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業界

Azure OpenAI Service を活用し、学生が生成 AI アプリケーション開発を実施

さまざまな業界に直結した専門教育を実践している滋慶学園グループ。1976 年に歯科技工士の専門学校を開校して以来、500 を越える職種のスペシャリスト達を輩出してきました。

滋慶学園グループの中でも、音楽やダンス、デザイン、IT、動物、自然、放送、製菓、スポーツ、医療といった幅広い専門教育を展開しているのが滋慶学園COM です。日本で初めてペットなどの動物系やゲームクリエイターの専門学校を立ち上げ、近年では e スポーツ のプロゲーマーや、ドローン パイロット、セキュリティの専門家であるホワイトハッカーなど、産業界とも密に連携をしながら、時代の最前線で活躍する人材を輩出しています。

滋慶学園COM は、2023 年度に産学連携プロジェクトの一環として、学生が Azure Open AI Service を活用し、学校内外の課題を解決するための生成 AI を活用したアプリケーション作成を実施しました。

Azure OpenAI Service は、Microsoft Azure クラウドプラットフォームで提供されるサービスの一つで、OpenAI の最先端の人工知能モデルにアクセスできるように作られています。このサービスを利用することで、ユーザーはGPT(Generative Pre-trained Transformer)、DALL-E(画像生成 AI)、Codex(コーディング支援 AI)など、OpenAI が開発した様々な AI モデルを使用することができます。

ここでは、東京デザインテクノロジーセンター専門学校と京都デザイン&テクノロジーセンター専門学校の学生の事例を 5 つご紹介いたします。

AI 絵日記作成アプリ

ユーザーの性別や年齢、今日一日にあった出来事の簡単な情報を入力すると、文章生成の AI で日記の文章を作成します。その作成した文章をもとに、画像生成 AI で状況にあった画像を作成し、絵日記にするアプリを作成しました。
このアプリを使用することで、日記を一から書くという負担を AI によって減らすことができます。また、どんな画像が生成されるかは出力されるまでわからないので、そこもお楽しみいただけるアプリとなっています。

・制作者: 東京デザインテクノロジーセンター専門学校 3 年(制作時) プログラマー専攻 横山 慶太さんのコメント

「Azure のサービスをあまり触った経験がなく本ゼミに取り組みましたので、サービスをどのようにアプリに組み込むかやどのサービスを使用して表現しようかはすごく悩みました。しかし、試行錯誤を繰り返しながら何とかアプリとして形にすることができとても嬉しく思っています。クラウドサービスやプログラミングの技術はもちろん、今後の主流となる技術である生成 AI に触れた今回の取り組みは大きな学びと力になりました。」

AI 就活管理アプリ

就職活動をサポートする Web アプリを開発しました。このアプリは、ユーザーが会社情報を効率的に管理できる機能を提供するだけでなく、AI 技術を活用してエントリーシートの添削や、模擬面接をチャット形式で行うことができます。また、認証機能を備え、インターネット上で誰もが簡単にアクセスし使用できる状態になっています。このアプリは、ユーザーの就職活動の効率化と成功率の向上を目指しています。

・制作者: 東京デザインテクノロジーセンター専門学校 2 年(制作時) スーパー IT エンジニア専攻 高橋 龍之介さんのコメント

「このプロジェクトを通じて、アイデアから具体的なアプリケーションを開発する過程を経験できたことは、大きな達成感をもたらしてくれました。特に、新しい技術への挑戦は刺激的であり、Azureのようなクラウドサービスをはじめとする多種多様なツールを習得し、活用することができました。また、GitHub や Docker といった開発ツールを用いることで、開発の効率性と品質の向上にもつながりました。」

AI 旅行支援アプリ「TriPal」

TriPal は、生成 AI と外部 API を組み合わせることで、旅行プラン提案から宿泊施設の選定までをユーザーとの会話形式でサポートするサービスです。ユーザーは、旅行期間や行きたい場所などを AI と会話で伝えるだけで、AI がユーザーの好みや予算に合わせて最適な観光スポットや宿泊施設を提案します。AI はユーザーのフィードバックに基づいて旅行プランを柔軟に変更し、快適な旅行体験を実現します。 さらに、外部の信頼できる API を利用することで、情報の正確性や安全性を保証しています。

・制作者:東京デザインテクノロジーセンター専門学校 1 年(制作時) スーパー AI クリエイター専攻 山下 竜之介さん および 同校 1 年(制作時) UI/UX デザイナー専攻 児島 直樹さんのコメント

「初めてのプロジェクト開発でしたが、チームで協力して TriPal を完成させることができ、本当に嬉しく思います。チーム開発の中で、各メンバーの得意分野を活かして役割分担を行い、効率的に開発できたことが、このプロジェクトの成功要因だと考えています。また、プロジェクトを通して、実践的な技術スキルを飛躍的に向上させることができました。特に Git や Docker などの開発ツールの使い方をマスターし、プロジェクト開発に活用することができました。」

京都 TECH AI「SCシステム」

教育課題を解決するという観点から、教職員の負担軽減・在校生の助けになるアプリケーションを制作できればと考え、京都テックに興味を持っている人に対して自動で質疑応答を行える「学外向けAI」と在校生や教職員に対し事務手続き時や授業質問に答える「学内向け AI」2 つのアプリケーションを制作しました。これらは教職員スタッフの負担軽減を目的として提案しました。

・制作者:京都デザイン&テクノロジーセンター専門学校 2 年(制作時) ホワイトハッカー専攻 浅見 一輝さんのコメント

「今回苦労し学んだ事は、最新技術の活用とチーム開発の難しさです。IT 業界最新トレンド、生成 AIを使用したプロジェクトに取り組むことで、日々更新される情報を集め、活用することが求められました。また、それを活かして使用者が使いやすいアプリケーションを作成することはとても困難でしたが、同時にすごく力がついたと点だと感じています。メンバーそれぞれの進行度、全体のスケジュールにおける優先事項の取捨選択など、一人一人が同じ方向に向かって取り組むことが大切だと感じました。」

AI 就活アシスタント

キャリアセンターと連携しながら学生の就職活動をサポートする Web アプリケーションを制作しました。このアプリは AI に就活に関する質問ができるだけでなく、学校に寄せられる企業の情報を一覧で表示する機能や、学生一人一人の就職活動の進捗状況をキャリアセンターが確認できる機能を搭載しており、学生が利用すればするほどキャリアセンターの業務が削減され、学生自身も効率良く就職活動を進められるような仕組みになっています。

・制作者:京都デザイン&テクノロジーセンター専門学校 2 年(制作時) スーパー AI クリエイター専攻 入矢 脩士さん および 同校 2 年(制作時) スーパー AI クリエイター専攻 北川 晃汰さんのコメント
「今回のプロジェクトを通じて、実際に起きている学内の課題を解決することの難しさや達成感を得ることができました。また、Azure OpenAI やその他の Azure サービスを用いた開発やフロントエンド,バックエンドを分けた開発に取り組んだことで、チーム全体のプログラミング能力の向上に繋がりました。今回の経験を活かして学内だけでなく、社会で起きている諸問題にも取り組んでいきたいと思いました。」



以上が 5 つの事例となります。

今後、滋慶学園COM では、社会のニーズに合致した職業人教育を実施していくために、引き続き様々な生成 AI サービスを用いた様々な取り組みをご検討されています。