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業界

NEXT GIGA へ自治体、教員、児童生徒の「三方良し」を実現

(本ページの内容は、日本マイクロソフトが 2023 年 10 月 17 日に開催した Microsoft GIGA Update 2023 で発表した内容を紹介するものです。)

NEXT GIGA という大きな波がやってきました。

日本マイクロソフトは、これまでの文教市場における支援を通じて、様々なお客様から頂いた色々なお声に耳を傾け、これからの日本の学校と教育の未来をどう支援できるか、真剣に考えてまいりました。

NEXT GIGA に向けて、Microsoft 365 や Windows 11 Pro Education パソコンをはじめとするマイクロソフトの最新ソリューションと、昨今急速に浸透を始めた AI の利活用を含めた学校と教育のあるべき姿を、自治体、教員、児童生徒の 3 つの視点からご提案します。

GIGAスクール構想における課題

NEXT GIGA では生徒用パソコンに目が行きがちですが、他にも多くの教育関係の皆様と解決すべき課題があると考えます。

  • 自治体予算には限りがある
    ICT 支援員を十分に配置できない、必要なツールや教材を買えないなど、予算に限りがあるために実現できないことがあります。改善策としては、中長期の視点から購入内容を見直して、無駄を減らす工夫が必要です。
  • 先生方はとにかく忙しい
    文部科学省の調査によると、月 45 時間超の残業をしていた教員は小学校で 6 割、中学校で 7 割を超えています1。各自治体における様々な取り組みにより解消傾向にはありますが、さらなる業務効率の改善が必要です。
  • 生徒達の低い精神的幸福度と学習意欲
    ユニセフの調査によると、日本の子ども達の精神的幸福度は 38 か国中 37 位でした2。また、東京大学科学研究所・ベネッセ教育総合研究所の調査によると、子ども達の学習意欲に低下傾向が見られます3。これらの結果から生徒達の心のケアと学ぶ楽しみの提供が必要だと考えます。

自治体、教員、児童生徒の「三方良し」を実現するために

これら3つの課題を解決し、GIGA スクール構想が日本の教育に根付くためには、自治体、教員、児童生徒の「三方良し」を実現する必要があり、マイクロソフトは教育にベストな ”AI” で皆様をサポートします。

  • 自治体でのベストな TCO を実現します
    マイクロソフトのソリューションを活用いただければ、中長期に高いコスト削減ができます。Microsoft 365 A3 や A5 といった包括ライセンスのご利用と、先生用パソコンとして校務用と教務用で 2 台のパソコンをお持ちの現状から Windows パソコン 1 台に集約いただくことで、ベストな TCO (Total Cost of Ownership) を実現することができます。例えば、Microsoft 365 A3 は教職員の人数に応じてご購入いただきますが、「生徒用特典 (Student Use Benefit) 」が含まれますので、生徒用パソコンに端末管理ソフト (Intune for Education)を別途購入いただく必要はありません。
    マイクロソフトのソリューションであれば校務系から学習系まで全てをカバーできるため、まとめることでコストを最適化できます。また、マイクロソフトの製品は誰でも使えるようにアクセシビリティ機能が標準搭載されていますので、特別支援学校などでもご利用いただけます。さらに、これから Intune で管理ができる Microsoft Edge 用の Web コンテンツフィルタリング機能も登場予定です。
  • 先生の業務時間を大幅に削減します
    マイクロソフトのソリューションを活用いただければ、先生方の業務時間をセーブできます。AI で音読を自動採点する Reading Progress を一例に挙げます。生徒に 1 人 2 分間の音読の課題を出したとします。従来であれば、先生は 2 分間の録画を全て見ないと採点できません。AI が自動採点してくれると、先生の確認時間は 30 秒程度に短縮できます。音読の課題を年に 20 回出したとすると、平均規模の教育委員会では、年間 1,250 時間の採点時間を短縮できる計算になります。AI が先生方を支援する Learning Accelerators を活用する科目が増えると、先生方は業務時間をさらに減らすことができます。
  • 生徒の学習効果を高めながら心のケアも行います
    マイクロソフトのソリューションを活用いただければ、生徒の学習効果を上げながら心のケアができます。 AI で音読を採点する Reading Progress をお使いの学校の先生によれば、生徒は先生に音読の課題を提出する前に発音の正当率を少しでも上げようと繰り返し練習するそうです。AI で自己採点し、自分の結果が見えることで、生徒達の学習意欲が増すことがわかります。
    もし、生徒が自分の今日の気持ちを先生に素直に伝えられたら、先生はサポートすべき生徒は誰なのかがわかるので、早く手を差し伸べてあげることができます。生徒は Microsoft Teams の Reflect を使って先生に自分の今日の気持ちを伝えることができます。

学校における「三位一体の改革」の必要性

自治体、教員、児童生徒の「三方良し」を実現するために、学校においては「働き方改革」、「教え方改革」、「学び方改革」の三位一体の改革が必要です。

これまで行ったマイクロソフトの事例取材からも、学習向けパソコンの配備と校務系の改革は両輪で実施する必要があることが分かっています。

学校での「働き方改革」

  • クラウドで業務を効率化(Teams for Education の活用など)
    過去に大阪府堺市教育委員会と行った実証研究では、保護者の電話対応を Microsoft Forms と Microsoft Power Automate で作成した出欠連絡システムに置き換えた結果、学校に掛かってくる電話が 9 割減少しました。
    時間に換算すると 1 年間でおよそ 70 時間の削減になります。平均規模の教育委員会では年間 1,120時間削減できる計算です。
    専用のシステムを購入しなくても Microsoft 365 Education だけでできることが数多くあります。
    参考:校務のデジタル化について
  • 学習者用パソコンに関わる年次更新作業時間も削減可能(School Data Sync を活用して年次更新作業を簡単に)
    無償で提供している School Data Sync を使っていただくと、CSV ファイルから生徒のアカウントの登録ができます。CSV ファイルは Microsoft Excel で編集できますので、教育委員会でも操作可能です。また、同時に Teams のチーム作成とメンバーの登録もできます。さらに、Education Insight Premium の機能で、チーム横断で生徒の活動状況を分析することも可能です。
  • ゼロトラスト・セキュリティの実現(Microsoft 365 A5、 A5 Security を使ってゼロトラスト・セキュリティ環境を構築)
    文部科学省の教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインで推奨されている「ゼロトラスト・セキュリティ」環境を Microsoft 365 A5 または A5 Security で構築することができます。これにより先生方は学校内外を問わずに安全に業務ができるようになります。また、セキュリティ製品群をマイクロソフト 1 社にまとめられるので、コストの最適化も図れます。
    ゼロトラスト・セキュリティを実現した教育委員会の代表的な事例:
    千葉県流山市教育委員会
    埼玉県鴻巣市教育委員会
  • Windows パソコン 1台で、校務も教務もすべての業務を集約可能
    現在、日本国内の学校の 91 %以上5の校務用パソコンで採用されている Windows パソコン。 OS レベルでゼロトラストを実現できる唯一の OS であり、世界のほぼすべての政府機関にもご採用されています。
    多くの先生方が抱えている校務用パソコンと教務用パソコンの 2 台持ちによって業務負荷が増大している問題も、Windows パソコン 1 台にまとめて校務と教務を集約いただくことで、大幅に業務効率を向上いただくことができます。
    また、最新の Windows 11 Pro Education を導入いただくことで、教員 1 人当たり 1 年間に 52 時間の業務時間を削減できたリサーチ結果6も出ており、生産性においても群を抜いたパフォーマンスを誇る Windows パソコンを採用いただくことで、先生の働き方改革に貢献できます。

先生用 Windows パソコンおススメポイント:

先生用 Windows パソコン一覧はこちら

先生の「教え方改革」

  • AI を活用した教え方改革(Learning Accelerators の活用)
    AI が先生方を支援する Learning Accelerators には、 生徒の音読を AI が自動採点してくれるReading Progress の他に、生徒が検索について学べる Search Coach があります。今後はプレゼンテーションを AI が判定する Speaker Progress なども登場します。Learning Accelerators の活用で従来の先生の教え方が大きく変わります。
    参考:Learning Accelerators 使い方ガイド

生徒の「学び方改革」

  • Teams for Education で遠隔授業や協働学習をサポート
    Teams for Education を活用することで、一学年一人の小規模校同士が合同で遠隔授業が実施できたり、グループ内で生徒同士が同じテーマで研究内容を共有しあって協働学習を行うこともできます。
  • Learning Accelerators で生徒の楽しい、嬉しいを実現
    Reading Progress を活用することで英語の音読を個別に最適化、「1 分間に正しく読めた数」「正しく読めた率」など AI によって自動解析することができ、英語学習のモチベーションを高めることができます。
    Learning Accelerators を活用した学校の代表的な事例:
    足立学園中学校・高等学校
  • 学びのスタイルにあわせて豊富なラインアップから生徒用 Windows パソコンを選択可能
    9 社のパソコンメーカー様から販売される豊富なラインアップから、最適な Windows パソコンをお選びいただけます。生徒用パソコンは学び方のスタイルに合わせて 2 種類ご用意しました。常にインターネットに接続し、「完全クラウド型」で学習するのに最適な GIGA Basic パソコンと、プログラミングや画像編集など目的に合わせたアプリケーションをインストールして、インターネットの接続有無に関わらずどこでも学習が出来る「オンプレミス利用可能型」 GIGA Advanced パソコンです 。

GIGA Basic パソコンと GIGA Advanced パソコンについて:

GIGA Basic パソコン、GIGA Advanced パソコン共通の重要なポイントは、以下おすすめ理由に記載された 6 点です。

生徒用 Windows パソコンおススメポイント:

生徒用 Windows パソコン一覧はこちら

マイクロソフト ソリューションを安心して導入いただくために、2 つの販売パートナー様向け認定制度を開始

  • ゼロタッチデバイス管理パートナー制度
    法人および文教向けデバイスをクラウド経由で安全・簡単に運用できる「Microsoft Intune」「Windows Autopilot」 のトレーニングを全国の販売パートナー様向けに実施し、「ゼロタッチデバイス管理パートナー」認定制度を開始します。
  • GIGA ソリューションパートナー制度
    Learning Accelerators をはじめとした AI を含めたマイクロソフトの最新教育ソリューションのトレーニングを「ゼロタッチデバイス管理パートナー」様を対象に実施し、「GIGA ソリューションパートナー」認定制度を開始します。

両パートナー制度の対象パートナー様や認定制度の詳細につきましては、後日マイクロソフト公式サイトにてご案内させていただきます。

関連の詳細情報

  1. 文部科学省 教員勤務実際調査(令和 4 年度)の集計(速報値)
  2. ユニセフ 2020 年 9 月刊行 「こどもたちに影響する世界」
  3. 東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所「子どもの生活と学びに関する親子調査2021」
  4. Microsoft Customer Story-堺市全域の学校園で、保護者とのコミュニケーションを ICT で改革。課題となっていた毎朝の電話応対を 9 割削減
  5. 文部科学省 平成 30 年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査 (2019 年)
  6. Total Cost of Ownership of Microsoft solution Concentrix社 (2023 年)