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破壊的な新規参入者の台頭に 日本企業はどう立ち向かうべきか?

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デジタル化の大きな波がビジネスの世界に押し寄せる中、北米では Uber や Airbnb のように、既存ビジネスの優位性を脅かす新たなプレイヤーが台頭している。こうした企業は創造的破壊者、いわゆる「ディスラプター」と呼ばれ、既存ビジネスの担い手からは、敵対者として映る。しかしその一方で、新規参入者達は、新しい価値によって優れた顧客体験を提供していることも事実だ。日本企業は、こうした新たな潮流に対してどのように対峙すべきなのか。パネル ディスカッションでは「日本企業の逆襲、デジタル化と創造的破壊に挑む」をテーマに、デジタル化に先進的に取り組む三菱東京 UFJ 銀行、ヤンマー、ローソンのキーパーソンが登壇。ジャーナリストの福島敦子氏をモデレータに熱い議論を展開した。

ビジネスにおけるデジタル化の現状とそのインパクト

ジャーナリスト 福島敦子氏

本パネル ディスカッションは、3 つの討議ポイントについて議論が展開された。まず 1つ目の討議ポイントは「ビジネスにおけるデジタル化の現状と、そのインパクト」についてである。

特に金融業界は IT がビジネスの根幹となっていることもあり、デジタル化の影響を最も受けやすい業種の 1 つだ。伝統的な銀行のビジネスが新興企業に侵食されつつある現状に対し、どのような対応を進めているのか、それに対して、三菱東京 UFJ 銀行の村林 聡氏は次のように自行の取組みを紹介する。

「決済サービスは、これまでは銀行やクレジット カード会社が独占してきましたが、今日ではネット モール企業が自ら決済手段を提供したり、FinTech に代表されるように IT 技術を駆使した新興の金融サービス企業が台頭してきています。

そんな中で銀行が存在感を維持し続けるには、これまでのように自社の決済サービスをクローズドな環境で提供するのではなく、他社のサービスからオープン API 経由で銀行の決済サービスを呼び出せるよう提携を進め、便利でシームレスな仕組みを作る必要があります。FinTech 企業のユーザーインタフェースのよいサービスと、私たちの信頼性、安全の高いサービスをつなぐことで Win-Win の関係になっていくでしょう。また伝統的な店頭業務にもロボットと人工知能を活用して、新規口座開設の案内や 4 カ国語に対応するなど新たな顧客対応にも取り組んでいます」

一方、ローソンの加茂 正治氏は、コンビニ業界におけるデジタル化の波は、外部からの脅威というよりは「競合他社との競争に打ち勝つための武器というポジティブな捉え方をしている」と前置きした上で、ローソンにおけるデジタル化への取り組みついて次のように話す。

図: 次世代システムの姿

図: 次世代システムの姿

「これまでも POS データでの分析は行ってきましたが、『男性』『20 代』といったように大まかな属性しか分かりませんでした。ポイント カードによるビッグ データの活用で、よりきめ細かいデータが取れるようになり、ビジネスの効率を上げています。またクラウドの導入を進めており、機械学習技術を使った需要予測の仕組みにも取り組んでいます。2020 年を目処に完全クラウド化と人工知能のフル活用、さらにはアプリケーション開発を 70%内製するという目標を掲げ、次世代システムの構築を進めています。クラウドを中心に店舗、物流、製造のシステムをつなぎ、リアルタイムの需要予測をベースに需給をコントロールできるような仕組みを目指しています」

デジタル化の波が押し寄せているのは、金融や流通だけではない。現在、製造業の分野では IoT への取り組みが加速。そのビジネス モデルの根幹さえ変えようとしている。その状況について、ヤンマーの矢島 孝應氏は製造業におけるデジタル化を次のように説明した。

Solution01: 低コスト生産サポート "ロボットトラクタ"

図: 低コスト生産サポート“ロボットトラクタ”

「当社が提供するトラクターなどにセンサーを取り付け、お客様の利用状況を詳細に把握することで、最適な保守・監視サービスを提供できるようになりました。また、そうやって取得した情報を次の製品・サービス開発にフィードバックしています。“ロボットトラクタ” “リモートセンシング” といった、デジタル技術を取り入れた新たな製品やサービスも開発し提供しています。このように、これからの製造業は単に製品を提供するだけでなく、デジタル技術を取り入れて自ら積極的にイノベーションを進めていかないと、生き残っていくことは難しいでしょう」

デジタル化の取り組みを牽引するのは誰か?

株式会社三菱東京 UFJ 銀行 専務取締役 村林聡氏

2 つ目の討議ポイントは、「デジタル化における課題と、それを克服・牽引するのは誰か」である。デジタル化はこれまで以上に膨大な情報を扱うことになる上、セキュリティの懸念もつきまとう。また、全社横断的なプロジェクトになるため、誰が推進役を担うかは、どの企業にとっても重要なテーマとなるはずだ。金融では、厳しいセキュリティの基準が設けられているイメージがあるが、それは大きな課題にはならないのだろうか。それについて村林氏は「それは本質的な課題ではない」と言い切る。

「確かにセキュリティ対策は必須ですが、これまでの IT 化の流れの中でも克服してきました。真の課題は、別のところにあります。それは、銀行のような伝統的な企業は、レガシー資産とそこから得られる収益を守ることにこだわり、大きな時代の変化を見逃しがちなことです。
そこで私たちは逆に、デジタル化によるイノベーションを積極的に推進すべく、デジタル イノベーション推進部を新設しました。また、既存のオフィスとは完全に切り離したロケーションにイノベーション・ラボという組織も設置して、ICT を活用した革新的な新事業立ち上げや、システムの研究開発に取り組んでいます。何よりディスラプターに負けないためには自分たちがディスラプターになることです」

図: 既存業務に捉われない斬新な取組みへのチャレンジ

図: 既存業務に捉われない斬新な取組みへのチャレンジ

一方、リアル店舗をビジネスの中核に据えるローソンでは、デジタル技術の導入とともに業務プロセス自体を大胆に変えていくことで競争力を高めているという。

「コンビニ業界ではこれまで、商品発注は店舗オーナーの専権事項であると同時に、売れ残った商品の廃棄もオーナーが負担していました。私たちはこれを、“廃棄コストは本部とオーナーで折半”に変えた上で、AI による需要予測に基づく半自動発注を取り入れたところ、本部のスーパーバイザーも店舗オーナーも、発注以外の業務により力を注げるようになりました。このように、デジタル技術によって得られたインサイトを実際のアクションに反映するには、それが可能な事業モデルとオペレーションをセットで実現する必要があると考えています」

また「社内のどの組織がデジタル化の取り組みを牽引すべきか」という問いについて、矢島氏は次のように指摘した。

「多くの企業では、組織や職種に役割を分割して業務の効率化を図ってきました。しかし、それがデジタル化の障害にもつながります。ややもすると組織や職種に特化した仕事の遂行が目的となり、企業そのものの目的や使命を果たすために、全社で横串をさすことが難しくなっているからです。デジタル化はまさに全社で横串をさして、新たなビジネスにチャレンジする起業のような取り組み。従って、企業において IT を担当する私たちに課せられた役目は、起業家の意欲や能力を持った人材が、職能や組織をまたいで活躍できるような環境を整えることにあるのではないでしょうか」

デジタル化によってビジネスにどのような変革を起こしていくのか?

ヤンマー株式会社 執行役員 矢島孝應氏

最後の討議ポイントは、「デジタル化で狙うビジネスの変革とは」である。デジタル化は、これからも進展し、新しい商品やサービスを生んでいくはずだ。それに対して、長い歴史を持ち、経営資源も豊かな日本企業は、どのように戦えばいいのだろうか。村林氏は、これからの銀行は旧来のビジネス モデルを大きく転換し、顧客を選ぶのではなく「顧客から選ばれるサービスプロバイダー」を目指す必要があると説く。

「昨今ユーザーを増やしている freee やマネー フォワードといったサービスを使えば、どの銀行ともつながることができます。つまり、これまでのように銀行側がシステムで顧客を管理するのではなく、顧客側が API を通じて銀行のサービスを自由に選んで利用する時代が訪れつつあります。そうした中、私たちも自分たちだけで実現できなければ他社と組むなど、オープン イノベーションによって顧客目線の革新的な金融サービスを提供する企業へと脱皮しなければいけない。昨年から“FINTECH CHALLENGE 2015”というコンテストを始め、200 件ほどのアイディアからいくつか実際のサービスにつなげていますし、今年は出資もして共にサービスを作っていくことに取り組んでいます」

株式会社ローソン 専務執行役員 加茂正治氏

2012 年に創業 100年を迎えたヤンマーでも、次の 100年を見据えた新たな考え方や知見を取り入れるための取り組みを積極的に進めている。2015 年 11 月には、かつてフェラーリのデザイナーを務めていて、社外取締役でもある奥山 清行氏がデザインした真っ赤なトラクターを、100 台のフェラーリとともに御堂筋を走らせて話題を集めた。

「こうした取り組みを通じて“かっこいい農業”“儲かる農業”というイメージをアピールし、未来の食料問題解決の支援を行っていきたい。また、将来に向けてエネルギーの効率化をより高め、食料生産力を強化するためには、他企業との連携がますます重要になってきます。例えばローソンの店舗で調理されている『からあげクン』などの揚げ物から出る廃油で、店舗内の発電を進めています。そうした取り組みの中では、デジタル技術の重要性は今後さらに増していくことでしょう」(矢島氏)

加茂氏も、コンビニビジネスのさらなる発展のためには、テクノロジーの力が欠かせないと話す。

「店舗内にカメラやセンサーを設置して、お客様の導線やスタッフの動きを分析して効率化やよりよい店舗作りに生かしたり、RFID の導入で倉庫や工場の自動化をさらに進めるなど、デジタル技術活用の可能性はまだまだ尽きません。レジで支払いをしないで持ちかえり後に決済することも可能になるでしょう。コンビニエンスストアは食料品だけではなく酒やタバコの販売、ATM の設置など様々な業態を統合していきながら“街のワンストップ ショッピング”を目指してきました。これをさらに推し進め、より広い業態を取り込んでいくためにも、デジタル技術による省力化とオペレーションの見直しがますます重要になってきます」

こうした議論を経て、最後にモデレータの福島 敦子氏は日本企業に次のようにエールを送りセッションを締めくくった。

「デジタル化の嵐がそれぞれの業界に極めて大きな影響を与えている実態をあらためて知ることができました。デジタルディスラプターは確かに既存ビジネスにとって脅威です。しかし、同時に自らを変革するチャンスととらえることもできるのではないでしょうか。お三方から、デジタル化によるビジネスの変革に必要な重要なキーワードをいくつもいただきました。ぜひ、お客様本位の新しい価値を創出して、デジタル化の時代を勝ち抜いていって欲しいと願っています」

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