デジタル変革 Archives - マイクロソフト業界別の記事 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/microsoft-cloud/blog/industry/digital-transformation/ Thu, 09 Jul 2026 05:08:37 +0000 en-US hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.9.4 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/microsoft-cloud/blog/wp-content/uploads/sites/6/2026/06/microsoft_logo-150x150.webp デジタル変革 Archives - マイクロソフト業界別の記事 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/microsoft-cloud/blog/industry/digital-transformation/ 32 32 生成AIを“職場の当たり前”に JR西日本が2か月で挑んだ、一気通貫の業務プロセス変革とAI協働モデルの実践 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/microsoft-cloud/blog/digital-transformation/2026/07/09/mobility-2026-blog/ http://approjects.co.za/?big=ja-jp/microsoft-cloud/blog/digital-transformation/2026/07/09/mobility-2026-blog/#respond Thu, 09 Jul 2026 05:08:33 +0000 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/microsoft-cloud/blog/?p=4596 生成AIは今、単なる業務効率化ツールを超え、「働き方そのもの」を再設計する段階に入りつつあります。 
本記事では、同プロジェクトの背景と狙い、実際の業務での活用事例、そしてAI協働を全社展開していく上で見えてきた課題と展望についてご紹介します。

The post 生成AIを“職場の当たり前”に JR西日本が2か月で挑んだ、一気通貫の業務プロセス変革とAI協働モデルの実践 appeared first on マイクロソフト業界別の記事.

]]>

JR西日本ロゴ

1. はじめに 

生成AIは今、単なる業務効率化ツールを超え、「働き方そのもの」を再設計する段階に入りつつあります。 

西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)様では、将来的な「人と生成AIがそれぞれの得意領域で活躍し、協働する働き方」の実現を目指しています。この未来を見据えたファーストステップとして、まずはデジタルソリューション本部が先陣を切り、日常業務に生成AIをクイックかつ組織的に溶け込ませる取り組みを開始しました。目的は、日々の実務における手元のペイン(課題)を解消し、人間がより創造的な業務へリソースを注力できる協働体制を構築すること。このビジョンのもと、「生成AIを活用した働き方変革プロジェクト」を始動させました。 

本記事では、同プロジェクトの背景と狙い、実際の業務での活用事例、そしてAI協働を全社展開していく上で見えてきた課題と展望についてご紹介します。


2. プロジェクトの背景 ― なぜ「デジ本から」始めたのか 

本プロジェクトの出発点は、 
「生成AIを前提に、業務のあり方そのものを変えたい」 
という明確な問題意識でした。 

これまで多くの業務では、 

  • 単純な繰り返し作業などのノンコア業務に時間が奪われる 
  • 属人化による品質のばらつき 
  • 「AIは使ってみたが、結局一部の人しか使わない」 

といった課題が顕在化していました。 

そこでJR西日本では、まずデジタルソリューション本部(デジ本)自らが実験場となり、 

  • ノンコアタスクへのクイックなAI適用 
  • Human in the loop(人が最終判断を担う設計) 
  • ルールの遵守と業務スピードの加速の両立 

を前提に、生成AIを業務の一部とする活動を段階的に進めました。 

その第一弾として、テーマ選定からAIエージェントの構築・検証・展開までを、わずか2か月の間で一気通貫して行うプロジェクトが始動しました。JR西日本と、データ利活用をはじめDXに強みを持つJR西日本のグループ会社TRAILBLAZER、そしてその技術支援としてMicrosoftが加わった体制で、強力に推進されました。  

生成AIによる働き方改革プロジェクトの体制とスケジュール 
生成AIによる働き方改革プロジェクトの体制とスケジュール 

3. 生成AIで取り組むテーマの見極め 

本プロジェクトの成功の要因は、「『短期間で効果が最大限に出せるもの』を関係者間で洗い出して合意することだった」と、TRAILBLAZERの村山さんは語ります。生成AIの活用を検討する際、「何ができるか」から議論を始めてしまうケースは少なくありません。しかし本プロジェクトでは、まず“技術ありき”ではなく、「実務のどこに一番ムダやボトルネックがあるのか」「改善によって、誰の、どのような業務負担が軽減されるのか」といった業務起点の対話を重ねることからスタートしました。 

そして重視したのは、 

  • 数週間〜数か月で成果が可視化され、実務者が確かな手応えを得られること 
  • 業務フローが比較的シンプルで、人とAIの役割分担を設計しやすいこと 
  • 一部の専門業務のみへの適用に留まらず、将来的な横展開が見込めること 

といった観点です。 

生成AIは万能ではありません。だからこそ「100点を狙うテーマ」ではなく、「まずは70点でも価値が出るテーマ」を選ぶことが、結果として実務担当者の納得感やスピード感につながりました。実際、初期テーマで一定の成果を出せたことで、「次はこの業務にも使えるのではないか」というポジティブな連鎖が自然と生まれていきました。 

また、テーマ選定の段階からメンバーを巻き込んだことも重要なポイントでした。 

当初は、「AIの使い方のイメージが湧かない」「どう実務のワークフローに組み込めばいいか分からない」といった戸惑いがありました。さらに、業務変革への高いハードルを感じたり、生成AIを単なる単純業務の置き換えツールと捉えていたことで、効果を低く見積もってしまう傾向も見られました。しかし、プロジェクトを共にする中で、それらの戸惑いは徐々に解消され、生成AIは“自分たちの日常業務の負担を取り除くツール”として前向きに再定義されていったのです。 
村山さんはこう振り返ります。 

「生成AIの導入において本当に難しいのは、技術的なことではなく、業務に携わるメンバーが抱く『業務への想い』を丁寧に汲み取ること。その想いに寄り添って初めて、AIが真に輝く場所が見えてくるのだと思います」 

担当者の意見を尊重した業務ヒアリングによって「業務への想い」を汲み取り、AIが最も輝く場所を特定する。そのうえで、AIが真に機能する領域を見極めることで、担当者の想いを「コア業務への注力」という具体的な価値へ変換していきました。生成AI活用を成功させる鍵は、最先端のユースケースを追いかけることだけではありません。自社の業務と真正面から向き合い、「どこなら一番早く、意味のある変化を起こせるか」を見極めること。その積み重ねこそが、生成AIを“特別な取り組み”から“日常の業務パートナー”へと変えていくのです。 


4. 各部署で進む具体的なAI活用事例 

本プロジェクトでは、わずか2か月の間に総勢11個のAIエージェントが各部門主導で構築されました。ここでは、その中でも5つの代表事例を紹介します。 

4.1訪問営業前における事前準備フローの省力化 

営業活動における商談前のターゲットリサーチや、提案の方向性策定といった事前準備は、多くの時間と労力を要する業務でした。 この課題を解決するため、事前準備フローを効率化・自動化するAIエージェントが導入されました。 
Web上の公開情報や関連データを自動収集し、ターゲットのニーズや課題を整理 
収集したデータに基づき、最適な提案アプローチや訴求軸を提示 
提案に向けた構成案や初期ドラフトを短時間で生成 

 その結果、事前準備から資料の骨子作成までにかかる時間は従来の約1/3に短縮されました。リサーチなどのインプット業務をAIで効率化することで、営業担当者は商談の勝ち筋を決める「思考と判断」に集中できるようになり、提案の質の向上に繋がっています。 

訪問前リサーチ業務のシステム図
訪問前リサーチ業務のシステム図

4.2 社内庶務・経理業務の自動化 

少額備品購入や請求書処理などの庶務業務にも、生成AIが適用されました。 

  • 物品要求票の自動チェック 
  • PDF請求書からの項目抽出・集計 
  • ExcelやPower Appsとの連携 

これにより、年間で数十時間単位の工数削減が見込まれ、 
単なる省力化にとどまらず、「業務の標準化」「ミスの削減」も実現しています。

庶務・経理業務における生成AI活用の画面イメージ
庶務・経理業務における生成AI活用の画面イメージ

4.3 ナレッジ回答AIエージェント​の実装​ 

勤怠や旅費申請、福利厚生、システム周りなど、重要かつ複雑な質問が社内から日々寄せられるため、社内マニュアルを参照して、回答を返すAIエージェントが作成されました。 

これにより、年間約300時間の問い合わせ業務の削減が見込まれます。今後の展望としては、Teams上での過去のやり取りをナレッジ化してAIの参照元に組み込むことで、ユーザーのニーズに即した、より鮮度の高い回答をリアルタイムに届けられると考えています。 

Copilot Studioを入口とした、マルチエージェント構成図 
Copilot Studioを入口とした、マルチエージェント構成図 

4.4 ブランドレギュレーションチェックツール 

JR西日本の交通系ICカード「ICOCA」のマスコットキャラクターである「カモノハシのイコちゃん」関連の施策や、ICOCAビジネスに携わる社員へのヒアリングを通じて、本取り組みの方向性が定義されました。 

■ 抱えていた課題: ガイドラインの基準が多岐にわたり、人間の手ですべてを漏れなく網羅して確認・判断することが困難。ノウハウが“個人に閉じた知識や判断”に留まってしまい、組織全体で蓄積・再利用できない構造になっている。 

■  設定したゴール: 膨大な基準の網羅的な参照をAIでサポートし、組織として誰もが再現性をもって対応できる体制を構築する 

つまり、問題の本質は単に「作業効率が悪い」ことではなく、組織としての再現性を欠いていた点にありました。 

① 業務特性起因:高度で変化の激しい領域 

対象となる業務は、専門性が高く、判断に知識と経験を必要とします。加えて、規約やルールの改定頻度が高く、最新の解釈が暗黙知化しやすい傾向があります。 

その結果、「内容が複雑で理解が難しい」「気づいたらルールが変わっている」といった状態が常態化していました。 

② 知識構造起因:多岐にわたる情報の網羅・理解の難しさ 

規約やガイドライン自体は事業分野ごとに体系化されているものの、それらを網羅的に把握して理解することが難しく、特に初任者にとっては学習コストが高い状態です。実務担当者からは、「どの情報を見ればいいのか分からない」「自分の解釈が正しいか自信が持てない」といった声が挙がっていました。 

③ 組織・運用起因:「詳しい人に聞く」文化 

短期的には「詳しい人に聞く」方が効率的であるため、結果として標準化や仕組み化が後回しになっている状況も見られます。「詳しい人に聞いたほうが早い」 

「毎回これで回っているから問題ない」こうした構造が、知識の属人化をさらに強めています。 

■ 具体的な業務:ブランドレギュレーションチェック 

こうした課題は、具体的な業務にも表れています。 

例えば、広告物(デザインやLP)のブランドレギュレーションチェックでは、 

  • ブランドガイドライン遵守 
  • 表現リスクの確認 
  • 修正対応 

といった複数の観点をもとに品質を担保する必要があります。 

さらに参照すべき資料として、多数のドキュメントが存在しています。 

この状況では、判断の質はどうしても個人の経験に依存せざるを得ません。 

こうした課題を解決するための第一歩として、まずは「ブランドレギュレーションチェックツール」を作成しました。これにより、確認作業を一作業あたり15分から5分に短縮することができ、組織としての標準化に向けた確かな手応えを得ることができました。今後は、広告代理店とのコミュニケーションのスピードアップにも寄与していくことが期待されます。 

ブランドレギュレーションチェックツールの回答画面
ブランドレギュレーションチェックツールの回答画面

4.5 WESTERモールの出店申請・商品登録チェック業務のサポート 

 JR西日本が運営するECサイトWESTERモールでは、多くの店舗が加盟し、日々新しい商品が出品されています。そこで、店舗様が登録した商品・店舗情報の目視確認や審査にかかる時間を短縮し、より早く消費者へ商品情報を届けるため、出店申請と商品登録のチェック業務を担うAIエージェントを構築しました。これにより、一店舗あたり約1時間の工数削減が見込まれます。今後は、出店者から登録通知を受け取るとエージェントが自動的に動き出す業務フローの構築や、巡回・監視の自動化、店舗様自身が事前にエージェントを利用するセルフチェックなどの構想があります。 

商品登録審査AIエージェントアウトプットイメージ 
商品登録審査AIエージェントアウトプットイメージ 

5. 定量・定性的な成果 

プロジェクト全体として、以下の成果が確認されています。 

  • 業務削減時間:約7,000時間 

 本プロジェクトがもたらした本当の価値は、数字だけに留まりません。AIに対する捉え方が「便利なツール」から「日常の業務パートナー」へと変化したこと。そして何より、この実践を通じて、メンバーの中に「生成AIを活用して自らの手で業務変革を推進していく視点」が養われたことこそが、今回の取り組みにおける最大の資産といえます。 

6. AI協働の輪を広げる体験展示会 

AIを使った取り組みを全社へ横展開するべく、構築したAIエージェントを直接触って体感できる展示会を開催しました。狙いは、日常業務における活用のハードルを下げ、「これなら自分たちもできそうだと実感をもってもらう」という当事者意識を持ってもらうことです。当日は約200名の社員が来場。実際にAIエージェントの動きを体感する中で活用のイメージが具体化し、「自部署でも取り入れたい」との声が多数寄せられました。実務変革を自分ごととして捉える契機となり、全社展開のスピードを加速させる確かな足がかりとなりました。 


7. 全社展開に立ちはだかる2つの課題 

一方で、全社展開に向けては明確な課題も見えてきました。 

  • 組織の課題 
    部署ごとにフォーマットが異なり、データが点在している 
  • ガバナンスの課題
    セキュリティ要件と業務スピードのジレンマ 

これらはツール導入だけでは解消できず、組織文化や意識のアップデートが不可欠です。そこで、まず一つひとつの案件における業務プロセスを細かく分解し、どこが課題か、どうすれば解決できるかを、実務担当者との対話を通じて丁寧に確認するアプローチを採用しました。この密なコミュニケーションを通じて成功事例を実証的に積み重ね、課題解決の手法を「パッケージ化」していくプロセスを踏むことにしたのです。この着実な検証フェーズを経た上で、さらなる横展開に向けて、成功事例を全社に配布する「アプリのカタログ方式」への移行や、実務者が自ら改善を続けられる「市民開発コミュニティ」の創設を計画しています。 


8. おわりに ― AI協働を“全体最適”へ 

JR西日本グループにおける本取り組みは、 
「AIで仕事を楽にする」ことが目的ではありません。 

  • AIに任せる 
  • 人が考える 
  • 生まれた時間を、次の価値創造に使う 

この循環を組織として回し続けることこそが、真のDXだと考えています。 

生成AIと人が協働する働き方は、各業務における試行と実践を通じて、少しずつ形になりつつあります。 

The post 生成AIを“職場の当たり前”に JR西日本が2か月で挑んだ、一気通貫の業務プロセス変革とAI協働モデルの実践 appeared first on マイクロソフト業界別の記事.

]]>
http://approjects.co.za/?big=ja-jp/microsoft-cloud/blog/digital-transformation/2026/07/09/mobility-2026-blog/feed/ 0
クラウド活用が広がる自治体――DX検討時に欠かせない3つの観点 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/microsoft-cloud/blog/government/2026/03/09/cloud-government-dx-2026-blog/ Mon, 09 Mar 2026 09:06:33 +0000 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/microsoft-cloud/blog/uncategorized/2026/03/09/cloud-government-dx-2026-blog/ クラウド活用が広がる自治体
――DX検討時に欠かせない3つの観点
自治体において、国民生活を支える自治体業務を担う人材枯渇が課題として認識されている中、働き方改革の推進に向けてクラウドサービス等を活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)が着実に広がっています。一方で、Office アプリケーションの更新やグループウェアの見直し、あるいは生成 AI の導入を検討する際、多くの自治体にとって、最初に課題となるのは費用です。 

The post クラウド活用が広がる自治体――DX検討時に欠かせない3つの観点 appeared first on マイクロソフト業界別の記事.

]]>
<目次>

  1. はじめに:自治体DXで立ち止まって考えたいこと
  2. 観点① 費用:同一条件下でライセンスコストを正しく比較検討する
  3. 観点② 業務効率化:既存業務を考慮した利便性を考える
  4. 観点③ セキュリティ:AI活用を前提とした「データ保護」と「アクセス管理」を考える
  5. まとめ:自治体ごとの最適解に向けて

はじめに:自治体DXで立ち止まって考えたいこと

自治体において、国民生活を支える自治体業務を担う人材枯渇が課題として認識されている中、働き方改革の推進に向けてクラウドサービス等を活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)が着実に広がっています。一方で、Office アプリケーションの更新やグループウェアの見直し、あるいは生成 AI の導入を検討する際、多くの自治体にとって、最初に課題となるのは費用です。 

実際、既存システムの更新にあたり、前回の更新時よりもコストが増加するケースは少なくありません。共同調達や複数年契約など、できるだけ費用を抑える工夫が行われている一方で、外資系サービスでは為替の影響を受けることも多く、検討や見直しにかかる負担は年々増しています。 

自治体の制度上、担当システムごとに予算化・契約を行うことは避けられません。しかし、個別最適を積み重ねるだけでは、全体としてのバランスや整合性、さらにはセキュリティ面での課題が顕在化しやすくなります。 また、個別システムが乱立すると、職員が複数のツールを使い分ける必要が生じ、かえって業務効率を下げてしまうことや、運用管理者の負担増加につながる可能性もあります。 こうした背景から、Office アプリケーションやグループウェア、さらには AI 活用を含めて、「全体の最適化」という視点で見直すことが求められています。 本稿では、こうした検討を進める際に、一度立ち止まって整理しておきたいポイントを、「費用」、「業務効率化」、「セキュリティ」の3つの観点から整理します。

観点① 費用:同一条件下でライセンスコストを正しく比較検討する

製品やサービスの比較検討において、「同一条件下でライセンスコストの比較ができているか」は重要なポイントです。Microsoft 365 E3には、Office、OS、メール、ポータル・ファイル共有、チャット、オンライン会議に加え、ID・端末管理・セキュリティの要素が幅広く含まれます。他社サービスと完全に同条件で比較することが難しい場合はありますが、できるだけ条件を揃え、どこに差分があるのかを理解した上で検討を進める必要があります。 事前検討が不十分なまま移行すると、移行後に従来水準の業務運営やセキュリティを確保するための追加ライセンス購入が発生し、結果としてコストが増加する可能性があります。

図:Microsoft 365 に含まれる主なサービス

観点② 業務効率化:既存業務を考慮した利便性を考える 

業務効率化を考える際には、運用管理の観点で、利用者である職員の操作性・利便性 を考慮することが重要です。他社 Office 製品への乗り換えを検討する際、既存業務に Microsoft Office がクリティカルな業務は本当に存在しないか、他社Office で既存業務が支障なく行えるかについて、慎重な確認が欠かせません。自治体業務の中には、今なお Microsoft Office での作成が前提となる指定様式の文書やマクロ付きのファイルが存在します。こうした文書を他社 Office 製品で編集すると、指定様式に型崩れが起き、印刷や提出に支障が出るケースも少なくありません。結果として、業務継続のために Microsoft Office をやめられず、他社Office 製品と併用する中で、使い分けを習得する必要があることから、業務効率に支障が生じているのが現場の実情です。このような状況への対策の一つとして、既存業務を考慮したうえで、Office、OS、メールやグループウェアなどを一体で扱える環境を検討することが重要と言えます。

観点③ セキュリティ:AI活用を前提とした「データ保護」と「アクセス管理」を考える

自治体が取り扱う情報には、個人情報をはじめとする機微な情報が多く含まれます。近年は、生成AIの活用も進んでおり、データ保護やアクセス管理等を含めたセキュリティの重要性が増しています。Microsoft 365 においても Copilot ChatやMicrosoft 365 CopilotなどのAI 機能が実装され、アイデアの壁打ちや文書作成から、業務データをデータベースとした活用まで生成AI活用の幅と深さに変化が起きています。Microsoft 365 E3 は、データを正しく管理し続ける仕組みや権限管理、 将来的な AI 活用への拡張性などのセキュリティ機能(AIを利用するためのID管理など)だけでなく、端末上にデータがある前提でのセキュリティ設計、日本国内のデータセンタの活用、ISMAPの取得など自治体現場での活用において押さえるべき要件を有し、自治体のお客様が安心して業務運営を遂行するためのご支援が可能です。

まとめ:自治体ごとの最適解に向けて

グループウェア、セキュリティ、AI といったDXを支援するツールには多様な選択肢があります。重要なのは、それぞれの自治体の環境や業務、調達条件、体制に応じて最適な構成を選ぶことです。 「費用」「業務効率化」「セキュリティ」という三つの観点から全体を整理することで、意思決定の納得感が高まり、導入後の効果も最大化しやすくなります。 日本マイクロソフトは、自治体の皆さまが安心して DX を進められるよう、こうした視点をもとに現実的な選択肢を一緒に整理し、支援していきます。

The post クラウド活用が広がる自治体――DX検討時に欠かせない3つの観点 appeared first on マイクロソフト業界別の記事.

]]>
産業用 IoT のオープン性を推進する 4 つの方法 http://approjects.co.za/?big=ja-jp/microsoft-cloud/blog/manufacturing/2020/02/28/4_ways-we_drive_openness_in_industrial_iot/ http://approjects.co.za/?big=ja-jp/microsoft-cloud/blog/manufacturing/2020/02/28/4_ways-we_drive_openness_in_industrial_iot/#respond Fri, 28 Feb 2020 02:29:26 +0000 このブログでは以前も、産業用 IoT (IIoT) の "オープン性" に対するマイクロソフトの姿勢について取り上げ、その 4 つの要素をご紹介しました。"オープン性" は以前から、マイクロソフトにとっての中心的なコンセプトとして、さまざまなプラットフォームをつなぐ数百の製品やサービスの力となり、プラットフォーム間でのシームレスなデータ移動を後押ししてきました。しかし、具体的にこの戦略がどのように実行に移されているのかという点に多くの関心が寄せられるようになったのは、つい最近になってのことでした。

The post 産業用 IoT のオープン性を推進する 4 つの方法 appeared first on マイクロソフト業界別の記事.

]]>
二人の男性がモニターを見つめる様子

※本ブログは、米国時間 2020 年 2 月 13 日に公開された 4 ways we drive openness in industrial IoT の翻訳です。
このブログでは以前も、産業用 IoT (IIoT) の “オープン性” に対するマイクロソフトの姿勢について取り上げ、その 4 つの要素をご紹介しました。”オープン性” は以前から、マイクロソフトにとっての中心的なコンセプトとして、さまざまなプラットフォームをつなぐ数百の製品やサービスの力となり、プラットフォーム間でのシームレスなデータ移動を後押ししてきました。しかし、具体的にこの戦略がどのように実行に移されているのかという点に多くの関心が寄せられるようになったのは、つい最近になってのことでした。

それも不思議なことではありません。スマート マニュファクチャリングへのニーズが高まったことで、製造業界のデジタル変革には拍車がかかりました。競争力を維持するため、製造企業は業界を数十年にわたって形作ってきた固有のシステムから脱却する必要があります。また、その代わりに異種のテクノロジをつなぎ合わせ、さまざまなデータ セットを相互連携させ、システム、工場、企業の全体を統合するという方向へ向かわなければなりません。

言い換えれば、製造企業はよりオープンになる必要があるのです。

オープン スタンダード

マイクロソフトは “オープン スタンダード” を基盤として、イノベーション、フレキシビリティ、効率性の妨げとなる障壁を取り除いています。インターフェイスと情報を標準化することで、マイクロソフトはサプライ チェーン全体、企業全体の工場の相互運用性を促進することができています。その結果もたらされる全面的な可視性と円滑なコミュニケーションによって、製造企業はよりインテリジェントにビジネス価値を最大化できるようになっています。

マイクロソフトは自社の IIoT サービス全体で Open Platform Communications Unified Architecture (OPC UA) をサポートしており、これをオープン戦略の重点領域としています。OPC UA は、マイクロソフトと OPC Foundation との数十年にわたるパートナーシップの成果であり、完全な相互運用が可能なデバイス、システム、データの実現に向けて製造企業が採用できるオープン スタンダードです。マイクロソフトは OPC UA の利用を IIoT 分野およびクラウドの全体へ広げるために、多大な貢献を果たしてきました。

すべての Azure IIoT ソリューションを OPC UA に対応させてきたほか、OPC UA 標準に沿ったアプリケーションをデプロイする企業へ常に支援を提供し、そのアプリケーションが各プラットフォームにまたがって問題なく動作するようにしてきました。さらにマイクロソフトは自社の広範なパートナー エコシステムを活用することで、レガシーなハードウェアを OPC UA のオープンなコンセプトに適合させようとする製造企業に向けたソリューションを開発してきました。例えば、データをインテリジェント エッジで標準化するカスタム アダプタを利用することで、製造企業は既存のマシンをオープン データ モデルに対応させることが可能となり、それによって新しいデータの利用が実現し、これまでになかった機会が訪れます。

OPC UA は強力なツールであり、マイクロソフトが製造業界全体でオープン スタンダードを促進するうえで役立ちましたが、マイクロソフトのオープン性へのコミットメントには、いかなる形でもお客様を束縛しないという意味が込められています。そのためマイクロソフトは、アナリティクスや AI ベースの異常検出といったクラウド テクノロジについて OPC UA へのサポートをさらに拡大していく一方で、お客様が自身にとって最適な基準を選択できるという自由をこれからも保証し続けていきます。

オープン プラットフォーム

“ベスト オブ ブリード” という概念 (企業は、顧客が事業に最適なソリューションを利用できるようにすべきという考え方) は、マイクロソフトのオープン戦略において不可欠な役割を担っています。マイクロソフトが OPC Foundation と最初にパートナーシップを結んだ最大の理由は、ベンダー ロックインの防止でした。またこれは、マイクロソフトが Azure IIoT チームを結成し、ソフトウェアのポートフォリオをクラウドへ拡張し始めたときの目標でもありました。こうした背景から、マイクロソフトはオープン プラットフォームのサポートを自社の IIoT ソリューションとサービスの中心に据えてきました。

特筆すべきは、製造企業には自社のビジネスに最も合ったハードウェアやプラットフォームを Azure プロダクトと組み合わせたり、Azure プロダクトに適合させたりできるという自由が保証されていることです。例えば、お客様はカスタマイズされた IoT ソフトウェアやデバイスを採用し、Azure IoT Hub を使って、ご利用中のプロバイダーを通じてそのデータを読み込んだり、クラウドにアップロードしたりすることができます。またビジネス ニーズが変化し、従来のソリューションがもはや適切ではなくなった場合でも、全体のシステムに支障をきたすことなく、新しいソリューションを容易に統合することが可能です。

Dove や Vaseline といった著名ブランドを有する巨大メーカー Unilever (英語) は、Azure のオープン プラットフォーム サポートを活用して、自社のグローバル サプライ チェーンのデジタル変革を進めています。Azure IoT プラットフォームを使って産業用機械を相互接続することで、Unilever は自社工場のデジタル モデル、いわゆるデジタル ツインを構築しています。これによって同社は、既存の工場設備を使い続けながら、現在のプロセスの分析、成果の最適化、効率化できる箇所の発見などに必要とされる可視性を得られるようになります。Azure がオープン プラットフォームに対応しているという点を活かして、同社は工場の一部のタスクをデジタル ツインのより生産性の高いアルゴリズムに移行させるという作業に着手し、生産キャパシティの最大化とあらゆる資産の全面活用に向かっています。

オープンソース

オープンソースは信頼を生み出し、長期的な投資の保護となります。マイクロソフトはオープンソース ソリューションのサポートを通じて、こうしたメリットを組織に取り入れるのに必要なフレキシビリティを製造企業に提供しています。例えば、マイクロソフトはすべての IIoT 製品を GitHub の Azure Industrial IoT のページ (英語) で公開しています。そのため製造企業はこれを基にカスタム化したシステムを容易に構築し、それを使って OPC UA 標準に従いながら IIoT デバイスを接続、監視、制御することができます。

またマイクロソフトは、お客様に価値をもたらすオープンソース プロジェクトの開発に投資を続けています。例えば Azure Kubernetes Service (AKS) は、コンテナー化アプリケーションのデプロイと管理に向けたオープンソース システム Kubernetes をより一層利用しやすくするためのサービスです。正常性の監視やメンテナンスといったクリティカルなタスクを Azure 上で処理することにより、AKS は Kubernetes 管理の複雑さと運用オーバーヘッドを軽減します。さらに、このソリューションはアプリケーション開発の高速化、Visual Studio Code との統合、Azure Active Directory を通じた ID 管理といった機能も備えており、マイクロソフトがオープンソース分野へリソースを適用した場合に実現できることの良い例となっています。

世界最大級のコンテナ海運会社 Maersk (英語) は、エンジニアリング リソースの節約と開発時間の短縮を目指し、自社のデジタル変革の一環としてオープンソース ソフトウェアを取り入れました。Azure プラットフォームは、オープンソース アプリケーションに完全対応しています。そのため Maersk はこれを使って、自社の動的なアプリケーション環境の監視など、多くのタスクを管理しています。

Maersk でクラウド アーキテクチャ部門代表を務める Rasmus Hald 氏は次のように述べています。「Kubernetes on Azure は、効率的なソフトウェア開発という私たちの目的にかなっています。このサービスは当社のデジタル計画によく適合しています。また当社が選んだ、特定のプログラム言語に対応したオープンソース ソリューションにもしっかりと対応しています」

オープン データ モデル

製造業では、データへの容易なアクセスを維持することが特に重要です。この業界では数年間、ときには数十年間にわたって情報の有用性が保たれるためです。オープン スタンダードは、さまざまなアプリケーションからデータをプルするために役立ちますが、オープン データ モデルは、製造企業がクラウド ベンダーを乗り換えた場合においても、クラウド上の有益なデータや、そこに含まれる洞察へのアクセスを維持するために役立ちます。

相互運用可能な環境のメリットを最大限活かすため、マイクロソフトはハードウェア、ソフトウェア、クラウド アプリケーションの標準化よりもさらに踏み込んだ取り組みを行い、さまざまなデータ セットに向けたアクセスやその分析を容易化しています。例えばマイクロソフトは、独自形式のデータをクラウド転送時にオープン形式へ自動変換できる、唯一のクラウド ベンダーとなっています。そのためデータがいつ保存されるのか、どのような形式であるかに関係なく、あらゆるユーザーが容易にデータアクセスしたり、後でデータ分析を行ったりできるようになっています。こうした理由から、クラウドまでにいたるテレメトリ データのオープン スタンダードの促進に関して、マイクロソフトは独自の地位を築いています。

マイクロソフトは長年にわたって、産業分野におけるオープン性を推進してきました。このコミットメントは、製造企業のための包括的な取り組みという形を取り、各企業が有するデバイス、システム、アプリケーションのクラウド接続のあり方を変革してきました。このデジタル変革時代のさらに先を進むため、マイクロソフトは絶えずオープン戦略に磨きをかけ、それをインテリジェント エッジなど他の領域にも適用することで、IIoT に欠かせないイノベーション、フレキシビリティ、効率性という特性をこれからも実現していきます。

製造業界のための Azure IoT がビジネスに向けた新しい価値をどのように生み出すかについて、詳しくはこちらのページをご覧ください。

The post 産業用 IoT のオープン性を推進する 4 つの方法 appeared first on マイクロソフト業界別の記事.

]]>
http://approjects.co.za/?big=ja-jp/microsoft-cloud/blog/manufacturing/2020/02/28/4_ways-we_drive_openness_in_industrial_iot/feed/ 0