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物流業界における Sustainability Transformation〜ビジネスモデルの変革を支える DX とは〜Volume.2 (全 3 回)

Volume.1 では物流業界における CO2 削減に向けた環境認識、業界課題、アプローチについて考察し、必要なデータの「見える化」をすることで「削減」を実現していくステップが重要であることを紹介しました。また、「見える化」と「削減」のステップと並行して、サステナビリティを実現するためのマインドセットやビジネスモデルの変革(削減をコストとして捉えるのではなく、新たな収入源として捉えた柔軟な発想・変革)が重要である点について触れました。

物流業界における Sustainability Transformation〜CO2 削減に向けて〜Volume.1 (全 3 回) – マイクロソフト業界別の記事 (microsoft.com)

今回の Volume.2 では、欧州系戦略コンサルティングファームのローランド・ベルガーでパートナーを務めており、物流業界の第一人者である小野塚征志氏にビジネスモデルの変革を支える DX と物流業界に関連する具体的な新規ビジネス事例やテクノロジー活用について、CO2  削減の観点も交えてお話を伺います。

株式会社ローランド・ベルガー パートナー 小野塚 征志氏
株式会社ローランド・ベルガー パートナー 小野塚 征志

DX がもたらすビジネスモデルの変革。デジタル化はそのための手段

昨今、DX (Digital Transformation) という言葉が広く浸透し、多くの企業では経営戦略に組み込まれるだけでなく、DX を推進するための組織や役職が新設されるなど、組織形態をも変える動きが出ています。DX について、「IT の導入による業務の効率化」や「事務の電子化による生産性の向上」などが例として取り上げられることがありますが、それらは単なるデジタル化にすぎません。

真の DX とは、「デジタル技術を活用したビジネスモデルの革新」です。経済産業省は 2018年 12 月に発表した『DX 推進ガイドライン』において、DX を「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義づけました。

つまり、DX の本質的な目的は「変革による競争優位の確立」であり、「デジタル化」はそのための手段と捉えるべきです。そして、デジタル技術の活用を通じて、新たなビジネスモデルを確立し、今までとは異なる誰かに、今までとは違う方法で、今までにはない価値を提供する。その非連続な成長によりパラダイムシフトを成し遂げることによって新たなビジネスを創造することが DX の神髄なのです。

デジタル技術を活用したビジネスモデルの革新の図説

DX には 4 つの進化形態が存在

真の DX とは、「デジタル技術を活用したビジネスモデルの革新」であると述べましたが、DX には DX 1.0 から DX 4.0まで 4 つの進化形態があります。

DX 1.0 は「デジタイゼーション」です。デジタル技術を活用することで、ビジネスプロセスをデジタル化し、業務効率化や生産性を向上して収益力を強化する、いわゆる「デジタル化」の一歩となります。
DX 2.0 は「デジタライゼーション」によるビジネスモデル変革で、収益を得るための方法や差別的優位性の源泉などを変えることで競争力を高める段階に入ります。モノ売りからコト売りへの転換、プラットフォームの構築などが該当します。
DX 3.0 は「コーポレートトランスフォーメーション」を指し、本来の DX の意味合いが濃くなります。DX を通じて「誰に、どのような価値を、どうやって提供する企業を目指すのか」を再考することで、企業としてのアイデンティティを進化させることが重要になります。

そして、DX の最終段階である DX 4.0 は「インダストリアルトランスフォーメーション」です。DX 3.0 の「コーポレートトランスフォーメーション」を実現した企業が社会生活や経済活動に革新をもたらし、業界全体のメカニズムを再編成することで、より豊かで快適な社会・経済を創出することが期待されます。

DXの 4 つの進化形態の図説

大切なのは、DX にはこの 4 つの段階があることに留意して戦略を描くことです。目先のデジタイゼーションやデジタライゼーションだけをターゲットにビジネスの革新を進めると、将来使わないデジタル技術に投資をしてしまう可能性があります。DX 3.0 や DX 4.0 を成し遂げた後の目指す姿を具体化した上で、その実現に向けた「DX 戦略」を策定することが重要になります。

DX はサステナビリティの実現を加速させる

DX はサステナビリティを実現する上で最も有効な手段であるといっても過言ではありません。Volume.1 では、物流業界における CO2 削減に向けた最初のアプローチとして、「見える化」が重要であると述べられていました。「見える化」は、DX 1.0 のデジタイゼーションに相当しますが、情報やデータを「見える化」して現状を把握することで初めて CO2 削減に向けたアクションアイテムを検討・判断することができます。CO2 開示義務などの法規に対応する必要があることを考えても、欠かすことのできないステップといえます。

そして、「見える化」することで「削減」への筋道が立ち、DX 2.0 のデジタライゼーションでビジネスモデルを変革し、CO2 を削減したり、環境に優しいビジネスモデルを構築したりすることができます。例えば、サプライチェーン全体を捉えて物流を管理するようなプラットフォームの構築や、配送ルートを最適化するサービス、あるいはモノやサービスを売りたい人と買いたい人をマッチングする新たなビジネスの創出などです。

同時に、さまざまなプロセスが効率化されることで、不要な作業が減少したり、配送距離が短縮されたりして、間接的に CO2 削減につながるビジネスモデルも広がりつつあります。

ここでいくつか具体的な例を挙げてみましょう。

例えば、生花の生産者と花屋の直接取引を可能とする CAVIN が挙げられます。CAVIN はこれまでの伝統的な生花流通構造を効率化し、アプリを介して生産者と花屋をマッチングすることで流通マージンを削減しました。
それに加えて、中間流通業者を介さずに済むので、店頭に届くまでの期間を大幅に短縮できます。より新鮮な生花を消費者に販売できるだけではなく、流通過程での廃棄ロスを低減することでサステナビリティを高めることに成功したわけです。

CAVIN の取引の仕組みの図説

Amazon は処方箋薬の宅配を起点に新たなヘルスケアビジネスを展開しています。利用者である患者は薬局まで薬を取りに行く手間を省けるだけではありません。朝・昼・夜といった服用のタイミングごとに飲むべき複数の薬が 1 つの袋に封入されて届くため、飲み忘れや飲み間違いを防げます。過去の処方箋情報や購買履歴などを基に、おすすめのサプリメントや保険商品も提案してくれます。
さらに Amazon は 2021 年から、オンラインでの遠隔診療と対面診療を組み合わせたハイブリッド診療サービスの提供を開始しました。ヘルスケアに関するモノやサービスをワンストップで利用できるようになったわけです。

物流の観点からすると、患者の処方箋情報や購買履歴などを基に出荷量を見通すことで、サプライチェーンの効率性を高めることが可能となります。製薬会社にデータを還元すれば、生産量や在庫量をより的確にコントロールできるはずです。薬以外の商品と一緒に運ぶことで、輸送効率の更なる向上も見込めます。社会が便利になるだけではなく、CO2 削減にもつながるビジネスモデルといってよいでしょう。

Amazon のヘルスケアビジネスの図説

サステナビリティの実現に向けてこれから必要とされる視点とテクノロジーへの期待

これまでお話してきたように、サステナビリティの実現と DX の関係は密接であり、相互に作用し合う関係にあります。
サステナビリティに対する様々なアクションを起こすためにも、IoT や AI などのテクノロジーを駆使しながら、どのようなデータをどこで蓄積・活用するのかを考えることが肝要です。そのためには、DX を段階的に捉え、サステナビリティを含めた企業としての目指す姿を描くこと、その実現に向けたロードマップを策定することが大切です。

例えば、輸送にかかるコストと CO2 を見える化し、常に最適な輸送手段・ルートを選べるようにしたい、あるいは、最適な輸送手段・ルートをレコメンデーションするサービスを提供したいといったとき、データの一元管理やインタオペラビリティを意識した仕組みを構築すべきです。
Scope3 を対象に CO2 排出量のデータを取得するには、自社以外の企業や団体との連携も欠かせません。データを自社のサーバー以外に蓄積すること、すなわちクラウドの活用拡大を図ること、それと並行してセキュリティを強化することも必要となります。

そして、ビジネスモデルの変革に向けた思考のトランスフォーメーションも枢要です。今後、モノ売りからコト売りへのシフトが進み、人を中心としたビジネス、環境に優しいサービスを軸に変革が進むと予想されますが、その実現には、これまでとは異なる開発手法を用いることも求められます。
システム開発を例に挙げると、従来は手戻りを最小化しやすいウォーターフォール型での推進が主流でしたが、これからはトライ & エラーを繰り返して質を上げていくアジャイル型の開発も増えるはずです。IT エンジニアだけが開発機能を担う時代は終わり、IT を専門としない事業部門サイドの社員も自由にアプリケーションやサービスを開発する、「市民開発」の時代に突入したといってよいでしょう。

DX はデジタル技術を起点に検討するのではなく、目指す姿を描き、その実現に向けて有用なテクノロジーを駆使すること、種々のデジタルリソースを適材適所に用いることが大事です。DX 1.0 から DX 4.0 のように、個別の事業のみならず、業界や社会へのインパクト、サステナビリティも含めた社会課題の解決までも捉えて目指す姿を描くこと、その実現に向けた DX 戦略を策定し、アジャイルに推進していくこと、そういった取り組みが日本の様々な企業に広がっていくことを期待したいです。

以上の通り、Volume.2 ではローランド・ベルガーの小野塚様にお話を伺いました。DX について更に詳しく知りたい方は、小野塚様の著書「DX ビジネスモデル」(DX ビジネスモデル 80 事例に学ぶ利益を生み出す攻めの戦略 | BOOKS | ローランド・ベルガー 東京オフィス|Roland Berger Japan)をご覧ください。

Volume.3 では物流業界含むサステナビリティ実現に向けた弊社お客様事例をご紹介していきます。


<編集後記 日本マイクロソフト モビリティサービス事業本部>
昨今注目を浴びている Bing AI チャットに「これからサステナビリティに必要とされる視点とテクノロジーへの期待」についても聞いてみました。

—引用—

  • テクノロジーはサステナビリティ目標を達成するために不可欠であり、企業はデジタル変革とサステナブル変革を同時に推進する必要がある。
  • テクノロジーは人口減少や高齢化などの社会課題に対応し、ウェルビーイングが高い暮らしや安心・安全な社会を実現するために活用できる。
  • サステナビリティ・ネイティブとは、サステナブルな価値観を持ち、環境や社会への影響を考えて行動する人々のことであり、彼らは企業や商品・サービスの役割を再定義する可能性がある。

これからサステナビリティに必要とされる視点としては、自分や組織だけでなく、地球や社会全体の利益を考えることが重要だと思います。また、テクノロジーへの期待としては、環境負荷を低減し、人々の幸福度を向上させることが求められていると感じます。
—引用終わり—

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