言及します。 

「生成 AI や AI エージェントの技術進歩は想像以上に速いという認識が重要です。大和証券様は、業界のパイオニアとしていち早く取り組み、技術進歩と歩調を合わせて AI エージェントを進化させていく戦略をとっています。技術の成熟や成功事例を待っていては、先行企業との差が開くばかりです。大和証券様の取り組みは、金融業界の成功モデルになるとともに、『AI と人間が共生する時代』の働き方を示す指針になると考えています」 

大和証券と日本マイクロソフトの戦略的提携は、「貯蓄から投資へ」の時代の流れを受けた、金融業界の未来を見据えた重要な取り組みです。AI エージェントを活用した「お客様の資産価値最大化」への挑戦は、日本の金融業界全体の競争力向上と、「AI と人間が共生する時代」の新たなスタンダード創出に大きく貢献していくことが期待されます。 

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りそなグループと日本マイクロソフトが戦略的枠組み締結。生成 AI を活用し CX を加速      ―価値創造力の強化、経営基盤を次世代化― http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/financial-services/2025/08/01/resona-microsoft-cx-article/ Fri, 01 Aug 2025 10:12:20 +0000 2025 年 5 月 29 日、りそなホールディングスと日本マイクロソフトが戦略的枠組み契約を締結しました。通常のシステム導入支援を超え、人財育成から業務変革まで包括的に取り組む本格的なパートナーシップです。狙いは、ルーティン作業に追われる従来の働き方から、人と AI が協働して価値創造に集中する新たなビジネスモデルへの転換。金融業界における生成 AI 活用の先駆的な取り組みとして注目されています。.

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2025 年 5 月 29 日、りそなホールディングスと日本マイクロソフトが戦略的枠組み契約を締結しました。通常のシステム導入支援を超え、人財育成から業務変革まで包括的に取り組む本格的なパートナーシップです。狙いは、ルーティン作業に追われる従来の働き方から、人と AI が協働して価値創造に集中する新たなビジネスモデルへの転換。金融業界における生成 AI 活用の先駆的な取り組みとして注目されています。

りそなグループは2023 年にグループパーパス「金融+で、未来をプラスに。」を策定。長期ビジョン「リテールNo.1~お客さま・地域社会にもっとも支持され、ともに未来へ歩み続けるソリューショングループ~」の実現に向け、従来の提案力では応えきれない複雑化・高度化するお客さまのこまりごとに対応する必要性を感じています。

今回の戦略的枠組みは生成 AI を活用し CX を加速し、価値創造力の強化、経営基盤の次世代化を、スピード感をもって実現することが狙いです。
本稿では、契約締結の背景や経緯、ポイントについて、りそなホールディングスの経営層、現場のキーマンにお聞きしました。

人と生成 AI の協働で価値創造型の働き方へ

「今回、パーパス実現に向けた CX の取り組みは、カルチャーを変える活動だと思っています」と、りそなホールディングス 執行役 グループ戦略部長 伊佐 真一郎氏は話します。

「当社グループは、金融をサービス業と位置付けています。銀行業は融資やバンキングアプリなどの商品を、人がしっかりと考えたソリューションとして提案するビジネスモデルです。そのため、提案力が最大の競争力となります。脱炭素化、デジタル化といった社会構造変革や人生 100 年時代、ライフスタイルの多様化など市場の変化に伴い、お客さまのこまりごとは一層複雑化・高度化していくことが予想されるため、従来の提案力では、お客さまの期待に応えることができないと強い危機感を持っています。」

A man sitting at a table
株式会社りそなホールディングス
執行役 グループ戦略部長
伊佐 真一郎 氏

この危機感をパーパス実現の推進力に変えるため、りそなグループが着目したのが生成 AI です。「人の知識や能力だけでは限界があります。人と生成 AI を組み合わせた価値創造型の働き方や文化の醸成に活路を見出しました。金融業界において、生成 AI の活用はまだこれからであり、先行事例もほとんどありません。急速に進化する生成 AI を、当社グループで最大限に生かすためには、部分的支援ではなく、戦略的枠組みの中で取り組むことが必要でした」(伊佐氏)

戦略的パートナーとして日本マイクロソフトを選択した 2 つのポイントについて伊佐氏は話します。「1 つ目は、生成 AI をはじめとするテクノロジーに関して圧倒的な技術レベルの高さです。2 つ目は、日本マイクロソフトの充実した支援体制です。どんなに優れた技術も導入しただけでは意味がありません。生成 AI 活用を定着させ、将来に向けて進化させていく観点から、ベストパートナーであると判断しました」

りそなグループは、これまでもマイクロソフト製品をベースにさまざまな取り組みを行ってきました。「生成 AI の登場は、これまでのツールとインパクトが異なります。進化のスピードもそうですが、人の能力を拡張する世界をもたらします」と、りそなホールディングス 執行役 兼 グループCIO  IT企画部担当 兼 ITセキュリティ統括部担当 兼 グループ戦略部(システム改革)担当  片山 光輝氏は話し、こう続けます。

「当社において、ルーティン作業をしつつ業務を行うという基本的スタイルは、何十年も変わっていません。従来の働き方から、いかに価値を生み出す働き方に変えていくか。人と AI が連携し業務を行う環境をつくることで、環境から変革を促すことにしました。また、生成 AI を活用する基盤づくりでは、クラウド サービス Azure を活用することで、AI アプリ開発・展開のスピードアップが図れます。働く環境の早期切り替えが、戦略的締結の背景にあったと思います」

A man sitting at a table
株式会社りそなホールディングス
執行役
兼 グループCIO IT企画部担当
兼 ITセキュリティ統括部担当
兼 グループ戦略部(システム改革)担当
片山 光輝 氏

DX により金融業界の構造変革が進んでいます。りそなグループによる生成 AI を活用したCX は、金融の新しい姿を示しています。「金融は経済活動の、いわば血液です。経済が成長するためには、社会の中心で金融が存在感を発揮することが欠かせません。業界において当社グループの CX が成功モデルとなることにより、国内の個人や法人のお客さまと金融との新しい関係構築につながると思っています」(伊佐氏)

りそなホールディングスと日本マイクロソフトの戦略的枠組みのイメージ図
基盤刷新から生成 AI 活用、人財育成まで連動した取り組みを展開

2025 年 5 月、りそなホールディングスと日本マイクロソフトの戦略的枠組み契約締結。背景には、りそなグループにおいて社内業務の生産性に関する 2 つの課題がありました。1 つ目は、業務を支えるインフラの老朽化。既存の他社製グループウェアは、データ活用など発展性が懸念されました。2 つ目は、業務の非効率性。多くの従業員が旧来型のグループウェアを前提とした、報告書や資料作成、スケジュール調整、集計業務などのルーティン業務に追われていました。

2024 年 3 月、りそなグループは既存他社製グループウェアからの脱却を目指し、高度なセキュリティを有する Microsoft 365 E5 を導入。また、2024 年 10 月、従業員の生産性向上を目指すワークスタイル変革室を立ち上げました。「Microsoft 365 導入に際して、日本マイクロソフトからのアドバイスで印象に残っているのは、体験から変えることの大切さでした。Microsoft 365 により従業員体験の向上を図る過程で、業務の断捨離や見直しが行えます。長年利用してきた既存グループウェアの刷新は全社を巻き込んだ大規模プロジェクトとなりますが、2026年3月までの1年間の短期集中で、一気にやり切りたいと考えています。と、りそなホールディングス グループ戦略部 ワークスタイル変革室東家有里氏は話します。

A woman sitting at a desk
株式会社りそなホールディングス
グループ戦略部 ワークスタイル変革室
東家 有里 氏

りそなグループは、業務非効率の解決に向けてマイクロソフトの生成 AI を活用しています。2023 年に、OpenAI が開発した AI モデルを、Azure のセキュアな環境で利用できる Azure OpenAI Service の利用を開始。従業員向け QA サービス、部署ごとの AI エージェントなどの開発を行っています。

「生成 AI の活用では、知見を蓄積するために内製化を目指しています。これまでのDX 推進で定義した人財育成と生成 AI 活用における人財育成ではスキルセットが変わってきます。今回、日本マイクロソフトとの戦略的枠組みにおいて、生成 AI に関して人財育成と活用の仕方は重要テーマです」と、りそなホールディングス グループ戦略部(IT 改革担当) 部長 薄井 孝尚氏は話します。

A man in a grey suit jacket talking
株式会社りそなホールディングス
グループ戦略部(IT改革担当)
部長
薄井 孝尚 氏

今回の戦略的枠組みでは、AI を使う人と、作る人に分けて取り組みを進めていきます。使う人は、グループ全従業員が対象です。「Microsoft 365 で利用できる AI アシスタントMicrosoft Copilot の利用が中心となります。1 年後には、ユーザーが Copilot 利用率などをダッシュボードで見て競い合うこともマイルストーンの 1 つとしています。パーパスの実現に向けて生成 AIを活用し、ルーティン作業を削減するとともに、創出した時間を価値創造の業務に充てていくことでワークスタイル変革の実現を目指しています。(東家氏)。

作る人は幅が広いと、りそなホールディングス IT企画部 グループリーダー 右﨑 通孝氏は話し、説明を加えます。「作る人」は、主に IT 部門を対象としています。認証やセキュリティなど、生成 AI を活用・運用するための Azure 基盤インフラを整備していきます。また、AI エージェントに関しては、社内情報と外部情報を組み合わせる RAG(検索拡張生成)を含めた定義が必要です。今後のポイントは、生成 AI を活用して「作る人」が出てくるということです。IT 部門に限らず、ユーザー部門による“従業員開発”の要素も、生成 AI 活用の裾野を広げるうえで重要です。生成 AI に関しては、これら 2 種類の「作る人」の育成が必要であり、今回の戦略的枠組みに含まれていると考えています。」

A man sitting at a desk
株式会社りそなホールディングス
IT企画部 グループリーダー
右﨑 通孝 氏

今回の戦略的枠組み締結のポイントは、さまざまな施策が連動しパーパス実現という目的に向かっていく点にあります。日常業務の基盤を Microsoft 365 で刷新し社内情報の一元化を実現。それらを使って Copilot で従業員一人ひとりの生産性・創造性向上を図っていきます。生成 AI を活用する文化を醸成するために使う人と作る人を育成。日本マイクロソフトは、りそなグループ向けに勉強会などを開催し教育面も支援しています。

「3~5 年後には、カルチャー変革の成果が求められます。今後、KPI (重要業績指標) や全体計画を、日本マイクロソフトと一緒につくっていきます。スピード感をもって、計画を進めることができるのは、今回の契約締結があればこそだと思います。また、Copilot や生成 AI の活用によりカルチャー変革の実現をスピードアップできると考えています。」(薄井氏)

3~5 年後、りそなグループの働き方はどのように変化しているのでしょうか。「大半のルーティン作業がなくなり、全ての従業員一人ひとりが、価値創造業務に従事する働き方になっていると思いますと、りそなホールティングス グループ戦略部 ワークスタイル変革室 グループリーダー 加藤 渉氏は話します。

A man sitting at a table
株式会社りそなホールディングス
グループ戦略部 ワークスタイル変革室
グループリーダー
加藤 渉 氏

作る人の視点から薄井氏は、「生成 AI を組み入れたシステムを実装することで、生成 AIと共存する業務プロセスを実現できていると考えています」と話します。右﨑氏は「使う人側は意識することなく、裏側で生成 AI が動いているという業務は多くなっていると思います」と付け加えます。東家氏は、働き方の変化について言及します。「パソコンの前に座って仕事をするのではなく、スマホで生成 AI と会話しながら、場所を問わず仕事を進めていくスタイルをイメージしています」

今回の戦略的枠組み契約締結により、りそなグループの CX が加速します。その動きを、地方銀行も注視しています。「りそなホールディングスは、スマホアプリを提供するなど地方銀行との連携を積極的に行っています。当社グループにおける、生成 AI を活用した CX 事例を積み上げて、成功モデルやノウハウを提供していきたいと思います」(薄井氏)

りそなホールディングスの CX の取り組みは業界の道標に

りそなホールディングスとの戦略的枠組み締結について、日本マイクロソフト 代表取締役社長 津坂 美樹氏は次のように話します。「りそなホールディングス様とは、長年さまざまな形でお付き合いがありました。AI時代は、変化のスピードがあまりにも早い。個別支援ではなく、包括的かつ戦略的な契約を結ばせていただくことで、エンジニアの技術やイノベーションのリソース、最先端の機能を、スピード感をもって活用いただくことができます」

生成 AI活用は、日本の金融業界が新たな成長軌道に乗る絶好の機会となります。しかし、さまざまな規制や企業文化など乗り越えるべき課題もあると津坂氏は続けます。「課題をどう乗り越えて CX を実現していくか。国内金融業界を牽引する、りそなホールディングス様の取り組みは、業界の道標になると思います。パーパス実現に向けてデジタル技術を使ってチャレンジする、りそなグループ様を、テクノロジーパートナーとして全面的に支援していきます」

津坂氏は、企業変革を成功させる要因について分析します。「企業のトランスフォーメーションで重要なのは、アルゴリズムが 10%、テクノロジーとデータが20%、そして人とプロセス、つまり経営層が組織を動かす力が70%です。AI は、あくまで人がリーダーシップを発揮して推進すべきものだと考えています」

実際に、りそなホールディングスの経営陣の本気度は際立っています。2025年6月8日の日曜日、日本マイクロソフト品川本社で開催した「生成AIを活用した業務改革ハンズオン」には、南昌宏 氏(りそなホールディングス グループCEO)をはじめとする経営層が参加しました。東京での実施を皮切りに、大阪、神戸、埼玉を含む全4回の開催を通し、りそなグループの経営・役員陣ら計80名以上へのハンズオンが完了となります。

「今回のハンズオンは非常に熱気に満ちており、トップの強い意気込みを肌で感じることができました。この経営層の姿勢こそが、今回の戦略的枠組みを成功に導く最大の要因だと確信しています」(津坂氏)

A group of people in a room
りそなホールディングスの経営陣が参加した「生成AIを活用した業務改革ハンズオン」の様子
金融業界の新たな成長モデルへ

りそなホールディングスと日本マイクロソフトの戦略的枠組みは、単なるシステム導入を超えた包括的な変革への挑戦です。生成 AI を活用してルーティン作業から価値創造業務へと働き方を転換し、お客さまの複雑化するこまりごとに応える新たな提案力を構築する。この取り組みが成功すれば、金融業界全体のデジタル変革を加速させるモデルケースとなるでしょう。

人と AI が協働する未来の働き方は、もはや構想段階ではありません。りそなグループの実践が示す道筋は、日本の金融業界が持続可能な成長を実現するための重要な指針となります。3~5 年後に描く「ルーティン作業 2 割、価値創造業務 8 割」の世界は、金融サービスの新たな可能性を切り拓いていくことでしょう。

A group of people standing in front of a sign

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生成AIは金融業界にどこまでインパクトをもたらすか?FIN/SUM 2025 “真のマネタイズ”に挑む、次世代フィンテック 日本マイクロソフト 出展レポート http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/financial-services/2025/07/26/fin-sum-event-report-2025/ Fri, 25 Jul 2025 16:00:00 +0000 フィンテックという言葉が使われはじめて約10年。その契機が、金融界でも本業(コアビジネス)での導入が進み出した生成AI(人工知能)の活用です。そうした中、日本マイクロソフトは2025年3月4~7日に都内で開催された「FIN/SUM 2025」(主催:日本経済新聞社、金融庁)において、「信頼性の高いAI活用と取り組み」などをテーマに、シンポジウムやワークショップを実施しました。DX推進のヒントやサポートについて、情報発信を行いました。.

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※本ブログは、日経ビジネス電子版 SPECIAL「生成AIは金融業界にどこまでインパクトをもたらすか? FIN/SUM 2025 “真のマネタイズ”に挑む、次世代フィンテック 日本マイクロソフト 出展レポート」の再掲です。

フィンテックという言葉が使われはじめて約10年。成果が実を結び始めている。その契機が、金融界でも本業(コアビジネス)での導入が進み出した生成AI(人工知能)の活用だ。そうした中、日本マイクロソフトは2025年3月4~7日に都内で開催された「FIN/SUM 2025」(主催:日本経済新聞社、金融庁)において、「信頼性の高いAI活用と取り組み」などをテーマに、シンポジウムやワークショップを実施。DX推進のヒントやサポートについて、情報発信を行った。

シンポジウム

マイクロソフトがAIエージェントで描く新次元の金融

生成AIの最新動向は? 年間4億ドルのコスト削減

シンポジウムの冒頭に登壇した日本マイクロソフト 代表取締役社長の津坂美樹氏は今年50周年を迎えるマイクロソフトの歴史をまず振り返った。当初のミッションは「世界中のすべてのデスクにパソコンを置く」ことだったが、テクノロジーの進化と共に「クラウド、そしてAIビジネスへの展開へと拡大してきました」(津坂氏)。

A woman standing at a podium with a microphone
日本マイクロソフト
代表取締役社長
津坂 美樹氏

2年前に始まった生成AIブームによりChatGPTのユーザーが3カ月で1億人に達したことを紹介。「携帯電話で16年、インターネットで7年、SNSは5年かかったのに比べて、生成AIは驚異的な速さで広がっていきました」と述べる。

IDCの調査では、企業は生成AIに1ドル投資するごとに3.7ドルのリターンを得ている。さらに、2023年には55%だった生成AIの使用率が、2024年には75%へ増加したことを紹介し、「この数字は引き続きどんどん増えていきます」と加えた。

そしてAI導入に必要なアプローチについてBCGのレポートを踏まえ、「人とプロセスが70%を占め、技術やデータは20%、アルゴリズムは10%に過ぎません」と語る。「さまざまな企業の皆様と話して感じたことは、本当の意味で生成AIの効果を得るには、トップはもちろん組織の全員がしっかりとAIを使いこなし、今までと違った働き方をする必要があります」(津坂氏)。

ここで津坂氏は、マイクロソフト コーポレーションの最高経営責任者(CEO)のサティア ナデラ氏が2023年1月に発表した、「マイクロソフトのあらゆる製品にAIを搭載していく」という宣言に触れる。例えばマイクロソフト内でも、コーディングチームが GitHub Copilot を使ってタスクの終了時間を55%早め、「さらにはAIを使うことで、チームメンバーがより仕事に満足感を感じるようになりました」と説明を加えた。

他にもKPIの社内事例として、カスタマサービス部門ではAIが基本的な回答に応じ、難しい回答が必要な場合は人が答えるようにすることで12%速く案件を解決し、年間で4億ドルのコストを削減できたと紹介。他にも人事やファイナンス、営業などさまざまな部門で、Copilot の導入によって業務効率が上がっているという。

津坂氏によると「各国のマイクロソフトの中で日本の社員の Copilot 使用率はトップクラス」であるという。「私自身ミーティング前には必ず資料を分析させていますが、社長が使っているなら自分たちも、と従業員に思ってもらうことも重要。英語のドキュメントを日本語化したり、日本語を多言語化したりすることで言語の壁がなくなりプロダクトのレベルが上がってきました」と成果を語った。

A screenshot of a computer
マイクロソフトにおける Copilot の導入効果

現在マイクロソフトのクラウドプラットフォーム Azure では、LLMやSLMなど1800(※注)を超える幅広い言語モデルが使われているという。またワールドワイドで60の Azure リージョンと、300のデータセンターを24時間稼働させているが、「2030年までにエネルギー効率のネットゼロを実現することを念頭に、データセンターをオペレーションしています」と環境への取り組みもアピールした。

さらに津坂氏は、生成AIのキートレンドについて「個人の生産性アップからビジネスプロセスへ展開され、顧客へのプロダクト提供につながってきました。そこからAIエージェントが提供されるようになり、今はマルチモーダル化の段階にありますが、Copilot がAIにつながるUIであると理解していただきたい」と述べる。

その事例として、津坂氏はトヨタ自動車とマイクロソフトが構築したマルチエージェントAI「O-Beya」に触れ、「車体やエンジンなど、分野ごとのエンジニアの知見がAIエージェントで継承できるようになりました」と紹介した。

マイクロソフトはセキュリティーの確保を至上命題に掲げている。「Secure Future Initiative」を立ち上げ、3万4000人のエンジニアが「設計としての安全性」「既定設定での安全性」「安全な運用」に係わっていると津坂氏は最後に付け加えた。

※注 2025年3月現在

A screen shot of a computer
マイクロソフトが考える生成AIのキートレンド
日本の金融機関の動向は? 飛躍的な思考力の進化を受けて

続いて登壇した日本マイクロソフト 執行役員 常務 金融サービス事業本部長の荒濤大介氏は「ChatGPTが登場した2022年から2年間で、日本の金融機関での生成AI活用が非連続の成長を遂げています」と紹介する。同時に、この2年余りでLLMがどのように進化を遂げてきたかを、「出力品質の向上」「マルチモーダル化」「思考力の深化」という3つの例を示して説明した。

A man standing at a podium with a microphone
日本マイクロソフト
執行役員 常務 金融サービス事業本部長
荒濤 大介氏

特にここ1年で思考力が飛躍的に進み、「こうしたLLMの進化を背景に、AIエージェントが世の中の仕事を変えていく時代に突入すると思っています」と述べた。

2年間のLLMの進化
2年間のLLMの進化

そのポイントは、さまざまなエージェントを組み合わせた「マルチエージェント」だと荒濤氏は語る。例えば、あるエージェントを使って作ったレポートを、別のエージェントにレビューさせることで精度を向上。また部門ごとに専門のエージェントを作って組織化し、最終的に人間が統合的に管理するような階層構造も描けるという。

AIオペレーターサービスで、リピート率7割以上に

ここで、壇上には大和証券グループ本社 執行役員 大和証券 常務取締役の板屋篤氏が迎えられる。大和証券で2024年10月から導入されている、人のオペレーターを介さずに顧客からの問い合わせに直接AIが回答するAIオペレーターサービスが披露された。

A man sitting on a stage holding a microphone
大和証券グループ本社 執行役員
大和証券 常務取締役
板屋 篤氏

板屋氏はサービス導入の経緯を語る。「NISAをはじめ日本全体で貯蓄から資産形成へとシフトしていく中、コンタクトセンターへの問い合わせは大きく増えています。育成や採用などの観点から、全て人だけで対応するのが現実的ではなくなってきました」。

AIオペレーターサービス導入以来、半年弱ですでに1万件以上の問い合わせが入ってきており、利用者のリピート率も7割以上となり「一定の評価を受けていると感じています」と板屋氏は述べる。今後は「できるだけ早く24時間365日体制にして、いつでもすぐにつながる状態を目指しています。加えて、お問い合わせの対象範囲を広げて、お客様に利便性をより感じてもらえるようにしたい」という。

最後に荒濤氏は、マイクロソフトが提供するエージェントと作成基盤を紹介する。例えば Copilot を入り口に、サードパーティが提供しているエージェントを利用したり、自社開発のエージェントを Copilot のようなプラットフォーム上で展開することも今後は可能と考えているという。

また、マイクロソフトではそうしたエージェントをノーコードで簡単に、また本格的に構築できるツールも用意する。「より多くの方々に、エージェントワールドを切り開いていただきたいと思っています」と展望を語った。

A man and woman sitting on stage in front of a large screen

ワークショップ①

Microsoft のAgentic AI×金融DX
顧客接点と業務プロセスのリアルな進化

生成AIの進化で、20年越しにインターフェースが変化

本ワークショップの冒頭、モデレーターを務める日本マイクロソフト 業務執行役員 金融サービス事業本部 銀行・証券本部長の金子 暁氏が、生成AIのキートレンドとなるAIエージェントについて「どのような変化が世の中に起こっていくのか、考えていきたい」とその主旨を紹介する。

A man holding a microphone
日本マイクロソフト
業務執行役員 金融サービス事業本部 銀行・証券本部長
金子 暁氏

一例として、20年近く変わってこなかったWebブラウザの検索画面やポータルサイト画面などのインターフェースが、生成AIの登場で大きく変化する可能性があるという。

A man in glasses holding a microphone
ヘッドウォータース 取締役
DATA IMPACT JOINT STOCK COMPANY 取締役
西間木 将矢氏

続いてヘッドウォータース 取締役 DATA IMPACT JOINT STOCK COMPANY 取締役の西間木将矢氏が、これからのAIエージェントは単なるチャットインターフェースから、自律駆動型のジェネレーティブUIに変わると述べる。例えば、現在のポータルサイトは多機能化によってメニューが増え、複雑化。ユーザーが必要な情報に辿り着くまでに時間がかかっている。

一方でジェネレーティブUIでは、過去のユーザー履歴や行動パターンなどをAIエージェントが見て、社内外のサイトから得た情報をもとにアクションを提示できるようになると説明する。

さらに西間木氏はジェネレーティブUIの一例として、伊藤忠商事の食料品データ分析と商品開発を支援する「FOODATA」を紹介。導入メリットとして「データ分析から企画提案までのワンストップ化」「市場ニーズに基づく的確な商品開発」「意思決定プロセスの大幅な短縮」を挙げた。

また株式投資のオペレーションに関しても、AIエージェントがユーザーの行動パターンを解析してアクションを想定することで、自律的にユーザーのチェック銘柄の情報を定期的に提示してくれる事例を紹介した。

A screenshot of a computer
AIエージェント型のUIアルゴリズム

こうしたジェネレーティブUIを支えているのが大規模言語モデルLLMだ。その進化について、日本マイクロソフト 金融サービス事業本部 銀行・証券本部 AI Transformation Leadの小田裕也氏は、「出力品質の向上」「進むマルチモーダル化」「情報整理/抽出から問題解決へ」という3つのポイントで説明する。

A man sitting in a chair holding a microphone
日本マイクロソフト
金融サービス事業本部 銀行・証券本部
AI Transformation Lead
小田 裕也氏

LLMが登場した時には翻訳や要約など、人間が情報を読む作業をAIに代替させる目的が考えられたが、「テクノロジーの進化によって、AIは自ら整理した情報を基に考える、より意思決定に近い領域まで到達しています」と小田氏はいう。

小田氏は、人間が仕事をする際の進め方である「考える」「調べる」「実行する」「コミュニケーションする」を例に挙げる。これまでのITは「調べる」と「実行する」が得意だったが、LLMは「考える」と「コミュニケーションする」が得意であると説明。そのLLMに、問題解決する能力を与えるのがAIエージェントであると指摘した。

A screenshot of a computer
LLMに情報と手段を与えることで、問題解決の能力を持ったAIエージェントに応用される
ルールの整理・可視化もまた重要に

ここでACES 取締役COOの與島仙太郎氏が、顧客の生の声やリアルな情報に対する動き方を把握し、自社に蓄積された情報にアクセスできるAIエージェント「エキスパートAI」を紹介。金融業界においても「エキスパートAI」を活用すれば、間接業務を最大限減らし、直接業務の生産性や付加価値の向上につながると説明する。続けて「銀行営業支援システム」のデモを披露した。

A diagram of a person's head
ACESが提供する「エキスパートAI」

與島氏はリスク・コンプライアンスのAIエージェントについても紹介。非常に多くのルールがある銀行で、リスク・コンプライアンスを担保するには、不要なルールを削除したり、整理してルールを可視化する必要があり、そこにAIが生きると述べた。

A man holding a microphone
ACES
取締役COO
與島 仙太郎氏

そして今後の生成AI時代における、企業に必要な技術資産の体系として「エージェントOPS」「エキスパートAI OPS」「データOPS」の3つを、レイヤーごとに整備を進めていくことが重要であると指摘した。

最後に金子氏は、マイクロソフトの生成AIの利活用推進の取り組みについて補足する。「金融庁が公表したAIディスカッションペーパーが目指す、金融分野における健全なAI利活用促進のため、わたしたちマイクロソフトも全面的に協力していきたいと思います」」と、今後の展望を語った。

A group of people in a room with a screen

ワークショップ②

保険業界における生成AI活用の現状と
AI エージェントによる今後の展望

2025年は保険業務領域へのAIエージェントの導入が本格化

冒頭、日本マイクロソフト 金融サービス事業本部 保険・地域金融本部長の長町浩史氏が、保険業界における生成AI活用の現状を紹介。生成AIは2024年から保険業務など各業界の業務特化サービスへの導入が進んできた。2025年には、2024年末頃より業務に入りこんできたAIエージェントが、自律型エージェントという形で導入が進んでいくのではと見解を示している。

A man holding a microphone
日本マイクロソフト
金融サービス事業本部 保険・地域金融本部長
長町 浩史氏

さらに長町氏は「将来は保険商品の開発や提供、カスタマイズまでAIと協調して実施するような世界が来るのではないかと考えています」と続ける。

A screenshot of a computer
生成Alの採用パターン

保険業界をグローバルベースで見ると、すでに「保険金請求」「保険引受」「コンタクトセンター」「不正検出と保険数理計算」という4つの分野での活用実績が増えているという。例えば保険金請求のドキュメントの要約や、口頭での支払い依頼には、AIが自動で文字起こしを行い次のアクションをフォローアップする。「保険引受」においては、申請結果を他と比較して不正の有無を確認するような使い方も行われているという。

長町氏は、2025年はより本格的に生成AIのビジネス活用が展開されるフェーズになると見ているが、「生成AIを導入しても全員が同じように生成AIを活用できていないことも多いため、使う側のスキルを上げていく必要があります。一方で、誰が使っても同じパフォーマンスが出せるようにもしなければなりません」と課題を指摘する。

そのうえで「各業務のエージェントを束ねるマルチAIエージェントのサービスやAIエージェントが組み込まれた Copilot のツール群なども提供されてきており、今後も保険業界におけるAI活用の高度化のお手伝いをしていきます」と抱負を述べた。

生成AIを普及させるために、考えるべきこと

ここからは日本マイクロソフト 金融サービス事業本部 保険・地域金融本部 アカウント テクノロジー ストラテジストの石田裕幸氏がモデレーターを務めたパネルディスカッションとなり、Azure 上で生成AIのソリューションを活用・提供する3社が独自の取り組みを紹介した。

A man in a suit holding a microphone
日本マイクロソフト
金融サービス事業本部 保険・地域金融本部アカウント
テクノロジー ストラテジスト
石田 裕幸氏
A man in a suit holding a microphone
明治安田生命保険
IT・デジタル戦略部 デジタル戦略推進グループ
グループマネジャー
寺﨑 亮氏

明治安田生命保険 IT・デジタル戦略部 デジタル戦略推進グループ グループマネジャーの寺﨑亮氏は、明治安田生命保険のDX戦略(生成AIに関する取り組み)を紹介。その中で、全従業員の業務効率化・高度化をサポート「デジタル秘書」の開発や、様々なAI・データを柔軟に利活用し、拡張性や機動性を具備する「AIプラットフォーム」の構築、先端技術を活用した「BPR」による業務効率化の3つに注力していると説明した。

これに対して、石田氏は「BPRの取り組みの一環で、特にビジネスプロセスを変えるために生成AI活用を考えているところが、大きなポイントですね」と感想を述べた。

MS&ADインシュアランスグループホールディングス デジタルイノベーション部 主席スペシャリストの近田伸矢氏は、マイクロソフトのオフィスアプリケーションを生成AI対応にさせる、拡張アドイン「AIリボン」を紹介。日常的に業務で利用しているアプリケーションで、メニューボタンから生成AIが使用できる。これにより生成AIの活用を広げていきたいと話す。

A man sitting in a chair holding a microphone
MS&ADインシュアランスグループホールディングス
デジタルイノベーション部 主席スペシャリスト
近田 伸矢氏

これに対して、石田氏は「業務シナリオや利用シナリオをうまく溶け込ませて、自然な形で生成AIが使えることが普及につながっていきますね」と感想を述べた。

ACES 取締役COOの與島仙太郎氏からは、最初に具体的な商談やロープレにAIを活用する、大同生命保険との事例を紹介。そこでは商談の動画・音声をAIが解析し、非言語コミュニケーションも含めて定量的にAIが評価する。ベテランのノウハウを構造化し、誰でも活用可能なナレッジとして蓄積・共有する取り組みだという。

A man in a suit holding a microphone
ACES
取締役COO
與島 仙太郎氏

次にSOMPO Light Vortexの、車の査定に関するエキスパートの知見をAIアプリで再現する事例を紹介。地理的・人的なボトルネックを解消し、デジタル事業の実現を支援するという。これに対して、石田氏は「顧客接点領域での音声や動画など、非構造データの価値に力を入れていると感じます」と感想を述べた。

終盤、石田氏は各社に対して、エンドユーザーに生成AI利用のハードルを下げてもらうポイントについて質問した。

寺崎氏は「まずはチャット機能からはじまり、次にプロンプトの埋め込みによるカスタムGPTのような機能、そして、それらの機能を複数連結させたワークフロー型を学んでもらうなど、段階を踏むことが重要です」と答える。近田氏は「1つはChatGPTの精度を高めていくことで、エージェントの役割を細分化し複数のエージェントが相互に自律的に動くようにする。もう1つはChatGPTに全て判断させるのではなく、最終的には人間のプログラムも関与できるようにすることも大切です」と答える。

最後に與島氏は、「業務にフィットするよう、企業のプライベートなデータやナレッジ、コンテキストに的確に接続されていることが重要ですね」と答え、本ワークショップを締めた。

A group of people in a room

Microsoft AI Tour Tokyoイベントレポート

Microsoft AI Tour 産業別セッションレポート【金融】〜思考の地平を拡大する AI エージェントによる金融業界の変革〜 

Microsoft の Agentic AI × 金融DX —顧客接点と業務プロセスのリアルな進化powered by 日本マイクロソフト①

保険業界における生成AI活用の現状と AI Agent による今後の展望powered by 日本マイクロソフト②

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AI Agent Pitch Day  – 生成 AI による保険業界の業務課題解決【セミナーレポート】  http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/financial-services/2025/05/27/ai-agent-pitch-da-report/ Tue, 27 May 2025 10:02:08 +0000 2025 年 4 月 25 日、日本マイクロソフトは品川本社で「AI Agent Pitch Day」を開催し、保険業界の業務課題を生成 AI で解決することをテーマに、7 社のパートナー企業がソリューションを発表しました。セミナー後にはネットワーキングも行われ、各社がブースで参加者と意見交換を行いました。.

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2025 年 4 月 25 日(金)、日本マイクロソフトは品川本社にて、生成 AI による保険業界の業務課題解決をテーマにしたセミナー「AI Agent Pitch Day」を開催しました。 

セミナーでは、パートナー企業7社が保険業界の業務課題を生成 AI で解決するソリューションについてプレゼンテーションを実施しました。セミナー終了後には、ネットワーキングが開催され、各パートナー企業がブースを構え、質疑応答・意見交換を行いました。本稿では、当日のセミナーでの各社のプレゼンテーションの様子を紹介します。

「保険業界ならではの AI エージェント活用方法」 

A man speaking into a microphone

はじめに、日本マイクロソフト執行役員常務金融サービス事業本部長の荒濤 大介が次のように挨拶をしました。 

「半年ほど前、『AI エージェント』という概念が登場したばかりのころ、銀行業界向けに同様のセミナーを開催いたしました。パートナー企業の取り組みの中には、マルチエージェントを組み合わせたソリューション提案もあり、大変学びの多い内容となりました。今回は保険業界向けにセミナーを行わせていただき、新たな気づきや学びを得られる場になればと考えています。本日足を運んでくださった方たちの中には、AI エージェントによって『具体的にどのように業務を変えられるのか』『顧客接点がどのように変化するのか』を知りたい方もいらっしゃると思います。本日のセミナーでは、パートナー 7 社にご登壇いただき、AI エージェントによって具体的にどのように業務変革が期待できるかを発表していただきます」(荒濤)。 

続いて、日本マイクロソフト金融サービス事業本部 保険・地域金融本部長の長町 浩史よりセミナーの概要について説明がありました。 

A man standing at a podium speaking into a microphone

「本日のセミナーの目的は、保険業界に特化して、生成 AI の活用可能性を探ることです。パートナー企業 7 社に、『① 保険会社の査定業務における生成 AI 活用』『② 顧客視点からの生成 AI 活用』『③ 保険の営業提案活動の高度化』の 3 つのテーマから選択した内容をプレゼンテーションしていただきます。デモンストレーションを交えながら、実際にどのように活用しているのかをご説明いただきますので、生成 AI を業務に活用するためのヒントを得られる機会になると思います。セミナー後は、本日登壇してくださったパートナー企業 各社がブースを構え、直接会話していただけるネットワーキングの場を設けました。不明な点があれば直接質問をして、本セミナーで生成 AI 活用に対する疑問点を残さずお帰りいただければと思っております」(長町)。 

その後、パートナー企業 7 社が登壇。選択したテーマに沿って、最新の AI ソリューションや保険業界での活用事例を発表しました。 

【テーマと発表企業】 

<保険会社の査定業務における生成 AI 活用> 

  1. 株式会社ACES 
  1. 株式会社ヘッドウォータース 
  1. 日本アイ・ビー・エム株式会社 

<顧客視点からの生成 AI 活用> 

  1. 日本電気株式会社 

<保険の営業提案活動の高度化> 

  1. 株式会社PKSHA Workplace 
  1. 株式会社野村総合研究所 
  1. 株式会社ブレインパッド 


1. 株式会社ACES
(テーマ:保険会社の査定業務における生成 AI 活用) 

A man in a suit standing at a podium holding a microphone

最初に登壇した株式会社ACESは、生命保険業界における引受査定業務に特化した「リアルタイム引受査定支援 AI」を紹介しました。生命保険の査定プロセスは年々複雑化しており、特に営業担当者と査定担当者間の情報共有の遅れや、属人的な判断に起因する手戻りの多さが課題となっていることを説明。それに対し、同社のソリューションは、営業担当者と連携した AI エージェントが顧客に対して必要な情報をその場でヒアリングし、データを収集、即時に最適な査定結果を提示します。過去の面談記録や診断書などの非定型な情報と、商品ガイドラインをスムーズに連携させた上で判断結果を出力する点が特徴です。同社は、「今まで熟練者によって属人的に行われていた業務の簡略化を実現した点」を強調しました。 

A screenshot of a computer

さらに、査定判断のために不足している情報を AI エージェントが自動的に判断するため、抜け漏れのないヒアリングが可能になり、スムーズな引受査定を実現します。デモンストレーションでは、健康診断書をもとに AI エージェントが追加質問を行い、引受判断の結果が出るまでの一連の流れが紹介されました。 


2. 株式会社ヘッドウォータース
(テーマ:保険会社の査定業務における生成 AI活用) 

A group of people in a room

株式会社ヘッドウォータースが紹介したのは、生命保険業界の引受け査定業務の作業負担軽減を目指す「引受け査定 AI エージェント」です。引受け査定には多くの項目や判断の分岐があるため人手と時間を要し、担当者ごとに判断基準がばらつくという問題があると説明。さらに、既存の AI システムでは複雑なケースに対応しきれず、現場で導入するレベルに至っていないという課題を提示しました。同社のソリューションでは、引受け査定の処理をプロセスごとに分け、それぞれを担う AI エージェントを複数配置。各エージェントに専門領域を持たせ、必要に応じた AI モデルや RAG 技術を搭載することで、複雑なケースへの対応を可能にし、処理の精度の向上に成功したと説明しました。 

A screenshot of a computer screen

加えて、査定業務の履歴を蓄積・分析し、フィードバックすることで引受ルールの見直しの自動提案も可能になるとのことです。また、引受け査定前の事前チェックツールを搭載した本エージェントを営業担当者が利用することで、営業担当者と査定担当者間での手戻りを削減できる可能性も示しました。 


3. 日本アイ・ビー・エム株式会社
(テーマ:保険会社の査定業務における生成 AI 活用) 

A group of people in a room

続いて、日本アイ・ビー・エム株式会社が登壇し、企業向け火災保険のアンダーライティング業務に特化した「保険引受 AI アシスタント」を紹介しました。同社は、企業向け火災保険の引受査定においては、情報収集・整理の煩雑さ、判断基準の属人化、人材育成コストの高さが課題になると分析しています。 

A screenshot of a computer screen

保険引受 AI アシスタントは、アンダーライティング業務を「1. 顧客とのやりとりの要約・記録」「2.課題抽出」「3. 過去の類似事例検索」「4. 引受判断支援」「5. 追加提案」「6.承認書作成」の 6 つに分解し、それぞれを AI エージェントが分担します。アンダーライターの指示に従い、AI エージェントが自立的に必要なタスクを判断することで、ベテランアンダーライターの知見を可視化・標準化し、業務負担を軽減できることを紹介しました。加えて、引受判断の後、追加の営業提案の可能性の有無を分析・提案してくれる機能も搭載しています。 


4. 日本電気株式会社
(顧客視点からの生成 AI 活用) 

A group of people standing at a podium

日本電気株式会社は、生命保険業界における顧客体験向上を叶える生成 AI を用いたチャットアプリ「アフィちゃん」を提案しました。生命保険加入時における顧客の契約の断念や営業担当者の工数の増加は、顧客の保険への理解不足・営業担当者の説明不足が原因のケースも少なくないと解説しました。 

A screenshot of a computer

アフィちゃんは顧客に対し、契約書や保険の内容をわかりやすく要約・注意点も伝達した上で、顧客の疑問を適宜解消し、ファイナンシャルプランの視点で回答します。それにより、顧客の満足度が向上する上、営業担当者の業務効率化を実現できると強調しました。さらに、営業担当者向けに、事前に想定される質問事項を生成し商談準備を支援する機能も実装。商談の結果を記録した日報などを自動的に読み込ませれば、蓄積したデータからトレンドを把握し自動アップデートも可能だと解説しました。 


5. 株式会社PKSHA Workplace
(保険の営業提案活動の高度化) 

A man standing behind a podium with a microphone

株式会社PKSHA Workplaceは、保険業界における営業活動の高度化を目指し、ナレッジを組織資産化する AI エージェントソリューションを 4 つ発表しました。同社は社内ナレッジが偏在し営業ノウハウが共有されにくいことが、保険営業を担当する組織の成長を阻害する原因になっていると分析しています。 

同社が提供する「AI 理解度チェック」は、商品マニュアルや研修マニュアルを読み込ませることで、AI が理解度チェック用の問題を自動生成。スタッフの商品に対する理解度・スキルが可視化され、組織としてトレーニングすべき箇所を明らかにします。 

「 AI ロープレ」では AI がシナリオに応じて顧客役となり、ロールプレイ形式で模擬商談を実施します。各スタッフの学習状況を管理しつつ、実践力を高めながらスキルの標準化を実現できると解説しました。 

さらに、「 AI イネーブルメント」を、商談記録や営業担当者の質問事項に対する AI や有識者の回答をもとに、ナレッジを蓄積・可視化ができる機能として紹介されました。「AI 議事録 YOMEL」は、会議の内容を自動音声認識・記録、話者識別、要点の自動リストアップによって情報共有を促進し、営業担当者の負荷軽減に期待できるとプレゼンしました。 


6. 株式会社野村総合研究所
(保険の営業提案活動の高度化) 

A man in a suit holding a microphone

野村総合研究所は、営業現場における AI 活用の定着を目指し、機械学習と生成 AI を組み合わせた新たな営業支援ソリューションを提案しました。保険業界における AI 利用の課題として、アウトプットが悪く、データが収集できず、ノウハウもナレッジもたまらない傾向があると解説しました。 

同社のソリューションでは、成約見込みの高い顧客を機械学習で抽出した上で、生成 AI を使って「成約率を押し上げた/押し下げた要因」をわかりやすく定量的に言語化します。そのアウトプットを営業担当者が理解することで、顧客に対して説得力のある提案ができると紹介しました。その上で、営業担当者一人ひとりに合った精度の高いプロンプトを作成するためには、社内に偏在しているナレッジの集約・経験豊富な営業担当者のノウハウの蓄積・顧客に対する積極的なアウトプットが必要だと説明しています。さらに、「小規模拠点から段階的に導入し、AI を用いた営業担当の成功者を作り、そのノウハウを共有することで、営業の属人化を防ぐことにつながる」と、ソリューションのさらなる可能性も提示しました。 


7. 株式会社ブレインパッド
(保険の営業提案活動の高度化) 

A woman standing at a podium with a microphone

株式会社ブレインパッドは、生成 AI 活用の課題である「ビジネス文脈の理解」と「出力品質の担保」に対する手段として、「保険業界のデータ活用を支えるアノテーション技術」を提案しました。 

A screenshot of a computer

保険商品情報に対して生成 AI が自動でタグ付けを行い、ベテラン担当者による簡易なフィードバックをもとに、AI がタグ付けルールを自己学習して精度向上を図れると解説。その結果、各商品に対するベテラン担当者の知見が蓄積され、ハイパフォーマンスな営業技術の横展開につながり、組織資産に変えられる点を強調しました。アノテーションを繰り返すことでルールが明文化されるため、基準の明確化も可能になります。「営業活動の基盤を整えることで、売り上げや成約向上のための施策の策定・実行に貢献できる」とプレゼンしました。 


クロージング 

最後に、パートナー発表セッションの締めくくりとして、日本マイクロソフト株式会社業務執行役員パートナー事業本部エンタープライズパートナー統括本部長木村 靖が次のように述べ、AI Agent Pitch Day を締めくくりました。 

A man standing in front of a podium with a microphone

「今回は、保険業界に知見を持つパートナー様が具体的なエージェント開発を進めた上で発表してくださり、とても有意義な内容になりました。会場には保険業界のお客様約 50 名にご参加いただき、さらにオンラインでは 200 名超のパートナー様にもご聴講いただいています。この取り組みを通じて、皆で学び合い、市場を拡張しお客様に対する利便性や標準化、生産性向上の支援ができましたら幸いです。本プログラムは、生成 AI 事業化プログラムの一環で行っているものです。2 年前に 20 社で始めましたが、今では約 10 倍の 220 社にご参加いただけるようになりました。生成 AI や生成 AI エージェントを活用し、お客様の課題解決にどう役立てるかを、パートナー様とともに継続的に検討してきました。今回は保険業界を対象としていますが、毎月異なる業種で同様の取り組みを実施しており、来月は教育業界、6 月以降は Copilot の活用や小売業界向けの課題解決に取り組んでいく予定です。今後も継続的に発信していきますので、ぜひ引き続きご参加いただきたいと思います」 

その後、1 時間のネットワーキングが行われ、各ブースでは活発な質疑応答・意見交換が行われ、AI Agent Pitch Day は盛況のうちに幕を閉じました。 

A group of people standing around a table

 

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FIN/SUM 2025 (フィンサム 2025) 〜真のマネタイズに挑む、次世代フィンテック~参画のご案内 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/financial-services/2025/02/10/fin-sum-2025_ad/ Mon, 10 Feb 2025 05:39:38 +0000 日本マイクロソフトは2025年 3月4 日~7日に開催される今年で9回目のFIN/SUM 2025にスポンサー参画いたします。フィンテックという言葉が使われはじめて約10年がたちました。その成果がようやく実を結び始めています。生成AI(人工知能)が契機となり、金融界では本業(コアビジネス)での活用が進み出しましたプラス金利や個人投資家による証券投資の増加という経営環境にも支えられ、金融機関は収益面に貢献する最新技術の導入に本格的に 乗り出している。3月4~7日のフィンサム 2025では、「“真のマネタイズ”に挑む、次世代フィンテック」をテーマに、デジタル資産、資産運用立国、地方創生などに向けたフィンテックの役割などを4日間、徹底的に議論します。その中で日本マイクロソフトは金融業界の皆様に向けて、信頼性の高い AI 活用と取り組みなどを中心に紹介し、DX 推進のための情報やご支援策についての情報発信を3月4日、3月5日にワークショップというスタイルで、シンポジウムで提示された課題やソリューションをさらに掘り下げ、実践的なビジネスチャンスの方策などを提供する予定です。.

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日本マイクロソフトは2025年 3月4 日~7日に開催される今年で9回目のFIN/SUM 2025にスポンサー参画いたします。フィンテックという言葉が使われはじめて約10年がたちました。その成果がようやく実を結び始めています。生成AI(人工知能)が契機となり、金融界では本業(コアビジネス)での活用が進み出しました。プラス金利や個人投資家による証券投資の増加という経営環境にも支えられ、金融機関は収益面に貢献する最新技術の導入に本格的に 乗り出しています。3月4~7日のフィンサム 2025では、「“真のマネタイズ”に挑む、次世代フィンテック」をテーマに、デジタル資産、資産運用立国、地方創生などに向けたフィンテックの役割などを4日間、徹底的に議論します。その中で日本マイクロソフトは金融業界の皆様に向けて、信頼性の高い AI 活用と取り組みなどを中心に紹介し、DX 推進のための情報やご支援策についての情報発信を3月4日には銀行、証券会社向けにワークショップを行います。3月5日には弊社代表取締役社長の津坂と執行役員常務 金融サービス事業本部長の荒濤が”MicrosoftがAI Agentで描く新次元の金融”と題して、AIエージェントを中心に、マイクロソフトの最新のテクノロジーの概要を説明します。その上で、そうした最新のテクノロジーを活用した金融領域でのイノベーションの可能性を示し、実際に日本の金融機関で進められている最先端の事例を紹介します。最後に、各金融機関が今後AIエージェントを活用した変革を進める上で利用可能なマイクロソフトが提供するプラットフォームやツールをご案内します。他にも3月5日に保険会社向けのワークショップとして、”保険業界における生成AI活用の現状とAI Agentによる今後の展望”と題してシンポジウムで提示された課題やソリューションをさらに掘り下げ、実践的なビジネスチャンスの方策などを提供する予定です。

皆様の「FIN/SUM 2025」のご参加をお待ちしております。

■出展概要

FIN/SUM2025 (フィンサム2025) 〜“真のマネタイズ”に挑む、次世代フィンテック

[開催期間] 2025 年 3 月 4 (火) 〜 7 日 (金) 
[会場] 丸ビルホール(丸ビル7階)、丸ビルコンファレンススクエア(同8階)、マルキューブ(同1階)、三菱ビル10階 コンファレンススクエアエムプラス(M+)
[主催] 日本経済新聞社、金融庁
[お申込み方法] 公式サイトにてご確認ください

【登壇者】

日本マイクロソフト株式会社
代表取締役社長
津坂 美樹

日本マイクロソフト株式会社
執行役員常務 金融サービス事業本部長
荒濤 大介

日本マイクロソフト株式会社
業務執行役員 金融サービス事業本部 銀行・証券本部長
金子 暁

日本マイクロソフト株式会社
金融サービス事業本部 銀行・証券本部                                                                        
AI Transformation Lead
小田 裕也

日本マイクロソフト株式会社
金融サービス事業本部 保険・地域金融本部長                                                                       
長町 浩史

日本マイクロソフト株式会社
金融サービス事業本部 保険・地域金融本部                                                                       
アカウント テクノロジー ストラテジスト
石田 裕幸

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AI Challenge Day – 生成 AI 活用で変わる金融業界の未来【セミナーレポート】 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/financial-services/2025/01/29/seminar_report_ai-challenge-day/ Wed, 29 Jan 2025 10:24:21 +0000 2024 年 12 月 18 日(水)、日本マイクロソフトは品川本社にて、生成AIによる金融業界の業務課題解決をテーマにしたセミナー「AI Challenge Day」を開催しました。

セミナーは 2 部構成で行われ、第1部ではマイクロソフトが Copilot Agent を活用した業務効率化や意思決定の高度化について、また株式会社Blue Lab が AI 監査サービス「AiHawk Filter」によるリスク管理の進化など、金融業界の課題解決に寄与する具体的な事例を紹介しました。第 2 部では、パートナー企業 9 社が金融業界の業務課題を生成 AI で解決するソリューションについてプレゼンテーションを行いました。本稿では、当日のセッションの概要を紹介します。.

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A group of people in a room

動画の視聴はこちらから AI Challenge Day – 生成 AI 活用で変わる金融業界の未来(パートナー企業9社よりプレゼンをいただきました。公開許可をいただいたプレゼンテーションをご覧いただけます)

2024 年 12 月 18 日(水)、日本マイクロソフトは品川本社にて、生成AIによる金融業界の業務課題解決をテーマにしたセミナー「AI Challenge Day」を開催しました。

セミナーは 2 部構成で行われ、第1部ではマイクロソフトが Copilot Agent を活用した業務効率化や意思決定の高度化について、また株式会社Blue Lab が AI 監査サービス「AiHawk Filter」によるリスク管理の進化など、金融業界の課題解決に寄与する具体的な事例を紹介しました。第 2 部では、パートナー企業 9 社が金融業界の業務課題を生成 AI で解決するソリューションについてプレゼンテーションを行いました。本稿では、当日のセッションの概要を紹介します。

【第 1 部】

1.「Copilot Agentで近づく AI エージェント時代」

A man speaking into a microphone

はじめに、日本マイクロソフト 金融サービス事業本部 銀行・証券本部
AI Transformation Lead の小田 裕也が、AI エージェントがどのように業務効率化や意思決定の高度化を支援し、新たなビジネス価値を創出するかについて発表を行いました。

冒頭、AIモデルが「出力品質の向上」「マルチモーダル対応」「自律的な問題解決能力」の3点で大きく進化している点をOpenAIのモデルを例に紹介し、金融業界では複雑な規制対応やリスク評価、意思決定において強力なツールとして活用されていることを強調しました。

A screenshot of a computer service

生成 AI 活用については、「去年が企業における『生成 AI 元年』でしたが、それと比べると業務特化・領域特化の AI アプリケーションの適用が進んできています」と、より用途を絞った使い方が展開されていることを紹介。その上で、ユーザーのスキルがアウトプットに影響してしまう点が課題だと語りました。

A screenshot of a computer

そこで、人間が仕事をする際の 4 つの能力(考える・調べる・実行する・コミュニケーションする)の中で、生成 AI  が得意とする領域について触れた上で「これまでの IT システム、大規模言語モデルができたことを踏まえたとき、何をすべきかを自律的行動として考えさせ、情報源と実行する手段を武器として与えてあげれば、人間を模した構造体を作ることができます。それによってある程度、複雑なビジネスロジックを自動化できるのではないか、つまり人間の仕事を代替できるのではないかというのが AI エージェントの考え方です」(小田)

A man standing in front of a screen

AIチャットとAIエージェントの大きな違いは、目標達成の主体性にあると続けます。「AIチャットは指示を待つ受動的な存在であるのに対し、AIエージェントはユーザーの目標達成まで能動的にサポートする存在です。つまり、AIエージェントが主導的に目標達成に必要な段取りを考え、実行していきます。AIエージェントを実装することで、ユーザーは複雑な指示を出したり煩雑な作業を実施したりする必要がなく、目標を伝えるだけでその達成をサポートしてもらうことができます」

(小田)

A screenshot of a computer service

マイクロソフトは、エージェントの構築と導入を支援するために多様なテクノロジーやサービスを提供しています。そのひとつである「Azure AI Agent Service」は、金融機関のような厳格なセキュリティやガバナンス要件が求められる現場でも、高度にカスタマイズされたエージェントの構築が可能です。クラウド基盤上で提供されるため、エンタープライズレベルのセキュリティを標準機能として搭載している点が特徴です。

A screenshot of a computer

一方「Copilot Agent」は、エンジニアリングの専門知識を必要とせず、自然言語で構築が可能です。エージェントの目的や役割、参照データ、実行アクションを指定するだけで、組織内への迅速な展開が可能です。小田は実際の画面を表示しながら、「自然言語でエージェントにどんな動きをしてほしいか、どんなルールに従うべきかなどを設定し、参照データや Web ブラウジングの利用可否などをセットすれば、そこから先は自動的に実行してくれます。それを Microsoft 365 の中で権限制御できるセキュアな状態にして提供しているのがCopilot Agentの大きな特徴です」と説明しました。

最後に小田は、「個別の業務に適用するエージェントを数多く作成する必要がある場合、IT部門だけでなく現場でも作成できる手段として Copilot Agent を活用いただけると導入がスムーズです。より高度なチューニングが必要な場合は、IT部門と連携して Azure AI Agent  Service を使用することで、あらゆるニーズに対応できます」とセッションを締めくくりました。

2.金融業界の監査業務を変革する「AiHawk Filter」

A man speaking into a microphone

  

続いて、株式会社Blue Lab の吉野 大輝氏が登壇し、Azureを用いた同社の AI 監査サービス「AiHawk Filter」の紹介を行いました。吉野氏は金融機関における監査の重要性が増していることを強調した上で、AiHawk Filter の特長について次のように説明しました。「メール、チャット、面談記録、業務日報ファイルなど、膨大な監査データを自動的にチェックし、人による詳細確認が必要なデータを可視化するツールです。これにより、監査業務の効率化と大規模監査の実現だけでなく、担当者のエンゲージメントも向上させることができます」   

  
AiHawk Filterは、データファイルをアップロードするだけで自動監査を実施し、結果をCSV形式で確認できるようになります。また、問題の有無だけでなく具体的な問題箇所を特定し、判定結果を数値やスコアなど任意の形式で設定できる機能を備えています。  

  

A man standing at a podium speaking into a microphone

  

続けて、みずほフィナンシャルグループの田中氏が AiHawk Filterの実証実験の内容について紹介しました。削減率、再現率、業務効率化、ユーザーヒアリングの4項目で検証を実施し、「対象データの削減率は97%、不正の疑いのあるメールの検出率は96%を達成しました。これにより、業務時間を 65%削減できました。さらに、ユーザーからは高い評価を得ており、新たな活用方法についての提案もいただいています」と説明しました。   

A man standing at a podium speaking into a microphone

  

最後に、今後の展望について吉野氏が「主にみずほグループのみずほ銀行、みずほ証券との実証実験を通じて、業務領域の拡大に注力する予定です。具体的には、チャットやPDF、PowerPointなどの多様なファイル形式での監査実証実験を予定しています。来年度はみずほ銀行の本番利用も予定しており、みずほDXサイトにも特集が掲載されています。ます。金融機関さまへの提供は2025年から順次開始する予定です」と述べ、セッションを締めくくりました。  

 
みずほDXサイト:https://www.mizuho-fg.co.jp/dx/articles/aihawk-filter/index.html 

【第 2 部】パートナー企業 9 社によるプレゼンテーション

A man standing in front of a large screen

第 2 部の冒頭、日本マイクロソフト 執行役員常務 金融サービス事業本部長の荒濤が次のように挨拶をしました。「この 1 年間、数多くの金融機関の皆様とディスカッションをさせていただきました。金融業界のみなさまは生成 AI への関心がとても高く、他の業態と比較しても一歩進んでいる印象です。すでにインターナル AI ボットで利活用されている方も多いかと思いますが、いよいよ『お客様と AI を対峙させる』『業務に特化した AI を実装していく』ステージに変化してきていると感じます。今日は、まさにそういった業務特化型の具体的なシナリオについて、パートナー 9 社のみなさまが真剣に考えたユースケースを発表していただきます。本当の利活用に繋がっていくディスカッションができることを期待しています」(荒濤)。

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続いて、日本マイクロソフトの業務執行役員 金融サービス事業本部 銀行・証券本部長の金子と業務執行役員 パートナー事業本部 パートナー技術統括本部長の内藤から、今回の AI Challenge Day の試みについて概要を紹介しました。

「4つのテーマ(ウェルスアドバイザーGRAPH RAG・監査や業務効率化・詐欺検出)に沿って、各パートナー様のノウハウを活かし、チャレンジをしていただこうという企画です。今回はAI活用のトップランナー 9 社にお集まりいただき、業界特有のテーマに関してプレゼンをしていただきます。おそらく、日本初のイベントです。各パートナー企業様は 3 週間をかけて、アーキテクチャの設計も含め検討いただいた結果を、この場で提案していただきます」(内藤)。

「4つのテーマは、シアトル本社のワールドワイドファイナンシャルサービスチームが『ジェネレーティブ AI を金融機関で使う時に有用なのではないか』というシナリオの中の 4 つをピックアップしました。パートナー各社から 15 分のプレゼンテーションの後、5 分の Q&A のお時間も設けさせていただいております。ぜひみなさんとディスカッションできればと考えておりますので、よろしくお願いいたします」(金子)。

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その後、パートナー企業 9 社が登壇。選択した4 つのテーマに沿って、最新の AI ソリューションや金融業界での活用事例を発表し、プレゼンテーション後の質疑応答では、参加者と発表者で活発な議論も交わされました。

【テーマと発表企業】

<ウェルスアドバイザー AI アシスタント>

1.株式会社日立製作所

2. 日本アイ・ビー・エム株式会社

<GRAPH RAG を活用した金融業務の高度化>

3. 株式会社インテック

<監査や業務効率化観点での生成 AI 活用>

4. 株式会社ブレインパッド

5. 株式会社LayerX

6. 日本ビジネスシステムズ株式会社/株式会社ネクストスケープ

7. 株式会社PKSHA Technology

<詐欺や不正検出における生成 AI 活用>

8. 株式会社ACES

9. アビームコンサルティング株式会社

1. 株式会社日立製作所(テーマ: ウェルスアドバイザー)

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最初の発表者として登場した株式会社日立製作所は、富裕層向け資産運用支援を AI アシスタントで自動提案するソリューションを紹介しました。顧客のライフスタイルやリスク許容度を解析し、最適な投資プランを提案できる点が特徴です。従来、フィナンシャルアドバイザーはデータ分析や報告書作成に多くの時間を費やしてきましたが、この AI アシスタントにより業務の大幅な効率化を実現できます。また、質問の意図が不明確な場合は「聞き返し」や「わからない」と応答するよう開発されており、AI の誤った回答(ハルシネーション)も抑制できると説明しました。

2. 日本アイ・ビー・エム株式会社(テーマ: ウェルスアドバイザー)

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日本アイ・ビー・エム株式会社は、金融機関がコア業務に集中するための業務効率化をテーマにプレゼンテーションを行いました。発表されたソリューションは、Azure AI を活用し、見込み顧客に対し交渉内容や記録資料のドラフトを作成。ベテラン行員のノウハウを蓄積し、横展開できる仕組みを整えます。この取り組みにより、金融機関のプロセス全体を見直すことができ、新しいビジネスモデルを構築する道筋を示しました。

3. 株式会社インテック(テーマ: GRAPH RAG)

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株式会社インテックは、金融機関向けの CRM ソリューション「fcube(エフキューブ)」を拡張し、生産性向上に貢献する取り組みを発表。Microsoft 365 との連携により営業活動の効率化を図ります。具体的には、生成 AI を活用した顧客データの統合と次のアクションを提案する機能を強調。このシステムでは、GRAPH RAG の技術により、複合的な情報を関連付け、質の高い回答を提供できる仕組みを構築。営業チームの意思決定をサポートするうえで重要なツールとなる点を紹介しました。

4. 株式会社ブレインパッド(テーマ:監査や業務効率化)

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株式会社ブレインパッドは、金融業界におけるコンテンツ作成と審査プロセスの効率化を補佐する校閲・生成エージェントを提案しました。法令やコンプライアンスといった審査観点をチェックするエージェントにより、審査に要する時間の大幅な短縮を可能にします。また、チェックエージェントによるフィードバックを反映したコンテンツ生成エージェントによって、マーケティング文章の作成効率が飛躍的に向上します。プレゼンでは、マーケティングにおけるキャンペーン施策を想定し、デモンストレーションを披露。景品表示法に適合した内容になっているか、といった複数の項目を審査した結果が紹介されました。また、審査基準を満たしていない場合にエージェントが生成するフィードバックの内容や、エージェントによるコンテンツ作成の様子も見ることができました。   

5. 株式会社LayerX(テーマ:監査や業務効率化)

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株式会社LayerX は、LLM 活用のためのプラットフォーム「Ai Workforce」を活用し、企業内に蓄積されたドキュメントの効率的な管理・活用を紹介しました。このプラットフォームは、非構造化データを構造化し、ドキュメント検索やデータ抽出を簡素化します。また、大手金融機関での導入事例が紹介され、実際に現場での業務削減効果が出ていることを強調。さらに、Ai Workforce はカスタマイズ性が高く、特定の業務プロセスやドキュメント形式に応じた最適化も可能であると説明しました。

6. 日本ビジネスシステムズ株式会社/株式会社ネクストスケープ
(テーマ: 監査や業務効率化)

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日本ビジネスシステムズ株式会社と株式会社ネクストスケープは合同でプレゼンテーションを実施。金融機関の融資業務における課題解決のため、AIを活用した新しいソリューションを発表しました。本ソリューションは、申込書類の記載不備を自動検出する機能、審査に必要な書類の自動抽出による業務効率化機能、そして将来の分析活用を可能にする構造化データの抽出・蓄積機能を提供します。 具体的な活用例として、フォーマットの異なる創業計画書を同一フォーマットに自動変換できます。また、書類の記載不備チェックも自動化され、確認作業の工数を大幅に削減できます。

7. 株式会社PKSHA Technology(テーマ:監査や業務効率化)

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株式会社PKSHA Technology は、金融セールスパーソンの AI 化についての発表を行いまいした。AI を活用したナレッジ管理やデジタルヒューマンの導入により、営業活動の効率化を目指している。特に、営業資料作成の自動化や AI ヘルプデスクの導入により、日常業務の負担を軽減しつつ、高い成果を上げている点を強調。さらに、顧客との会話内容に応じて適切な表情や振る舞いを表示できるデジタルヒューマンを活用し、AIによる効果的なセールス活動を実現できることを紹介しました。

8. 株式会社ACES(テーマ:詐欺検知)

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株式会社ACES は、リスクコンプライアンス領域における AI 活用について発表しました。同社のソリューションは、金融機関が直面する複雑なリスク管理課題に対応するため、違反検知システムや顧客面談モニタリングを提供しています。高度化していく詐欺・不正検出に対するアラート検知に課題があるなか、AI を活用することで高度な検出を実現。プレゼンの中では「リアルタイムの会話内容を認識・処理した上で、生成A Iがその内容がコンプライアンスに反していないかの判断」や、「不審な振込を検知したAIが口座所有者に電話確認を行い、結果により口座凍結までを実行するまでの流れ」をデモンストレーションとして披露。これにより、金融機関は顧客行動の透明性を向上させると同時に、法規制遵守を確保することが可能になると説明しました。

9. アビームコンサルティング株式会社(テーマ:詐欺検知)

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アビームコンサルティング株式会社は、AIエージェントを活用した新しい詐欺被害対策システムについて発表しました。全世界的に詐欺による被害総額が増加傾向にある中、従来の対策では後手に回りがちな課題に対し、革新的なアプローチを提案します。具体的には、犯罪者の思考を上回り先手を打つ「犯罪者エージェント」と「銀行エージェント」の双方を構築することで、潜在的な不正シナリオを事前に予測・対策する仕組みを提言。さらに、高度なセキュリティ対策やAzureを活用したシステム構成の詳細、業界全体での協力体制の構築まで含めた包括的な提案を行いました。 

総括として

A man speaking into a microphone

最後に、日本マイクロソフトの荒濤から、マイクロソフトが先日発表した新しいテクノロジーを各社が独自の強みと融合させ、実用的なソリューションとして提案したことを高く評価したうえで、総評を述べました。「各社のソリューションが実務レベルで活用できる段階まで進化していることを大変心強く感じています。さらに、生成AIの活用が幅広く浸透してきており、専門的な知識がなくても、全ての行員が日常業務で効果的に活用できるソリューションへと発展してきている印象です。今後は、これらのソリューションを金融機関の実務に積極的に導入することで、真のAIによる業務変革を実現していただきたいと考えています」

と述べ、セミナーを締めくくりました。


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FIT2024 レポート:マイクロソフトとパートナー企業が進める、生成 AI 活用による業務効率化とセキュリティ対策 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/financial-services/2024/12/03/fit2024-event_report/ Tue, 03 Dec 2024 02:33:21 +0000 FIT2024 レポート:マイクロソフトとパートナー企業が進める、生成 AI 活用による業務効率化とセキュリティ対策
2024 年 10 月 17 日(木)・18 日(金)、東京国際フォーラムで金融国際情報技術展「FIT2024」が開催された。日本マイクロソフトは、パートナー企業とともにブースの出展およびセミナーを実施。本稿では、18 日(金)に行われた4つのセミナーの概要と展示会場のブースの様子を紹介する。.

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2024 年 10 月 17 日(木)・18 日(金)、東京国際フォーラムで金融国際情報技術展「FIT2024」が開催された。日本マイクロソフトは、パートナー企業とともにブースの出展およびセミナーを実施。本稿では、18 日(金)に行われた4つのセミナーの概要と展示会場のブースの様子を紹介する。

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セミナー 1:マイクロソフト金融業界向け取り組み-Azure AI 最新情報のご紹介

最初のセミナーでは、日本マイクロソフトの荒濤 大介、ソフトバンク株式会社の石田 貴史氏が登壇。最新の AI 事情やマイクロソフトにおける AI サービス、導入事例の紹介を行った。

日本マイクロソフト株式会社

執行役員 常務 金融サービス事業本部長

荒濤 大介

荒濤は、Microsoft Copilot は従業員の生産性向上を支援する汎用的な AI アシスタントであるが、営業や財務など特定業務に特化したツールも提供していることを紹介。例えば、「GitHub Copilot」では、開発者向けにプログラミングを支援している。マイクロソフトでは、「AI を人間の代替ではなく、副操縦士として活用することで、ビジネスの質を向上させることを目指している」と強調した。

Copilot 導入の具体的なメリットとして、「従業員エクスペリエンスの改善」「顧客エンゲージメントの強化」「業務プロセスの自動化」、そして「イノベーションの創出」を挙げた。これにより、優秀な人材の確保や反復作業の効率化が促進されるだけでなく、複雑な問題解決を支援することも可能となる。また、Copilot は単なる業務効率化ツールにとどまらず、思考を深めるパートナーとしても機能し、従業員の発想力を高めることが期待されていると話した。

次に、荒濤は最新モデル「GPT-4o」や「o1」について言及。音声認識技術の進化により、自然な会話形式で顧客対応ができるなど、ビジネスの現場で大きな進展が見込まれていることに触れてから、コールセンターにおける AI 活用のデモンストレーションを行った。

AI 導入においてはセキュリティ面も重要視されており、マイクロソフトでは、金融業界のように厳格な規制がある分野でも、安全なAI利用を可能にする環境を Azure プラットフォーム上で提供していることを紹介した。

また、AI 導入による ROI (投資対効果)の高さを強調し、多くの企業がすでに成果を上げていることに触れ「AI 活用はもはや選択肢ではなく、日常的な業務から高度なビジネス戦略に至るまで、広範囲にわたって不可欠なもの」となっていることを解説。今後もマイクロソフトは最新技術を提供し、企業が AI を活用した変革を実現できるよう支援する姿勢を示した。

次に、AIチームの小田が Azure 上に構築した生成 A I を使ったデモンストレーションを実施。企業の決算説明会の資料を読み込ませ、エビデンスを踏まえた上で、現状の財務分析・課題認識、さらにお客様への提案までが可能なことを示した。


スピードとガバナンスを両立した生成AI活用戦略

続いて、ソフトバンク株式会社の石田氏が、同社における AI 活用の取り組みと、提供サービスについて紹介した。同社では、生成 AI の活用を通じた業務改革を推進しており、特にスピードとガバナンスを両立させる戦略を打ち出している。

ソフトバンク株式会社

共通プラットフォーム開発本部

エンタープライズクラウド開発第3統括部

統括部長

石田 貴史氏

日本では生成 AI の導入が遅れている現状があるが、ソフトバンクはこれを課題と捉え、積極的に AI の可能性を広げている。海外では、AI を業務効率化だけでなく新たな価値創出の手段として捉えており、日本も「攻めの AI」を導入する必要があると、石田氏は指摘した。

また、ソフトバンクでは、生成 AI を活用したコールセンターの自動化に向けて、マイクロソフト社と共同開発を進めている。契約内容の照会、契約変更手続きなどの業務を中心に、1 万種類以上の問い合わせ対応に生成 AI を活用していく。大規模言語モデル(LLM) を活用することで、問い合わせ内容を理解し、自動で適切な回答を提供する体制を整えた。これにより、従来の決まった手順に基づく応答ではなく、顧客ごとのニーズに合わせた柔軟な対応が可能になるという。

さらに、社内では生成 AI の活用を促進するための取り組みとして、社員からアイデアを募るコンテストを実施。優れたアイデアは実際に事業化されており、これが AI の普及促進に大きく貢献していることを示した。また、同社では生成 AI を使ったバナー広告のコピー作成など、日常的な業務にも AI が積極的に取り入れられているという。

石田氏は、AI の活用においては「スピード」「ガバナンス」「セキュリティ」の課題を解決する必要があると解説。技術の進化が非常に速いため、柔軟な対応が求められる一方、各部門がバラバラに AI 開発を進めると統制が取れなくなる可能性があることについても言及。現場での迅速な開発を促進しつつも、全体のガバナンスを維持することが重要だと強調した。ソフトバンクの「生成 AI パッケージ」の活用により、最新技術への追従やメンテナンスから解放されると共に、認証やデータ・クラウドに対し、既存ガバナンスの適用が可能なため、ガバナンスの側面でもしっかり対策できるという。また、インターネット上の AI ツールを利用する際のセキュリティリスクにも注意が必要であり、ソフトバンクではプライベートな生成 AI 環境を提供することでこれに対応している。

ソフトバンクの「生成 AI パッケージ」は、顧客の要望に応じたカスタマイズが可能で、プラグインによる拡張も柔軟に行える。このパッケージを通じて、企業はスピード・ガバナンス・セキュリティを考慮した AI ソリューションの構築が可能。これにより、業務改革を迅速に進め、競争力を高めることを目指す。

石田氏は「AI を部分的に導入するだけでなく、日常業務全体に浸透させることが重要」だと強調。スマートフォンの普及と同様に、AI も業務のあらゆる場面に取り入れることで、本質的な業務変革が実現できると語り、セミナーを締め括った。

セミナー 2:Microsoft Copilot 活用による社員の能力向上~ビジネスへのインパクト

2 つ目のセミナーでは、日本マイクロソフトの小柳津が登壇。自身の経験を基に、生成AIの活用と評価できる点について語った。小柳津は、自ら生成 AI を業務に取り入れた結果、以下の 6 つの点で評価しているという。

日本マイクロソフト

マイクロソフトテクノロジーセンター

エグゼクティブアドバイザー

小柳津 篤

【個人の視点】

1. スピード:ビジネスリードタイムの短縮

2. 能力向上:成果物の向上と、深い思考・新たな視点の獲得

3. やりがい:高品質な資料作成などにより、仕事に対する興味や前向きな気持ちを実感

【組織マネジメントの視点】

4. 知的財産:社内データへの迅速なアクセス

5. リスク管理:社内ルール・ポリシーに沿った情報コントロールと利活用

6. 組織活力:中長期的なロイヤルティの向上

中でも、「能力向上」については「私はある分野で非常に経験を持っており、知見もあります。情報や材料、人脈もあります。それでも、生成 AI との対話を通じて、今まで知らなかった情報に出会えたり思考が深まったり、視野が広がったりする瞬間を何度も経験しました。生産性・効率・スピードに比べて、私においては全く比べ物にならない大きな喜び、大きな価値として認識しています」と高く評価した。

スピードの具体例として、Copilot を活用してリカバリープランの作業時間を 6 割短縮し、カスタマーサポートではインシデント対応時間を 16 %削減するなど、AI が業務の効率化に大きく貢献したことを紹介。ただし、生成 AI の本当の価値は「単なる時間短縮ではなく、業務における『能力向上』にある」と強調した。AI との対話を通じて新しい視点を得て、思考が深まることで業務の質が向上し、チームの活力や顧客満足度にも良い影響を与えるという。

diagram, timeline

また、AI の導入効果を評価する際は、既存の KPI を活用しつつ「業務の特性に応じた新しい指標も導入する必要がある」と提案。生成 AI は「何かを生み出す行為」に強みがあり、「AI の価値は効率化だけでなく、創造的な活動や業務の成長に活かすべきだ」という考えを示した。

小柳津は、「生成 AI はとても革新的な技術で、おそらく私が 40 年間この業界にいる中でも、インターネット級に社会を変えると思います」と前置きをした上で、 「我が社の生産性向上は ICT の有効活用だけでなく、業革や BPR(Business Process Re-engineering)との組み合わせで効果が最大化されました。生成 AI においてもそれ単独での利用に固執せず多様な方法論との複合的なアプローチを検討しています」 と語った。

また、「全会議録画、議事録自動生成や非同期参加の推奨」など、AI を生活習慣に組み込むことで、より柔軟で効率的な働き方が実現すると強調。「生成 AI でできることだけをつまんでそれを積算するよりも、生活習慣を変えるという大きな文脈の中で、上手く生成 AI を使っていただけると、より良い成果を実感いただけると思います」と締め括った。

Microsoft 365 Copilotの現状と、活用に向けた取り組み

後半は、マイクロソフトとアクセンチュアによって 2000 年に設立されたアバナード株式会社から西村氏が登壇。Microsoft 365 Copilot の現状と活用に向けた取り組みについて紹介した。

アバナード株式会社

Modern Workplace Architecture

Director

西村 拓也氏

Copilot は Excel や Word などの Office ツールや Teams、Outlook と連携し、自然言語を使ったコンテンツ生成や情報収集を可能にする AI であることを説明した上で、導入した企業からは、会議の効率化やナレッジ管理の効果を評価する声が多いことを紹介。一方で、Excel や PowerPoint の生成には、期待通りの結果が得られにくい場面も指摘されており、その点は Copilot の進化に加えて、「入力する側も、ある程度特性を知っている上で使っていくことがポイント」だと強調した。

Copilot の活用を促進するためには、利用者に適切な教育を提供し、使い方を定着させることが重要だと西村氏は指摘する。セッションでは、「知る(何ができるのか把握する)」「探る(ニーズを把握してかたちにする)」「育てる(サポートする)」「広める(有効なユースケースを広める)」という4つの活動サイクルが紹介され、これを通じて利用者のスキル向上を目指す必要があると説明。また、それぞれに対し、以下のソリューションを提供していることを紹介した。

【アバナードのソリューション】

・Utilization Framework(知る):確かな利用を実現する定着化活動フレームワーク

・Utilization Dashboard(探る):Copilot の展開・利用状況と、ユーザーの関心を可視化

・Copilot Workstyle Plugins(育てる):業務と Copilot をより密接に、新体験を創り出すプラグイン

・Prompt Control Center(広める):利用者参加型、活用特化

最後に西村氏は、生成 AI 活用の実現に向けたプロセスを紹介。同社のソリューションは、目安として 2週間から 1.5 か月での提供が可能であり、「利用者への教育」「プロンプトエンジニアリング、技術サポート」など、依頼ごとにケースバイケースな対応が可能なことを強調し、セッションを締め括った。

セミナー 3:サーバ環境のモダナイゼーションと最新動向

3 つ目のセミナーでは、日本マイクロソフトの足立がクラウド移行の最新ソリューションを紹介し、特に金融業界における Azure の利点を強調した。

a man speaking into a microphone

日本マイクロソフト株式会社

インテリジェントクラウド統括本部Azure第3営業本部

Azureインフラスペシャリスト

足立 裕二

はじめに足立は、Azure は市場シェアの拡大を背景に、グローバルなデータセンターと強力なセキュリティ体制を構築し、金融機関のニーズに応じた監査対応やコンプライアンス支援を行っていることを紹介。選ばれる理由として「グローバルスケールのフットプリント(世界 65 か所以上のリージョン数)」「高いセキュリティ性」「幅広いコンプライアンス基準への準拠」の 3 つを挙げた。

続いて、VMware ワークロードを Azure に移行する理由について説明。Azure では、既存のオンプレミスシステムをクラウドに移行するための複数の移行パスを提供し、運用の負荷を軽減するソリューションを用意している。特に「Azure VMware Solution」により、既存の VMware 環境をそのままクラウド上で活用でき、ライセンスの最適化やコスト削減も支援していることを紹介した。

クラウド導入の課題としては、スピード感やシステム制約への対応が挙げられ、マイクロソフトは、停止が難しいシステムの移行にも対応可能な技術を提供している点を強調。また、ライセンスの再利用やコストメリットの強みを紹介し、クラウド移行のハイブリッド特性も訴求した。

金融機関における VMware Cloud 事例から AVS のメリットを知る

ヴイエムウェア株式会社

Cloud Sales APJ

部長代理 Lead Cloud Sales Specialist

御園 康史氏

ヴイエムウェアの御園氏からは、VMware Cloud と Azure VMware Solution(AVS) の概要とメリットが紹介された。AVS は、オンプレミス環境にある VMware 仮想マシンを Azure クラウドにそのまま移行でき、クラウド移行に伴う手間やリスクを軽減できるソリューション。クラウド化の主なメリットとして、以下が挙げられた。

・障害対応:障害発生時にも自動的に復旧

・アップデートの自動化:脆弱性に対応した緊急パッチ適用等も自動化され、運用負荷が軽減

・ハードウェア更新不要:従来のような定期的なハードウェア更新が不要

・柔軟なリソースの拡張・縮小:必要な分だけリソースを使用でき、無駄を減らせる

AVS の特長として、仮想マシンのシームレスな移行、オンプレミスと同等のセキュリティ、マイクロソフトの AI サービスとの連携、そしてコスト削減が挙げられる。御園氏は、具体的な事例として、金融機関が AVS を利用してクラウドリフトのリスク低減や、コスト最適化を達成したケースを紹介した。

また、AVS は専用ホストで動作するため、他社とリソースを共有しないセキュリティ性の高さが評価されている点にも言及。Microsoft ライセンスの活用により、Windows Server や SQL Server のライセンスコスト削減が可能であることも強調。最後に御園氏は、クラウド移行はシステムの特性に応じて、IaaS、PaaS、SaaSを使い分けることを推奨した。

オンプレミスからクラウドへの最適なロードマップとは

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日本アイ・ビー・エム株式会社

コンサルティング事業本部

ハイブリッド・クラウド・サービス事業部

パートナー

松本 修氏

日本アイ・ビー・エムの松本氏からは、同社のクラウド戦略と AI ソリューションを中心に、オンプレミスからクラウドへの移行のロードマップと、IBM のコンサルティングおよびインフラサービスが紹介された。

IBM は、Microsoft との強力な連携を活かし、オンプレミス資産をクラウドに移行するプロセスを支援している。特に、クラウド移行において、すべてを一度に変えるのではなく、段階的なアプローチを推奨しており、Azure VMware Solution(AVS)を活用することで、迅速かつ効率的な移行が可能であることを強調。同社では、クラウド移行を支援する新しいコンサルティングサービスを展開し、企業のインフラだけでなくアプリケーションも含めたワンストップ支援を提供している。また、移行だけでなく AI を活用したソリューションとして以下の具体例が紹介された。

・AI for Industry:業界特化の AI ソリューション(例:銀行の融資業務の効率化)

・AI for Code:コード生成の自動化で開発時間を削減(例:保険会社での利用)

・AI for Everyday Work:AI デジタルワーカー(例:人事処理フローの自動化支援)

・デジタルサービスプラットフォーム:金融業界向けのプラットフォーム提供で開発効率を向上

最後に松本氏は、「お客様の情報資産のモダナイズを様々にサポートする機能やソリューションを提供し、これからも育てていきたいと思っています」とセミナーを締め括った。

セミナー 4:GitHub×AI で加速する金融システム開発とビジネス革新

4つ目のセミナーでは、GitHub の廣田が登壇。GitHub の AI 開発支援ツールの概要、導入事例、効果、課題への対応策について紹介した。

GitHub Japan

エンタープライズセールスマネージャー

廣田 華代

GitHub Copilot は、コード生成やバグ修正提案などの支援を通じて、開発者の作業効率を高める AI アシスタントツール。廣田は調査結果を共有しながら、開発初期段階でのコード提案や、複雑なコードの理解を支援する機能により、生産性の向上を実感している利用者が多いことを紹介した。

アクセンチュアの事例では、Copilot 導入後、エンジニアの 9 割が生産性の向上を実感しており、調査時間を 90 %削減するなどの効果があったことを報告。廣田氏は「パラダイムシフトがすでに起きていると考えています。AI を導入するかしないかではなく、導入する前提で何をしていくべきかを考え、AI による変革を自分たちで引き起こしていくことが必要だと思っています」と話した上で、開発者だけでなく、プロジェクト管理者や企画担当者にも恩恵があるため、組織全体での活用を推奨した。

GitHub Copilot 導入における課題としては、セキュリティやデータ漏洩の懸念が挙げられるが、Copilot は生成後にすべてのデータを破棄し、公開コードの無断利用を防ぐフィルタリング機能も完備していることを強調。また、古いシステム(例:COBOL)から新しいプログラムへの移行を AI が支援することで、モダナイゼーションの促進も図っていることを紹介した。

廣田は、AI の導入には段階的な試行が効果的であり、異なるチームやスキルを持つメンバーを巻き込むことで、多角的なフィードバックを得て改善を進めることの重要性を強調。また、成功事例の共有やスキルトランスファーを組織全体で行うことで、AIの活用がさらに促進されることを紹介した。

展示会場ブース:マイクロソフトやパートナー企業のソリューションを多数紹介

展示ブースでは、マイクロソフトやパートナー企業による自社ソリューションの紹介や各種デモンストレーションなどの実施、ミニステージでのプレゼンテーションなどを行った。

ヴイエムウェア株式会社 展示ブース

VMware ベースの仮想マシンを、Azure クラウドへスムーズに移行できるサービスを紹介。従来、仮想マシンをクラウドに移す際に必要だった再構築作業を省略できることが特徴だ。金融機関などでは専用サーバー上での運用が求められ、Azure 上での専用ホスト提供が運用負荷軽減とセキュリティ強化に寄与していると説明。また、最新の AI 技術とのシームレスな連携で顧客サービスの向上も期待される。

アバナード株式会社 展示ブース

アバナードのブースでは、Azure や Microsoft 365、Copilot などのマイクロソフト製品を活用した包括的なサポートを行っていることを紹介。同社では、顧客の業務改善を促進する「Avanade Flexible Support」など、オーダーメイドのインフラ構築も展開している。マイクロソフト製品の導入支援から運用サポートまで一貫したサービス提供ができる点が特徴だ。

ソフトバンク株式会社 展示ブース

ソフトバンクは、AI エコシステムを提唱しており、Azure OpenAI Service を基盤とした生成 AI パッケージの活用をブースで紹介した。企業のデータと連携し、AI アバターを利用した非対面接客や業務効率化を実現するサービス、AI によるプレゼンテーション支援やセミナー運営、受付業務など、多岐にわたる分野で活用されている。また、ID 認証やネットワーク管理を組み込んだセキュアな環境を提供し、顧客ニーズに応じた柔軟な対応が可能だ。

日本アイ・ビー・エム株式会社 展示ブース

IBM のブースでは、AI を活用した業務効率化のソリューションを紹介。バックオフィスの自動化や営業力の強化、データ活用による分析強化、コンプライアンス対応の強化など、業務の実質的な効果を重視したラインナップがある。また、融資稟議書の自動作成支援や AI による営業プロセスの最適化など、金融業界向けに特化したパッケージを提供し、エンドツーエンドでセキュアな AI 活用が可能である点を示した。

日本マイクロソフト 展示ブース

マイクロソフトのブースでは、Microsoft 365 Copilot など、AI を活用した SaaS サービスを複数紹介。ノーコードでアプリを構築できるサービスでは、利用者がプログラミングなしで社用車管理アプリなどを簡単に作成できる点を強調した。また、紙の資料を AI で文字起こしし家系図を自動作成することも可能。Microsoft Teams や Word、Excel などでの AI サポートも提供されており、幅広い用途での利用が期待されている。

また、最新の「Copilot+ PC」に関するデモンストレーションが行われ、AI処理を搭載したPC の機能や、他の Copilot シリーズとの違いを紹介。特に、金融機関など特定環境での利用を希望する顧客からの関心が高く、オフラインでも使用可能なライブキャプション機能などを評価する声が多かった。

日本マイクロソフトおよびパートナー企業による充実したセミナーには、多くの来場者が熱心に耳を傾け、またブース内のミニステージでは、次々と繰り広げられる実践的なプレゼンテーションに足を止める人々の輪が絶えることはなかった。金融業界向けの最新情報や実践的なソリューションが一堂に会した FIT2024 は、次世代のビジネス変革への期待と熱気に包まれながら、成功裏に幕を閉じた。

■ご紹介セミナー一覧
※以下リンクからも各セミナーの動画をご視聴いただけます。

マイクロソフト金融業界向け取り組みーAzure AI最新情報のご紹介日本マイクロソフト株式会社
ソフトバンク株式会社
Microsoft Copilot活用による社員の能力向上~ビジネスへのインパクト日本マイクロソフト株式会社
アバナード株式会社
サーバ環境のモダナイゼーションと最新動向日本マイクロソフト株式会社
ヴイエムウェア株式会社
日本アイ・ビー・エム株式会社
GitHub×AIで加速する金融システム開発とビジネス革新GitHub Japan
みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社

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AI の活用で金融サービス業界の変革を推進 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/industry/blog/financial-services/2024/11/25/accelerating-financial-services-transformation-with-ai/ Mon, 25 Nov 2024 10:03:14 +0000 ※本ブログは、米国時間 2024 年 10 月 24 日に公開された Accelerating financial services transformation with AI – Microsoft Industry Blogs (英語) の翻訳です。 生成 AI のパワーと豊富な業界データを組み合わせて活用することで、金融サービス業界の意思決定者は、重要なインサイトにすばやくアクセスし、より効率的に、的確な情報に基づいて意思決定を行えるようになります。 Microsoft Cloud for Financial Services これを実現するのが、Microsoft Cloud for Financial Services に追加された最新ソリューション Meeting Prep for Financial Services (プレビュー) です。マイクロソフトと LSEG (ロンドン証券取引所グループ) の長期にわたる戦略的パートナーシップから生まれたイノベーションであり、Microsoft Teams と Microsoft 365 Copilot 向けに構築、最適化されています。LSEG の次世代型データ & アナリティクス ワークフロー ソリューション「LSEG Workspace」との密接な連携と相互運用を可能にし、ワークフローを強化します。 Meeting.

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※本ブログは、米国時間 2024 年 10 月 24 日に公開された Accelerating financial services transformation with AI – Microsoft Industry Blogs (英語) の翻訳です。

生成 AI のパワーと豊富な業界データを組み合わせて活用することで、金融サービス業界の意思決定者は、重要なインサイトにすばやくアクセスし、より効率的に、的確な情報に基づいて意思決定を行えるようになります。

Microsoft Cloud for Financial Services

これを実現するのが、Microsoft Cloud for Financial Services に追加された最新ソリューション Meeting Prep for Financial Services (プレビュー) です。マイクロソフトと LSEG (ロンドン証券取引所グループ) の長期にわたる戦略的パートナーシップから生まれたイノベーションであり、Microsoft Teams と Microsoft 365 Copilot 向けに構築、最適化されています。LSEG の次世代型データ & アナリティクス ワークフロー ソリューション「LSEG Workspace」との密接な連携と相互運用を可能にし、ワークフローを強化します。

Meeting Prep for Financial Services は、クライアントとの会議に向けた準備時間の短縮、クライアントへの提案や意思決定の改善、クライアントとのコミュニケーションの効率化を促進することにより、投資銀行やクライアント対応担当者を支援します。Microsoft Teams のライセンスと LSEG Workspace のライセンスをお持ちの場合、このアプリを使用してコラボレーション ワークフローを促進し、生産性を向上させることができます。現在はパブリック プレビュー中 (英語) で、一般提供は 2024 年 12 月に開始されます。Meeting Prep for Financial Services は、2022 年に締結された LSEG とマイクロソフトのパートナーシップにおける重要なマイルストーンであり、データとアナリティクスに特化した新しい製品やサービスを共同で開発することを目的としたものです。

「お客様からは、Meeting Prep for Financial Services を使用したことで大幅な時間節約と効率化につながったと好意的な反応をいただいています。LSEG Workspace に蓄積された豊富な市場データと分析結果をマイクロソフトの生成 AI 機能と統合することで、金融業界の皆様がクライアントとの会議をより充実したものにするために適切に準備を行い、より適切な情報に基づいて意思決定を行うことが可能になっています」

Nej D’Jelal 氏、LSEG Workspace プラットフォーム グループ責任者

金融サービス業界のお客様とパートナー様による AI 活用の進化

お客様、マイクロソフト、そのグローバル パートナーの連携は、金融サービス業界のあらゆるところでイノベーションを生んでいます。Gartner が発表した「2025 年 CIO アジェンダ: 銀行業界の最優先課題とテクノロジ計画」によると、テクノロジ投資において大きな変化が見込まれるのは、生成 AI (39%)、サイバーセキュリティ/情報セキュリティ (34%)、AI (33%) です1。これらのイノベーションには、セキュリティ、プライバシー、信頼性に関する強力な基盤が必要になることから、マイクロソフトはデータの保護、強固なプライバシー対策、責任ある AI の原則への取り組みに特別な注意を払っています。セキュリティはマイクロソフトの全社的な最優先事項であり、当社のセキュア フューチャー イニシアチブは、製品やサービスに組み込まれたセキュリティを継続的に進化させるという取り組みを反映しています。

Microsoft Cloud for Financial Services は、金融サービス業界向けのサービスとソリューションを上記の基盤に提供するものであり、カスタマー エクスペリエンスの変革、従業員の業務支援、リスクとコンプライアンスの管理、基幹システムの最新化といったインパクトのあるビジネス成果を企業が速やかに達成できるよう支援します。イノベーションを促進し、レジリエンスを高めるには、目的に合ったプラットフォーム サービスを活用することが重要です。また、AI 搭載分析プラットフォームである Microsoft Fabric を活用すれば、社内のデータを統合し、コラボレーションを改善し、AI 開発のコストや労力を削減しながら、ガバナンスを簡素化し、セキュリティを強化することができます。

カスタマー エクスペリエンスの変革

カスタマー エクスペリエンスにおけるデータの重要性は、顧客が金融機関と接するあらゆる場所、時間、チャネル、つまり、カスタマー ジャーニーという観点ではいっそう大きくなります。優れたサービスと有意義なやり取りを実現するには、一貫性のあるシームレスな体験を創出し、顧客との関係の全容を把握できるようにする必要があります。

そうしたニーズに対処した好例が、マイクロソフトと資産運用会社 BlackRock のパートナーシップ (英語) です。同社の Aladdin 投資管理プラットフォームは全体が Microsoft Azure で運用されており、この提携ではその次世代型ソリューションの開発に取り組んできました。同社は昨年、プライベート マーケット プラットフォーム向けに新しい生成 AI ツールを発表し、最近では新たに、重要なビジネス意思決定や適切な判断に役立つ回答を瞬時に提供する Aladdin Copilot を発表しています。

他の多くの企業も、生成 AI を活用してカスタマー エクスペリエンス、製品、サービスの提供方法を再構築しています。保険会社の ERGO Insurance (英語) は、マイクロソフト パートナーの EBO が Azure を基盤として開発した AI 仮想オペレーターを使用して、わずか 4 か月でカスタマー サービスを刷新しました。英国のデジタル バンク Virgin Money (英語) は、Microsoft Dynamics 365 Customer Service に統合された Microsoft Copilot Studio で仮想アシスタントを開発し、オムニチャネルのカスタマー エクスペリエンスを強化しました。この仮想アシスタントは賞も獲得しています。また、南アフリカの大手銀行 First National Bank (英語) は、Microsoft Copilot for Sales を活用して顧客とのコミュニケーションを改善し、顧客の要望に的確に応えられるようになりました。さらに、オーストラリアのメガバンク CommBank (英語) は、生成 AI を活用してカスタマー エクスペリエンスをパーソナライズすると共に、詐欺や不正行為、金銭的搾取の防止につなげています。

従業員の業務支援

適切なコミュニケーション ツールやコラボレーション ツールがあれば、従業員はより効果的にビジネス ニーズに対処し、顧客にサービスを提供することができます。生成 AI のメリットを最初に、そして最も強く実感できるのが、Microsoft 365 Copilot です。最近、複数の新機能が追加され、Microsoft 365 アプリの Copilot が強化されました。マイクロソフトの委託により Forrester が実施した最新の Total Economic Impact (TEI) 調査によると、Copilot を 3 年間使用した場合、112 ~ 457% の ROI を見込むことができ、新規採用者の研修期間を 30% 短縮できます2

Copilot の他にも、Azure OpenAI Service を使用すれば、カスタムのオペレーターや生成 AI アプリを構築することができます。ROI もきわめて優れています。マイクロソフトが Forrester に委託した金融サービスおよび保険業界の TEI 調査では、Azure OpenAI Service でソリューションを展開する組織は、3 年目までにクライアントあたりの収益が平均 3 ~ 7% 増加し、効率化によってコンテンツ作成時間が 30 ~ 60% 短縮されることが期待されています3

金融サービス業界全体を見渡しても、マイクロソフトのお客様は、AI イノベーションの重要なメリットである生産性向上を実感しています。たとえば、米国の民間格付け会社 Moody’s は Copilot を社内向けにカスタマイズ (英語) することで、従業員 14,000 人の生産性を向上させ、イノベーションを促進しています。この社内ツールは 1 か月もかからず稼働されました。

「金融機関はデータが著しく増える中でも、即座に知見を引き出すことが求められます。マイクロソフトの Azure と生成 AI ソリューションは、この課題に対処するうえできわめて重要な役割を果たします。Copilot を利用すれば、データへのアクセスが簡素化され、データ活用のハードルが下がります。これにより、クライアントはかつてない量のデータを圧倒的なスピードで処理できるようになりました」

Nick Reed 氏、最高製品責任者、Moody’s Analytics

また、英国の金融サービス会社 Hargreaves Lansdown (英語) では、ファイナンシャル アドバイザーが新しい AI ツールを使用することでクライアント向けの文書を以前の 4 倍の速さで作成できるようになり、週に平均 2 ~ 3 時間を節約しています。フランスの保険・金融グループ AXA (英語) は、Azure OpenAI Service を使用して AXA Secure GPT プラットフォームを 3 か月で開発し、データの安全性を高く維持しながら、責任を持って生成 AI を活用しています。さらに、トルコの大手商業銀行 Akbank のスタッフ (英語) は、数秒で 10,000 件のレコードを検索できる新しいチャットボットを活用して 1 回の顧客サポートあたり 3 分を節約しています。

リスクとコンプライアンスの管理

金融サービス企業で事業運営やイノベーションにおけるテクノロジ利用が活発化するにつれ、活用するシステムの規制要件への準拠 (英語) や業界で求められる信頼性、回復力、セキュリティの確保がますます重要になってきます。

テクノロジへの傾倒が進むと、規制を設ける動きは世界中に広がっていきます。その一例が、金融サービス業界の安定性とセキュリティの強化を目的とした欧州連合のデジタル オペレーショナル レジリエンス法 (DORA) です。DORA を始めとする重要な取り組みに関して、マイクロソフトは規制当局と積極的に協力し、お客様のスムーズで包括的な規制準拠を支援しています。たとえば、Fintech Open Source Foundation (FINOS) (英語) などのコンソーシアムに参加して、他の業界のリーダーと共に金融機関向けの画期的な AI ガバナンス フレームワークの策定に取り組んでいます。

コンプライアンス ニーズへの対応に関する支援

マイクロソフトは、お客様がコンプライアンス要件を満たしながら生成 AI でイノベーションを推進できるよう支援しています。

eBook を読む (英語)

テクノロジは、規制準拠においても重要な役割を果たします。そこで、コンプライアンス ニーズに特化した安全でスケーラブルなクラウド基盤である Azure ランディング ゾーンをベースとした、新しい FSI ランディング ゾーンを紹介します。このコードとしてのインフラストラクチャの提供開始は 2024 年 11 月を予定しており、基本的なガバナンス、回復力、セキュリティ、自動化、規範的ガイダンスの提供を通じて、金融サービス企業と当社のパートナー様が金融業界の厳格で妥協の許されないコンプライアンス要件を満たせるよう支援します。

クラウドへの移行も、効果的なリスク管理を促進します。たとえば、カナダのメガバンクであるモントリオール銀行 (英語) は、市場リスク管理プラットフォームを Azure に移行したことで、分析時間を 6 分の 1、業務スピードを 2 倍にしたほか、30% のコスト削減を実現しました。また、ベルギーの銀行 Belfius (英語)Microsoft インテリジェント データ プラットフォームを導入し、リスク評価、規制基準への適合、異常な操作の迅速な検知を行っています。

セキュリティの強化

セキュリティ面では、世界でも特に金融サービス企業が標的にされています。調査会社 Cybersecurity Ventures の予測によると、サイバー犯罪の被害額は、3 兆ドルだった 2015 年から増え続け、10 年後の 2025 年には年間 10.5 兆ドルに達する見込みです4。このように脅威のリスクが増す中、企業は重要なシステムを適切に保護し、データ保護を強化し、多くの規制に準拠し続けることが求められています。

そこで慢性的な人材不足のサイバー防衛チームの業務を支援するのが、Microsoft Copilot for Security です。これを使用すれば、アナリストは組織のセキュリティ態勢を迅速に見直し、これまでよりもはるかにスピーディーに有益な知見から解決策を打ち出せるようになります。イタリアの銀行グループ Intesa Sanpaolo (英語) は、Copilot for Security を導入したことで、脅威ハンティング チームの業務スピードを向上させ、若手スタッフの育成期間を劇的に短縮することに成功しました。また、国際的な金融グループである Barclays (英語) では、マイクロソフトのセキュリティ ソリューションを活用して、セキュリティ脅威の検出、調査、対処、防御の態勢を改善しています。

基幹システムの最新化

多くの企業は、AI への期待の高さからレガシ システムの利用について再考し、ミッション クリティカルなワークロードをクラウドに移行して、Microsoft Fabric などの最新のデータ分析プラットフォームを採用することを決断しています。マイクロソフトのお客様も AI や仮想オペレーターへの投資を急激に増やしており、堅牢なデータ資産戦略の必要性がさらに高まっていることがうかがえます。

そうした中で、マイクロソフト、パートナーの Quantexa、ヨーロッパの銀行 Novo Banco の 3 社による提携は、AI 時代のデータ資産の最新化の好例と言えるものです。この提携では、Quantexa の Decision Intelligence プラットフォームのパワーと Microsoft Fabric の高度な分析機能を組み合わせています。

こうした最新化は、俊敏性、回復力、コンプライアンス、コストの面でも大きなメリットをもたらします。シンガポールの不動産投資運用会社 CapitaLand Investment (英語) は、統合データ プラットフォームへの移行によって全事業部門のデータ運用を効率化し、100 万シンガポール ドル以上のデータ プラットフォームの運用コストと、年間 10,000 人日以上の労働時間を削減しています。ドバイ商業銀行 (英語) では、アプリケーション インフラストラクチャを Azure にアップグレードし、顧客基盤を 4 倍増加させました。新サービスの展開までにかかる期間も 3 か月からわずか 1 日にまで短縮されました。スロベニアの大手保険会社 Zavarovalnica Triglav (英語) は、応答の自動化と顧客からの問い合わせのスマートな再ルーティングにより、スロベニア国内の保険契約ワークフローを刷新し、特定の問い合わせの半分ほどは人による対応が不要になりました。

今後の展望

ここでご紹介した事例はごく一部ですが、AI は、顧客、取引先、規制当局、組織内関係者との信頼関係を損なうことなく、ビジネスのあらゆる側面のイノベーションを可能にするものであることがおわかりいただけたでしょうか。マイクロソフト、そしてマイクロソフトのパートナーは、金融サービス業界のお客様に信頼していただけるソリューションやサービスを提供し、共に歩み続けていきたいと考えています。

  • Meeting Prep for Financial Services の詳細についてはこちらをご確認ください。パブリック プレビューへの参加方法などが示されています。
  • Microsoft Cloud for Financial Services の最新ドキュメントは、こちら (英語) をご覧ください。お客様がビジネス価値を創出し、顧客との関係を強化できるよう支援する、金融サービス業界向けのスケーラブルなプラットフォームの詳細をご確認いただけます。
  • マイクロソフトによる金融サービス業界のお客様の DORA 対応準備の支援については、ブログ記事「DORA の新たな規制への対応を進める金融業界へのマイクロソフトの 3 つの支援策」をお読みください。

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